<withコロナで変化する「働くこと」に関する調査②>従業員が求めるのは「気軽なコミュニケーション環境」約7割の従業員が ”オフィスに必要”と回答
都道府県・年代別に見たコロナ禍において変わるオフィスの価値
2回目の配信テーマは「オフィスの必要性」。リモートワークや時間差出勤、サテライトオフィスの利用など様々な施策が労働の現場で実践され働き方が大きく変化する中、人々のオフィスに対する価値観はどのように変化したのでしょうか。また、今後企業として従業員の働く環境を考える上でオフィスはどうあるべきなのでしょうか。調査結果を元にデータを紐解きながら解説いたします。
【質問項目】
勤めている会社にリモートワークが導入され、かつ自身が実施していれば「はい」、実施していなければ「いいえ」を回答
【結果・考察】
▽2020年8月時点での「リモートワークを実施している」と回答した人は25.1%、「実施していない」と回答した人は74.9%。
▽緊急事態宣言を受け一時的に実施していたものの、緊急事態宣言解除後は出社に回帰したという流れが多くみられた。
【結果・考察】
▽都道府県別でのリモートワーク実施率について、実施率が高い順に東京都(50%)、千葉県・神奈川県(46.3%)、愛知県(42.5%)、大阪府(40%)。新型コロナウイルスの感染率・感染者数の多い三大都市をもつ都道府県、あるいは隣接している都道府県が実施率の高い傾向にあることが明らかとなった。
▽実施が最も進まなかったのは秋田県で、リモートワークの実施率は10%と全体の1割。ついで青森県(11.3%)、広島県(12.5%)、香川県(13.8%)、岩手県・山形県・島根県(16.3%)。上位都道府県と同様、新型コロナウイルスの感染率・感染者数の低い東北地域、中国・四国は実施率の低い傾向にあることが明らかとなった。
【質問項目】
オフィス・職場の必要性に関する自身の考えについて、「必要」もしくは「不要」のいずれかを回答
【結果・考察】
▽「不要」の回答は全体の23.2%であった。
▽年代別に見ると、20代は全体の30.6%が「オフィスは不要である」と回答。30代は25.0%、40代は20.3%、50代は17.0%。
▽年代が上がるにつれ、「オフィスは必要である」の回答割合は高くなっている。「オフィス不要」と考える20代は50代の約1.8倍であることが明らかとなった。
【結果・考察】
▽「オフィスは不要である」と回答した上位県は多い順に東京都(45.0%)、神奈川県(40.0%)、京都府(37.5%)、「必要である」と回答した上位県は香川県(87.5%)、秋田県・岩手県(86.3%)であった。
▽前述の都道府県別のテレワーク実施率に比例し、実施が進んでいる都道府県ほど「オフィスがなくても働くことができる」と価値観が変化した人が多くみられた。
▽「オフィスが必要」の割合が高い都道府県は、卸売業、小売業、製造業などリモートワークが比較的進みにくいとされている業種の割合が多い傾向が伺える。
【結果・考察】
▽「オフィスに必要である」と考える環境について最も必要割合が多かった回答は「メンバーと気軽なコミュニケーション(雑談)」、ついで「メンバーと短い会話や質問などをしながら業務ができる環境」 最も割合が低い回答は「電話・web会議をするための環境」(42.1%)であった。
▽上記より、業務上必要な電話やweb会議でのコミュニケーションはリモートワークで問題なく実施できるが、オフィスでの偶発的な出会いから起こるやりとりや気軽な雑談はリモートワークではなかなか実現しづらく、オフィスに求められていることが読み取れる。
▽別テーマの項目にて「働く上で最も大事にしたい価値観」について質問したところ、最も多かった回答は「良好な人間関係」で、「私生活との両立」「やりがい」を上回り全体の18%を占めた。
▽この結果より、大事にしたい価値観である「良好な人間関係」を構築する為に前述の「メンバーとの気軽なコミュニケーション」が必要であり、それが実現できるということにオフィスの価値を感じていることが伺える。
■調査結果を踏まえた全体考察
本調査は、コロナ禍における働く人々の価値観の変化について実態を調査することで働く人々に必要な支援を明確にし、企業としてのサポートの意識・行動変容の促進を目的に実施いたしました。
今回の調査により、現状のリモートワークの実施率は全体の約30%であり、実施の進捗については地域によって大きな偏りがあることが分かりました。またオフィスの必要性については実施経験の有無、年代によって考え方が分かれることも判明しました。
リモート実施・未実施の状況を問わず「オフィスに必要であると思う環境」を問う質問については、メンバーと気軽なコミュニケーション(雑談)や仕事上必要な短い会話や質問ができる環境が求められていることがわかります。ITの活用が進みオフィス以外での業務が可能になった場合、今後オフィスに求められるのはリモートワークでの実現が難しい同じ空間で過ごすことで生まれる”偶発的な会話”や”気軽なコミュニケーション”が可能な環境であると言えるでしょう。その背景は、働く上で「良好な人間関係」を大事にしたいという価値観が反映されているといえます。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う業績悪化により、コスト削減を検討している企業が増えています。従業員に対する各種手当等の削減により、従業員のエンゲージメントが低下し人材の離職、採用困難など悪循環が生じることが懸念されます。このような状況下だからこそ、会社として従業員の大事にしたい価値観を理解し、様々な状況に合わせた従業員の課題に対する支援や人材マネジメントを実現できるような環境整備の実施が重要です。
例えば家庭の事情やプライベートの予定との両立、健康状態などについて企業に相談の上個人の希望で働く場所や時間を柔軟に選択できれば、従業員個人の状況が把握しやすく、かつ仕事と生活と個人の調和を取る上で個人が大切にしたいと思う価値観『ワーク・ライフ・バリュー(WLV)』を企業側が知るきっかけになり、企業と従業員の関係性の希薄化の抑制にもつながると考えられます。
次回はwithコロナで変化する「働くこと」に関する調査第3段として、「人材定着」のテーマについて配信を予定しています。
株式会社OKANでは、引き続き働く人・企業の“働く”について調査することで、実態を明らかにし、企業と働く人へのおせっかいによって、ミッションである『働く人のライフスタイルを豊かにする』を実現してまいります。
■調査概要
・調査名 “withコロナで変化する「働くこと」に関する調査”
・調査方法 インターネット調査
・調査期間 2020年8月
・調査対象 全国20~50代働く男女 計3,760名
■株式会社OKAN企業概要
株式会社OKANは、「働く人のライフスタイルを豊かにする」をミッション・ステートメントに、人材不足が深刻である日本における企業課題と社会課題の解決に取り組み、「働きつづけられる」社会を実現することを目指しています。
ぷち社食サービス「オフィスおかん」、ハイジーンファクターを数値化し、問題の原因と優先順位を明確にできるハイジーンファクター改善サービス「ハイジ」の2事業を展開。仕事内容だけではなく、健康、家庭との両立、自分らしい生活など、あらゆる価値観=「ワーク・ライフ・バリュー」を各企業個々が理解し従業員をサポートするために、これらの問題特定から改善・解決までの支援サービスを企業向けに提供しています。
・会社名 : 株式会社OKAN(URL: https://okan.co.jp/)
・代表者 : 沢木恵太(さわきけいた)
・住所 : 〒171-0022 東京都豊島区南池袋1-16-15 ダイヤゲート池袋10階
・設立年月 : 2012年12月10日
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