J.D. パワー 2023年北米空港旅客満足度調査℠

デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港、タンパ国際空港、インディアナポリス国際空港が各部門で総合満足度第1位

J.D. パワー

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間9月20日に、J.D. Power 2023 North America Airport Satisfaction Study℠(J.D. パワー2023年北米空港旅客満足度調査℠)の結果を発表した。
 本調査は、過去30日で米国/カナダの空港を少なくとも1ヶ所以上利用した米国/カナダの居住者を対象に、空港での出発と到着(乗り継ぎを含む)の経験の満足度を測定したものである。年に1回結果を発表し、今回で18回目の実施となる。

記録的な旅客数にもかかわらず、北米の空港は旅客満足度が向上
 今年、北米の空港では驚くべきことが起こった。記録的な旅客数の増加*、継続的なパイロット不足による運航便数の減少、数え切れないほどの天候による遅延や欠航など、致命的な事態を招きかねない状況に直面していたにもかかわらず旅客の総合満足度が向上したのである。本調査によると、「ターミナル施設」、「飲食・小売サービス」、「手荷物受け取り」の3つのファクターの改善により、総合満足度は前年比3ポイント(1,000ポイント満点)向上した。   

*出典:TSA(米国運輸保安局)「TSA Checkpoint Travel Numbers」

https://www.tsa.gov/travel/passenger-volumes

2023年調査の主なポイントは以下の通り:

多くの困難にもかかわらず総合満足度は向上
 北米の空港に対する総合満足度は、記録的な旅客数、混雑したターミナル、遅延やキャンセルの多発にもかかわらず、今年は3ポイント上昇し、780ポイントとなった。この調査で上位にランクされた空港では、「ターミナル施設」、「飲食・小売サービス」、「手荷物受け取り」において大幅な改善が見られた。

満足度の高い旅客は、空港でより多くのお金を消費
 総合満足度と空港での消費額には直接的な相関関係がある。空港での体験を10点満点中10点と評価した「感動した(delighted)」に分類される旅客は、ターミナル内で平均44ドルを消費している。一方、10点満点中1~5点と評価した「失望した(disappointed)」に分類される旅客は、ターミナル内で平均29ドルしか消費していない。今年、空港利用者がターミナル内で消費した金額は昨年より平均3.47ドル多い。

ラガーディア空港は建設プロジェクトにより、旅客満足度が大幅に上昇
 この調査で上位を占めた空港の多くには、旅客の流れや駐車場、ターミナル施設を改善する建設・再開発プロジェクトが最近完了したという共通点がある。特にニューヨークのラガーディア空港は設備改善のプラス効果が明確であり、2019年の旅客満足度最下位から大幅に向上し、今年は大規模空港部門の平均に達した。

混雑は当面の課題
 北米の空港は、この困難な1年間、旅客の満足度をそれなりに維持することに成功したが、総合満足度はパンデミックの影響で利用者数が激減した2020年に記録した最高値からは、依然として低い水準となっている。半数以上(60%)の旅客が、ターミナル内でひどい混雑、または中程度の混雑を経験したと回答しており、この割合は昨年から2ポイント増加した。

J.D. パワー ホスピタリティ・リテール部門 マネージング・ディレクター マイケル・テイラーのコメント
「北米の空港にとって、この1年は決して楽な年ではなかったが、ここ数年で行った大規模な設備改善や、飲食・小売サービスをフル稼働させるための新たな投資が、大勢押し寄せる旅客の対応に役立っている。現在、空港は問題にうまく対処しているが、旅客体験を向上させると同時に、収益を改善するためにできることはまだまだある。ハッピーな旅客は空港でより多くのお金を使う傾向がある。1日を通して旅客のボリュームを分散させ、すべての顧客接点で優れたサービスを提供するための継続的な努力が重要になる。」

顧客満足度ランキング
【メガ空港部門】
第1位:Detroit Metropolitan Wayne County Airport(デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港)(800ポイント)
第2位:Minneapolis-Saint Paul International Airport(ミネアポリス・セントポール国際空港)(796ポイント)
第3位:Harry Reid International Airport (ハリー・リード国際空港)(787ポイント)

【大規模空港部門】
第1位:Tampa International Airport(タンパ国際空港)(832ポイント、2年連続の総合満足度第1位)
第2位:John Wayne Airport, Orange County(オレンジカウンティ ジョン・ウェイン空港)(829ポイント)
第3位:Salt Lake City International Airport(ソルトレイクシティ国際空港)(825ポイント)

【中規模空港部門】
第1位:Indianapolis International Airport(インディアナポリス国際空港)(843ポイント、2年連続の総合満足度第1位)
第2位:Southwest Florida International Airport(サウスウエスト・フロリダ国際空港)(839ポイント)
第3位:Ontario International Airport(オンタリオ国際空港)(834ポイント)

《J.D. パワー 2023年北米空港旅客満足度調査℠概要》
本調査は、過去30日で米国/カナダの空港を少なくとも1ヶ所以上利用した米国/カナダの居住者を対象に、空
港での出発と到着(乗り継ぎを含む)の経験の満足度を測定し、年に1回結果を発表している。今回で18回目の実
施となる。
各部門の定義は下記の通り。
メガ空港部門…旅客数が年間3,300万人以上の空港
大規模空港部門…旅客数が年間1,000万人以上3,300万人未満の空港
中規模空港部門…旅客数が年間450万人以上1,000万人未満の空港

■実施期間:2022年8月~2023年7月 

■調査方法:インターネット調査
■調査対象:過去30日で米国/カナダの空港を少なくとも1ヶ所以上利用した米国/カナダの居住者
■調査回答者数:27,147人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「ターミナル施設」(37%)、「空港への出発/到着」(16%)、「手荷物受取」(15%)、「セキュリティチェック」(12%)、「チェックイン/手荷物預かり」(10%)、「飲食・小売サービス」(10%)となっている(カッコ内は影響度)。

*本報道資料は、現地時間 2023年9月20日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2023-north-america-airport-satisfaction-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

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会社概要

URL
https://japan.jdpower.com/ja
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区虎ノ門5-1-5 メトロシティ神谷町8F
電話番号
03-4570-8445
代表者名
山本 浩二
上場
未上場
資本金
-
設立
1990年10月