植物肉スタートアップのDAIZ、総額18.5億円のシリーズB資金調達を完了、累計調達額は30.5億円に 国内生産体制の強化と海外市場への早期参入を目指す

DAIZ株式会社(DAIZ Inc.)

 発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するDAIZ株式会社(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:井出 剛、以下「DAIZ」)は、シリーズBラウンドにおいて、味の素株式会社、丸紅株式会社、ENEOSホールディングス株式会社等の事業会社7社との資本業務提携と、三菱UFJキャピタル株式会社、農林中央金庫、三井住友海上キャピタル等の金融投資家9社を引受先とする第三者割当増資により、総額18.5億円の資金調達を実施しました。これにより累計資本調達額は30.5億円となりました。植物肉スタートアップとしては国内最大の資金調達となります。

 シリーズA・Bの資金調達ラウンドを通じて、成長資金の獲得に加えて、資本業務提携先との協業により、「ミラクルミート」の商品化や販路拡大、SDGsの観点からの差別化訴求等を推進してまいります。DAIZは今後も積極的に大手事業会社との提携を進める予定です。

■資金調達の目的と資本業務提携の意義
 この度のシリーズBラウンドにて調達した資金は、DAIZの植物肉「ミラクルミート」の生産体制の拡大と研究開発(R&D)の強化、グローバルでの事業展開、成長を支える人材採用などに充当し、更なる事業基盤の拡充を図って参ります。生産体制の拡大として、工場の増床により2021年6月から「ミラクルミート」は年間4,000トンの生産キャパシティとなる予定です。
 
 また、資本業務提携先との協業により、成長を加速させてまいります。
 大手食品メーカーである味の素㈱、㈱ニチレイフーズとは、「ミラクルミート」を原料とした家庭用・業務用商品の共同開発を行います。丸紅㈱、日鉄物産㈱、兼松㈱・兼松食品㈱とは、商社のネットワークを通じて「ミラクルミート」の国内外への販路拡大を推進します。
 CO2排出削減に資する事業の創出を目指すENEOSホールディングス㈱とは、従来の食肉や脱脂大豆由来の植物肉と比べて環境負荷が小さい「ミラクルミート」の普及を通じて低炭素社会の実現を目指します。本提携は、国内の植物肉のプレイヤーとしては初めてのSDGsへの貢献を目的とした資本業務提携となりました。

■シリーズBラウンドの引受先の概要
▽資本業務提携先(7社)
味の素株式会社※1
丸紅株式会社※2
日鉄物産株式会社※3
兼松株式会社・兼松食品株式会社※4
ENEOSイノベーションパートナーズ合同会社※5
株式会社きちりホールディングス※6

▽金融投資家(9社)
MSIVC2020V投資事業有限責任組合(三井住友海上キャピタル株式会社)
農林中央金庫※7
グローバル・ブレイン7号投資事業有限責任組合(グローバル・ブレイン株式会社)
食の未来1号投資事業有限責任組合(kemuri ventures合同会社)
三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタル株式会社)※追加投資
Golden Asia Fund Ⅱ, L.P.(Golden Asia Fund Ventures Ltd.)
QB第一号投資事業有限責任組合(QBキャピタル合同会社)※追加投資
投資事業有限責任組合しんきんの翼(信金キャピタル株式会社)
KIRIN HEALTH INNOVATION FUND(グローバル・ブレイン株式会社)

※1 2020年12月発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000052858.html
※2 2020年12月発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000052858.html
※3 2020年11月発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000052858.html
※4 2020年12月発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000052858.html
※5 2021年3月発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000052858.html
※6 2020年10月発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000052858.html
※7 2021年3月発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000052858.html

■DAIZのこれまでの取組み

 2019年12月より本格的に植物肉「ミラクルミート」の事業を展開してきたDAIZは、この1年余りで大手のハンバーガーチェーンやスーパーマーケット、食品メーカー、飲食店において「ミラクルミート」の採用が進みました。フレッシュネスバーガー等のハンバーガーチェーンを通じて、おいしい植物肉メニューを気軽に食べられるようになり、イオンやライフ等のスーパーマーケットでの発売やニチレイフーズブランドの商品への「ミラクルミート」採用は、一般家庭の食卓に植物肉をお届けできる大きな一歩となりました。
 近年、タンパク質危機の解決策としてだけでなく、地球環境配慮・サステナブルの観点からも注目度を高めている植物肉は、今後もさらに新しい食文化として一般消費者への広がり・浸透が期待されます。

■DAIZの発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」について
 2050年までに地球上の人口は100億人に達すると予測されています※8。世界的な人口増加と新興国の経済成長により、2030年にはタンパク質の需要に供給が追い付かなくなる「タンパク質危機」が起こり、タンパク質の需給がひっ迫することで、これまで以上に食肉価格の高騰が予想されています。そこで、「植物肉」が代替タンパク質として注目されており、その市場は世界で9兆円を超えると見込まれています※9。
 植物肉が、牛肉・豚肉・鶏肉と同じように食卓に並ぶ時代が到来しています。


 これまでの植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物(脱脂加工大豆)であったため、①味と食感に残る違和感、②大豆特有の青臭さや油臭さ、③肉に見劣りする機能性(栄養価)といった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていました。

 DAIZの植物肉は、原料に丸大豆を使用しています。さらに、独自の発芽技術によって、これまでの課題を解決する植物肉「ミラクルミート」の開発に成功しました。

<DAIZの植物肉「ミラクルミート」の特徴>
特徴1.原料に丸大豆を使用
 これまでの植物肉は、大豆搾油後の残渣物である脱脂加工大豆を主原料としていましたが、DAIZの植物肉「ミラクルミート」は原料に丸大豆を使用しています。さらに、オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みを無くし、異風味を低減しています。

特徴2.旨味や栄養価を増大、肉様食感を再現する独自技術
 味や機能性を自在にコントロールするコア技術「落合式ハイプレッシャー法」※10で大豆を発芽させ、旨味や栄養価を増大させます。その発芽大豆をエクストルーダー(押出成形機)※11にかけ、膨化成形技術※12により、肉のような弾力と食感を再現しています。これらの独自技術により、異風味を低減した植物肉「ミラクルミート」を製造しています。

特徴3.独自製法による価格競争力
 旨味や栄養価が増大した発芽大豆を使用しているため、他の原料や添加物を何も足さずして、植物肉原料が完成しています。発芽タンクを用いた独自の製造プロセスにより、原価低減を実現し、牛肉・豚肉・鶏肉に対し、価格競争力があります。

▲DAIZの植物肉「ミラクルミート」の製造工程
※8  国連推計「世界人口推計2019年版」より。
※9 UBS調べ。
※10 大豆の発芽中に酸素・二酸化炭素・温度・水分などの生育条件を制御し、酵素を活性化させることで遊離アミノ酸量が増加し、素材の旨味を引き出す栽培法。(特許第5722518号)
※11 食品加工時に使用される機械。材料に水を加えながら、高温下でスクリューで圧力をかけ押し出すことにより混練・加工・成形・膨化・殺菌等を行う装置。
※12 特許申請準備中。

■DAIZのサステナビリティ、地球温暖化の解決に寄与する植物肉
 昨今、地球温暖化が私たちにとって大きな課題となっています。国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」に対し、DAIZは地球温暖化の解決に寄与する「植物肉」を普及させることにより、目標達成に向けて貢献しています。

 地球温暖化は、二酸化炭素・メタン・一酸化炭素・フロンなどの温室効果ガスが原因と言われています。温室効果ガスの最も大きな排出源は電力(火力発電など)ですが、同等に大きな排出源となっているのが、農業・畜産業※13です。世界で飼育されている15億頭もの牛による二酸化炭素や腸内ガス(メタン)の排出が温室効果ガスの大きな要因となっており、私たちの食生活の見直しが求められています。

 植物肉は「次世代のお肉」として、温室効果ガスの排出を抑える効果の高い植物性食品です。地球温暖化を防ぐため、私たちが今からでもできることは、なるべく地球にやさしい植物肉を食生活に少しずつ取り入れることです。牛・豚・鶏に次ぐ、「植物肉」の普及を通じて、DAIZはサステナブルな世界を目指してまいります。
※13 IPCC「Global Greenhouse Gas Emissions Data」より。

■会社概要
商号:DAIZ株式会社(https://www.daiz.inc/
代表者:代表取締役社長 井出 剛
所在地:〒860-0812 熊本県熊本市中央区南熊本五丁目1番1号 テルウェル熊本ビル7階
設立:2015年12月1日
資本金:8億9,022万円(累計資本調達額30.5億円)
事業内容:大豆由来の植物肉「ミラクルミート」の開発・生産及び販売
大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を用いた食品の開発・生産及び販売
 

 

 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


関連リンク
https://www.daiz.inc/
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

DAIZ Inc.(DAIZ株式会社)

36フォロワー

RSS
URL
https://www.daiz.inc/
業種
製造業
本社所在地
熊本県熊本市中央区南熊本五丁目1番1号 テルウェル熊本ビル4階
電話番号
096-363-8800
代表者名
河野 淳子
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2015年12月