【調査レポート】就活生の理想の初任給は29.6万円 | 初任給の高い企業に対するイメージ「長期的な昇給が気になる」
〜初任給を3万円以上引き上げると就活生の66%が志望度が上がる〜
新卒大学生向けの就活情報サイト「就活の教科書」を運営する、株式会社Synergy Career(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:岡本 恵典)は、26卒の就活生を対象に、初任給に関するアンケート調査を実施いたしました。集計した196名の回答をもとにアンケート結果を報告します。
調査結果記事はこちら:https://reashu.com/report-syoninnkyuu/
本プレスリリースの内容を転載・引用される場合は、情報の正確性を保つため、(https://reashu.com/report-syoninnkyuu/)のURL明記をお願いします。
◆調査サマリー
1、就活生の理想の初任給は26〜30万円。ただ現実は21〜25万円
「理想の初任給はいくらか」という問いに対し、最多回答は「26〜30万円」(37%)でした。現実的な平均初任給(22〜23万円)より少し高めを望む学生が多く、“現実を見つつも、少し上を狙いたい”という感覚がうかがえます。就職予定先の初任給で最も多かったのは、「21〜25万円」(30%)でした。理想と現実にはややギャップがあるものの、大きな乖離は見られないことが分かりました。
2、初任給を3万円以上引き上げると就活生の66%が志望度が上がる
「企業への志望度が上がる初任給の引き上げ額は?」という質問では、3万円(38%)5万円(22%)10万円(6%)と、3万円以上引き上げると66%が志望度が上がる結果となりました。しかし「いくら上がっても志望度は変わらない」と答えた人は(27%)で、1万円の引き上げが魅力に感じる就活生はわずか7%となりました。
3、初任給が5万円高いスカウトがくると就活生の73%が心揺れる
「今の内定先より初任給が5万円高い企業からスカウトされたら就活を再開しますか?」という問いに対して、最も多かったのは「どちらとも言えない」(43%)でした。次いで「おそらく再開する」(24%)と、「絶対に再開する」(6%)を合計すると73%の就活生が「再開しない」とは言い切れないという結果になりました。一方で、給与だけでは動かない就活生もいると考えられます。
4、初任給の高い企業に対するイメージは「長期的な昇給が気になる」が最多
最も多かったのは「長期的な昇給が気になる」(31%)で、「その先はどうなの?」という慎重な視点が強く表れています。次いで「求められるレベルが高そう」(30%)や「激務である可能性」(26%)という回答になりました。「給料が高い=大変そう」と考える学生も多く、初任給の高さで入社意欲が一概に上がるわけではないと考えられます。
◆初任給に関するアンケートに至った背景・調査概要
近年、物価上昇や人材獲得競争の激化を背景に、初任給の引き上げを発表する企業が相次いでいます。
参考:【高給取り】新卒の初任給が30万円越えの企業一覧 | おすすめ5社の解説,注意点も
初任給の現状を調査し、「初任給の理想と現実」「初任給の引き上げの理想額」など、初任給の現状を明らかにすることが、よりよい採用活動につながると考えます。そこで、今回は26卒の就活生196名を対象に、初任給について調査をいたしました。
【アンケート内容】
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理想の初任給はいくらですか?
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実際の就職予定の企業の初任給はいくらですか?
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企業への志望度が上がると感じる初任給の引き上げ額は?
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賞与が低くて初任給が高い企業か、賞与が高くて初任給が低い企業だと、どちらに就職したいですか?
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就職予定の企業より初任給が5万高い企業からスカウトがあれば就職活動を再開しますか?
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初任給が高い企業にどのような印象を持ちますか?
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初任給以外で重視する制度はありますか?
【アンケート調査概要】
調査対象:26卒で就活中・就活を終えた学生
調査期間:2025年6月12日(木)~6月16日(月)
調査方法:インターネット上でのアンケート調査
有効回答数:196人(男性71人:女性125人)
◆アンケート結果
(Q1)理想の初任給

理想の初任給で最も多かった回答は「26万〜30万」(37%)でした。続いて「21万〜25万」(24%)「31万〜35万」(20%)と、現実的に考える就活生が多い結果となりました。
(Q2)実際の就職予定の企業の初任給

実際の初任給で最も多かった回答は「21万〜25万」(30%)で、これは2024年大卒初任給水準(231,127円)に近く、現実の就職先が平均的であることを示しています。理想として最多だった「26万〜30万」と比べてやや下がっており、理想との間に小さなギャップがあることがうかがえます。
参考:一般財団法人労務行政研究所
(Q3)企業への志望度が上がる初任給の引き上げ額

「3万円」と回答した学生が(38%)でした。金額が大きすぎず現実味があることから、「3万円」は就活生にとって動機づけとして最も効果的なラインであることが示されました。また、「いくら上がっても志望度は変わらない」と答えた人は(27%)で、「初任給の引き上げをしても動かない層」も一定数存在することがわかりました。
(Q4)初任給重視vs賞与重視:就職したい割合

最も多かったのは「賞与が高い企業に就職したい」(42.2%)でした。成果に応じた報酬を得たいという納得感を重視していることがわかります。また、「初任給が高い企業に就職したい」と答えた人は(27.6%)で、入社直後からの経済的安定や、長期的なリターンよりも今の安心感を優先していることが考えられます。
(Q5)初任給が5万高い企業からスカウトされたら就活を再開する?

最も多かったのは「どちらとも言えない」(43%)という回答で、次いで「おそらく再開する」(24%)と、「絶対に再開する」(6%)を合計すると73%の就活生が「再開しない」とは言い切れないという結果になりました。一方で「おそらく再開しない」(17%)「絶対に再開しない」(9%)と答えた就活生もおり、給与だけでは動かない学生もいると考えられます。
(Q6)初任給が高い企業に対するイメージ

最も多かったのは「長期的な昇給が気になる」(31%)で、「その先はどうなの?」という慎重な視点が強く表れています。次いで「求められるレベルが高そう」(30%)や「激務である可能性」(26%)という回答になりました。「給料が高い=大変そう」と考える学生も多く、給与の高さだけでは入社意欲が一概に上がるわけではないと考えられます。
(Q7)初任給以外で重視する制度

最も多かったのは「有給休暇取得率」(31%)でした。これは、Z世代の学生が働き方の柔軟性やプライベートの充実を重視していることが表れています。次いで「転勤がない」と「フレックスタイム制」が同数で2位(17%)でした。「ライフステージに合わせた仕事をしたい」「自分の生活リズムに合った仕事をしたい」といったZ世代らしい価値観が浮かび上がりました。
◆総評
今回の調査から、就活生の初任給に対する考え方が明らかになりました。
就活生の理想の初任給は「26〜30万円」が最多(37%)である一方、実際の就職先の初任給は「21〜25万円」が最多(30%)でした。
企業の初任給が3万円以上上がると、就活生の66%が志望度が上がるという結果になりました。一方で、「いくら上がっても志望度は変わらない」(27%)という回答もあり、給与だけで動かない学生も一定数存在することが明らかになりました。
内定先より5万円高い企業からスカウトが来たら約7割の就活生が何らかの心が揺れることが分かりました。給与が上がることは就活の判断に大きな影響を与える可能性がありますが、それだけで決めるとは限らないことが判明しました。
「長期的な昇給が気になる」(31%)、「求められるレベルが高そう」(30%)、「激務の可能性」(26%)など、初任給が高い企業に対する慎重な見方が多く挙がりました。給与の高さは歓迎される一方、「その先が見えない」という複雑な心理が存在していると考えられます。
◆就活の教科書とは
累計5,000万PVの新卒大学生向けの就職活動サイト。「就活生に寄り添った情報を届け、大学生を自分らしい生き方に導く」という理念のもと、情報を発信。実際に就職活動を経験した内定者が自身の経験を含めて、自己分析・エントリーシート・面接対策などの記事を執筆している。
就活の教科書:https://reashu.com/
コーポレートサイト: https://synergy-career.co.jp
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