【紙ストローが不便さ1位】約6割が「このサステナビリティに効果あるの?」と疑問視の経験あり!消費者の“本音”に見る支持・不支持の分かれ目とは?
企業のサステナビリティの印象は“成果の見せ方”によって大きく左右されることが明らかに
株式会社パイプライン(所在地:東京都中央区、代表取締役:石黒 文浩)は、20〜60代の男女を対象に、「企業のサステナビリティへの取り組みに対する消費者の理解」に関する調査を実施しました。
近年、企業のサステナビリティ(持続可能性)への取り組みがますます重要視される中で、環境への配慮を目的としたさまざまな取り組みが消費者の日常生活にも浸透してきています。
しかし、こうした取り組みが消費者に常に歓迎されているとは限りません。
企業の取り組みが「共感」や「支持」につながるためには、どのような工夫や伝え方が求められているのでしょうか?
そこで株式会社パイプラインは今回、全国の20代~60代の男女1,006人を対象に、「企業のサステナビリティへの取り組みに対する消費者の理解」に関する調査を実施しました。
調査概要:「企業のサステナビリティへの取り組みに対する消費者の理解」に関する調査
【調査期間】2025年4月10日(木)~2025年4月11日(金)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,006人
【調査対象】調査回答時に20代~60代の男女と回答したモニター
【調査元】株式会社パイプライン(https://www.pipeline.jp/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
6割以上が「本当に環境に効果があるのか」と疑問を抱くサステナビリティへの取り組み

はじめに、企業のサステナビリティへの取り組みに対する「消費者の本音」を探るため、「企業のサステナビリティへの取り組みについて、『本当に環境に効果があるのか』疑問に感じたこと」について尋ねたところ、『はい(61.2%)』と回答した方が6割を超えました。
企業の姿勢や情報発信が実際に環境改善へと結びついているのか、消費者が厳しく見極めようとしている傾向がうかがえます。

そこで、「企業のサステナビリティへの取り組みについて、あなたの感じ方に最も近いものを1つずつ選んでください」と尋ねたところ、『商品パッケージの簡略化(31.3%)』が「とても良いと感じる」との回答で最も多く、次いで『環境に良い素材による商品・サービス(24.1%)』が続きました。
数あるサステナビリティへの取り組みの中でも、商品のパッケージをシンプルにする工夫や素材選びの工夫といった、生活の中で違和感なく受け入れられる取り組みは、好意的に受け止められる傾向にあるようです。
では、消費者が特に「不便さ」を強く感じているサステナビリティの取り組みには、どのようなものがあるのでしょうか。
不便さを感じたサステナビリティへの取り組み第1位は「紙ストロー」

前の質問でいずれかに『とても不便だと感じる』と回答した方に、「最も不便だと感じるものを1つ選んでください」と尋ねたところ、『紙ストローの導入(40.9%)』が最多となり、次いで『レジ袋の有料化(32.8%)』『アメニティ(歯ブラシ・ヒゲ剃りなど)の提供中止(11.3%)』という結果になりました。
■「とても不便だ」と感じている理由は?
・紙ストローの導入
使用感が良く無い為、商品の価値を下げている(20代/男性/会社員)
すぐにふにゃふにゃに形が変わり飲みにくさを感じる(30代/女性/会社員)
子どもが使いにくいから(30代/女性/パート)
味が台無しになるから(60代/男性/会社員)
・レジ袋の有料化
当初はプラ製品だったはずなのに、紙袋まで有料化してきて、実質の値上げな気がしてならない(40代/女性/会社員)
ゴミ袋として、無駄なく活用していたから(50代/男性/公務員)
物価高のなか厳しい(50代/男性/会社員)
有料化とプラスチックごみ削減の効果が不明瞭(60代/男性/無職)
・アメニティ(歯ブラシ・ヒゲ剃りなど)の提供中止
持っていく面倒さもある上、衛生面の観点でも持っていきたくない(30代/女性/専業主婦)
結局、持ち歩くか、購入するので、ただ不便になっただけでは(50代/男性/会社員)
あると思って宿泊して、なかったら、買うしかないから。せっかくくつろぎかけたのに外出するのは不便(50代/男性/経営者・役員)
毎日使うものだから無いのは困る(50代/女性/専業主婦)
多くの人が「とても不便」と感じている取り組みには、従来の習慣や生活スタイルを大きく変える必要があるという共通点が見られます。
サステナビリティの取り組みが広く受け入れられるためには、消費者の納得感や代替手段のわかりやすさも必要であることが浮き彫りになりました。
そこで、前の質問でいずれかに『やや不便だと感じる』『とても不便だと感じる』と回答した方に、「環境に配慮した取り組みの結果としての不便さは、受け入れるべきだと感じますか?」と尋ねたところ、『とても感じる(7.5%)』『やや感じる(51.7%)』
と回答した方が合わせて約6割にのぼりました。不便さを感じながらも、「仕方がない」と前向きに受け止めているようです。
しかし、『あまり感じない(28.9%)』『まったく感じない(11.9%)』という回答も一定数あり、不便さを当然のものとして受け入れることに対しては、まだ温度差があることもうかがえます。
企業のサステナビリティへの取り組みで最も好印象を持つのは「成果が数字で示されているとき」
サステナビリティへの取り組みが実際の購買行動に与える影響についても調査を行いました。

「企業のサステナビリティへの取り組みが理由で、お店やブランドの利用を避けた経験はありますか?」と尋ねたところ、『ない(82.3%)』が大多数を占めたものの、『ある(17.7%)』と回答した方が一定数存在することがわかりました。
サステナビリティへの取り組みが実際の購買行動に直結しているケースはまだ多くないものの、取り組みの内容や姿勢次第では、今後消費者の選択により大きな影響を与える可能性も考えられます。
つぎに、「企業のサステナビリティへの取り組みで重視してほしいこと」について尋ねたところ、『実効性があるかどうか(47.0%)』が最も多くなり、『利用者の利便性を配慮すること(41.3%)』『環境に良いかの根拠が示されること(37.5%)』と続きました。
企業の取り組みに対して消費者は、見た目やイメージよりも「実効性」や「根拠」を重視していることがうかがえます。利便性とのバランスにも配慮することが、支持を得るポイントになりそうです。
消費者にポジティブな印象を与える取り組みの特徴も明らかになりました。

「最も好感を持てる企業のサステナビリティへの取り組み」について尋ねたところ、『数字やデータで成果が示されているとき(26.5%)』が最も多く、『自分の暮らしに良い影響を感じたとき(25.2%)』『長く続いている取り組みだとわかったとき(20.6%)』と続きました。
消費者が好意的に感じるサステナビリティ施策には、成果がしっかりと伝わることや、日常生活の中で良い変化として実感できることが重要であることがうかがえます。
最後に、「企業のサステナビリティへの取り組みでエコよりも優先してほしいこと」について尋ねたところ、『安全性や安心感(28.4%)』が最も多くなり、『商品の品質や使いやすさ(21.8%)』『価格の安さ(21.0%)』が続きました。
『エコが最優先だと思う』と回答した方は5.4%にとどまり、多くの消費者が「エコは重要だが、それだけでは不十分」と考えていることがうかがえます。
消費者にとっては安全性や品質、価格といった実生活に直結する価値も引き続き重要視されていることがわかります。
エコだけを優先するのではなく、暮らしの基本的な「安心」や「利便性」とのバランスが求められていると言えるでしょう。
企業のサステナビリティへの取り組みに求められる「実効性」と「利便性」の両立
今回の調査から、企業のサステナビリティへの取り組みに対する消費者の評価は、一様ではないことが明らかになりました。
まず、「本当に環境に効果があるのか」と疑問を抱いた経験があると答えた人は6割を越え、消費者が企業の姿勢や発信内容に対して厳しい目を向けていることがうかがえます。
一方で、「とても良いと感じるサステナビリティへの取り組み」としては『商品パッケージの簡略化』や『環境に良い素材の使用』など、日常に取り入れやすい施策が上位を占めました。
しかし、紙ストローやレジ袋の有料化など、従来の利便性が損なわれる施策に対しては不便さを感じる声が多く、「とても不便」と答えた人の中で『紙ストロー導入』は最多の結果となりました。それでも、不便を「仕方がない」と受け止める人は約6割に達し、一定の理解も示されているようです。
企業のサステナビリティへの取り組みに対する好印象の条件としては、『成果が数字で示されていること』が最も多く、消費者は実効性や根拠のある取り組みを重視している様子が見て取れます。
そして、エコよりも重視してほしいこととして『安全性や安心感』や『利便性』が上位にあげられました。
環境への配慮は重要である一方で、消費者はその効果や根拠、そして自分たちの生活への影響を重視しているようです。
ただ「エコである」だけでは不十分であり、納得感のある説明や生活に寄り添った取り組みであることに加えて、成果が見える形で示されていることや、使いやすさへの配慮が求められていることが示されました。
株式会社パイプラインはすべてのコミュニケーションを最適化するトータル・クリエイティブ・ファーム
今回、「企業のサステナビリティへの取り組みに対する消費者の理解」に関する調査を実施したのは株式会社パイプライン(https://www.pipeline.jp/)です。
企画からデザインまで行う一貫した体制で、新たなコミュニケーションをご提案します
<サステナビリティ コミュニケーション・コンサルティング>
サステナビリティレポート、統合報告書の制作をはじめ、企業のサステナビリティに関する取り組みを幅広く支援します。
計画・戦略の立案段階から、現状分析や最新社会動向の調査、効果的なコミュニケーションを実現するテキスト・デザインの作成、外部有識者とのコンタクトなど、企業のニーズに合わせたサポートを提供します。
■CSR・サステナビリティ レポーティング
CSRレポート、サステナビリティレポートなど、企業のサステナビリティ活動を報告する各種レポートの制作をサポートします。主要なガイドラインやESGインデックス評価への対応を含め、各企業に最適なレポーティングを提案。冊子、PDF、Webサイト等、さまざまな形式での企画制作を行います。
■統合報告・AR レポーティング
財務・非財務情報を統合的にレポーティングし、企業価値向上につなげます。IIRCのフレームワークに則った価値創造プロセスの開示や、経営層からの効果的なメッセージ発信を含め、開示が求められる膨大な情報を最適な形に整理。見やすくわかりやすいレポートを制作します。
■サステナビリティ関連調査・分析
GRIやIIRCなどサステナビリティに関する国際基準や、国内外の先進企業による活動・レポーティングについて、調査・分析を行っています。
また、企業の状況やニーズに合わせた個別の調査・分析も承ります。
■サステナブルバッグの日本代理店事業
米国企業・KeepCool bags USA発のエコプロダクトブランド、Out of the Ocean®︎/ Out of the Woods®︎の日本代理店を務めています。
Out of the Ocean®︎は海洋プラスチックのリサイクル素材を100%使用した再生ポリエステルバッグを、 Out of the Woods®︎は管理された森の間伐材から作ったWashable Paper使用のバッグ等を展開。
サステナビリティに関する企業活動を支援してきた当社は、環境保全・良化の意識を国内でさらに広く浸透させたい想いで、本ブランドの代理店事業を開始しました。形状・プリントが自在に決められるオリジナルバッグの制作は、OEM・ODMいずれも承ります。
■その他サステナビリティ関連支援
環境活動やSDGs等をテーマとするスペシャルサイトの制作や、一般社員向けのセミナー・ワークショップの開催、マテリアリティ特定のサポート等、ご要望に合わせてさまざまな支援を提供します。
詳しくはコチラ:https://www.pipeline.jp/services/sc.html
<会社概要>
社名:株式会社パイプライン
本社:〒104-0061
東京都中央区銀座4-10-16 シグマ銀座ファースト 5階
TEL:03-5550-3788
FAX:03-5550-3789
設立:1992年7月15日
代表者:石黒文浩
役員:田頭克彦、後藤卓、森藤淳、寺門伸
資本金:1,000万円
決算月:6月
社員数:29名(2024年11月現在)
<関係会社・提携会社>
株式会社サステナビリティ・コミュニケーション・ハブ
これからの株式会社
<事業内容>
セールスプロモーションの企画制作、広告の企画制作、出版物の編集制作、コーポレートコミュニケーションツールの企画制作、企業のサステナビリティ促進に関する調査・コンサルティング
■株式会社パイプライン:https://www.pipeline.jp/
■お問い合わせ:https://www.pipeline.jp/contact/
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