【2024年版】大企業のSaaS活用に関する実態調査

導入数や導入率は2023年とほぼ同傾向。一方で、「十分に使いこなせていない」実感は上昇傾向に

テックタッチ株式会社

2024年10月22日

テックタッチ株式会社

デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)で国内シェアNo.1(※1)の「テックタッチ」を開発・提供するテックタッチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:井無田仲)は、大企業(従業員数1,000名以上)の情報システム担当者を対象に、【2024年版】大企業のSaaS活用に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。

なお、本調査は2023年に発表した同内容の調査(※2)の定点観測調査です。

■調査サマリー

  • 01|大企業が導入しているSaaSの導入率は74.1%で2023年とほぼ同水準に

  • 02|「十分に使いこなせていないSaaSがある」大企業は60.7%。2023年比で「かなりある」が上昇

  • 03|使っていない理由のうち「従業員が意図した通りに使ってくれない、定着せずに想定通り使っていない」が上昇

▼本調査のレポートダウンロードはこちら

https://techtouch.jp/resources/ebook-saas-research-2024/

■調査概要

調査名称:【2024年版】大企業のSaaS活用に関する実態調査

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

調査期間:2024年8月23日〜同年9月9日

有効回答:大企業(従業員数1,000名以上)の情報システム担当者522名

※1|デロイトトーマツミック経済研究所「SaaS管理・運用・開発市場の実態と展望 2024年度版」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000221.000048939.html

株式会社アイ・ティー・アール「ITR Market View:コミュニケーション/コラボレーション市場2023」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000048939.html

※2|大企業のSaaS活用に関する実態調査:2023年6月8日〜同年6月9日

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000135.000048939.html

※3|構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

■大企業のSaaS導入率は74.1%、2023年と同水準に

 「Q1.あなたのお勤め先では、SaaS(※3)を導入していますか。」(n=522)と質問したところ、「はい」(74.1%)、「いいえ」(11.9%)という回答となりました。

※3|SaaS(サース/サーズ):「Software as a Service」の略称。これまでは店頭でパッケージ製品として販売されていたソフトウェアの機能を、クラウドを通じて提供するサービスのこと。

<2024年(n=522)>

・はい:74.1%

いいえ:11.9%

・わからない/答えられない:14.0%

<2023年(n=501)>

・はい:74.7%

・いいえ:9.0%

・わからない/答えられない:16.4%


■導入しているSaaSの種類、「1~4個」「5~10個」が上位

 Q1で「はい」と回答した方に、「Q2.現在お勤め先では、何種類のSaaSを導入していますか。」(n=387)と質問したところ、「1~4個」(22.0%)、「5~10個」(20.4%)という回答となりました。

<2024年(n=387)>

・1~4個:22.0%

・5~10個:20.4%

・11~15個:8.3%

・16~20個:8.3%

・21~25個:3.1%

・26~30個:3.1%

・31~40個:2.1%

・41~50個:2.6%

・51個以上:5.7%

・わからない/答えられない:24.5%

<2023年(n=374)>

・1~4個:20.1%

・5~10個:19.8%

・11~15個:11.0%

・16~20個:8.0%

・21~25個:4.8%

・26~30個:2.4%

・31~40個:2.4%

・41~50個:1.9%

・51個以上:4.0%

・わからない/答えられない:25.7%

■SaaSの導入数が「増加した」と回答した大企業の割合は42.9%と、2023年比で10.0P減少

 Q1で「はい」と回答した方に、「Q3.昨年と比較して、お勤め先におけるSaaSの導入数に変化はありましたか。」(n=387)と質問したところ、「昨年より増加した」(42.9%)、「昨年と変更なし」(41.3%)という回答となりました。(※5)

※5|2023年調査では、Q1で「はい」と回答した方に、「コロナ以前と比べて、お勤め先におけるSaaSの導入数に変化はありましたか。」と質問しました。

<2024年(n=387)>

・昨年より増加した:42.9%

・昨年と変更なし:41.3%

・昨年から減少した:1.3%

・わからない:14.5%

<2023年(n=374)>

・コロナ以前より増加した:52.9%

・コロナ以前と変更なし:32.6%

・コロナ以前から減少した:3.2%

・わからない:11.2%

■SaaS導入数は昨対比「1~2倍」が最多(39.2%)

 Q3で「昨年より増加した」と回答した方に、「Q4.昨年と比較して、SaaSの導入数はどの程度増えましたか。」(n=166)と質問したところ、「1~2倍未満」(39.2%)、「2~3倍未満」(22.3%)という回答となりました。(※6)

※6|2023年調査では、Q3で「コロナ以前より増加した」と回答した方に、「コロナ以前と比較して、SaaSの導入数はどの程度増えましたか。」と質問しました。

<2024年(n=166)>

・4倍以上:13.8%

・3~4倍未満:12.0%

・2~3倍未満:22.3%

・1~2倍未満:39.2%

・わからない/答えられない:12.7%

<2023年(n=198)>

・4倍以上:10.6%

・3~4倍未満:23.7%

・2~3倍未満:29.8%

・1~2倍未満:23.2%

・わからない/答えられない:12.6%

■SaaSを導入している領域、昨年同様「Web会議システム」が最多

 Q1で「はい」と回答した方に、「Q5.あなたのお勤め先では、どのような領域のSaaSを入れていますか。(複数回答)」(n=387)と質問したところ、「Web会議システム」(54.0%)が昨年同様トップに、2位以降は「人事労務・タレントマネジメント」(52.7%)、システムと「グループウェア」(48.6%)が入れ替わる結果となりました。

<2024年(n=387)>

・Web会議システム:54.0%

・人事労務・タレントマネジメント:52.7%

・グループウェア:48.6%

・プロジェクト/タスク管理:44.2%

・ビジネスチャット:41.9%

・経費精算・購買管理:38.0%

・SFA・CRM:34.4%

・社内SNS:34.1%

・ERP(基幹システム):33.3%

・スケジュール管理:32.0%

・MA(マーケティングオートメーション):18.3%

・その他:1.8%

 49歳:顧客管理

 55歳:データベース

 38歳:財務

 65歳:専門性に特化したもの

 60歳:経理業務

・わからない/答えられない:7.2%

<2023年(n=374)>

・Web会議システム:56.4%

・グループウェア:49.7%

・人事労務・タレントマネジメント:46.8%

・ビジネスチャット:42.5%

・プロジェクト/タスク管理:39.3%

・社内SNS:36.4%

・スケジュール管理:35.6%

・経費精算・購買管理:33.7%

・SFA・CRM:30.5%

・ERP(基幹システム):23.5%

・MA(マーケティングオートメーション):12.0%

・その他:0.5%

・わからない/答えられない:8.3%

■昨年同様約6割が「十分に使いこなせていないSaaSがある」と回答し「かなりある」が昨年より上昇

 Q1で「はい」と回答した方に、「Q6.お勤め先で導入しているSaaSの中には、導入したものの十分に使いこなせていない/使っていないSaaSがありますか。」(n=387)と質問したところ、「かなりある」(18.6%)、「ややある」(42.1%)という回答となりました。

<2024年(n=387)>

・かなりある:18.6%

・ややある:42.1%

・あまりない:20.9%

・全くない:3.9%

・わからない/答えられない:14.5%

<2023年(n=374)>

・かなりある:15.5%

・ややある:43.3%

・あまりない:19.5%

・全くない:4.5%

・わからない/答えられない:17.1%

■使っていない理由について、「従業員が意図した通りに使ってくれない、定着せずに想定通り使っていない」が昨年より上昇

 Q6で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q7.SaaSを導入したものの十分に使いこなせていない/使っていない理由を教えてください。(複数回答)」(n=235)と質問したところ、昨年同様「複雑なシステムの分かりにくさ」(46.0%)、「マニュアルの作成・修正ができる従業員不足」(45.1%)が上位に。

「従業員が意図した通りに使ってくれない、定着せずに想定通り使っていない」(40.4%)は昨年より上昇しました。

<2024年(n=235)>

・複雑なシステムの分かりにくさ:46.0%

・マニュアルの作成・修正ができる従業員不足:45.1%

・従業員が意図した通りに使ってくれない、定着せずに想定通り使っていない:40.4%

・従業員のシステム誤入力・誤操作のリスク:34.5%

・システムの価値・重要性が従業員に伝わっていない:33.6%

・業務に沿ったカスタマイズができない:30.6%

・データ移行の難しさ:24.3%

・セキュリティガイドライン整備が整ってない:23.0%

・ソフトウェアトラブルで業務が滞る可能性:15.7%

・障害やメンテナンスによる利用制限:14.5%

・その他:2.1%

 54歳:インセンティブの理解度

 59歳:ソフト間連携が弱い

・わからない/答えられない:1.7%

<2023年(n=220)>

・複雑なシステムの分かりにくさ:51.4%

・マニュアルの作成・修正ができる従業員不足:48.2%

・従業員が意図した通りに使ってくれない、定着せずに想定通り使っていない:32.3%

・システムの価値・重要性が従業員に伝わっていない:30.9%

・従業員のシステム誤入力・誤操作のリスク:30.5%

・データ移行の難しさ:24.5%

・業務に沿ったカスタマイズができない:24.1%

・セキュリティガイドライン整備が整ってない:23.2%

・障害やメンテナンスによる利用制限:15.9%

・ソフトウェアトラブルで業務が滞る可能性:13.6%

・その他:0.9%

・わからない/答えられない:1.4%

■「重複する機能がある」や「システム部門が仕組みを十分に理解していない」などの理由も

 Q7で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q8.Q7で回答した以外に、SaaSを導入したものの十分に使いこなせていない/使っていない理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=231)と質問したところ、「重複する機能がある」や「システム部門が仕組みを十分に理解していない」など125の回答を得ました。

<2024年(n=231):自由回答・一部抜粋>

・39歳:統合管理機能が使い勝手が悪いので使いこなせていない。

・42歳:リモートワークが減少してグループウェア関係が利用されなくなった。

・30歳:クラウドの知識が多少ないと分からないことが分からない。

・46歳:社員のスキルと機能が一致しない。

・45歳:リソースがないのでいろいろ調べられないから。

・25歳:使いこなせる従業員とそうでない従業員との差が大きい。

・56歳:システム部門が仕組みを十分に理解していない。

・51歳:紙でやっている複雑な作業をITに変えただけの戦略のなさ。

<2023年(n=217):自由回答・一部抜粋>

・50歳:他のSaaSと機能重複。

・35歳:​​使えなくてもペナルティや業務に問題が出るわけではないので、スタッフが習得することを後回しにしている

・43歳:​​​​​​既存業務の運用からのフィット&ギャップに苦慮している

・62歳:ベンダーによるサポートが不足している。

・65歳:使い方が難しいうえに繁忙期にしか使わないので慣れない。

・37歳:思ったように使えない機能があり先に進めない。

・52歳:従業員のリテラシーがばらついている。

・53歳:標準機能が自分たちの業界に即していない。

・48歳:自由度が高いと運用が難しい。

■十分に使いこなせなかったSaaSの再活用のための対策、「勉強会・研修会の開催」「サービスごとのマニュアル作成」など

 Q6で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q9.「導入したものの十分に使いこなせなかったSaaS」の再活用のためにどのような対策を行っていますか。(複数回答)」(n=235)と質問したところ、「勉強会・研修会の開催」(46.4%)、「サービスごとのマニュアル作成」(45.1%)、「システムを活用できる人員の雇用」(44.7%)と、昨年同様の傾向となりました。

<2024年(n=235)>

・勉強会・研修会の開催:46.4%

・サービスごとのマニュアル作成:45.1%

・システムを活用できる人員の雇用:44.7%

・FAQシステムなどの設置:38.7%

・導入目的と機能の見直し・社内周知:34.5%

・DAP(システムの早期定着・利活用サービス)の活用:28.5%

・問い合わせ窓口の増員:26.4%

・その他:0.0%

・特にない:3.4%

・わからない/答えられない:2.1%

<2023年(n=220)>

・システムを活用できる人員の雇用:53.2%

・サービスごとのマニュアル作成:48.2%

・勉強会・研修会の開催:46.4%

・FAQシステムなどの設置:30.9%

・DAP(システムの早期定着・利活用サービス)の活用:30.0%

・導入目的と機能の見直し・社内周知:29.5%

・問い合わせ窓口の増員:20.5%

・その他:0.0%

・特にない:3.2%

・わからない/答えられない:2.7%

■6割以上が、ノーコードのガイド・ナビゲーションサービスに興味あり

 「Q10.対社内の問い合わせ対応といった負担軽減や入力自動化が可能な、ノーコードのガイド・ナビゲーションサービス(システムの早期定着・利活用サービス)に興味がありますか。」(n=522)と質問したところ、「非常に興味がある」(21.9%)、「やや興味がある」(41.0%)という回答となりました。

<2024年(n=522)>

・非常に興味がある:21.9%

・やや興味がある:41.0%

・あまり興味がない:15.5%

・全く興味がない:8.6%

・わからない/答えられない:13.0%

<2023年(n=501)>

・非常に興味がある:21.6%

・やや興味がある:41.9%

・あまり興味がない:15.6%

・全く興味がない:7.4%

・わからない/答えられない:13.6%

■まとめ

 今回は、大企業(従業員数1,000名以上)の情報システム担当者を対象に、【2024年版】大企業のSaaS活用に関する実態調査を実施しました。

 まず、SaaSを導入している大企業は74.1%で、2023年とほぼ同水準ですが、SaaSの種類に関しては、第1位「Web会議システム」(2023年比2.4P減)、第2位「人事労務・タレントマネジメント」(2023年比5.9P増)となり、2位以降が入れ替わる結果となりました。また、60.7%が「十分に使いこなせていないSaaSがある」と回答しており、2023年より1.9P増加しており、内訳を見ると「かなりある」の割合が3.0P増加していました。使いこなせない理由のトップは2023年と同様に「複雑なシステムの分かりにくさ」でしたが、「従業員が意図した通りに使ってくれない、定着せずに想定通り使っていない」の割合が昨対比で8.0Pも増加しており、これらのことから、SaaSの導入が進む中で、引き続き多くの大企業がその活用に苦慮している実態が明らかになりました。従業員のスキル向上とSaaSの有効活用を促進するためには、より効果的な施策が求められています。

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【テックタッチ株式会社 会社概要】

会社名   :テックタッチ株式会社

設立    :2018年3月1日

代表取締役 CEO:井無田 仲

所在地   :〒105-7105 

       東京都港区東新橋1-5-2汐留シティセンター5階ワークスタイリング内

事業内容  :デジタルアダプションプラットフォーム「テックタッチ」の開発および提供

URL    :https://techtouch.jp/

メディアURL:https://techtouch.jp/media/

※記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

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テックタッチ株式会社 広報担当:中釜・後藤

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター5階ワークスタイリング内
電話番号
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代表者名
井無田 仲
上場
未上場
資本金
24億円
設立
2018年03月