『マネジメント図鑑』第2弾後編が2024年5月24日(金)配信開始!
科学的な育成の底上げに繋がった“データ活用”について 「異端のチェアマン」村井満さんと異業種対談!
『マネジメント図鑑』視聴URL:https://www.ms.recruit-insides.net/column.html
公式YouTube URL:https://youtu.be/2TY-DpIjAjU
『マネジメント図鑑』では、業界を問わずさまざまな分野でご活躍されている方との対談を通じ、マネジメントに役立つスキルやノウハウを共有する動画コンテンツを配信します。成果を上げるチームをつくるためには?一人ひとりの力を引き出すためには?などをテーマに、さまざまな角度でマネジメントについて語り、発信していきます。
第2弾後編として、元日本プロサッカーリーグ理事長として活躍された実業家の村井満さんをお招きし、“組織運営の1on1コミュニケーション”について対談します。
『チームを活かすのが上手い監督の条件』や『データを活用した科学的な育成』など、村井さんご自身のチェアマンとしての経験を交えながらお届けします。後編では、チェアマンとしてJリーグの様々な改革をされてきた経験から、『データとスポーツの相性』について中心に紐解きます。
1.撮影エピソード
■チームを活かすのが上手い監督の条件は“関係性の質(役割分担)からチームを作っていくこと”
“チームを強くする・選手を活かしていく監督の条件とは“という荒金の問いに対し村井さんは、Jリーグの監督と代表監督の違いから語られました。「Jリーグの監督は育成型の要素が強くなる一方、代表監督はコンセプトに合わせて選手をキャスティングしていく力が求められる。チームをマネジメントする力はどちらの監督にも求められる要素であり、プロジェクトマネジメントに近い形。」とのこと。また、チームはまず関係性の質(役割分担)から入ることが重要であり、いい関係性のチームワークができてくると、”思考の質“が高くなり、次に”行動の質“が高くなり、最後に”結果の質“が高くなるそう。他の選手との比較するような結果の質から求めてしまうと、チームの関係性が壊れてしまいます。役割分担からチームを作っていくと、対戦相手がどこであろうと、試合中に相手を観察・思考・判断・チームメンバーへの伝達のサイクルを回すことができ、試合運びが変わっていたとのことです。
■様々な改革の根底にあった”チェアマン羊飼い論“
”Jリーグの強化や選手の育成の観点からチェアマンとしてどういうことを心掛けていたのか”という問いに対して、村井さんは“チェアマン羊飼い論”を語ります。価値があるのは選手やクラブであり、羊飼いのように大きな群れを誘導する役割を担うチェアマンの自分自身には価値があると感じていなかったそう。監督する立場ではなく、補完する・サポートする立ち位置になろうと決めていたようです。チェアマンという全体を俯瞰して見られる立場から、個々のクラブが重複投資していたホームページをはじめとしたデジタル関係・セキュリティ・データ分析などを協会として一手に引き受け、サッカーに集中できるようデジタルプラットフォームに投資をしていたとのこと。また、放映権交渉に関しても一挙に引き受けて進めていたそう。“チェアマン羊飼い論”に則り、全力でサポートする姿が印象的なエピソードでした。
■科学的な育成の底上げに繋げたデジタル化施策
放映権交渉の末、DAZNへの切り替え・全試合Jリーグがカメラを回すことを決めたエピソードから、村井さんはスポーツとデータの相性の良さについて語ります。データとの相性が良いインターネット配信とサッカーは強い位置関係にあり、インターネット配信に切り替えてからはデータが沢山入ってきたそうです。特に印象的だったのは、試合中のパススピードの比較。点数を決めるためには、シュート本数を増やすよりパススピードを速めることが得点に対して一つ大事な要素であることが分析できたそう。「デジタル化の行きつく所は選手強化やトレーニングメソッド開発に繋がり、インターネットで放送することは視聴者に何時でも何処でも届けられるメリットがある。クラブ個々ではできなかったことをJリーグが代行することで大きなイノベーションが起きた」と語りました。映像化し、データ化することで、Jリーグの全体のレベルアップに繋がる科学的な育成の底上げにも寄与していると考えます。村井さんは、「自分自身のコンディションを数値化することができ、様々なパフォーマンスデータもみることができる。試合データもスタッツで取得できるようになっている。従来の情緒的なコミュニケーションだけでなく客観的なコミュニケーション、いわゆる右脳サイドと左脳サイドのコミュニケーションが交錯しながら高速で回っている。」と考察されていました。
■人間の身体が器官で繋がっているように、社員や管理職も“組織の器官の一部”
近年、管理職になりたくない若者が増えているというテーマに対して村井さんは「組織図に問題がある」と話します。「人間の身体が器官で繋がっているように、組織の誰かが傷んでいたら組織全体がうずいている。社長も管理職も1つの器官であり一般社員と何も変わらない。重要なのは自分がどの器官を担っているのかを理解しあっていること。」だと最後にお話しいただきました。まさに関係の質(役割分担)が重要であると感じました。村井さんは、部下がどこに緊張しているのか?という“緊張の見極め”を常に行っているそうです。「人は出来るか出来ないか分からないときに緊張する。本人が出来るか出来ないかのギリギリのラインにいるときに手を差し伸べ成功体験を積んでもらうと大きく成長する。部下の心を読むコミュニケーションはやはり大切。」とのこと。適度な緊張が大切だと分かりました。
2.ファシリテーター
荒金 泰史
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
サービス統括部 HRMサービス推進部 マネジャー
入社以来アセスメントサービスに従事し、企業の人事課題に対し、データ/ソフトの両面からソリューションを提供。実証研究を重ねる。入社者の早期離職、メンタルヘルス不調の予防、エンゲージメント向上、組織開発に詳しい。
現場マネジャーの対話力を向上させるHRテクノロジーサービス「INSIDES」の事業責任者を務める。
書籍に『人事・経営陣に知ってほしい エンゲージメントの“真”常識』(翔泳社)がある。
3.第2弾ゲスト
村井 満さん
日本の実業家。第5代日本プロサッカーリーグ理事長
現日本バドミントン協会会長
1959年生まれ。早稲田大学法学部に進学。
卒業後、日本リクルートセンター(現在の株式会社リクルートホールディングス)に入社。
営業部門、人事部門を経験し、2000年に人事担当の執行役員に就任。
2004年には本社執行役員兼務でリクルートエイブリック(後にリクルートエージェント)代表取締役社長に就任し
2011年まで社長を務めた。その後、執行役員、香港法人社長を経験し会長に昇格。
2008年からは日本プロサッカーリーグ理事に選任され、翌年に理事長(Jリーグチェアマン)に就任。2022年退任。
初代の川淵三郎を除いてJリーグクラブの代表歴のある人物が就任しており、クラブ運営経験のない人物がチェアマン就任という異例の人事となった。
2023年かより日本バドミントン協会会長。
著書に『天日干し経営: 元リクルートのサッカーど素人がJリーグを経営した』(東洋経済新報社)。
4.「INSIDES」のご紹介
株式会社リクルートマネジメントソリューションズが50年以上磨き続けたノウハウをもとに開発した、上司と部下の対話を変える1on1支援システムです。幅広い業界の企業に導入いただき、権威ある人事賞を多数受賞しています。利用している管理職の人数は35,000人(※2024年2月12日時点)を超えました。
「INSIDES」公式サイト https://www.ms.recruit-insides.net/
リクルートマネジメントソリューションズについて
ブランドスローガンに「個と組織を生かす」を掲げ、クライアントの経営・人事課題の解決と、事業・戦略推進する、リクルートグループのプロフェッショナルファームです。日本における業界のリーディングカンパニーとして、1963年の創業以来、領域の広さと知見の深さを強みに、人と組織のさまざまな課題に向き合い続けています。
●事業領域:人材採用、人材開発、組織開発、制度構築
●ソリューション手法:アセスメント、トレーニング、コンサルティング、HRアナリティクス
また、社内に専門機関である「組織行動研究所」「測定技術研究所」を有し、理論と実践を元にした研究・開発・情報発信を行っております。
※WEBサイト:https://www.recruit-ms.co.jp
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