【イベントレポート】「市販のチョコと全然違う!」Z世代がカカオ豆からチョコ作りに挑戦!バレンタインデーを機に知りたい、サステナブルチョコレートに対するZ世代の本音と、田口愛さんが語るカカオの魅力
〜バレンタインをきっかけに考えるサステナブルチョコレートの未来〜
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生活者の声をもとに、脱炭素関連商品・サービスや事業の開発を目指す生活者共創型プラットフォームを展開する Earth hacks株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:関根澄人) は、LINEヤフー株式会社、株式会社seamint.と共同で設立した「デカボLab」にて、Z世代を対象にしたカカオ豆からのチョコレート作り体験ワークショップを開催しました。
バレンタインデーにチョコレートを贈る文化が定着している日本。しかし、そのチョコレートがどこから来て、どのように作られているのかを知る機会は意外と少ないのが現状です。今回のワークショップでは、サステナブルなカカオビジネスを手がけるMAAHA株式会社 CEO 田口愛さんを講師に迎え、Z世代の参加者たちがカカオ豆からチョコレートを作るプロセスを実際に体験しました。
また、ワークショップ後には“サステナブルチョコレート”について参加者同士が本音で語り合う座談会を実施。義理チョコ文化の変化や、背景のストーリーを重視する「語れるチョコ」のトレンドについても議論が交わされました。
※田口さんの会社では普段カカオニブから製造されているとのことですが、今回は特別にカカオ豆からお作りいただきました。
より詳細を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
https://decarbolab.earth-hacks.jp/journal/workshop-valentinesday-chocolate
◾️平成女児チョコが再ブーム
最近、SNSでは「平成女児チョコ」が話題になっています。これは、平成時代に小学生だった女子たちが、バレンタインに作っていた手作りチョコのことです。溶かしたチョコをハートや星形のカップに流し込み、アラザンやチョコスプレーでデコレーションするのが定番でした。2024年のバレンタインでは「懐かしい!」という声とともに、再び手作りチョコを楽しむ動きが広がっています。
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そんな私たちにも馴染み深い「チョコレート」や「バレンタイン」ですが、皆さんはカカオ豆がどのようにしてチョコレートになるかをご存じでしょうか。
そこで今回は、バレンタイン特別企画として、MAAHA株式会社CEO 田口愛さんをお迎えし、「カカオ豆からチョコレートを作るワークショップ」を開催しました。
今回のワークショップでは、Z世代の参加者がカカオ豆そのものからチョコレートを作る体験を通じて、カカオ本来の風味や、チョコレート作りの背景にある環境・社会問題について学びました。
◾️MAAHA CHOCOLATE 田口愛さんと学ぶ、カカオからのチョコ作り
今回のワークショップの講師を務めたのは、MAAHA株式会社 CEOの田口愛さんです。
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【プロフィール】
1998年、岡山県生まれ。国際基督教大学出身。
19歳の時にガーナを訪れたのをきっかけに、チョコレートビジネスの道に。
2020年、Mpraeso合同会社(現MAAHA株式会社)創業。
2021年、チョコレートのブランド「MAAHA CHOCOLATE」を立ち上げ。
同年にニューズウィーク日本版の「世界に貢献する日本人30人」に選ばれる。
◾️カカオ豆からチョコレートができるまで
ワークショップでは、以下の手順でカカオ豆からチョコレートを作りました。
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・カカオ豆をローストして皮を剥く
まず、フライパンで煎ったカカオ豆の皮を剥き、カカオニブ(胚乳部分)のみにします。
・ミキサーにかけてペースト状に
カカオニブをミキサーにかけると、カカオ豆に含まれる油分が溶け出し、少しずつ粘り気が出てきます。
ここで驚きなのが、この艶やかなペースト、水も油も一切加えていないということ。カカオ豆そのものに約55%の油分が含まれているため、ミキサーにかけるだけでなめらかになっていきます。
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完成したチョコレートを試食した参加者からは「市販のチョコとは全然違う」「カカオの香りがすごい!」と驚きの声が上がりました。
田口さん曰く、カカオは最初の種の状態からしっかり発酵させた質の良いものを使うことで、本来の風味や個性がギュッと詰まった味わいになるそうです。一方、市販のチョコレートはここに油分を加え、口当たりや味わいを調整しているのだとか。
また、最近ではカカオ豆の中身である“カカオニブ”がスーパーフードとして注目されるなど、健康面での価値も再認識されています。田口さんによると、「カカオ豆には“カカオポリフェノール”という抗酸化作用に優れた成分が含まれており、食物繊維も豊富に含まれているため、実はとても健康によい食品なのです」とのこと。
しかし、カカオの生産背景に目を向けると、そこには別の課題が潜んでいます。田口さんは、「現在、カカオ豆は非常に安く買い叩かれることが多く、生産者の収益が低いままのケースが多い」と指摘します。カカオの生産地では、原料としてのカカオ豆を輸出するビジネスモデルが主流であり、現地での加工・販売の機会が限られているのが現状です。
その中で、MAAHA CHOCOLATEは、ガーナでのチョコレート産業の立ち上げを目指し、現地にチョコレート工場を建設。ショコラティエの育成などを通じて、カカオ生産地へのチョコレートの普及と価値向上に取り組んでいます。
日本とガーナを行き来しながら、文化や価値観の違いを乗り越え、チョコレートづくりを通じた新たな価値創造に挑戦するMAAHA CHOCOLATE。
こうした背景を知りながらチョコレートを手作りし、実際に味わった学生たちは、「市販のチョコとは全然違う」「カカオの香りがすごい!」と驚くと同時に、「自分が普段何気なく買っているチョコレートが、誰の手でどんなふうに作られているのかを考えたことがなかった」「これからは、サステナブルなチョコレートを選びたい」といった意識の変化を見せました。
普段はなかなか体験できない、カカオ豆からのチョコ作り。その裏側にあるストーリーを知ることで、いつものバレンタインが少し特別に感じられるかもしれません。
◾️Z世代の本音!サステナブルチョコレートについてどう思う?
チョコレート作りのワークショップに参加してくれた皆さんに、「サステナブルチョコレート」についての本音を聞いてみました。
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ワークショップ参加前は、普段の買い物で「サステナブル」をまったく意識していない という人もいました。しかし、ワークショップ後には 全員が「これから意識して選びたい」と回答。実際に体験することで、考え方が大きく変わったことが分かります。
また、全員が「以前より興味を持つようになった」 と答えており、カカオ豆から自分たちの手で作ることで、サステナブルなチョコレートに対する関心が高まったことが明らかになりました。
さらに、カカオ豆からチョコレートを作ることへの「難易度」のイメージも大きく変わりました。ワークショップ前は「難しそう」と感じる人が多かったものの、実際に作ってみると全員が「思ったより簡単だった!」と回答。「作るのが難しいもの」と思っていたチョコレートが、意外とシンプルな工程でできることを知り、参加者たちは驚いたようです。
◾️田口さんが語る「最近のチョコレート事情」
義理チョコの時代は終わり、“語れるチョコ”が求められる時代へ
「最近のトレンドとして、義理チョコ文化はだんだんと収束に向かっていると感じています。職場の人にパーッと配るような習慣は、コロナ禍を機にパタッとなくなり、その後しばらくはチョコレートの消費自体が落ち込みました。逆に最近では、“丁寧に選んで渡したい” という需要が高まってきています。
そうなると、いかに“語れるチョコレート”であるか が重要視されるようになってきました。チョコを贈るときに、その背景やストーリーが込められているほど、渡す側の思いも伝わる。そういった “語れる要素” が、今のチョコ選びにおいて大事になっていると感じます。
実際、お客様からも 「このチョコはどんなふうに作られているんですか?」と聞かれることが増えました。単にチョコが好きな人が増えたというよりも、消費行動として、実態を知った上で選びたい という人が増えた印象です。自分が選んだチョコの背景を理解し、それを相手に語れることに価値を感じる人が増えているんですね。」
デカボLabでは、今後もこのようなイベントを通じて、サステナブルな社会の実現のため、Z世代と様々なテーマで対話を続けてまいります。
◾️Z世代とサステナブルな未来をつなぐ「デカボLab」
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デカボLabは、Z世代の生活者に焦点を当て、彼らのサステナブルな取り組みや行動、トレンドに関する深いインサイトを提供する情報発信のプラットフォームです。
私たちは、Z世代が持続可能な未来に向けて、実際にアクションを起こすためのきっかけを提供し、彼らが楽しく取り組めるような内容を発信していきます。
◾️Z世代の行動変容を促したい企業の皆様へ
Z世代の行動変容を促したい企業の皆様にも、デカボLabが提供する情報やネットワークを活用いただけます。Z世代と共に、サステナブルな未来を築くための新しい可能性を探りましょう。興味をお持ちの企業様は、こちらからお問い合わせください。
https://contact.earth-hacks.jp/
<調査概要>
調査主体 :Earth hacks株式会社、株式会社seamint.
調査方法 :LINEリサーチ プラットフォーム利用による調査
調査対象者 :全国22〜25歳の就活経験者
有効回答数 :300名
調査期間 :2024年11月27日〜11月29日
その他、座談会を開催し、Z世代3名から意見を収集
※Z世代とは=1996年〜2012年生まれの世代
なお、今回の調査では1996年生まれから2006年生まれのZ世代を対象として実施しました。
<共創型プラットフォーム「Earth hacks」について>
「Earth hacks」は、Z世代をはじめとする脱炭素に関心がある方や、まだよく知らないという方にも脱炭素に向けた活動を身近に感じてもらえるよう、自分の生活にも取り入れたいと思えるライフスタイルやエシカルな商品の情報を提供したり、生活者の声をもとに、脱炭素関連商品・サービスや事業の開発を目指す共創型のプラットフォームです。CO2eを従来の製品と比較し、削減率(%)を表示するというユニークなアプローチ「デカボスコア」を企業や団体に提供しています。「Earth hacks」サイト内ではデカボスコアと共に環境価値の高い商品を紹介するなど、企業主体ではなく、Z世代をはじめとした生活者が楽しみながら脱炭素に貢献できる仕組みを提供しています。また、実際のビジネス課題を通じて社会課題の解決を考え、企業と学生が共創するビジネスコンテストプログラム「デカボチャレンジ」も実施し、企業とZ世代の脱炭素社会に資するビジネス共創を促進する取り組みも行っています。他にも、行政・地方自治体に向けソリューションとして「Earth hacks for Local」の提供を開始しています。
□ウェブサイト:https://earthhacks.jp/
□Instagram:https://www.instagram.com/earthhacks.jp/?hl=ja
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