タカヤ株式会社のフライングプローブテスタが エレクトロニクス実装学会「技術賞」を受賞
-プリント回路基板実装業界での検査手法革新と生産性向上への貢献、国際的な実績が評価-
タカヤ株式会社(本社:岡山県井原市井原町661-1 代表取締役社長:岡本 龍二)のフライングプローブテスタが、一般社団法人エレクトロニクス実装学会(以下、「JIEP」)が顕彰する「技術賞」を受賞しました。同賞は、JIEPが実装技術の発展・教育などに関する業績や貢献を顕彰する賞の一つで、主に エレクトロニクス実装技術の発展に顕著に寄与した技術に対して授与される賞です。


【受賞概要】
受賞者 : 柳田 幸輝 山本 昌裕
受賞技術 : 超高速フライング式プリント回路基板実装検査機の開発
受賞理由 :
本検査機は、電子回路基板の高密度化・高性能化が進む中で、従来の治具式インサーキットテスタが抱えていた課題を根本から解決する革新的な技術です。専用治具を必要としない「フライングプローブ方式」を採用し、プローブを高速かつ高精度に任意の検査ポイントへ移動・接触させることで、多品種少量生産における柔軟性と生産性を大幅に向上させました。
特に、最大加速度50Gを誇る超高速移動機構や、検査ルートを最適化する独自アルゴリズムの開発により、従来方式を凌駕するスループットを実現。さらに、ミクロン単位の精密動作により、近年の微細化が進むパターンへの対応や、バウンダリスキャン技術との連携によるアクセス困難領域の検査も可能とし、検査カバレッジの飛躍的な向上を達成しています。
最新モデルでは、プローブ接触時の速度をゼロに制御する「ZEROインパクト技術」を搭載し、基板や部品への負荷を最小限に抑えるとともに、測定の安定性と繰り返し精度を向上。また、液体レンズを用いた高解像度カメラによる多機能ビジョンシステム、3Dマップによる立体的なコンタクト位置表示、遠隔監視を可能にするリモートカメラ機能など、現場での操作性・保守性も大幅に強化されています。
本検査機は、メカトロニクス、精密加工、計測・試験、ソフトウェアといった日本のものづくり技術の粋を結集した製品であり、1987年の量産化以降、世界40か国以上で累計4,000台以上が導入されるなど、その技術的価値と信頼性は国際的にも高く評価されています。特に、医療・航空・宇宙といった高信頼性が求められる分野でも活用されており、社会実装の観点からも極めて意義深い成果です。
以上の理由から、本検査機の開発はプリント基板実装業界の生産性向上と品質保証に大きく貢献するものであり、技術賞にふさわしいと評価されました。

このたび、当社のフライングプローブテスタが「技術賞」という栄誉ある賞をいただけたことを、社員一同、心より光栄に存じます。本技術の開発に携わったすべての関係者の努力と情熱、そして日頃よりご支援いただいているお客様・パートナーの皆様に深く感謝申し上げます。
タカヤ株式会社は、今後も「ものづくりの現場に革新をもたらす技術」を追求し、エレクトロニクス実装分野のさらなる発展に貢献してまいります。

その他
一般社団法人 エレクトロニクス実装学会 ホームページ
https://jiep.or.jp/index.php
本製品(フライングプローブテスタ)のページ
https://www.takaya.co.jp/fa/
会社概要

商号:タカヤ株式会社
代表者:代表取締役社長 岡本 龍二
本社所在地:岡山県井原市井原町661-1
設立:1918年(大正7年) 9月2日
資本金:1億円
1894年に織物業として創業した高屋織物から発展し、1966年に電子機器部が設立され、トランジスタ・ラジオの組立を開始、現在は、電子機器関連の受託生産事業(EMS)の他、インサーキットテスタ(プリント基板検査装置)、RFID関連機器などの製造・販売、ITコンサルティング・システムソリューションなど、エレクトロニクス事業を国内外で展開しています。繊維と電子の両輪を軸に、社会の発展に貢献する企業グループとして進化を続けています。
タカヤグループは、2024年9月に創業130周年を迎えました。これからも、さらなる技術の進化を追求し、持続可能な社会を目指した製品開発と革新に取り組んでまいります。
産業機器事業部
電子機器の制御に必要な電子回路基板は、多くの分野で重要な部品です。『フライングプローブテスタ』は、基板の製造過程で発生する様々な不良を迅速かつ確実に検出する検査機であり、1987年にタカヤが開発・販売を開始しました。現在も業界トップクラスのシェアを誇り、実装基板検査機業界におけるリーディングカンパニーとして確固たる地位を築いています。
産業機器事業部 製品サイト
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