【武蔵野大学】単身高齢者見守りシステム「みまワット」の特許を共同出願
ースマートメーターで計測した電力使用量をAIで分析し異変を検知ー
【本件のポイント】
- 東京都の大学研究者による事業提案制度によるプロジェクトが今回の特許出願につながる
- 電力使用量から単身高齢者の異変を検知し、離れて暮らす家族にも状況を通知
- 超高齢社会において問題となっている孤独死や熱中症などの異変を早期に検出
【本件の内容】
この度、共同特許出願した「みまワット」はスマートメーターで計測した電力使用量データを活用したシステムです。本学建築デザイン学科の金 政秀教授と同学科生が、2020年度より東京都の大学研究者による事業提案制度において「都営住宅の単身高齢者を対象としたAIを用いた電力量データ分析による見守り」についての研究を行い、今回の共同特許出願につながりました。
学生は約1年半に渡って都営住宅の単身高齢者20世帯を延べ1,023回訪問し、調査を行いました。各単身高齢者世帯に検証用計測機器(エアコンON/OFF検知、室温検知、扉開閉検知)の設置、各世帯に1~2週間ごとに日誌を配付・回収し、単身高齢者の生活様式に特化したデータを収集しました。
みまワットの仕組みは、まず電力使用量データを読み込み、AI(機械学習)、Excelモデル(ルールベース)による分析を行い、熱中症、生活変調(睡眠)、異常値の推定を行います。いずれかの異常を検知した場合、アラートを検出し、安否確認の電話、アラート検出メール送信を該当者に行います。必要に応じて、通知受取人(該当者の家族等)による状況確認、JKK(東京都住宅供給公社)と警察に連絡し、単身高齢者の安全を確認することができます。今後、東京都と連携しながら電力供給会社と協力することで、都営住宅を中心に広く本システムを普及する予定です。
【システム概要】
■システム概要(PDF):https://prtimes.jp/a/?f=d67788-20220708-e34c26b76dc61214f92824f2fa62fd65.pdf
【特許出願の概要】
出願番号 | 特願2022-107608 |
出願日 | 2022年7月4日 |
発明者 | 武蔵野大学 工学部建築デザイン学科 金 政秀 日本工業大学 建築学部建築学科 樋口 佳樹 |
発明の名称 | 電気量データから単身高齢者の在室状況を検知し、アラートを発報するシステム |
【関連リンク】
都営住宅を活用した単身高齢者の見守りシステム構築・実証プロジェクト:
https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/bunyabetsu/jutaku_fudosan/toei_teianjigyo.html
【武蔵野大学について】
1924年に仏教精神を根幹にした人格教育を理想に掲げ、武蔵野女子学院を設立。武蔵野女子大学を前身とし、2003年に武蔵野大学に名称変更。2004年の男女共学化以降、大学改革を推進し12学部20学科、13大学院研究科、通信教育部など学生数13,000人超の総合大学に発展。2019年に国内私立大学初のデータサイエンス学部を開設。2021年に国内初のアントレプレナーシップ学部を開設し、「AI活用」「SDGs」を必修科目とした全学共通基礎課程「武蔵野INITIAL」をスタートさせる。2023年には国内初のサステナビリティ学科を開設する。2024年の創立100周年とその先の2050年の未来に向けてクリエイティブな人材を育成するため、大学改革を進めている。
武蔵野大学HP:https://www.musashino-u.ac.jp/
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