Job総研による『2023年 職場イジメの実態調査』を実施 無意識の”加害リスク” 8割が対面に懸念 “イジリはイジメ”

〜 加害・被害に意識のズレ 相談されても”沈黙”が現実 〜

Job総研(パーソルキャリア)

 キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ(※1)」を開発・運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:森宏記 以下「ライボ」)の調査機関『Job総研(※2)』は、650人の社会人男女を対象に「2023年 職場イジメの実態調査」を実施しました。同調査は職場イジメ(※3)の目撃・相談有無や職場イジメの境界線意識、また、加害・被害経験及び被害後の影響、そして職場イジメが起きる環境や職場のハラスメント対策などを調査しました。


【職場イジメの実態】

 増加する職場トラブルの中で最も多いのがいじめに関する相談で、毎年その相談件数は増加しています。厚生労働省が設置する職場のトラブルに関する相談窓口「総合労働相談コーナー」に寄せられた相談件数が3年連続で120万件を超え、民事上の個別労働紛争ではイジメ相談が11年連続で最多となっています。職場のトラブルは離職率や生産性などに影響し人手不足を招きかねません。このような状況の中、職場のイジメに関して社会人はどのような意識を持っているのでしょうか。
 そこでJob総研では、職場イジメの目撃・相談有無や職場イジメの境界線、また、加害・被害経験及び被害後の影響、そして職場イジメが起きる環境や職場のハラスメント対策などを調査した「2023年 職場イジメの実態調査」を実施しました。


【調査概要】

調査対象者    :現在職を持つすべての社会人

          JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者

調査条件     :全国 / 男女 / 20~50代

調査期間     :2023年8月16日~8月21日

有効回答数    :650人(男性6 / 女性4)

調査方法     :インターネット調査

【TOPICS】

・全体の59.9%が職場イジメの目撃・相談経験あり 52.2%がその後「何もしていない」

・全体の44.3%が職場イジメの境界線は「数名による軽度なからかいの継続やエスカレート」と認識

・加害者になっていたと「思う派」が27.6% 被害者になっていたと「思う派」が66.8%

・45.8%が「上司」からの被害あり 被害後は「モチベーション低下」が最多

・全体の84.7%がイジメの起きやすい環境は「対面」と回答 62.9%が「ハラスメント対策あり」



【目撃・相談有無】
 回答者全体の 650人に、職場イジメの目撃・相談有無を聞くと、目撃・相談の「経験あり派」が59.9%、「経験なし派」が40.1%と、”経験あり派”が過半数を占めました。また、目撃・相談経験あり派を回答した389人にその後の行動を聞くと「何もしていない派」が52.2%と過半数を占め、内訳は「何もしなかった」17.5%、「何もできなかった」が34.7%でした。一方、「一緒に解決に動いた派」47.8%のうち「解決した」が25.2%、「解決しなかった」が22.6%でした。行動の有無に関わらず、解決に至らなかったケースが7割以上の結果となりました。


【職場イジメの境界線】
 回答者全体の650人に職場イジメの境界線を聞くと、「レベル3の継続、エスカレート(本人が傷つくいじり)」が44.3%で最多回答となりました。嫌がらせやイジメだと思うものは、「直接的な暴力や暴言」が72.3%と最多回答となり、次いで「無視や仲間はずれ」71.8%、「ミスを必要以上に問い詰める」67.7%が上位3つの回答となりましたが、各回答項目で僅差の結果となりました。


【加害経験とその認識】
 回答者全体の650人に、実際に行ったことのある職場イジメのレベルを聞くと「行ったことがない」が53.3%と最多となり、レベルの中では「レベル1:1対1の比較的軽度な言葉によるからかい(いじり)」が45.2%で最多回答となりました。職場イジメのレベルを参照した上で、同回答者に加害者になっていたと思うかを聞くと、「思わない派」が72.4%、「思う派」が27.6%の結果となりました。

※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 職場イジメの実態調査 報告書」をご参照ください(※4)



【被害経験とその認識】
 回答者全体の650人に、実際に受けたことのある職場イジメのレベルを聞くと「経験したことがない」が3.8%と最多となり、レベルの中では「レベル1:1対1の比較的軽度な言葉によるからかい(いじり)」が33.2%で最多回答となりました。職場イジメのレベルを参照した上で、被害者になっていたと思うかを聞くと、「思う派」が66.8%、「思わない派」が33.2%と、思う派が過半数を占める結果となりました。


【被害の影響】
 被害経験ありと回答した430人に、誰からの被害かを聞くと「上司」が45.8%で最多回答となり、次いで「先輩」が40.7%、「同じ地位・役職」が30.2%と、年上からの被害が多い結果となりました。また、被害後の影響を聞くと、「モチベーションが下がった」が46.3%で最多回答となり、次いで「職場に行きたくなくなった」43.3%、「周りを信用できなくなった」36.5%が上位3つの回答となりました。


【職場イジメが起きる環境】
 回答者全体の650人に職場イジメが起きやすいと思う環境を聞くと、「対面派」が84.7%、「オンライン派」が15.3%と、”対面派”が過半数を占めました。同回答者に社内のコミュニケーション方法を聞くと、対面メインが54.6%で多数派になり、オンラインメインが45.4%の結果となりました。

※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 職場イジメの実態調査 報告書」をご参照ください(※4)



【職場のハラスメント防止対策】
 回答者全体の650人に職場のハラスメント防止対策の有無を聞くと、「対策あり」が62.9%、「対策なし」が15.7%、「有無を知らない」が21.4%と対策ありの職場が多い結果となりました。対策ありと回答した409人に具体的な防止対策を聞くと、「相談窓口を設けている」が73.8%で最多回答となり、次いで「ハラスメントガイドラインの周知」65.8%、「ハラスメント研修および教育を実施」48.4%が上位3つの回答となりました。


【回答者自由記述コメント】

対面コミュニケーションが増えることで職場イジメが起きやすいというコメントが顕著でした。

・出社すると今までテレワークだからこそ聞こえてこなかった陰口が聞こえてきそうで怖い

・ランチや飲み会で仲間はずれをされた経験があります。もうあまり出社はしたくないです。

・オフィスは逃げ場がないからこそ職場でのイジメやハラスメントが起きてしまうと思います

・出社をすると、同調圧力に負けて自分も無視やからかいに加担してしまっていた気がする

・物理的に会うことで個人的な呼び出しや物隠しなどの被害は起きないのか

※その他職場イジメに関するコメントは下記「JobQ Town」にて確認いただけます。

https://job-q.me/26892



【調査まとめ】

 今回実施した「2023年 職場イジメの実態調査」では、全体の59.9%が職場イジメの目撃・相談の「経験あり」と回答し、その後の行動は「何もしていない派」が52.2%でした。また行動の有無に関わらず解決に至らなかったケースが7割以上、さらに目撃・相談があっても行動に移すことができなかった人が過半数を占める結果となりました。

 職場イジメの境界線の最多回答は「数名による比較的軽度なからかい(いじり)の継続 , エスカレート(本人が傷つくいじり)」が44.3%であるのに対し、加害経験のある回答者の45.2%と被害経験のある回答者の33.2%の職場イジメの境界線は「1対1の比較的軽度な言葉によるからかい(いじり)」となっています。この、認識レベルと実際のレベルのギャップを見ると、無意識に職場イジメの加害者、または被害者になっている人が多いと読み取ることができます。また、職場イジメのレベルを参照した上で「加害者になっていたと思う派」が27.6%に対し、「被害者になっていたと思う派」は66.8%と加害意識よりも被害意識の方が強くなる傾向があると考えられる結果となりました。また、認識レベルと実際のレベルにギャップが生じていることから、無意識に職場イジメの加害者、または被害者になっている人が多いと読み取ることができます。さらに、全体の54.6%が社内でのコミュニケーションは「対面メイン」となる中、職場イジメが起きやすいと思う環境は84.7%が「対面だと思う派」を回答しました。

 そして、職場のハラスメント防止対策「あり」が全体の62.9%で、具体的な防止対策は「相談窓口を設けている」が73.8%で最多回答でした。防止対策の内容は「ハラスメントガイドラインの周知」や「ハラスメント研修および教育を実施」が上位回答となりました。

 暴力や暴言、数名による加害を職場イジメと認識していたものも、レベル別で加害,被害意識を確認すると個人による軽度のからかいを職場イジメと感じた経験のある社会人が多いことから、職場は知らぬうちにイジメが発生してしまう環境であったことがわかりました。ハラスメント対策が実施されている場合でも、今後の出社回帰によって対面コミュニケーションが増加していくことを想定すると、職場でもイジメの対応策強化が必要になっていくことがわかる調査結果となりました。

 ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。



株式会社ライボ コミュニケーション戦略部 部長

広報グループ長兼「Job総研室長」

堀 雅一(ほり まさかず)
2021年にJob総研を立ち上げ、その後”働く社会人や就活生”を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施。市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで働く社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的としている。
またJob総研の調査をもとに各大学で「キャリア設計」の授業を実施する他、多くのメディアでキャリアや働き方など社会との関連などを解説している。


※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします



【(※4) 2023年 職場イジメの実態調査 報告書】

報告書では同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます。

https://job-q.me/articles/15275

 

【(※3)職場イジメのレベルについて】

レベル1:1対1の比較的軽度な言葉によるからかい(いじり)

レベル2:数名による比較的軽度なからかい(いじり)

レベル3:レベル2の継続 , エスカレート(本人が傷つくいじり)

レベル4:イジメと認識しながらレベル3を継続 意図的な仲間はずれ(はぶり)

レベル5:個別・集団問わずモラルのない人格否定を浴びせ続ける


【(※2)Job総研について】

 Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。

就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。


【(※1)JobQについて】

 「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。

 

■JobQ”いじめ”に関するQ&A

https://job-q.me/tags/22102


【会社概要】

会社名        :株式会社ライボ

設立         :2015年2月3日

代表取締役      :森 宏記(もり こうき)

所在地        :〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目19-9第一暁ビル3階

事業内容       :キャリアや転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」の企画・開発・運営

グループ会社     :2019年3月1日 パーソルキャリア株式会社にグループイン 

ホームページ     :https://laibo.jp/

 JobQ        :https://job-q.me/


【報道関係者様お問い合わせ先】
株式会社ライボ 広報担当:堀 雅一
Tel        :03-6416-1760
Fax       :03-6416-0503
携帯直通     :080-4193-1810
Mail       :masakazu.hori@laibo.jp
問い合わせフォーム:https://laibo.jp/contact_press/
※現在主にテレワークの勤務形態をとっておりますので、誠に勝手ながらお問い合わせは携帯直通かメール及び問い合わせフォームよりお願い致します

【プレスリリース原稿】

https://prtimes.jp/a/?f=d13597-174-3f8b4e0f7d20188cb19ddba777ce1c5e.pdf

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会社概要

パーソルキャリア株式会社

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https://www.persol-career.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング9F
電話番号
03-6213-9000
代表者名
瀬野尾 裕
上場
未上場
資本金
-
設立
1989年06月