【Kids Public 10周年】導入237自治体・相談30万件の実績を基盤に次なる10年へ

オンライン診療、AI活用、思春期・プレコンセプションケア等で「成育過程のインフラ」を目指す

株式会社Kids Public

「産婦人科オンライン」「小児科オンライン」を運営する株式会社Kids Public(本社:東京都千代田区、代表取締役:橋本 直也)は、設立10周年を迎えました。

これまでの10年間で、オンライン医療健康相談窓口としての導入自治体数は237にのぼり、累計30万件以上の相談に寄り添ってまいりました。

次の10年はオンライン診療の構築、AI活用、プレコンセプションケア・思春期向けサービスの開発等、「成育過程のインフラ」を目指し、更に進化してまいります。

これまでの10年の歩み

「病院で待っているだけでは健康は守れない」という小児科医の橋本の実体験から「小児科オンライン」は生まれました。

2018年に鹿児島県錦江町・埼玉県横瀬町が全国で初めて自治体として導入。
「夜間や休日に相談できる場所がない」「核家族化で孤立している」といった住民の悩みは、そのまま自治体が抱える「地域医療の逼迫」や「子育て支援の不足」という行政課題でもありました。
また、同年には産婦人科領域にサービスを拡張するため、「産婦人科オンライン」を開始。妊娠・出産から子育てまで切れ目ない支援が可能になりました。

2020年にはコロナ禍の健康不安に対応するため、経済産業省からの委託事業として、全国民にサービス提供を行いました。2022年には富山県が県単位で導入するなど、現在では237自治体(2025年12月時点)で導入されています。
これまでの10年間で、累計登録者数は約15万人、累計相談件数は30万件以上。「産婦人科・小児科オンライン」は、子育て世帯の安心を支える社会インフラとして、着実にその裾野を広げています。

オンライン相談が果たす役割

株式会社ジチタイワークスが、2025年9月17日〜10月15日に全国の自治体に向けておこなったWebアンケート調査(*1)によると、自治体が抱える産後や子育て中のメンタルヘルス対策の中での課題として、

  • 不調を抱える方を早期発見できない(34%)

  • 住民が気軽に相談しにくい環境(28%)

が挙げられます。

[産後や子育て中のメンタルヘルス対策(産後うつ等)を進める上で「最も」大きな課題は何だとお考えですか?(n=229)] 

<出典>2025年株式会社ジチタイワークス調べ

こうした課題に対し、産婦人科・小児科オンラインでは、相談内容から虐待や産後うつ、育児不安等のリスクが疑われる場合、相談者の居住する自治体へ連携を実施する体制を構築しています。
実際に、私たちがリスクを感知し自治体に連携を行ったハイリスク者のうち、70.7%はそれまで自治体による積極的な支援が行われていない方々でした。

このデータは、当社のサービスが、自治体が最も課題視している「不調を抱える方の早期発見」に対して、セーフティネットとしての機能を果たしていることを裏付けています。

また、オンライン相談を導入した自治体では「来庁困難な住民への対応ができた(53%)」「利用者の満足が向上した(33%)」などの結果が出ており、住民が気軽に相談できる環境づくりに大きく寄与していることが窺えます。

[オンライン相談を導入して良かった点を教えてください(複数選択) (n=30)]

<出典>2025年株式会社ジチタイワークス調べ

*1: 「調査レポートー妊婦等包括相談支援事業におけるニーズ調査ー(2025年10月17日)」

エビデンスに基づく事業展開(論文発表20本・学会発表61件)

当社は、「成育過程の健康を守り、その向上に貢献する」というミッションを掲げ、歩みを進めてまいりました。 真にミッションを実現するためには、医学的・科学的エビデンスに基づいたサービス提供が不可欠です。そのため、私たちは有効性の検証を積み重ねてまいりました。
その結果、10年間で論文発表は20本 (総説含む)、学会発表(招待講演等含む)は61件にのぼります。(2025年12月時点)

これまでで最も大規模な研究は、横浜市と連携し、国立大学法人東京大学の研究チームが主体となって実施された「産後うつ病の症状予防におけるオンライン相談サービスの有効性(ランダム化比較試験)」です。この700名超を対象とした研究により、当社が提供する「産婦人科・小児科オンライン」を提供したグループは提供していないグループに比べて、産後うつ病の高リスクとなる人の割合が33.5%減少したことが証明されました。

詳しくはこちらをご覧ください。

「産後うつ病の症状予防におけるオンライン相談サービスの有効性(ランダム化比較試験)」図解

上記の他にも、当社は「行政DX」「地域医療」「予防医療」といった多角的な視点から、オンライン相談の有効性を実証してきました。

東京都との実証実験では、オンライン相談を導入した結果、既存の相談窓口単独の場合と比べて、産後住民の相談者数が3.1倍に増加し、潜在的な悩みを掘り起こす効果が確認されました。

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また、へき地における研究では、住民の「子どもの病気、妊娠、出産に関する疑問が解決できている」割合が2.1倍向上し、地域医療格差の是正に寄与することを示しました。

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さらに、国立成育医療研究センターとの共同研究(ランダム化比較試験)では、適切なスキンケア指導により生後4か月時点のアトピー性皮膚炎の有症率が13%低下したなど、小児の予防医療の観点でも成果を上げています。

詳しくはこちらをご覧ください。


当社は、今後も国民の健康を守る社会インフラとして、「確かなエビデンス」に基づいた事業展開を行ってまいります。

これからの10年:「成育過程」を支えるインフラへ

次の10年、Kids Publicは「妊娠・出産・子育て」の相談窓口を引き続き提供しながら、こどもが大人になるまでの「成育過程」全体を支える存在へと更に進化します。

1. オンライン診療体制の構築

現在、当社は「D to P with N(Doctor to Patient with Nurse)」という、拠点にいる看護師がデバイスを活用してデータを取得し、遠隔地の小児科医がオンライン診療を行う新しい小児オンライン診療モデルの実証を進めています(2025年2月〜3月に東京都八丈町、同年11月〜12月に埼玉県深谷市で試行実施)。

D to P with N(Doctor to Patient with Nurse)のイメージ

このモデルの最大の特徴は、患者の側に看護師が同席することです。 医師の遠隔指示に基づき、看護師がデバイス操作の補助やバイタルサイン測定、必要時にはインフルエンザなどの迅速検査をその場で行います。自宅で繋がるオンライン診療とは異なり、医師と患者の間に看護師が立つことで、医師にとっては患者の状態を詳細に知ることができ、患者にとっては看護師がいる安心感と、多くの情報をもとにした上での診察である信頼感があり、より的確な診断と対応が可能になります。

取り組みにおける「場所は自治体が提供し、医療責任は当社関連医療施設が負う」という役割分担は、日本で初めての試みです。 この「役割と責任の明確な分離」により、地域の中核病院や医師会に新たな負担をかけることなく、迅速かつ持続可能な小児医療体制を構築できます。

この新しい官民連携モデルを社会に実装し、医療格差のない未来を目指し、これからも当社は一歩ずつ歩みを進めてまいります。

2. 自治体・地域連携のさらなる強化

医療機関、ドラッグストア、産後ケア施設、病児保育施設など、地域のリソースとより深く連携します。オンラインで受け止めた相談を、地域のリアルな支援の場へ確実に繋げることで、地域全体で成育過程を支え、ともに新たな価値を生み出す仕組みを構築します。

3. プレコンセプションケアの強化

若い世代が早期から正しい知識を得て、今の自分の体と心を知り、生活を整えること。 これは、将来の健やかな妊娠・出産につながり、次世代を担う子どもたちの健康の可能性を広げることになります。
当社はこれまで妊娠中、産後、育児期を中心にサービス展開してきましたが、将来の妊娠や妊活に関する知識、男性も持つべきヘルスリテラシーの啓発・提供など、妊娠前の段階からのサポートを強化してまいります。

4. 思春期向けサービスの開発

こども家庭庁が掲げる「こどもまんなか社会」の実現において、次代を担う思春期世代への健康支援は最重要課題の一つです。 特に、国が強化を進める若者の自殺対策や性教育の領域では、親や学校には気軽に相談しにくいという課題があります。成育過程における重要な存在である思春期世代の悩みに寄り添える、新たなサービスの開発に取り組みます。

5. 安心と信頼を担保した、人とAIの共創

AIが日常に浸透し、誰もがAIに答えを求める時代だからこそ、当社は「人間が介在する価値」を問い続けます。 それは、人間にしか語れない言葉、責任の所在、そして確かな安心感です。
私たちは、なぜ今これを人間が行うのか、その意義を再構築していきます。これはAIを否定するものではありません。むしろ、AIと人間がいかに協働し、事業価値を最大化できるかという挑戦です。
特に、医療・健康、育児といった生命や心に関わるセンシティブな領域では、正確な情報提供と共に、人の心に届く「手触り感」が不可欠です。
人とテクノロジーの協働をバリューに掲げ、最大の価値を生み出すために、人が担うべき役割とは何か、AIをはじめとするテクノロジーが担うべき役割とは何か。その最適解を、私たちは探究し続けます。

代表メッセージ

株式会社Kids Public 代表・小児科医 橋本 直也

「社会が成育過程の健康を守る」ことが当たり前の未来へ

Kids Publicは設立から10年、「成育過程の健康を守り、その向上に貢献する」というミッションを掲げ、ひたむきに歩んできました。
そして私たちは、妊娠・出産から思春期までを一つの連続した「成育過程」と捉え、エビデンスに基づく事業を展開してきました。

子どもが少なくなり、社会が直面する課題も変化していく時代。その時代をしっかりと見つめ、さらに一人ひとりがより大切に育まれ、心身ともに健やかに過ごせる社会を築かなければなりません。課題を個人の責任にするのではなく、社会全体で解決する。これこそが、私たちが次の10年で実現したい姿です。

しかし、この大きなビジョンは、私たち一社で成し遂げられるものではありません。

自治体様、企業の皆様、そして今を生きるお一人お一人。
この国の未来をより良くしたいという想いを持つすべての皆様と共に、私たちは歩んでいきたいと願っています。

次の10年も、Kids Publicは成育過程の誰もが健やかに生きられる未来への旗振り役でありたい。

その実現に向け、成育過程の守り方について、事業を通して社会に発信し続けてまいります。

◾️株式会社Kids Publicについて

2015年に小児科医である橋本直也が設立。2016年5月オンライン遠隔健康医療相談事業として「小児科オンライン」を開始しました。2017年には産婦人科医の重見大介が参画し、翌年「産婦人科オンライン」を開始、2023年「日中助産師相談」の運営を開始しました。小児科医・産婦人科医・助産師が企業運営に直接関わり、多岐にわたる相談窓口で24時間365日のオンライン相談体制を構築している点が最大の特長です。また、230以上の自治体と連携し、遠隔医療の実証実験や研究にも注力しています。オンラインを通じて妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援に取り組み、誰もが成育過程を健やかに過ごせる社会の実現に貢献しています。

【会社概要】

会社名:株式会社Kids Public

所在地:東京都千代田区神田美土代町11−8 SK美土代町ビル5階

代表者:橋本直也

設立:2015年

従業員数:35名(2025年12月現在)

所属医療者数:267名(2025年12月現在)

URL:https://kids-public.co.jp/

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会社概要

株式会社Kids Public

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URL
https://kids-public.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都千代田区神田美土代町11-8 SK美土代町ビル5階
電話番号
03-6774-7937
代表者名
橋本直也
上場
未上場
資本金
600万円
設立
2015年12月