お米を乾いた田んぼで栽培する農法「乾田直播」、猛暑による水不足で導入検討する米農家は8割に迫る
食べチョクが環境と生産者に優しい「乾田直播米」特集ページを公開
株式会社ビビッドガーデン(本社:東京都港区、代表取締役社長:秋元里奈)が運営する、日本最大級の産直通販サイト「食べチョク」は、記録的猛暑と水不足を背景に注目を集める栽培方法「乾田直播(かんでんちょくは)」に着目し、同手法で栽培されたお米の特集ページを公開しました。
今年の夏の気候変動による水不足や水田の干ばつ被害を受けて、生産現場で実際に起きている変化を把握・発信するため、お米の登録生産者に対して実態調査第3弾を行いました。「乾田直播」について、米生産者の認知度は95%と高い一方で、今年度の導入率は5%にとどまっています。
しかし今夏の猛暑による水不足を経て、「導入を検討している」と回答した生産者は67.9%、「今後導入を検討したい」と答えた層を合わせると78.6%に達しました。気候変動が進む中で、生産現場から持続可能な米づくりへの期待が高まっています。
食べチョクは日本最大の産直通販サイトとして、生産現場の実情を伝え、生産者・消費者と共に持続可能な米づくりを考えるきっかけを提供してまいります。
・特集URL:https://www.tabechoku.com/feature_articles/rice-kanden-chokuha-mai-merit

・背景
2025年夏、記録的猛暑と深刻な水不足が発生しました。こうした状況を受け、水を張らずに乾いた田んぼに種もみをまく新しい栽培方法「乾田直播(かんでんちょくは)」に、生産者の労働や環境負担が軽減されることから注目が集まっています。
こうした背景を踏まえ、全国1万軒以上の生産者が登録するプラットフォームとして、生産現場の声を可視化し発信することが、持続的な生産について生産者と消費者双方と考えていくための第一歩になると考え、8月下旬に米農家を対象とした第3弾調査を実施しました。
今後も状況に応じて必要な調査を続けていく予定です。
・新たに注目される栽培方法「乾田直播(かんでんちょくは)」
乾田直播とは、乾いた田んぼに直接稲の種もみをまき、芽が出てから水を入れる栽培方法です。苗を育ててから水を張った田んぼに田植えをするのではなく、乾いた田んぼに直接まく点が大きな違いです。この方法で生産者の労働や環境負担が軽減されることで注目を集めています。近年は栽培期間中に湛水しない節水型乾田直播技術も登場しています。生産者の高齢化が進み、担い手不足の今、作り続けやすいお米は、将来的には食卓を守ることにもつながる、 サステナブルな米の栽培方法だと言われています。
◾️ポイント1:生産者にやさしい
・労働時間は約2割減
苗づくり・田植え・代かきが不要になる分、労働時間は約2割減になると言われています(※1)。さらに、収穫期が10日〜2週間ほど後ろにずれることで、作業ピークの分散が可能になることから、結果としてお米の安定供給にもつながります。
・コストの削減
生産コストは10aあたり約1割減と言われています※。苗箱や育苗ハウス、移植機の維持費などが不要になり、資材費・燃料費が減少します。また、機械化がしやすく、1ヘクタール規模などの大規模経営にも適しています。
(※1)出典:農林水産省 生産局 農産振興課 『水稲直播栽培の現状について 平成20年3月』https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/zikamaki/z_genzyo/pdf/all.pdf
◾️ポイント2:環境にやさしい
・温室効果ガス(メタン)を大きく抑制
従来の栽培方法に比べて、水を張る期間を短くできるため温室効果ガスの排出削減にも効果があります。石川県で行われた実証実験では、乾田直播によってメタンガスが通常の栽培方法に比べ累計65%減という結果が出ています(※2)。
(※2)出典:農林総合研究センター『石川県農林水産研究成果集報 第 27 号(2025)』 https://www.pref.ishikawa.lg.jp/nousei/kenkyu/seikasyuuhou/documents/p16_3.pdf
・水質負荷を削減(※3)し、水をきれいに保てる
乾田直播は「代かき(※4)」を行わないため、春先に問題になる代かき濁水をほぼ出しません。代かきをすると土中の泥が水に舞い上がり、濁水(にごった水)が排水路や川に流れやすくなります。土壌の肥料成分などが溶け出し、水質汚濁の原因になることも。濁水や過剰な栄養塩は、河川や湖でアオコの発生や生態系の悪化を招く原因にもなります。代かきによる水質汚染を防ぐのも、乾田直播の魅力です。
(※3)出典:農研機構 『農村工学研究部門 2023年 鎮圧により漏水対策を実施した乾田直播栽培水田からの栄養塩負荷削減効果 https://www.naro.go.jp/project/results/5th_laboratory/nire/2023/23_037.html
(※4)「代かき」とは田植えの前に水田に水を張り、トラクターなどを使って土を細かく砕き、泥状にして表面を均平にする作業のこと
・約8割の米生産者が乾田直播を検討
アンケート調査の結果、お米生産者の認知度は93.9%ですが、実際に導入しているのは5.3%にとどまることがわかりました。また、今夏の猛暑をうけて、今後の導入を検討しているお米の生産者は78.6%に上ることが明らかになりました。
■乾田直播の認知率は9割。93.9%が「知っている」と回答。
乾田直播について知っているかという設問について、「知っている」と回答した生産者は全体の93.9%に上りました。

◾️今年度の乾田直播の導入率は5.3%。
米の栽培方法について、乾田直播を導入しているかという設問について、「導入している」と回答したのは5.3%の生産者となりました。一方で94.7%は「導入していない」と回答しており、導入に踏み切れていないことが分かりました。

◾️約8割(78.6%)の生産者が乾田直播の導入を検討。
乾田直播の導入を検討する予定はあるかという設問に対しては、67.9%の生産者が「導入を検討している」と回答しました。次いで10.7%は「今後は導入を検討したい」と回答しており、78.6%の米生産者が、導入意向があることが分かりました。

■調査概要
調査対象:食べチョクに登録している全国の米の生産者
調査期間:2025年8月15日(金)~8月22日(金)
調査方法:インターネットによる任意回答
回答人数:131人
・乾田直播を取り入れている生産者の声(一部抜粋)
■みずほガーデン(秋田県 横手市)
URL:https://www.tabechoku.com/producers/27884
今年から試験的に乾田直播を一部田んぼで開始しました。水管理はほぼ必要が無く、雑草を抑えるための管理も外部委託で自分たちは毎日見に行って様子を観察するだけです。
自身の作業はほとんど無しで栽培できるため、今後の農業人口減少を考えるとこの方式一択になるのではないかと思っています。

■森田農場(兵庫県 朝来市)
URL:https://www.tabechoku.com/producers/26246
現状は移植栽培より収量は少ないが、労力分散になっているため、今後規模を拡大した時におおいに有効ではないかと期待しています。

・乾田直播で栽培されたお米特設サイトについて
食べチョクは、乾田直播で育てたお米を「環境にも生産者にも優しいサステナブルな選択肢」として紹介した特集ページを公開しました。乾田直播で栽培されたお米の味わいは、育苗時の管理がなく、比較的シンプルな環境で育つため、品種本来の風味や特性が表れやすく、ふだんのお米と変わらないおいしさも魅力です。
▼乾田直播米に関する特設ページURL
https://www.tabechoku.com/feature_articles/rice-kanden-chokuha-mai-merit

・食べチョクの米に関する取り組みについて
◾️食べチョク厳選!数量限定の新米食べ比べ便
食べチョクが厳選した、人気銘柄を集めた「お米食べ比べ便(3ヶ月セット)」
▼【合計6kg】新米3種食べ比べセット(食べチョク公式)【限定100セット】
※10月6日(月)販売終了予定
https://www.tabechoku.com/products/282071
▼食べチョク厳選!人気銘柄を集めた「新米食べ比べ便(3ヶ月セット)」
※10月6日週より販売開始予定
https://www.tabechoku.com/feature_articles/subscription-rice
▪️食べチョクのお米特集ページ
食べチョクでは全国250軒以上の米の生産者が販売しています。米の品種ごとの特徴に合わせた商品の紹介や米生産者のこだわりなどを紹介しています。
▼お米特集ページURL
https://www.tabechoku.com/ulp/rice/

▪️米の生産に関する実態調査 第2弾に関するプレスリリース:米農家の9割が「経営が苦しい」と回答。補助金なしでは7割が赤字。農機具・燃料・肥料の値上がりによる生産コスト上昇が主因。
詳細はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000312.000025043.html
▪️米の生産に関する実態調査 第1弾に関するプレスリリース:米農家の実態を調査。6割以上が利益還元を実感する一方で、取引価格は9割が「適正価格」または「安い」と回答。
詳細はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000310.000025043.html
・収益性を高められる
収穫後は畑に変えて麦や大豆も育てられるため、人手不足に対応しつつ収益性を高められるとして注目されています。
・食べチョクについて
⾷べチョクは、こだわり⽣産者から直接⾷材や花きを購⼊できる産直通販サイトです。日本の産直通販サイトの中で認知度や利用率などの9つのNo.1(※5)を獲得しています。
野菜・果物をはじめ、米・⾁・⿂・飲料といった⾷材全般と、花き類を取り扱っており、消費者が生産者に食べた感想を伝えるなど直接やりとりできることが特徴です。
また、好みに合う⽣産者を選んでくれる野菜定期便「⾷べチョクコンシェルジュ」など5つの定期便を提供。さらに、企業の福利厚生や販促キャンペーンに活用できる法人向けサービス「食べチョク for Business」や、ふるさと納税の返礼品として食べチョク生産者の食材を楽しめる「食べチョクふるさと納税」も展開しています。
2025年9月時点でユーザー数は120万人、登録⽣産者数は11,000軒を突破し、約5万点のこだわりの逸品が出品されています。
・URL:https://www.tabechoku.com/
・公式X(Twitter):https://twitter.com/tabechoku
・公式Instagram:https://www.instagram.com/tabechoku/
・食べチョクのコンセプトやストーリーがわかるサービス紹介動画
(※5)国内の産直通販サイト(※6)の中で「お客様認知度」「お客様利用率」「お客様利用意向」「Webアクセス数」「SNSフォロワー数」「生産者数」「生産者認知度」「生産者利用率」「生産者利用意向」の9つでNo.1を獲得。
プレスリリースURL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000295.000025043.html
(※6)産直通販サイト:生産者が消費者の自宅へ商品を直送することを特徴とする生産者特化型の通販サイト
・ビビッドガーデンについて
代表者:代表取締役社長 秋元里奈
本社所在地:東京都港区浜松町1丁目7番3号 第一ビル4F
設立日:2016年11月29日
事業内容:全国の生産者から食材や花などを直接購入できる産直通販サイト「食べチョク」、ネットスーパー「食べチョクドットミィ」、生産者の顔が見える冷凍食品ブランド「Vivid TABLE」の開発・運営
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像