味の素グループ、日本初の食事用栄養プロファイリングシステムを開発
~複数の料理を組み合わせた食事の栄養が評価可能に~ 生活者の栄養バランスのよい食生活の実践に貢献
味の素グループ(味の素株式会社 社長:中村 茂雄 本社:東京都中央区)は、栄養価値を科学的に評価する手法として、新たに食事用の栄養プロファイリングシステムANPS-Meal(The Ajinomoto Group Nutrient Profiling System for Japanese Meals)を日本で初めて開発し、一連の研究成果が栄養分野の国際学術誌である「Frontiers in Nutrition」に掲載されました。
食品中に含まれる栄養成分の量を科学的な根拠に基づいて評価し、その食品の栄養面での品質をわかりやすく表現する手法は、Nutrient Profiling System(栄養プロファイリングシステム、以下NPS)と呼ばれています。近年、人々の栄養改善のために、世界各国の政府や企業では独自のNPSの開発、導入が進められ、社会的な関心も高まっています。
当社グループでは、これまでに食品中の栄養素をスコアで可視化する独自のNPS(The Ajinomoto Group Nutrient Profiling System: ANPS)を開発し、2020年に製品用(ANPS-Product)、2021年には料理用(ANPS-Dish)の導入を開始しています。しかし、日本では複数の料理を組み合わせて食事をすることが一般的であり、食事(一食)の栄養を評価できる食事用NPS(ANPS-Meal)も必要であると考えられていました。
今回開発したANPS-Mealは、当社グループが提唱する栄養へのアプローチ、「妥協なき栄養」で掲げる、おいしい減塩・たんぱく質の摂取推進・減糖・減脂・野菜摂取推進などの取り組みを行う上で必要となる、複数の料理を組み合わせた献立の栄養価値を評価するシステムです。これにより、食事の栄養面における課題の把握や、それに基づく栄養価値向上のための献立作成の検討が可能となります。
ANPS-Mealの開発にあたっては、料理用(ANPS-Dish)と同様に、日本人の食文化および健康課題に着目した4つの評価項目(たんぱく質、野菜量、飽和脂肪酸、ナトリウム)を設定し、食事の栄養価を簡単にわかりやすく評価できる実用性の高い設計としました。
今後は本システムを健康的な食事の開発に活用するだけでなく、食事の栄養バランスは一定の期間内にツジツマをあわせればよいという考え方を推奨する企業横断プロジェクト「ツジツマシアワセ®」や、本システムに加えてAIが利用者の嗜好性を取り込み、献立を作成する当社の献立提案サービス「未来献立®」にも活用することで、生活者の栄養バランスのよい食生活の実践に貢献することが期待できます。
味の素グループは「アミノサイエンス®で人・社会・地球のWell-beingに貢献する」という志(パーパス)の実現に向けて、2030年までに10億人の健康寿命を延伸することを目指しており、「妥協なき栄養」をテーマにした栄養へのアプローチを継続することで、人々の健康で快適な生活の実現に貢献します。

参考
2020年5月14日プレスリリース
味の素グループ、栄養プロファイリングシステム(Nutrient Profiling System)を導入
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2020_05_14.html
2021年12月24日プレスリリース
味の素グループ、メニュー用栄養プロファイリングシステムを開発
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2021_12_24.html
2024年3月25日プレスリリース
味の素㈱、献立提案サービス「未来献立®」の提供を開始
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2024_03_25_01.html
2024年7月19日プレスリリース
味の素㈱が参画する「ツジツマシアワセ®」プロジェクト、全国展開開始
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2024_07_19.html
「Frontiers in Nutrition」掲載論文について
題名:Development of the Ajinomoto Group Nutrient Profiling System for Japanese Meals
著者名:Hiroko Jinzu, Keishiro Arima, Hiroaki Kobayashi, Shunji Sakai, Sachi Nii, Yuki Nakayama,
Yuki Okabe, Chie Furuta
DOI:10.3389/fnut.2025.1568181
リンク:https://www.frontiersin.org/journals/nutrition/articles/10.3389/fnut.2025.1568181/full
味の素株式会社・味の素グループの詳細は味の素株式会社 ~Eat Well, Live Well.~
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像