日本マーケティング学会 カンファレンス2022「ニューノーマル時代を切り拓くマーケター」開催のご案内
2022年10月16日(日)
日本マーケティング学会(会長:小林 哲)は、2022年10月16日(日)にマーケティングカンファレンス2022を法政大学市ケ谷キャンパスにて開催いたします。
https://www.j-mac.or.jp/conference/
https://www.j-mac.or.jp/conference/
2012年から始まり今年で11回目の開催となる「マーケティングカンファレンス」は、毎年好評のリサーチプロジェクト・セッション、オーラルセッション、ランチョンセッション、ポスターセッション、基調講演など実施します。
今年も学会員の皆さんとともに、「探求と創発」の大きな渦が生まれる場となることを期待して開催します。皆さま、ぜひご参加ください。
- 開催概要
テーマ:ニューノーマル時代を切り拓くマーケター
日 程:2022年10月16日(日)
会 場:法政大学 市ケ谷キャンパス
参加費:5,000円(9月30日までにお申し込みの場合は4,000円)
※別途、当会への入会が必要。但し、学部生・修士院生(社会人を除く)は、学会員でなくてもカンファレンスに参加できます。
※メディアの方は、ご入会いただかなくても無料で参加いただけます。
▼詳細・お申し込み
https://www.j-mac.or.jp/conference/
- プログラム
マーケティング研究の最前線のテーマに取り組んでいる学会のリサーチプロジェクトの報告会。
16テーマで実施。
2:オーラルセッション
フルペーパー(論文)を準備の上で、理事によるコメンテーターのもと、報告(12分)・質疑応答(7分)を行う、いわゆる伝統的な学会の報告スタイルで実施。理事の投票による、ベストオーラルペーパー賞、ベストドクトラルペーパー賞(博士課程個人報告対象)も発表。
3:ランチ、ランチョンセッション
企業が自社の製品や技術、サービスなどに関係するマーケティング関連の報告会を学会と共催。
4:ポスターレビュー・ポスターセッション
パネルに図表を掲示して、逐次、参加者と対話しながら進める報告会。若手のマーケティング学者や企業の研究者を中心に報告が行われる。会場にて学会員の投票によりベストポスター賞選出。
ポスターセッションの前には発表者が自らの発表内容をレビューするセッションも実施。
5:基調講演
日本マーケティング学会 会長挨拶
小林 哲(会長 / 大阪公立大学 経営学研究科 教授)
日本マーケティング本大賞、マーケティングジャーナルベストペーパー、ワーキングペーパーのトップダウンロード賞、カンファレンスの各賞の授与
解題「ニューノーマル時代を切り拓くマーケター」
小林 哲(会長 / 大阪公立大学 経営学研究科 教授)
今日、企業を取り巻く環境は多方面で大きく変化しており、COVID-19は、その変化に拍車をかけたに過ぎない。今後その到来が予想される(あるいはすでに訪れている)ニューノーマル時代に求められるマーケター像と、それを支える知(研究)について、本学会を代表するマーケターの問題提起をもとに議論する
話題提供①「現在に転生した葛飾北斎は、時代遅れの役立たずか、希代のアーティストか。」
音部 大輔(サロン委員 / 株式会社クー・マーケティング・カンパニー 代表取締役)
「北斎が才能を発揮できたのは、浮世絵という手法に精通したからであって、そのニーズがなくなった現代では役立たずだ」という意見があります。対して「彼は絵画芸術の本質を体得しているはずだから、絵筆と版木をペンタブレットにもちかえ、あるいは動画やプロジェクションマッピングまで手掛けるかもしれない」という主張もあります。もちろん検証不可能な、モノの例えでしかありません。とはいえこの話は、デジタル化に関わるマーケティングの考え方やスキルの議論と通じるところがありそうです。「デジタル化が進んだので、マーケティング活動を全面的に変更する必要がある」と唱える主張や、そうした変化に慄くこともあるでしょう。反対に、「デジタル化などしょせん手法にすぎない」などと、開き直って顧みないこともあるかもしれません。両者を分ける領域があるとすれば、どのように解するべきか。実務事例からの学び方について交わされる議論など、話題のひとつとして共有したいと思います。
話題提供②「【日清流】マーケティング、のその先へ! ― 人びとの幸せが溢れる社会へ ―」
深澤 勝義(常任理事 / 日清食品ホールディングス株式会社 執行役員CMO 兼 欧州日清社長)
COVID-19は、社会の仕組みを大きく変化させ、人々によりVUCAを意識させることとなった。その中で、人々の意識も大きく変わり、「人にとって何が大切か?」「幸せって何だろう?」という生きることへの本質的な問いを考えはじめた。また企業も「株主資本主義」から「ステークホルダー資本主義」への転換が求められており、「人や社会を幸せにすること」こそがビジネスの根幹となりつつある。しかし、社会や人々の意識や行動がどのように変化しようとも、消費者・ターゲットを観察し、理解する、つまり人間研究というマーケティングの本質は変わることはない。そして、そのターゲットの変化への対応こそが、時代を切り拓くマーケターに必要とされている力である。今回は、ターゲット観察から得られたインサイトに基づく、日清食品によるユニークな取組み事例を紹介しつつ、「幸せ」の源泉のひとつである「感動を創造すること」「消費者の期待を上回ること」の重要性を示しつつ、議論できればと思います。
話題提供③ 「『新しい現実』は変わるがマーケティングの本質は変わらない。」
石橋 昌文(常任理事 / ネスレ日本株式会社 チーフ・マーケティング・オフィサー 専務執行役員 マーケティング&コミュニケーションズ本部長)
コロナ禍、人口構成、政治・経済状況など、我々を取り巻く状況は日々変化している。また、サステナビリティなどの社会課題への取り組みやデジタル化の波、ダイバーシティー&インクルージョンなど、ビジネスを取り巻く環境も大きく変わってきている。
このような変化は「新しい現実」であり、この「新しい現実」がもたらす「新しい問題」に我々は取り組まなければならない。敢えて言うならば、「マーケティングの本質」は変わらないが、我々を取り巻く「新しい現実」に向き合い、理解し、そこからもたらされる「新しい問題」を発見し、解決策を導いていくことがマーケターに求められていると考える。
マーケターとして求められる資質は何なのか、どうやって伸ばしていくのか。
組織の中でのマーケティングの在り方を議論し、個人として組織として、どのように課題に取り組んでいくのかを議論したいと考えます。
話題提供④ 「パーパスドリブンB2Bマーケティング ― 国際競争サバイバルから、SDGs、そして宇宙まで ―」
黒須 聡(常任理事 / 横河電機株式会社 宇宙ビジネス・ディベロップメント・エグゼクティブ 宇宙事業開発室長 兼 チーフ・サステナビリティ・オフィサー)
企業は何のために存在するのか?そして何をすべきなのか?グローバル化による激しい国際競争にさらされ、気候変動、自然破壊、不平等拡大等深刻化する世界的課題への対応を迫られている企業にとって、パーパスに立ち返って経営を行うことが益々重要になっています。そして株主資本主義からステークホルダー資本主義へのパラダイムシフトが起きている昨今、「三方よし」を常識とした企業理念を掲げる日本企業が、本来持っていた強みを生かせるチャンスが来たとも言えます。横河電機がどの様に国際多国籍企業との厳しい戦いに生き残ったか。それにパーパスを起点としたマーケティングがどう寄与したか。生々しいサバイバルの歴史をお話しします。そして世界中100か国以上に展開し、海外売上が7割に達しようとする企業となった今、パーパスをどの様にビジネス拡大に活かそうとしているのか、トレンドであるSDGsと、人類の新たなフロンティアである宇宙を例にお話しします。
基調講演:司会、パネルディスカッション:コーディネーター
八塩 圭子(常任理事 / フリーアナウンサー / 東洋学園大学 現代経営学部 教授)
<プロフィール>
上智大学法学部卒業。テレビ東京で10年務めた後フリーアナウンサーに。法政大学大学院社会科学研究科経営学専攻マーケティングコース修士課程修了。関西学院大学商学部准教授、学習院大学経済学部経営学科特別客員教授を経て、2016年4月から東洋学園大学現代経営学部准教授、2021年4月から現職。報道番組司会、コメンテーターなど多数。
パネルディスカッション
コーディネーター:八塩 圭子
パネラー:石橋 昌文、音部 大輔、黒須 聡、深澤 勝義、小林 哲
■ 日本マーケティング学会の概要
日本マーケティング学会は、日本のマーケティグ力を培っていくために、理論と実践との、そして他分野との深いレベルでの交流を通して「探求と創発」を目指す、2012年に発足した日本学術会議協力学術研究団体です。
2000名を超える研究者や実務家の会員が所属し、学術誌マーケティングジャーナルおよびマーケティングレビューの発行をはじめ、マーケティングカンファレンスや、30を超えるテーマが研究されるリサーチプロジェクト、魅力的なゲストを招くマーケティングサロンなど多様な「探究と創発」の場を提供しています。
設立 :2012年8月2日
参加団体:日本学術会議協力学術研究団体
会長 :小林 哲(大阪公立大学 経営学研究科 教授)
URL :https://www.j-mac.or.jp/
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