Green Carbon株式会社 ベトナム国営企業とメタンガス削減プロジェクトにおけるパートナーシップ連携を開始

-カーボンクレジット280億円市場の創出を目指し、プロジェクト始動-

グリーンカーボン

 Green Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下Green Carbon(読み:グリーンカーボン))はこの度、Northern Nghe An Irrigation Management Limited Company(General Director:Nguyen Xuan Long)が管理する30,000haの水田圃場において水管理によるメタンガス削減プロジェクトに向けた連携を開始したことをお知らせします。

◆パートナーシップ連携の背景

 2022年に世界銀行が発行している『Socialist Republic of Vietnam SPEARHEADING VIETNAM’S GREEN AGRICULTURAL TRANSFORMATION : Moving to  LowCarbon Rice Agriculture and Food Global Practice』※1によると、ベトナムの農業の温室効果ガス排出量は国全体の約19%に及びます。また、農業分野のメタンガス総排出量の約75%が水田由来であり、ベトナム政府は水田のメタンガス排出の削減を喫緊の課題として解決に取り組んでいます。

 一方、ベトナム全土の水田面積は日本の約3倍にあたる約700万haにのぼります。全土でメタンガス削減プロジェクトを実装した場合、約2,800万t※2の温室効果ガス削減、カーボンクレジットに換算すると280億円※3の経済効果を生み出す見込みがあります。

 当社は、2023年6月よりベトナム国立農業大学と水田のメタンガス排出の削減に関する実証実験を進めております。約4ヶ月に渡る実証実験により、削減効果の検証をしてまいりました。

 今回、ベトナムゲアン省で水田の灌漑設備の管理を行う Northern Nghe An Irrigation Management Limited Companyと連携し、同社が管理する30,000haの水田圃場にてメタンガス削減プロジェクトを実装します。

▲Northern Nghe An Irrigation Management Limited Company訪問の様子


※1:https://vietnam.opendevelopmentmekong.net/announcements/report-spearheadingvietnams-green-agricultural-transformation-moving-to-low-carbon-rice/

※2:水田1haあたりCO2換算で4tの削減として算出

※3:1tあたり1,000円として算出

▲同社が管理する大型灌漑施設

▲ゲアン省の水田の様子


◆プロジェクトの概要

 AWDと呼ばれる手法により、水田から排出されるメタンガスの削減を行います。具体的には、水田に水を満たした状態と、干した状態とを数日おきにくり返し、土壌の中のメタン生成菌の活動を抑制することでメタンガス排出量を削減します。

  Northern Nghe An Irrigation Management Limited Companyには本プロジェクトにおいて、水田圃場への入水などの水管理面でサポートしていただきます。


◯中干しと間断灌漑(AWD)の違い

 Jクレジット制度「水稲栽培における中干し期間の延長」の方法論で対象となる中干しは数日間を入水を止め、水田を乾燥させるものです。一方、AWDとは水田の水位を目安に、数日おきに入水と自然乾燥を繰り返すという手法のことで、中干しに比べ、水の使用量を減らすことができます。


○中干し実施の水位変動イメージ

○間断灌漑(AWD)実施の水位変動イメージ

◆今後の展開

 2024年1月には5,000haの規模で実装をスタートし、2025年にはすべての管理圃場である30,000haでの実装を計画しております。

 本プロジェクトでは、ベトナム国立農業大学、有機農業推進研究センター、作物研究開発研究所が農家に対して、メタンガス削減手法であるAWDの指導や稲作に関する全般的な支援や助言を行い、AWDの普及と稲作の収量増を目指してまいります。


◆Green Carbon 事業紹介 

 Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンとして掲げ、高炭素固定種苗の研究開発をメインに事業を展開しています。研究開発を基に、カーボンクレジット創出(J-クレジット/ボランタリークレジット)、登録、販売までを一気通貫してサポートする事業を展開しています。その他にも、農業関連事業、環境関連事業、ESGコンサルティング事業なども展開しております。

 また、国内だけでなく、海外にも展開しておりフィリピン、オーストラリア、メキシコなどを中心に東南アジアから中南米まで、幅広い地域で事業を取り組んでおります。フィリピンでは現地の大学と連携し、水田のメタンガス削減プロジェクトの実証を進めております。オーストラリアでは、30haの炭鉱/農地でACCUs登録に向けたプロジェクトを開始予定です。JICA(国際協力機構)と共に、中南米・カリブ地域における農地貯留の実証を開始しております。


◆ベトナム ゲアン省について

 ゲアン省は、ベトナム北中部に位置しており、ハノイから飛行機で1時間ほどの場所であり、同省の人口のほとんどは農家となっています。一人あたり平均年収は1,604米ドルと低い水準です。2013年にはJICA(国際協力機構)の政府開発援助(ODA)事業として、北部の大型灌漑施設の回収と灌漑施設維持管理能力強化のための研修所の整備が支援されています。


◆Northern Nghe An Irrigation Management Limited Company 概要

 上記のJICAのODA事業として支援を受けた大型灌漑施設と研修所の管理を行っている国営企業です。


◆関連リリース

・フィリピンに続き、ベトナム国家農業大学と水田のメタンガス削減に関する共同研究を開始

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000117956.html


・フィリピン大学と共同で水田の水位管理によるメタンガス削減プロジェクトを開始

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000117956.html


●Green Carbon 株式会社

商号  :グリーンカーボン

代表者 :代表取締役 大北 潤

所在地 :東京都港区南青山3-1-3スプライン青山東急ビル6F

設立  :2019年12月

事業内容:カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、

     その他、関連する事業、及び、コンサルティング

URL  :http://green-carbon.co.jp/

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会社概要

Green Carbon株式会社

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URL
http://green-carbon.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂5-2-33 IsaI AKASAKA 607
電話番号
080-7307-8597
代表者名
大北潤
上場
未上場
資本金
3億29万円
設立
2019年12月