“CHROが語る組織戦略” レゾナックHD×揚羽、セミナーレポート
登壇者
株式会社レゾナック・ホールディングス
執行役員、最高人事責任者(CHRO)
今井 のり 氏
慶応義塾大学理工学部卒業後、旧日立化成に入社。経営企画、オープンイノベーション、海外営業(米国駐在)、蓄電池やモビリティー等の複数事業の企画・事業統括を経て、2019年執行役(日立化成)に就任。昭和電工との統合では、日立化成側の責任者として統合をリード。2022年から統合会社のCHROとして、ビジネスパートナーとしてのHR改革を推進、パーパス・バリューをベースとした新しい企業文化の醸成、事業戦略にマッチした人材育成に注力。
株式会社レゾナック・ホールディングス
組織・人材開発部 ラーニング&デベロップメントグループ マネージャー
坂本 修司 氏
大学院卒業後、IT、飲食、広告業界の人事組織にて労務、人材開発、採用、人事制度の改訂、人事システム導入等の業務に従事し、2020年に旧昭和電工に入社。統合プロジェクトでは、人材開発、社員コミュニケーションの領域で活動。
株式会社揚羽
ブランドコンサルティンググループ
シニアプロデューサー
佐藤 考良
1994年に株式会社リクルート入社。200社以上の企業の人材採用プロモーション、組織活性支援、リクルート社の法人向けコンタクトセンターの立ち上げ・運営を通じた営業組織BPRに従事。2005年に株式会社揚羽に入社。以後プロデューサー/コンサルタントとして、企業のブランドコミュニケーション戦略支援、各種コンテンツの企画制作プロデュースに関わる。
講演内容 抜粋
前半は、同社の統合までの流れや統合時の課題、そして統合後の新しい企業文化の浸透に向けた取り組みについて、今井氏にお話いただきました。
●統合初期の頃の課題「パーパス、バリューの浸透」
今井氏:
統合初期の課題として「トップのビジョン・方針の伝達・浸透」がありました。「なぜこの統合が必要だったのか」をほとんどの社員が理解できていなかったため、「なぜ」を伝える活動に専念。結果、現在はパーパス・バリューについての認知度は100%、「理解している」は約80%、「共感している」は約60%、「実践している」は約30%という状況です。
今後は「共感」と「実践」の割合を上げ、最終的には企業文化として「定着している」状態を目指しますが、文化として定着するには10年かかる、と覚悟を持って取り組んでいこうと考えています。
●会社と従業員の関係が変わる
今井氏:
従来の一括新卒採用、終身雇用、年功序列には限界がきていると思います。これからは従業員も会社もお互いに選び、選ばれる関係であって、キャリアのオーナーは従業員の皆さん一人一人であると考えています。一人一人の強みや潜在力を引き出すには、人材の育成を個別対応で行い、その人に必要なものを必要なタイミングで行うことです。さらに、意欲のある人に対して機会を提供するために、手上げ制の研修や、自律的に学べるラーニングツールなどを積極的に適応していきたいと思っています。
後半は、新しい変化を社員に理解・納得してもらうために重要な「対話」「言語化」「可視化」について解説しました。
●文化醸成への取り組み
今井氏:
昨年はとにかく発信をしました。経営としてのビジョンや思いを伝えるため、社長とCHROが一緒になって70拠点を回り、61回のタウンホールミーティング、110回のラウンドテーブルを実施しました。1000人以上の従業員の皆さんと対話が出来ました。
他にも、全レゾナックグループを対象に、現場での改善活動やお客さまとの共創を表彰するグローバルアワードにも注力するなど、一人一人を強くする取り組み、横で繋がっていくような場づくり、経営陣との発信と対話、こういったものを組み合わせて文化の醸成を進めています。
●エモーショナルに伝えるコミュニケーションツール
坂本氏:
当時、会社のバリューや人事システム、人事制度など、さまざまな変更がありました。そのため、社員に多方面からメッセージが断片的に届くという状況に課題感がありました。
そこでCHRO組織として、「いつ何が変わるのか」「会社としてどう変わっていきたいのか」を分かりやすく、かつ、ワクワク感を持って伝えるため、社内サイトを制作しました。他にも、ポスターやスタイルブック、デベロップメントガイドなども用意し、“文字ばかりが多い発信、情報が散らばること”を解決しました。
佐藤:
社員の行動を促すためには、「モチベーション」と、行動するための「能力」、行動を起こすための「トリガー」の3要素が重要です。「トリガー」として行動を促す機会や、考え方を変えていく機会づくりは、既にレゾナックさんで取り組みを計画されていました。そこで弊社では、「モチベーション」となる、社員の情緒に寄り添うエモーショナルなアプローチを企画しました。
ありたい姿を“ストーリー化”し、キャッチフレーズを策定。さらに、実現したい姿をポジティブに伝えるため、ストーリーをビジュアルで表現。言葉やビジュアルは、いろいろなコミュニケーションツールに載せて展開しました。
社内だけでなく社外にも発信をしていくことで、レゾナックの考えに共感する人材の採用にもつなげます。(『人材の考え方 』サイト https://www.resonac.com/surprise-yourself/jp/)
最後に佐藤より、セミナーのまとめ【組織の変革のための3つのポイント】をお伝えしました。
1.どういう組織になりたいか、それはなぜかを明確化する。
2.さまざまな機会・手段を設けての、重層的なインナーコミュニケーションを実施すること。
3.変革実現イメージの可視化と言語化する。
セミナーレポート詳細、アーカイブ配信のご案内
セミナーレポートの全文と、録画映像ご視聴のお申込みは以下よりご確認ください。
https://www.ageha.tv/magazine/magazine_seminar/resonac_seminarreport/
【会社概要】
商号:株式会社揚羽 代表者:代表取締役社長 湊剛宏
所在地:〒104-0032 東京都中央区八丁堀2丁目12-7 ユニデンビル3F
設立:2001年8月 事業内容:ブランディング支援全般
支援領域:コーポレートブランディング、パーパスブランディング、サステナビリティブランディング、
採用ブランディング、インナーブランディング、アウターブランディング、
製品・サービスブランディング 等
ブランディングにおけるコンサルテーション、クリエイティブ、ソリューションまで一気通貫できるパートナーとしてご支援をしてまいります
資本金:1,000万円 URL:https://www.ageha.tv/
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