使用済み漁網由来の再生素材を用いたテーラードジャケットが、もず くメーカーの冬の制服に。「海産物のきむらや」が産地の海を守る取組みの一環として導入
〜もずくメーカーとアパレル企業がタッグ。もずくを育む海を未来へ残すための、4つのアプローチ〜
株式会社カイタックトレーディング(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長:赤木政一)は、使用済み漁網由来の再生素材を用いたテーラードジャケットを、味付もずくを主力とする水産加工メーカー・株式会社海産物のきむらや(本社:鳥取県境港市、代表取締役:木村美樹雄)の冬の制服として納入しました。着用開始は2026年10月6日です。
海産物のきむらやは、主要原料のもずくを主に沖縄県の伊平屋島から仕入れ、その関係は45年以上にわたっています。その中で、原料の調達にとどまらず、消費者と共に産地の海を守る取組みを続けてきました。今回の制服は、その取組みの一つとして導入されたものです。
使用済み漁網をリサイクルした素材のテーラードジャケットを企業制服として納入するのは日本初(※)です。
(※カイタックトレーディング調べ 使用済み漁網由来の再生ポリエステル素材を用いたテーラードジャケットを企業制服として採用・納入事例として、2026年9月時点、国内の制服市場におけるテーラードジャケット製品を対象)。


■ もずくを育む海をめぐる、4つの取組み

海産物のきむらやが産地の海と関わる取組みは、性質の異なる4つに整理できます。
①は産地で継続している環境保全活動
②はMEL認証原料を使用した商品
③は今回導入した制服
④は着用後の回収・再資源化です。
以下、番号に沿ってご紹介します。
① 環境保全基金 ― 売上の一部を島へ
海産物のきむらやは、各地の生活協同組合と共に対象商品の売上の一部を基金として積み立て、産地の自然環境の保全活動に活用しています。現在、その基金は3つ(伊平屋島2件、久米島1件)あります。寄付金は、産地の海岸への漂着ごみの運搬・処理、赤土流出を防ぐ活動、ウミガメの産卵場所となる砂浜の保全などに活用されています。
基金に加え、お取引先、消費者の方々と共に産地でビーチクリーン等の環境保全活動を実施しています。この活動を通じて、漁具を含む海洋プラスチックごみが海岸に漂着している状況をたびたび目にしてきました。

② MEL認証原料 ― 持続可能な養殖
伊平屋村漁業協同組合のもずく養殖は、2025年5月に、沖縄県内のもずく養殖業で初めて水産エコラベル「MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)」養殖認証を取得しました。海産物のきむらやはMEL CoC(加工流通段階)認証を同じく2025年5月に取得しており、伊平屋村漁業協同組合の認証もずくを使用した一部商品にMELロゴマークを表示して販売しています。
もずくの養殖は、種付けを行った網を海へ張り込み、冬から春にかけて育て、収穫します。網はもずく養殖に欠かせない資材です。
③ 漁網再生の制服 ― 今回の採用
今回、海産物のきむらやが冬の制服として採用したのは、使用済みポリエステル製漁網由来の再生原料を用いたテーラードジャケットと、セットとなるパンツ・スカートです。女性スタッフ向けのスカートにも同素材を使用しています(詳細は後段)。
④今回採用したものもいずれ再利用へ
導入したテーラードジャケットも、いずれ役目を終える時が訪れます。その際は、カイタックグループのリサイクルスキーム「MUDA ZERO®」により回収・再資源化します(詳細は後段)。
■使用済み漁網を再生したテーラードジャケットとは?
カイタックトレーディングは、使用済み漁網由来の再生原料を用いたアパレルを企画・提供しています。今回、海産物のきむらやが採用したテーラードジャケットとパンツ・スカートの生地には【使用済漁網リサイクルポリエステル13%】を使用し、素材としてエコマーク164の認定を取得しています。
この再生原料は、もずく養殖網とは別の漁網(主に、まき網漁業で使用後に回収されたポリエステル製漁網)に由来します。海洋や海岸から回収した漂着漁網を原料とするものではありません。もずく養殖網は繊維の状態や素材特性上、そのまま衣料の原料にすることが困難なためです。使用済み漁網をめぐる課題に向き合い、資源循環を進めたいという点で、両社の想いは一致しています。

テーラードを選んだ理由 食品会社として、清潔感と誠実さが伝わる服装
海産物のきむらやの冬の制服は、創業以来フォーマルスタイルです。きちんとした装いでお客様をお迎えし、「いらっしゃいませ」と笑顔で大きな声でご挨拶する。食品会社として服装にも清潔感や誠実さが求められると考えており、同社がずっと大切にしてきた価値観の一つです。
もずくの漁場の課題と向き合ってきたからこそ
漁網はもずく生産に欠かせない資材である一方、劣化した漁具が漁場に残れば、海洋プラスチックとして環境にも生産にも影響します。産地と関わる中で実際に目にしてきた課題であり、漁網の再生という選択には必然がありました。

着用した社員の感想「シンプルでスタイリッシュなデザイン、きれいなフォルム」
メタリックなボタンの意匠、内ポケットに入れていただいた会社ロゴ。シンプルな中にもスタイリッシュな作りときれいなフォルムが気に入っています。
毎日着続けられる実用性
家庭で洗濯でき、形状記憶性もあるため、都度クリーニングに出す必要がなく、日常的に着用できます。維持管理の手間とコストを抑えられることも、採用の後押しになりました。見た目はかっちりしていながらストレッチ素材で動きやすく、疲れにくい。移動の多い営業でも毎日着続けられます。
■カイタックトレーディングが「漁網リサイクル」を手掛ける意味

なぜ使用済み漁網が問題に??
美味しい魚をお客様に届けるために欠かせないのが「漁網」です。しかし、海洋プラスチックごみは現在世界中で喫緊の課題となっており、日本の沿岸部には今、行き場を失った大量の使用済み漁網が蓄積されています。環境省の調査によると、日本に漂着したごみの総量に対してプラスチック製の漁網は11%もの割合を占め、海洋生物に絡みつく「ゴーストフィッシング(幽霊漁業)」の原因となるなど、生態系に深刻なダメージを与えています。 日本では、大群で回遊する魚を大きな網で包み込むように囲む「まき網漁業」が盛んに行われています。潮流が速い環境で素早く魚群を囲むため、まき網には「沈降速度が速く、強靭で形状保持に優れたポリエステル素材」が多く使用されてきました。しかし、ナイロンと比べてポリエステルはリサイクルの難易度が高く、これまで有効な再生手段の確立が大きく出遅れていたという背景がありました。

更には、高齢化が進む漁業現場には、使用済み漁網を適切に処理する資金も、リサイクルのアイデアを出す力も減少しています。
だからこそ、カイタックグループは「服づくりのプロフェッショナルである私たちが動く必要がある」と決意しました。同社は、水産系プラスチック資源リサイクル推進協議会(通称 Re:ism 2026年10月現在、製網会社、水産加工会社合計44社参画)に理事企業として参加しながら、アパレルの知見と技術を活かし、最新の「ケミカルリサイクル」技術によってポリエステル製漁網を分子レベルまで分解し、アパレル素材へと再生させる画期的な仕組みを作り上げたのです。
■着用した漁網リサイクルテーラードそのものの循環へ
カイタックグループは、衣料品のリサイクルスキーム「MUDA ZERO®」を展開しています。今回導入したテーラードジャケットについても、将来的に本スキームを活用し、着用後の再資源化までを視野に入れています。 漁網から生まれた服が、着用後に再び素材へ戻る。制服そのものを循環させることが、未来へ目標です。
■企画に関わっている担当者コメント
株式会社海産物のきむらや 代表取締役 木村美樹雄氏
「もずくの産地では、毎年お取引先とともにビーチクリーンを行い、基金を通じた環境保全にも取り組んできました。その現場で海洋プラスチックをはじめとする漁場の課題を目にするたびに、『当社にできることはまだあるのではないか』と考えてきました。今回、使用済み漁網を原料とした制服を採用したのは、その一つの答えです。毎日袖を通すものだからこそ、海の環境を守るという想いを社員一人ひとりが自分のこととして持ち続けられると考えています。産地の皆様、そして消費者の皆様とともに、これからも少しでも環境負荷の少ない方法を模索し続けてまいります。」
株式会社カイタックトレーディング ワークウェア営業部 開発課 マネージャー 兼 水産系プラスチック資源リサイクル推進協議会(通称 Re:ism)理事 出井聡志氏
「本社が鳥取と岡山という近県でありながら、これまでご縁のなかったきむらや様と、使用済み漁網リサイクルのお洋服を通じてつながることができ、素晴らしいお取り組みができました。水産加工とアパレルという異なる業種ではありますが、美しい地球の未来を守るための想いは同じだと感じています。今回の使用済み漁網からつくられたテーラードジャケットを、企業価値向上のプロモーションとしてお使いいただくとともに、この服がカッコいいと話題になり、きむらや様の採用面でもお力になれれば嬉しく思います。」
■取り組み概要
制服 テーラードジャケット、パンツ、スカート
着用開始 2026年10月6日
採用企業 株式会社海産物のきむらや
素材 使用済みポリエステル製漁網由来の再生原料13%
認定 エコマーク164
原料由来 主にまき網漁業で使用後に回収された漁網
洗濯 家庭洗濯可能
特徴 形状記憶性、ストレッチ性
着用後 MUDA ZERO®による回収・再資源化を予定
■企業情報
・企業名:株式会社海産物のきむらや
・所在地:〒684-0072 鳥取県境港市渡町3307
・代表者:代表取締役 木村 美樹雄
・創業:1972年3月/設立:1986年2月
・事業内容:もずくを主とした水産加工製品の製造販売、高分子もずくフコイダンの開発製造・コーポレートサイトURL:https://mozuku-1ban.jp/
・問合せ先:TEL0859-45-6555
・企業名:株式会社カイタックトレーディング
・所在地:〒700-0032 岡山県岡山市北区昭和町3-12
・代表者:代表取締役社長 赤木 政一
・設立年月:1990年3月
・事業内容:繊維製品総合卸、テキスタイル、貿易事業
・コーポレートサイトURL:https://www.caitac.co.jp/
・使用済み漁網リサイクルユニフォームオフィシャルサイトURL:https://daiwauniform.com/
・問合せ先
TEL:03-5829-4961
MAIL:daiwa-uniform@tw.caitac.co.jp
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