国内初、パワー半導体の飛躍的な生産性向上を促す欠陥特定装置を開発 Mipoxと東海国立大学機構 名古屋大学の共同研究 NEDO公募「官民による若手研究者発掘支援事業」に採択
■背景
現在、「SiC(炭化ケイ素)」や「GaN(窒化ガリウム)」を始めとした次世代半導体材料の開発が世界中で進められていますが、一部を除く半導体基板には未だ多くの転位(結晶欠陥)が含まれています。特に、デバイスの性能・信頼性を低下させる「キラー欠陥」によるデバイスの歩留り(投入した素材量に対する製品生産量)低下の課題は、「現在の半導体材料の主流であるSiの限界を超えるパワーデバイス用材料として期待されているSiC」の価格を高止まりさせ、その普及を妨げています。
■取り組み内容
今回採択を受けた本共同研究では、半導体材料の品質を低下させる結晶欠陥(転位)を可視化する「複屈折イメージング」により転位の歪み分布(マッピング)をとらえます。そして、シミュレーションと機械学習を用いることにより、SiCを始めとする半導体基板中の転位の種類や位置を非破壊で自動的に検出するシステム、およびデバイスの歩留り低下をもたらすキラー欠陥を特定するシステムを開発。これらのシステムは、半導体基板やパワーデバイスの飛躍的な生産性向上に寄与し、将来的に日本のパワー半導体製造の標準装備となることが期待されます。
開発されたシステムは、昨年リリースした当社製品である結晶転位高速観察装置「XS-1 Sirius」に実装予定で、今後も進捗に合わせて随時反映予定です。
Mipox株式会社は、企業使命である「塗る・切る・磨くで世界を変える」に基づき、今回採択された共同研究を主とした世界最高レベルの転位可視化技術を融合させ、地球温暖化防止(省エネ)、次世代電力社会構築に不可欠なSiC、GaN等の化合物半導体ウェハ製造技術の向上に貢献してまいります。
■Mipox概要
ブランド名:Mipox(マイポックス)
Mipox株式会社は1925年にドイツ顔料の商社としてスタートし、1970年代より本格的に研磨分野に参入しました。当社の事業は非常にニッチではありますが、「塗る」「切る」「磨く」のコア技術を基に、ハードディスクや光ファイバーをはじめとするハイテク分野で強みを発揮し、近年では日本研紙株式会社が仲間に入り、一般研磨分野へも用途の拡大を図っております。
ニューノーマルにおいても「塗る・切る・磨く」のニーズは続きます。次世代半導体、5G、IoTや世界の情報を貯めるデータストレージなどのハイテクにとどまらず、公園再生プロジェクトなど身近な「磨く」への取り組みも始めています。コア技術の「塗る・切る・磨く」に続く新技術への取り組みも進めており、「観る」を軸とした観察・検査装置に力を入れてまいります。
これからの時代は、お客様への価値の提供だけでは企業成長は望めません。企業成長のドライバーである社員が力を最大限発揮できるよう、多様な価値観の受け入れ、様々な働き方の承認、等しい教育の機会の提供などを通じ、自律自走の組織を目指します。
今後、我々のコア技術「塗る・切る・磨く」で、その分野のプロフェッショナルとしてチャレンジし続け、社会やお客様が実現したいことを具現化し、世界を変えていきます。
■会社概要
会社名 Mipox株式会社
所在地 東京都新宿区西新宿6-11-3 Dタワー西新宿16階
創業 大正14年(1925年)11月21日
代表 代表取締役社長 渡邉 淳
URL http://www.mipox.co.jp/
証券コード 5381
<メディアからのお問い合わせ先>
Mipox株式会社 社長室 担当 泉澤/宇田
電話番号: 03-6911-2300(代表) FAX番号:03-6911-2318
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