【保育現場のAI活用について調査】保育士の62.0%が、「保育の質や保護者・家庭への支援が向上する」と期待 「保育計画」「保護者への情報提供・連絡帳作成」へのAI活用ニーズあり
〜保育の質向上とAI活用の両立に必要な環境整備とは〜
株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)が運営する子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」は、保育士108名を対象に、【保育士編】ChatGPTと保育の質に関する意識調査を実施しましたので、お知らせいたします。

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01|保育士の62.0%が、ChatGPT活用により「保育の質や保護者・家庭への支援が向上する」と期待
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02|保育においてAIツールが役立つ場面、「保育計画の作成・アイデア提案」(46.3%)や「保護者への情報提供・連絡帳作成」(40.7%)など
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03|保育現場でのAIツール活用に向けて必要なサポート、「AIツールの保育活用に関する研修・講習会」が35.2%で最多
本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/44NIuHw
■調査概要
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調査名称:【保育士編】ChatGPTと保育の質に関する意識調査
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調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
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調査期間:2025年3月21日〜同年3月23日
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有効回答:保育士108名
※1合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。
※2「【保護者編】ChatGPTと保育の質に関する意識調査」はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000098.000043389.html
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
■保育士の約4割が、ChatGPTやAIツールを保育業務で活用した経験あり
「Q1.ChatGPTやAIツールを保育業務で活用した経験はありますか。」(n=108)と質問したところ、「すでに活用したことがある」が39.9%、「活用を検討したことはあるが実行には至っていない」が12.0%という回答となりました。

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すでに活用したことがある:39.9%
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活用を検討したことはあるが実行には至っていない:12.0%
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全く検討したことがない:39.8%
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わからない/答えられない:8.3%
■職員のデジタル機器・ITツール活用状況、31.5%が「積極的に活用」、22.2%が「一部の業務で活用」の実態
「Q2.あなたの勤務先の保育施設では、職員のデジタル機器やITツールの活用状況はどの程度ですか。」(n=108)と質問したところ、「積極的に活用しており、職員の多くが使いこなしている」が31.5%、「一部の業務で活用しているが、使いこなせる職員は限られている」が22.2%という回答となりました。

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積極的に活用しており、職員の多くが使いこなしている:31.5%
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一部の業務で活用しているが、使いこなせる職員は限られている:22.2%
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基本的な業務(メールや文書作成など)でのみ活用している:10.2%
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ほとんど活用していない:27.8%
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わからない/答えられない:8.3%
■62.0%が、ChatGPT活用により「保育の質や保護者・家庭への支援が向上する」と期待
「Q3.あなたは、保育にChatGPTが活用されることによって、保育の質や保護者・家庭への支援が向上すると思いますか。」(n=108)と質問したところ、「非常にそう思う」が28.7%、「ややそう思う」が33.3%という回答となりました。

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非常にそう思う:28.7%
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ややそう思う:33.3%
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あまりそう思わない:22.2%
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全くそう思わない:2.8%
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わからない/答えられない:13.0%
■保育においてAIツールが役立つ場面、約半数が「保育計画の作成やアイデア提案」と回答
「Q4.あなたは、ChatGPTなどのAIツールが、保育においてどのような場面で役立つと考えますか。(複数回答)」(n=108)と質問したところ、「保育計画の作成やアイデア提案」が46.3%、「保護者への情報提供や連絡帳作成などの事務作業の効率化」が40.7%、「子育て相談や問い合わせ対応(FAQ化など)の補助」が27.8%という回答となりました。

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保育計画の作成やアイデア提案:46.3%
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保護者への情報提供や連絡帳作成などの事務作業の効率化:40.7%
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子育て相談や問い合わせ対応(FAQ化など)の補助:27.8%
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保育記録の分析や成長記録の整理:26.9%
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園内研修や情報共有の質向上:22.2%
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経理や料金徴収などの一般事務手続きの簡略化:21.3%
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多言語対応(外国籍の子どもや保護者とのコミュニケーション支援):21.3%
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行事の企画・準備のアイデア出し:20.4%
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あてはまるものはない:5.6%
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わからない/答えられない:14.8%
■「毎シーズン毎に作る制作物や壁面のアイデア」や「保育における失敗事例を学習させておき、チェックリストやマニュアルを自動で生成」などの場面も
Q4で「あてはまるものはない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.Q4で回答した以外に、ChatGPTなどのAIツールが保育で役立つと思う場面があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=86)と質問したところ、「毎シーズン毎に作る制作物や壁面のアイデア」や「保育における失敗事例を学習させておき、チェックリストやマニュアルを自動で生成させさせること」など54の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
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集約分析。
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毎シーズン毎に作る制作物や壁面のアイデア。行事のアイデア。
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月案や日誌などの書類業務が楽になる。保護者との連絡帳をスマホなどで送信出来たらよい。
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ドキュメンテーション等で保育の様子を伝えることができる、保育の振り返りができる、記録として残した保育をこれからの保育計画のデータとして残すことができる。
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長年保育に携わっていると、マンネリ化してしまうので、新しいことを取り入れたい。
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保育における失敗事例を学習させておき、チェックリストやマニュアルを自動で生成させさせること。仕事間のミスをどんどん追記していけば、最高のアシスタントになる。
■AIツールを活用して自動化したい業務、「指導計画の作成」「日誌・保育記録の作成」が上位
「Q6.保育業務について、ChatGPT等のAIツールを活用して「自動化したい」と感じる業務として、最もあてはまるものをお選びください。」(n=108)と質問したところ、「指導計画の作成」が22.2%、「日誌・保育記録の作成」が18.5%、「連絡帳の記入」が8.3%という回答となりました。

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指導計画の作成:22.2%
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日誌・保育記録の作成:18.5%
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連絡帳の記入:8.3%
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保護者からの質問対応:5.6%
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行事の計画立案:5.6%
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児童票などの書類作成:5.6%
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園児の成長記録のまとめ:4.6%
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シフト調整・人員配置:4.6%
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おたより・園だよりの作成:3.7%
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会議の議事録作成:2.8%
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その他:0.0%
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特にない:11.1%
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わからない/答えられない:7.4%
■AIツール導入の課題、「保育現場特有の状況を正確に理解できるか不安」「AIの回答の正確性や信頼性への疑問」が同率1位
Q1で「活用を検討したことはあるが実行には至っていない」「全く検討したことがない」と回答した方に、「Q7.保育にChatGPTなどのAIツールを取り入れる上で、懸念・課題と感じる点を教えてください。(複数回答)」(n=56)と質問したところ、「保育現場特有の状況を正確に理解できるか不安」が26.8%、「AIの回答の正確性や信頼性への疑問」が26.8%、「導入・運用コストの負担」が23.2%という回答となりました。

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保育現場特有の状況を正確に理解できるか不安:26.8%
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AIの回答の正確性や信頼性への疑問:26.8%
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導入・運用コストの負担:23.2%
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使いこなすためのITスキルや知識が不足している:19.6%
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個人情報やプライバシーの保護に関する懸念:17.9%
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保育の質や温かみが失われる可能性:14.3%
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職員間の技術格差による業務の不均衡:8.9%
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保護者や子どもとの関係性への影響:8.9%
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従来の保育方針や理念との整合性:8.9%
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アクセス環境や機器の制約:7.1%
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保育者の判断力や専門性の低下:5.4%
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その他:1.8%
ー園長の考えが古く、検討すらしてもらえないこと
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特にない:23.2%
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わからない/答えられない:8.9%
■保育現場でのAIツール活用に向けて必要なサポート、「AIツールの保育活用に関する研修・講習会」が35.2%で最多
「Q8.あなたは、保育現場でのChatGPTなどのAIツール活用に向けて、どのようなサポートや環境整備が必要だと思いますか。(複数回答)」(n=108)と質問したところ、「AIツールの保育活用に関する研修・講習会」が35.2%、「保育特化型のAIツールの開発」が28.7%、「個人情報保護を担保する仕組みやガイドライン」が24.1%という回答となりました。

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AIツールの保育活用に関する研修・講習会:35.2%
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保育特化型のAIツールの開発:28.7%
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個人情報保護を担保する仕組みやガイドライン:24.1%
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デジタル機器の整備や通信環境の改善:21.3%
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AIツールを活用した保育実践事例の共有:19.4%
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保護者へのAIツール活用に関する説明・同意取得の仕組み:17.6%
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AIツール活用に関する園内での理解促進:14.8%
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AIツール導入に関する公的補助や支援制度:11.1%
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保育者のICTリテラシー向上のための支援:9.3%
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AIツール活用の効果測定や評価方法の確立:8.3%
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その他:0.0%
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特にない:12.0%
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わからない/答えられない:15.7%
■「リモートでのサポート」や「国や県、市においての促進的な働きかけが必要」などを求める声も
Q8で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q9.Q8で回答した以外に、保育現場でのChatGPTなどのAIツール活用に向けて、必要なサポートや環境整備があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=78)と質問したところ、「リモートでのサポート」や「国や県、市においての促進的な働きかけが必要」など47の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
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ハードウェアの問題の解消。
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リモートでのサポート。
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保育現場ではまだまだAIを活用した中身は現実化されていないため、国や県、市においての促進的な働きかけが必要。
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現場の職員がツールを活用したいと思っていても、高齢の園長が活用を視野に入れてくれない環境にあるので、外部から園長に働きかけてくれる機会があればとても嬉しいと思います。
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シンプルにお金が足りないことと、プロンプトを学ぶ講習会みたいなものが欲しい。
■まとめ
今回は、保育士108名を対象に、【保育士編】ChatGPTと保育の質に関する意識調査を実施しました。
まず、保育士の約4割が、ChatGPTやAIツールを保育業務で活用した経験があり、62.0%が、ChatGPTの活用により「保育の質や保護者・家庭への支援が向上する」と期待していることが分かりました。また、保育においてAIツールが役立つ場面としては、「保育計画の作成・アイデア提案」(46.3%)や「保護者への情報提供・連絡帳作成」(40.7%)などが挙げられています。一方で、保育にChatGPTなどのAIツールを取り入れる上での課題については、「保育現場特有の状況を正確に理解できるか不安」や「AIの回答の正確性や信頼性への疑問」(ともに26.8%)が上位になりました。さらに、保育現場でのAIツール活用に向けて必要なサポートとしては、「AIツールの保育活用に関する研修・講習会」が35.2%で最も多く、「保育特化型のAIツールの開発」が28.7%で続きました。
今回の調査では、多くの保育士がAIツールの活用に前向きな姿勢を示す一方で、導入に伴う課題も明らかになりました。保育現場特有のニーズに対応した専用AIツールの開発や、適切な研修体制の構築など、保育の質を維持・向上させながら、AIを効果的に活用するための環境整備が求められています。保育士の業務負担を軽減し、より質の高い保育サービスを提供するためには、テクノロジーの適切な活用方法を探ることが鍵となるでしょう。
本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/44NIuHw
■「子ねくとラボ」について

「子ねくとラボ」は、「子ども+Nursery(保育)+Education(教育)・Entertainment(エンターテインメント)+Creation(創造)+Trend(トレンド)」の要素から構成された、子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクトです。子育てや保育に関する「調査レポート」や「ニュース/記事」、また「子ねくとラボ」が提供しているサービスについて発信しております。
事業名 :子ねくとラボ
事業責任者 :末廣 剛
サービス内容:・選ばれる園づくりコンサルティングサービス
・保育施設向け研修&巡回サービス
・保育専門実証実験 コーディネートサービス
・スタートアップ支援サービス
■会社概要
会社名 :株式会社 明日香
設立 :1994年8月30日
代表取締役:萩野 吉俗
所在地 :東京都文京区小石川5丁目2番2号 明日香ビル3F
事業内容 :■保育室の設置・運営(院内保育室、企業内保育室、認可保育所)
■地方自治体と連携した子育て支援事業
(児童館、放課後児童クラブ、子育て支援拠点、こども広場等の運営)
■保育に関わる人材の派遣・紹介
(保育士・幼稚園教諭・看護師・栄養士など)
■訪問型子育て支援
(ベビー・キッズシッターサービス、家事代行サービス、地方自治体の委託業務)
■保育施設向け研修・巡回支援
■新規保育事業の開発及びコンサルティング
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