【企業のコスト削減調査】11月の「品質月間」に向けて見直す、コスト削減対策。ISO9001取 得企業の7割以上が実感する「コスト削減と品質維持」の両立
物価高騰と人手不足が招く現場のヒューマンエラー。属人化から脱却し、品質を維持できる業務標準化の効果とは
株式会社ISOプロ(本社:東京都新宿区、代表取締役:米田 泰三)は、物価高騰などの影響によるコスト削減の取り組みを行っている企業の経営者・役員、および品質管理部門・生産管理部門・サービス提供部門の一般社員・管理職を対象に、「企業の『コスト削減』と『品質維持』の両立」に関する実態調査を行いました。
毎年11月は、産業界全体で品質意識の高揚を図る「品質月間」です。
昨今、原材料費やエネルギー価格の高騰が長期化する中、多くの企業にとってコスト削減は避けて通れない経営課題となっています。
一方で、過度なコスト削減が現場の負担を増やし、製品やサービスの品質を脅かすリスクも懸念されています。
利益を確保するための経費や人件費のカットが、かえって手戻りや不良品の発生といった「ムダ」を生み出し、結果的に品質低下や予期せぬコスト増を招くケースもあるでしょう。
そこで今回は、来る「品質月間」に向けて、「コスト削減と品質維持」における影響や課題について実態を調査しました。
コスト削減施策は「業務プロセスの見直し・効率化」が最多。しわ寄せで現場に品質低下の影響も

はじめに、「現在、自社で実施しているコスト削減施策」について尋ねたところ、『業務プロセスの見直し・効率化(作業手順の標準化、IT化など)(57.2%)』と回答した方が最も多く、『原材料・資材費の見直し(安価な代替品の利用など)(43.5%)』『消耗品や備品費の削減(42.7%)』となりました。
約6割が「業務プロセスの見直し・効率化」に着手していることから、経費のカットにとどまらず、働き方や作業手順そのものを見直すことで根本的なコスト削減を図ろうとする姿勢がうかがえます。
また、「原材料・資材費の見直し」や「備品費の削減」といった施策もそれぞれ約4割の企業で実施されていることがわかりました。
次に、「コスト削減の取り組みによって、製品やサービスの品質維持にどのような悪影響が発生しているか」と尋ねたところ、『経験不足な人員への業務移行によるミスの増加(22.3%)』と回答した方が最も多く、『現場の作業時間不足による確認漏れ(21.4%)』『安価な原材料・資材への変更による品質低下(21.1%)』となりました。
上位3項目には「経験不足な人員によるミスの増加」「作業時間不足による確認漏れ」「安価な原材料による品質低下」などが挙げられ、人的リソースの不足や代替品の導入が品質への直接的なダメージにつながっていることがわかります。
コストを削ったしわ寄せが現場の作業精度や製品そのものの質に波及していると考えられます。
数値的なデータからは人的要因や材料起因の問題が見えましたが、実際の現場ではどのような事態が起きているのでしょうか。
■前問で回答した『品質維持への悪影響』に関して、どの業務や工程で、どのような問題が起きたのかを具体的に教えてください。
・原料をより安価なものへ変更した際、コスト削減はできたものの、従来品と比べて品質や仕上がりにばらつきが生じ、製品本来の性能や満足度の維持が難しくなった(30代/男性/会社員)
・人件費削減で人が減り、残業が著しく増えた。提供物の種類が減り、ゲストからクレーム(40代/女性/会社員)
・開発段階におけるコスト重視の仕様設定を行なった結果、実部検証段階や市場での不具合が増え、その対策コストが大幅に増加した(40代/男性/会社員)
・具体的な問題は起きていないが、強度や耐久などマージンが減っているので今後が心配(50代/男性/会社員)
・建設資材の高騰により、代替資材使用による品質低下(60代/男性/経営者・役員)
・出荷時の品質点検が手薄になっているため不良品の出荷によるクレームが増えている(60代/男性/会社員)
・生産ラインでの人材を3分の2に削減したため生産工程の商品の確認ミスが発生し生産が遅れた(60代/男性/会社員)
・コスト削減の必要性が高くなりすぎており、暗黙での品質管理の意識が低下している結果、品質低下につながっていると感じる。ワークエンゲージメントの低下(60代/男性/会社員)
現場の声からは、人員削減や安価な資材への切り替えが、「作業の遅れ」や「仕上がりのばらつき」にとどまらず、最終的な顧客からのクレームや、不具合に対する対策コストの大幅な増加へと直結している実態が浮き彫りになりました。
特に、人員削減による品質点検の手薄さや残業の増加、さらには品質管理に対する意識の低下(ワークエンゲージメントの低下)がヒューマンエラーを誘発し、負の連鎖を生み出している様子がうかがえます。
やむを得ないコスト削減のしわ寄せが現場の余力を奪い、結果として企業が守るべき品質の根幹を揺るがしている現状は、多くの企業にとって無視できない課題といえるでしょう。
ISO9001取得企業の4割以上が「特定の個人に依存しない体制」の効果を実感。見直すべきムダの所在とは
人員や予算が限られる厳しい状況下において、現場の負担をさらに重くしてしまう「ムダ」は、日常の業務プロセスに潜んでいないのでしょうか。

「現在、自社の業務プロセスにおいてムダが発生している部分」について尋ねたところ、『担当者ごとの作業手順のばらつき(37.9%)』と回答した方が最も多く、『曖昧な判断基準によるやり直し・手戻り(31.5%)』『確認や承認プロセスの複雑さ(28.2%)』となりました。
約4割が「担当者ごとの作業手順のばらつき」を課題としており、ルールや基準が明確に定まっていないことで、現場での「やり直し・手戻り」が生じている実態がうかがえます。
さらに、確認や承認のプロセス自体が複雑化していることも、業務進行を停滞させる大きな要因となっていると考えられます。
組織のムダを省くためには、個人の裁量に依存した手順を標準化し、承認フローをシンプルに整理することが第一歩となります。
では、実際のところ、どの程度ルールの標準化が進められているのでしょうか。
「自社の業務プロセスは、誰もが同じ水準で業務を遂行できるように手順や基準が標準化(手順書の整備、判断基準の明文化など)されているか」と尋ねたところ、約7割が『十分に標準化されている(10.8%)』『ある程度は標準化されている(58.0%)』と回答しました。
「ある程度」という企業が約6割を占める一方で、「十分に標準化されている」と回答したのはわずか約1割にとどまりました。
マニュアルやルール自体は存在していても、現場の実態に即していなかったり、全員に浸透していなかったりする状態の企業が多い可能性が考えられます。
手順が「ある程度」しか標準化されていない状況は、結果として前の質問で挙げられたような「曖昧な判断基準」や「やり直し・手戻り」を引き起こす温床になっていると推測されます。
業務プロセスの標準化には客観的な指標が有効ですが、国際的な品質基準である「ISO9001(品質マネジメントシステム)」はどの程度活用されているのでしょうか。
「自社の業務プロセスを標準化・品質管理する上で、ISO9001の認証を取得しているか」と尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。

『取得している(41.8%)』
『取得に向けて準備・検討している(29.0%)』
『取得しておらず、検討もしていない(29.2%)』
4割以上がすでにISO9001を取得しており、国際基準に基づいた品質管理体制の構築に取り組んでいることがわかります。
さらに、「取得に向けて準備・検討している」企業も約3割にのぼることから、今後も新たに品質管理の標準化へと踏み出す企業が増えていくと推測されます。
では、ISO9001の認証を取得している企業は、実際にどのようなメリットを感じているのでしょうか。
ここからは、前の質問でISO9001を「取得している」と回答した方にうかがいました。
「ISO9001を取得したことで、コスト削減や品質維持においてどのような効果を実感しているか」と尋ねたところ、『誰が担当しても品質が安定した製品・サービスを提供できる(40.9%)』と回答した方が最も多く、『ムダな手戻りややり直しが減り、人件費が削減できる(35.9%)』『過去の不具合・ミスの情報が共有され、類似トラブルの再発を防げる(35.9%)』『コスト削減が求められる状況下でも、現場のプレッシャーが軽減される(17.8%)』となりました。
「品質の安定化」を実感する声が最も多かったことから、特定の個人に依存しない体制が構築できていることがうかがえます。
また、「手戻りの減少」や「過去のミスの情報共有」といった結果は、実務レベルでのムダを確実に減らしている証左といえそうです。
さらに、「現場のプレッシャー軽減」にもつながっている点から、客観的なルールの導入は、物理的な効率化だけでなく、コスト削減の重圧にさらされる従業員の心理的な負担を和らげる役割も果たしていると考えられます。
現場レベルでの確かな効果がうかがえますが、経営的な課題である「コスト削減と品質維持の両立」という観点から見た場合、ISO9001の取得はどの程度有効だと評価されているのでしょうか。

「『コスト削減』と『品質維持』の両立において、ISO9001の取得は有効な手段だと感じるか」と尋ねたところ、取得企業の7割以上が『非常に有効だと感じる(32.1%)』『やや有効だと感じる(44.9%)』と回答しました。
実際に取得している企業の大多数がその有効性を高く評価している結果となりました。
ISO9001の導入は、コスト削減による現場へのしわ寄せを防ぎ、品質を一定に保つための基盤として機能していると言えるでしょう。
未導入企業の7割以上が今後の取り組みに意欲。しかし、業務標準化を進める上では「マニュアル化する時間や人員の不足」が壁に
すでにISO9001を取得している企業が確かな導入効果を実感している一方で、まだ取得していない企業は今後の方向性をどのように見据えているのでしょうか。
ここからはISO9001について「取得に向けて準備・検討している」「取得しておらず、検討もしていない」と回答した方にうかがいました。

「今後、自社がさらなるコスト削減を迫られた場合、その解決策として業務標準化(ISO9001などの規格を活用した可視化やルールの明確化)に取り組むべきだと思うか」と尋ねたところ、7割以上が『非常に取り組むべきだと思う(16.9%)』『やや取り組むべきだと思う(56.8%)』と回答しました。
現在取得していない企業であっても、現状のコスト削減策に限界を感じており、業務プロセスの標準化という抜本的な見直しが必要であると認識していることが判明しました。
最後に、「自社で業務標準化(ISO9001などの規格を活用した可視化やルールの明確化)や品質管理体制の構築を進める上での課題やハードル※業務標準化を導入している企業は進める上で直面した課題やハードル」について尋ねたところ、『業務手順をマニュアル化・可視化する時間や人員が足りない(35.9%)』と回答した方が最も多く、『業務が属人化しており、標準的な手順の策定・集約が難しい(34.7%)』『標準化したルールやマニュアルを現場に定着・浸透させるのが難しい(27.9%)』となりました。
多くの企業が「リソース不足」や「属人化」を課題としており、日々の業務に追われる中で新しい仕組みづくりに手が回らない実態がうかがえます。
また、「現場に定着・浸透させるのが難しい」という回答も見られたことから、業務標準化を成功させるためには、現場が無理なく運用できる仕組みづくりや、継続的な教育・フォロー体制が必要になってくるでしょう。
【まとめ】コスト削減と品質維持の両立へ。現場の「ムダ」を削ぎ落とし、品質を担保する「業務プロセスの標準化」 の重要性
今回の調査で、多くの企業が物価高騰下においてコスト削減を迫られる中、「業務プロセスの見直し・効率化」や「原材料・資材費の見直し」「消耗品や備品費の削減」など、さまざまな施策を講じていることがわかりました。
しかし、こうしたやむを得ないコスト削減のしわ寄せが、現場の確認漏れやヒューマンエラー、さらには不具合への対策コストの増加を招き、製品・サービスの品質低下を引き起こしている実態が浮き彫りになりました。
背景にある日常的な業務プロセスに目を向けると、「担当者ごとの作業手順のばらつき」や「曖昧な判断基準」「確認や承認プロセスの複雑さ」といった課題が潜んでおり、これらが手戻りややり直しといった「ムダ」の温床になっていることがうかがえます。
こうした状況を打開する手段として有効性が示されたのが、ISO9001の活用です。
実際にISO9001を取得している企業では、特定の個人に依存しない体制による「品質の安定化」を実現しているだけでなく、「ムダな手戻りの減少」や「現場のプレッシャー軽減」といった確かな導入効果を実感しており、業務の標準化がコスト削減と品質維持の両立に機能していることが確認できました。
未取得の企業においても、従来のコスト削減策に限界を感じ、7割以上が「業務標準化に取り組むべき」と前向きに回答しています。
しかし現実には、「マニュアル化にかける時間や人員が足りない」「業務が属人化しており手順の集約が難しい」「現場に定着・浸透させるのが難しい」といったリソース不足や運用面の課題が障壁となっていることも浮き彫りになりました。
今後、企業が厳しいコスト削減の波を乗り越えながら信頼される品質を保ち続けるためには、人員や経費を削る「引き算」の施策から、業務のムダを省き品質を安定させる「プロセスの最適化」へと発想を転換することが不可欠です。
組織全体で標準化に向けた環境整備とフォロー体制を構築することが、結果的に手戻りやクレームを防ぎ、「コスト削減と品質維持の両立」を実現する確かな一歩となるでしょう。
「ISO」の新規取得・運用サポートなら『ISOプロ』

今回、「企業の『コスト削減』と『品質維持』の両立」に関する実態調査を実施した株式会社ISOプロは、ISOの新規取得・運用サポートサイト『ISOプロ』(https://activation-service.jp/iso/)を運営しています。
■「ISO9001」について
「ISO9001」とは、商品・サービスの品質に関わるISO規格です。
世界中で最も普及しているISO規格であり、日本でも工場の看板や名刺などで見かけたことがある人は多いのではないでしょうか。
ISO9001認証の取得は、企業の商品やサービスが国際基準レベルの品質管理の仕組みで提供されている証となり、取引先やお客さまからの信用を得られるだけでなく、取引に活かすことも可能です。
さらに、こうした対外的なメリットだけでなく、 「コスト削減による現場のしわ寄せや品質低下」を防ぐ確かな基盤となります。
ルールを標準化して特定の個人に依存しない体制を築くことで、効率化と品質維持のトレードオフを解消し、事業の安定的な成長に活かすことが可能です。
■料金プラン
<新規取得・運用サポート/新たにISO9001を取得検討中の方>
月額40,000円~
※30名未満×複数年契約×新規取得の場合
<運用改善サポート/現在ISO9001を運用中の方>
月額50,000円~
※文書・帳票のスリム化で別途料金がかかります
料金プランは運用中のISOのボリュームや内容次第で金額が変動します。
コンサルタントより状況のヒアリングをした上で正確なお見積りをいたします。
『ISOプロが訊く』ISO取得企業へのインタビュー掲載中
ISOを取得した企業様へのインタビュー企画です。
ISOを取得した理由や取得する上での課題、ISOを取得して何が変わったのか、ISO運用企業様の生の声をぜひご覧ください。
ISOプロが訊く:https://activation-service.jp/iso/interview
ISO・HACCPコンサルタント募集中
ISOプロでは、全国各地のISO・HACCPコンサルタントを募集しています。
『お客様の実情に合わせた各種ISOやHACCPの構築、運用』をポリシーとして、サポート業務を行っております。
私たちの想いに共感いただける方、少しでもご興味がある方はぜひお問い合わせください。
■ISOプロについて
https://activation-service.jp/iso/philosophy
■コンサルタントへの応募・問い合わせフォーム
https://activation-service.jp/iso/lp/form-collabo-entry/
【会社概要】
会社名:株式会社ISOプロ
設立:2026年4月1日
所在地:東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産新宿オークタワー21階
代表者:米田 泰三
事業内容:ISO認証取得・運用支援事業
サービスサイトURL:https://activation-service.jp/iso/
調査概要:「企業の『コスト削減』と『品質維持』の両立」に関する実態調査
【調査期間】2026年9月29日(火)〜2026年10月1日(木)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,006人
【調査対象】調査回答時に物価高騰などの影響によるコスト削減の取り組みを行っている企業の経営者・役員、および品質管理部門・生産管理部門・サービス提供部門の一般社員・管理職と回答したモニター
【調査元】株式会社ISOプロ(https://iso-pro.co.jp/)
【モニター提供元】サクリサ
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