Facilo、不動産DXリサーチ第五弾「不動産賃貸仲介の最新動向」を発表
価格高騰と在庫逼迫で“超短期決戦”に―顧客の7割が「問い合わせ物件の成約済み」を経験。求められるのは“スピード×精度”の提案

株式会社Facilo(本社:東京都中央区、代表取締役 CEO:市川 紘、以下「ファシロ」)は、不動産会社の営業活動および顧客の住み替え行動に関する調査を実施しました(有効回答1,007名)。その結果、約7割の顧客が「問い合わせ物件の成約済み」を経験し、2週間未満での入居や内見なしの契約も前年比でほぼ倍増。価格高騰と在庫逼迫のもと、意思決定の即時性が求められる市場へ移行していることがデータに表れました。一方で、約6割の顧客が不動産会社に不満を抱き、上位は「希望条件に合う提案不足」「対応の遅さ」「周辺情報の不足」となっていることから、“スピード×精度”を両立する営業担当者の提案力が不動産会社選定の分岐点になっていることが明らかになりました。
ファシロは2025年10月より『Facilo賃貸クラウド』の本提供を開始し、迅速かつ個別性の高い提案と関係者間コミュニケーションの一元化・可視化によって、賃貸仲介における現場の生産性と顧客体験の向上を支援してまいります。
調査概要
調査名称
「賃貸物件の住み替えに関する調査」
調査期間
2025年6月24日(火)~2025年6月26日(木)
2025年8月14日(木)~2025年8月18日(月)
調査方法
インターネット調査(PRIZMA[https://www.prizma-link.com/press])
調査対象
①2025年に不動産仲介会社を利用して賃貸物件に住み替えた方:340人
②2024年に不動産仲介会社を利用して賃貸物件に住み替えた方:333人
③2023年に不動産仲介会社を利用して賃貸物件に住み替えた方:334人
合計:1,007人
調査実施主体
株式会社Facilo(『Facilo不動産DX総研』)
調査結果の詳細
1.市場状況:価格高騰・在庫逼迫で「早い者勝ち」に
モチベーション低下の上位は「希望条件の物件が見つからない」45.3%/「費用が高くなりそう」42.1%

物件探しでモチベーションが下がる理由として「希望条件の物件が見つからなかった」45.3%(前年比+10.7%)、「想定より費用が高くなりそうだった」42.1%(前年比+17.0%) と回答した人が前年よりも増加しており、価格高騰と空室不足が住み替えの大きな障壁となっている実態が明らかになりました。
顧客の約7割が「問い合わせ物件の成約済み」を経験

問い合わせ物件の成約済み経験は約7割に上りました。ポータル起点の検索だけでは間に合わない局面が増加し、迅速に代替提案を行えるかどうかが、顧客の信頼や成約機会の獲得に直結することがうかがえます。
2週間未満で入居、内見なしの契約はいずれも前年から約2倍に

検討開始から2週間未満で入居に至った人は4.5%から10.0%へ、内見をせずに契約した人は5.4%から10.0%へと、それぞれ前年の約2倍に増加しました。条件に合う空き物件を逃さないためには、これまで以上に迅速な意思決定が求められています。
2.顧客行動と競争環境:少社数・短期決戦で“初動がすべて”
問い合わせ社数は1〜2社が約7割、多くても3社が大半

住み替え時に問い合わせる不動産会社は「1〜2社」が約7割を占め、多くても3社程度にとどまっています。比較対象が少ない分、初期段階での対応スピードや提案力がそのまま成約率に直結しており、短期間で顧客の信頼を掴めるかが勝負となっています。
問い合わせ直後のフォロー速度と、顧客の検索スピードに同期した個別性の高い情報提供が受注を大きく左右

約6割の顧客が「内見や入居の可能性を確認したうえで紹介してほしい」と回答しており、単なる情報提供ではなく、担当者の目で選別された質の高い提案が求められています。一方で約3割は「とにかく早く情報を知りたい」と回答しており、顧客のニーズに応じた個別性の高い情報提供が鍵となります。
3.“選ばれる条件”:スピードと情報の質を両立
不満は約6割。理由の上位は「条件合致の提案不足」「対応が遅い」「周辺施設/ハザード等の情報不足」

住み替え時に仲介会社とのやり取りで「不満を感じた」と回答した人は約6割。上位の内訳は「希望条件に合った物件を提案してくれない」(19.6%)、「問い合わせ対応が遅い」(17.7%)、「周辺施設やハザード情報を教えてくれない」(14.0%)でした。顧客側には仲介会社から提案されたいニーズがあるものの、実際にはユーザーが能動的に動く必要があることへの不満が現れた結果となりました。また、売買取引の際に提供されることの多い一般的な商業施設・ハザードマップ等の情報提供が不足しているケースもあり、改善の余地が浮き彫りになりました。
「ニーズに合う情報と最新の空室情報の迅速提供」「希望条件外のおすすめ紹介」へ顧客の期待が大幅上昇

仲介会社に対する顧客の期待が変化しています。「最新の空室情報を迅速に提供してくれること」36.8%(前年比+25.1%)、「希望条件外のおすすめ物件を紹介してくれること」24.7%(+21.1%)、「ニーズに合う物件情報を迅速に提供してくれること」37.7%(+9.3%) への期待が大きく伸びており、空室不足の環境下で「提案スピード」と「提案の幅」の両立がこれまで以上に重視されていることがうかがえます。
選ばれた理由は「自分で見つけるより早かった」「丁寧で信頼できる対応」「わかりやすい方法(マイページ等)での提案」

最終的に契約した会社を選んだ理由として最も多かったのは「自分で見つけるより早く物件を紹介してくれたから」(25.2%)、続いて「対応が丁寧で信頼できると感じたから」(19.0%)、「わかりやすい方法(マイページ等)での提案」(16.5%)が挙がり、スピード感と信頼感に基づくわかりやすい提案が決め手になっていることが分かりました。
4.チャネルとデジタル:メール中心 から 「メール+マイページ」へ
物件紹介の方法は「いつでも自分のペースで確認できる」デジタル化ニーズが拡大

現状の紹介はメールが中心ですが、顧客側の希望は「メール+マイページ+SNS」へと、デジタル完結型ニーズの拡大が明らかになりました。特に、マイページは実態に比べて約2倍の希望が示され、“いつでも自分のペースで確認できる”体験への期待が強くなっています。
可視化・共有性の高いデジタル完結型が求められる

「ホームページ」「ポータルサイト」は利用経験・評価ともに高く、物件探索の入口として定着している一方で、「契約手続き」「重要事項説明」のオンライン対応の利用経験率は約6割とまだ少ないものの、そのうちの大半が「使いやすい」という評価でした。操作の分かりやすさ、同意フロー、説明責任の担保などが普及の鍵だと考えられます。
「物件マイページ提案」「来店・内見予約」など、物件提案時のデジタル化に高い期待

顧客は情報提供から内覧・契約まで、プロセス全体のデジタル化を期待しており、特に「物件マイページ提案」「来店・内見予約のオンライン化」など、物件提案時のデジタル化にも高い期待が寄せられています。物件検索だけでなく、契約・入居までを一貫してオンラインで完結できる仕組みが、今後の顧客満足を左右すると考えられます。
まとめ
本調査から、賃貸仲介は価格高騰と在庫逼迫を背景に“超短期決戦”へ移行し、物件の検討スピードが加速している実態が明らかになりました。問い合わせ1〜2社が約7割という少数・短期決戦の構図であることから、初動のスピードと精度の高い提案がそのまま成約率を左右することが示唆されます。また、顧客の不満は約6割となり、上位は「希望条件に合う提案不足」「対応が遅い」「周辺情報の不足」という結果に。一方で、最新空室・条件合致情報の迅速提供や条件外も含めた幅のある提案へと顧客の期待は高まり、提案手段はメール中心から「メール+マイページ」といった、“いつでも自分のペースで確認できる”可視化・共有化が求められています。
こうした環境下で、顧客に選ばれる条件は「スピード×精度」の両立です。ファシロは、『Facilo賃貸クラウド』を通じて、最速・最適な代替提案と個別最適のコミュニケーション、ならびに関係者間の情報連携の一元化・可視化を実装し、賃貸仲介の生産性と顧客体験の両立を支援します。
今後も、不動産業界の現場に根ざした調査とプロダクト開発を継続し、仲介会社・オーナー・入居者の三者にとって最適な取引環境の実現に貢献してまいります。
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ウェビナー開催のご案内
賃貸市場における最新動向と『Facilo賃貸クラウド』の詳細を解説するウェビナーを開催します。代表取締役CEOの市川が、本調査をもとに市場変化を読み解きながら、新サービスの特徴と活用方法についてご紹介します。
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タイトル:賃貸クラウドサービス説明会
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開催日:
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10月2日(木)11:00〜(リアルタイム配信)
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10月9日(木)11:00〜(見逃し配信)
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形式:オンライン
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登壇者:株式会社Facilo 代表取締役CEO 市川 紘
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アジェンダ:
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調査データから探る賃貸市場の変化
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『Facilo賃貸クラウド』のご説明とデモ紹介
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対象:Faciloシリーズをご利用中・ご検討中の方、反響数の割に成約数が少ないとお悩みの方、繁忙期前に追客の仕組みを整えたい方
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申込ページ:参加登録はこちらから
不動産コミュニケーションクラウド『Facilo』について
株式会社Faciloが提供する不動産コミュニケーションクラウド『Facilo(ファシロ)』は、不動産仲介業務の効率化と顧客体験の向上を実現するSaaSプラットフォームです。『Facilo賃貸クラウド』は煩雑な情報を一元化し、忙しい営業活動の生産性を向上。提案スピードと幅アップで競合に差をつけ、成約に繋げます。
『Facilo賃貸クラウド』の主な特長
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自動帯替え機能により物件提案時間を約80%削減
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お客様マイページで顧客体験を向上、物件の決定をスムーズに
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物件の新着や更新情報の通知で提案タイミングを逃さず、効果的なフォローを実現
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Faciloシリーズとして全国1,000店舗以上(2025年8月時点)の不動産仲介会社に導入

CONTACT
『Facilo』を導入して貴社の仲介ビジネスを次のステージに進めてみませんか?
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
・Faciloに関するお問い合わせ:https://facilo.jp/contact
・資料ダウンロード:https://facilo.jp/renter_agent/download
・Email:info@facilo.jp
・TEL:03-4588-4251(平日10:00~17:00)
会社概要
社名:株式会社Facilo
本社:東京都中央区八重洲2-2-1 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー7F
代表:代表取締役 CEO 市川 紘
事業:不動産コミュニケーションクラウド『Facilo』の企画・開発
設立:2021年10月18日
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