水産資源の持続的利用を目指すだし材料の製造技術 東京大学と共同研究により特許出願
株式会社ヒカリッチアソシエイツ(本社:東京都中央区、代表取締役:高橋 夕佳)は、東京大学 大学院農学生命科学研究科の大西 康夫教授との共同研究により、酵素を利用しただし材料(焼干、煮干、鰹節等)の新たな製造技術を開発し、2023年3月27日に特許を共同出願いたしました。 (特願2023-050206)
〈研究開発の背景〉
だしは、日本食において重要な役割を果たしますが、天然の産物であるために、その品質には多々差が生じます。その主な理由は原料の含油量に由来することが知られており、脂質の多い原料を使用すると、だし汁は濁り、呈味性に劣ります。そのため、これまで日本各地で脂肪を蓄える前の未成魚を漁獲し、多くのだし原料として重宝してきました。しかしながら、未成魚期は、魚の成長段階において限られており、焼きあごの原料であるトビウオを例に挙げても、未成魚(黒塗)の割合は極めて少なく(※図1)、高価に取引されるのが実情です。時期や産地を特定して多用することは、水産資源の乱獲を招き、今や深刻な社会課題の一つとなっています。
〈研究の内容〉
当社は、特定の成長段階の原料に依存することなく、水産資源を包括的に有効利用することを目的とした、だし材料の製造技術について東京大学と共同研究しております。本研究は酵素の働きを利用し、だし材料からだし汁に移行する成分構成を、うま味に優れた構成となるよう試みたものです。当該開発品は、これまでだしの品質が劣るとされてきた成魚を原料としながらも、食業界のプロによる官能評価で高い評価を得ております。また、成分分析でも、呈味成分の増幅が認められました。
これにより、高品質なだし材料を安価に量産することが可能となります。水産加工品原料のポテンシャルを引き出す革新的な技術として、今後も更なる応用研究に励んで参ります。
〈今後の展開 〉
本製造技術を実装させた焼きあごを、既に「焼きあご塩らー麺たかはし(https://takahashi-ramen.com/)当社運営」全店で、原材料の一部に使用をしております。2023年夏頃に、製造設備を拡充させ、量産体制を目指します。
今後も当社は、素晴らしい食文化を未来の世代に変わらずに届けることを使命とし、水産資源の持続的利用を実現する社会に貢献して参ります。
〈株式会社ヒカリッチアソシエイツについて〉
【会社概要】
会社名: 株式会社ヒカリッチアソシエイツ
所在地: 東京都中央区日本橋久松町13-3 ツインタウン木下ビル5F
代表者: 代表取締役 髙橋 夕佳
設立 : 2011年4月22日
URL : https://hikarich-a.com/
事業内容:飲食店の経営、水産資源の研究及び開発、自社ブランド商品の企画・開発・販売及び輸出入、国内・海外フランチャイズ等
〈この記事に関するお問い合わせ先〉
株式会社ヒカリッチアソシエイツ
電話:03-3660-5922
FAX:03-3660-5933
メールアドレス:kouhou@hikarich-a.com
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