Bioworksが、ケミカルリサイクルによる循環型ビジネスモデルの社会実装に向けた検証を開始

靴下製品を対象に、東京都主催の検証支援の枠組みにて

Bioworks株式会社

このたび東京都が主催する「社会課題解決型スタートアップ支援事業」のコンセプト検証支援において、Bioworks株式会社(本社:京都府相楽郡、代表取締役社長CEO:坂本孝治、以下「Bioworks」)が提案する『植物由来の次世代合成繊維PlaXを用いた靴下製品の循環設計の検証』が採択されました。

本プロジェクトではPlaXを使用した靴下を、消費者・事業者に配布し、回収。回収した靴下でケミカルリサイクルの実証実験を行い、技術・コスト・環境負荷の観点から、新たな循環型ビジネスモデルの確立に向けて検証を行います。

PlaXのケミカルリサイクルについて

PlaXは植物由来のポリ乳酸を原料とした新素材で、石油由来の合成繊維を代替することで、資源枯渇や製造時のCO2排出などの環境課題に貢献する次世代合成繊維です。

また加水分解の特性を活かしたケミカルリサイクルによって、PlaXを使用した製品を再度ポリ乳酸の原料に戻し、新たな製品を再生できる循環可能な素材です。

現在BioworksはPlaXのケミカルリサイクルにおいて、混紡素材の分離と、原料の抽出をラボレベルで実現しています。

本プロジェクトではその社会実装を目的とし、実証実験では使用済みの製品からの原料の収率90%、純度99.9%の実現を目指します。

また回収時にPlaXを使用した製品とその他の製品を、回収袋に入った状態で自動的に分別できるかを検証してまいります。

パートナー企業と取り組む循環型ビジネスモデルの検証

Bioworksは、株式会社グラックジャパン(本社:名古屋市中区、 取締役社長:由比康之)が運営する自社ブランド「TARROW TOKYO」と都内商業施設の2社協力のもと、​​PlaXのケミカルリサイクルの実証実験と、回収方法の最適化や、消費者の参加率向上のための施策・検証を行います。

PlaXを使用したオリジナルデザインの靴下を製作し、「TARROW TOKYO」のブランドユーザーにノベルティとして配布、商業施設にはスタッフグッズとして配布します。

1-2ヶ月の使用期間の後にポリ乳酸を使った回収袋をブランドユーザーとスタッフへ送付。使用した靴下を回収袋に入れてもらい、「TARROW TOKYO」のブランドユーザーは郵送で、商業施設では設置したボックスにてまとめて回収を行います。

本プロジェクトでは、ケミカルリサイクルの社会実装を目指すにあたり、回収において「割にあわない」「面倒くさい」「次の人に使われることに抵抗がある」「他人に見られたくない」などの消費者の心理的な課題があると仮定し、課題解決に向けて施策を設定しました。

プロジェクト参加者の心理的負担を軽減する施策として、回収袋を用意し、回収袋は開封することなくリサイクルするなど、回収工程を事前にアナウンスし、リサイクル工程や回収に対する不安要素の払拭を目指します。

回収後にはプロジェクト参加者からのフィードバックをもとに、回収スキームの効果検証やプロセスの改善を行い、より効率的な循環モデルを確立してまいります。

下着・靴下のリユース・リサイクルにおける課題

環境省の調べによると、衣類の中でも下着・靴下などのいわゆる消耗品は、1年間で最も購入頻度が高く(男性で4.02枚、女性で4.61枚)、かつ最も手放した数が多いカテゴリーに分類されています。(男性で2.6枚、女性で2.93枚)*1

しかしながら、年間で国内の家庭から手放した製品の半数以上(66%)がゴミとして廃棄されており、リユース率は19%、リサイクル率においては15%と未だ低い水準となっています。*2

とくに繊維から繊維へのリサイクル率については世界全体で1%未満*3 と、混紡素材でつくられることが多い衣類の資源循環については、多くの課題が残されています。

本プロジェクトでは、製品寿命が短く、次の循環に繋がりにくい消耗品の代表である靴下に着目し、リサイクルのしやすさの設計が、循環性の向上につながると考え、靴下を検証材料として設定しました。

出所:消費者アンケート結果より株式会社日本総合研究所作成

*1 引用元:環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務

*2 引用元:環境省 令和4年度 循環型ファッションの推進方策に関する調査業務

*3 引用元:ELLEN MACARTHUR FOUNDATION New Textile Economy : Redesigning fashion's future

プロジェクトパートナーについて

《TARROW TOKYO》

 TARROW TOKYO は服作りのプロが「本当にいい服を届けられているのだろうか?」という疑問から 「売るための服作り」ではなく、自分たちが着たいと思える本当に上質な「長く大切に着られる服」を適正な価格で販売するためにできたアパレル生産者発の生産直売オリジナルブランドです。大量消費される服ではなく、長く大切にされる服を増やすことが本当のサステナビリティであると考え、多くの人が着用しやすいシンプルなデザインとシルエットにこだわり、服作りを行っています。 

公式サイト: https://tarrowtokyo.jp/

Instagram:https://www.instagram.com/tarrow.tokyo/

<株式会社グラックジャパン>

代表取締役社長:由比 康之

本社: 名古屋市中区錦2-13-19

    (東京オフィス:東京都港区北青山3-10-14 北青山ビル2階)

設立: 2018年4月

事業内容: アパレル製品企画製造

URL:https://www.takisada-nagoya.jp/production_bases/gluck_japan/

PlaXとは

「PlaX」は、サトウキビなどの植物を原料とするバイオマス素材「ポリ乳酸(PLA)」に、当社が独自に開発した「植物由来の添加剤」を加えることで、品質と機能をアップデートしたカーボンニュートラルに貢献する新素材です。

石油由来の合成繊維であるポリエステルなどの代替はもちろん、汎用性に優れた素材として世界的に注目を集めています。

《PlaXの特徴》

・ポリエステルと比較して原料から糸製造時までのCO2排出量を41%削減。

・綿と比較して原料から糸製造時までの水使用量を90%削減。

・微生物によって水やCO2に分解される「生分解性」の特性を持つ素材。

・廃棄物から同等の素材を再生産する「ケミカルリサイクル」と相性が良く、資源を循環させるクローズドループの実現に向けた研究開発が進む。

・焼却廃棄時のCO2排出量を削減。ダイオキシンなどの有害物質も発生しない。

Bioworks株式会社 会社概要

Bioworksは、「つくる喜びと、着る豊かさが続く、新たな⽣態系(エコシステム)」をビジョンに、ポリ乳酸を原料とする植物由来の次世代合成繊維「PlaX」の製造・販売を⾏うマテリアルクリエイションカンパニーです。

2015年の創業以来、ポリ乳酸の研究開発で蓄積された知⾒をもとに、2021年より繊維事

業へと展開。ファッション業界における⽯油由来原料からの脱却の⼀翼を担う素材とし

て、国内外の繊維企業やブランドから注⽬を集め、採⽤が始まっています。

■ Bioworks株式会社

代表取締役社長CEO:坂本孝治

本社:京都府相楽郡精華町光台1-7けいはんなプラザラボ棟7F

設立:2015年

事業内容:改質ポリ乳酸コンパウンド(PlaX)及び製品の製造、販売、資源循環を促進する事業等

■ Bioworks WEB: https://www.bioworks.co.jp/

■ bio公式OnlineStore: https://bio-plax.com/ 

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会社概要

Bioworks株式会社

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URL
https://www.bioworks.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
京都府相楽郡精華町光台一丁目7 けいはんなプラザラボ棟7階
電話番号
0774-46-8555
代表者名
坂本孝治
上場
未上場
資本金
2億5000万円
設立
2015年10月