「スタルガルト病」治療薬候補Tinlarebantの日本国内製造販売の承認申請のお知らせ
〜先駆的医薬品指定された国内初の眼科領域における承認治療薬となる可能性〜

ビライトバイオ株式会社(本社:東京都港区)は、2026年9月7日、スタルガルト病治療薬候補「Tinlarebant」について、厚生労働省に製造販売承認申請を行いましたので、お知らせいたします。
本申請は、第III相DRAGON試験の結果に加え、日本人青年期患者を対象としたPK試験成績(DRAGON II試験の一部)の結果に基づくものです。スタルガルト病は、国の指定難病である「黄斑ジストロフィー」に含まれる疾患のひとつで、「ABCA4遺伝子」の変異によって、発症する眼疾患です。
発症は学齢期から社会に出る時期にあたることが多く、進学や就職の選択に影響が及ぶと言われており、潜在患者を含み世界で8,000~10,000人に1人が罹患していると推定されています(*)。
国内の有病率も同程度と考えられていますが、一方で、初期症状が他の眼疾患と似ていることなどから、実際に診断に至っているのは限定的と想定しています。
確立された治療法のない病気とされてきましたが、Tinlarebantが承認された場合、スタルガルト病に対する日本国内初の治療薬となる可能性があります。
Tinlarebantは、日本において先駆的医薬品指定、および希少疾病用医薬品指定を受けています。
* Tanna P, Strauss RW, Fujinami K, Michaelides M. Stargardt disease: clinical features, molecular genetics, animal models and therapeutic options. Br J Ophthalmol. 2017;101(1):25-30.
ビライトバイオ株式会社 ジャパンプレジデント 綱場 一成 コメント
「スタルガルト病は、若年期に発症し、進行とともに視力の低下や視野の中心部分が見えにくくなり、社会的失明に至るリスクが高まる遺伝性の網膜疾患であり、患者さんの生活に長期にわたって大きな影響を及ぼします。そうした中、スタルガルト病が初めて報告されてから約117年間、承認された治療法が確立されていない状況が続いています(2026年9月現在)。
今回の国内製造販売承認申請は、日本のスタルガルト病の患者さんに国内では初めてとなる新たな治療選択肢をお届けするための重要な一歩と認識をしています。開発を支えていただいた患者さん・ご家族・医療従事者の皆様に心より感謝申し上げます。
弊社名の語源でもある「その眼に、光を」の想いをもって、眼科領域の製品として初めて先駆的医薬品指定を受けたTinlarebantを一日も早く、また、適切に日本の患者さんへお届けできるよう、必要な準備を着実に進めてまいります。」
【DRAGON試験について】
本試験は、スタルガルト病と確定診断された12〜20歳の青年期患者104例を対象に、Tinlarebant 5mgまたはプラセボを2:1に無作為に割り付け、24ヶ月間投与した国際共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照第III相試験です(本剤群69例、プラセボ群35例)。米国、英国、ドイツ、フランス、ベルギー、スイス、オランダ、中国、香港、台湾およびオーストラリアの11の国・地域で実施されました。
眼底自発蛍光画像における「境界明瞭な自発蛍光低下(DDAF)」を指標として評価した結果、Tinlarebant投与群では、萎縮性網膜病変の拡大速度がプラセボ群と比較して35.7%抑制され、統計学的に有意な結果が示されました。
また、これまでの臨床試験においてTinlarebantは概ね良好な忍容性を示しており、治験薬と関連ありとされた主な有害事象は、本剤の作用機序と整合するものでした。
【DRAGON II試験について】
本試験は、日本人のスタルガルト病と確定診断された12〜20歳の青年期患者を対象とした第Ⅰ相試験と、日本人患者15例を含むスタルガルト病と確定診断された12〜20歳の青年期患者60例を対象に、Tinlarebantまたはプラセボを1:1に無作為に割り付け、24ヶ月間投与した国際共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照第II/III相試験です。日本、米国および英国で実施され、日本における承認申請を支持する試験として位置づけています。2026年1月に患者登録を完了しました。日本人患者における有効性および安全性が、DRAGON試験の結果と一貫しているかについては、今後得られる試験成績により確認することとしています。
Tinlarebant(LBS-008)について
Tinlarebantは、スタルガルト病の発症・進行に関与するビタミンA(レチノール)由来の有害物質「ビスレチノイド」の眼内への蓄積を抑えることを目的に開発されている、新規の経口治療薬です。ビスレチノイドは、萎縮型加齢黄斑変性に伴う地図状萎縮(GA)の病態進行にも関与すると考えられており、眼に供給されるレチノールを利用する視覚サイクルの過程で生じる副産物です。Tinlarebantは、肝臓から眼へレチノールを運ぶ唯一の担体タンパク質である血清レチノール結合タンパク質4(RBP4)の濃度を低下させ、一定の水準に維持することで、眼に供給されるレチノール量を調節します。これにより、ビスレチノイドの生成を抑制することを目指しています。Tinlarebantは、スタルガルト病の治療薬として、米国でブレークスルー・セラピー指定、ファストトラック指定、希少小児疾患指定を受けています。また、米国、欧州、日本、スイスで希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)指定を受けているほか、日本では先駆的医薬品指定を受けています。
【参考】関連リリース
米国Belite Bio社、「スタルガルト病」治療薬候補 Tinlarebant の新薬承認申請が米国FDAに受理、優先審査に指定(2026年8月19日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000187061.html
ビライトバイオ株式会社(Belite Bio Japan)について
ビライトバイオ株式会社(Belite Bio Japan)は、米国カリフォルニア州サンディエゴに本社を置く Belite Bio, Inc.(Nasdaq:BLTE)の日本法人として、2025年11月に設立されました。
「Treat the Untreatable」のミッションのもと、希少な遺伝性網膜変性疾患であるスタルガルト病や、萎縮型加齢黄斑変性に伴う地図状萎縮(GA)など、有効な治療手段が確立されていない眼疾患領域における新薬開発を推進しています。
社名 ビライトバイオ株式会社(Belite Bio Japan)
設立 2025年 11月
本社所在地 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 16階
業種 第一種医薬品製造販売業
事業内容 日本における医薬品および関連サービスの研究・開発・製造・輸入・販売・流通・
マーケティングに関する事業
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