駅で回収したペットボトルを活用した『えきPET吸音材』を開発!~環境に配慮した技術開発でサステナブルな社会の実現に貢献します~
○東日本旅客鉄道株式会社は、サステナブルな社会の実現に向け、技術開発に取り組んでいます。このたび、株式会社JR東日本環境アクセスおよび株式会社ビーエステクノ、三井化学株式会社と協業し、駅で回収したペットボトルを活用した『えきPET吸音材』を開発いたしました。 ○『えきPET吸音材』は、駅で回収したペットボトルを含むリサイクル由来の原料比を約50%※1に高め、製造時のCO₂排出を5%※2低減しました。 ○今後も資源循環の取り組みを進め、サステナブルな社会の実現に向け取り組んでまいります。 |
1. 『えきPET吸音材』の概要
・ 駅で回収したペットボトルをリサイクルした吸音材を開発し、鉄道設備で活用します。
・ 駅で回収するペットボトルのトレーサビリティを明確化することで、鉄道設備におけるリサイクルを推進し、サステナブルな社会の実現に取り組みます。
※1:吸音材の重量比で算出
※2:100%石油由来原料で製造した場合と比較
2. 『えきPET吸音材』の特長
・ 回収したペットボトルの処理フローは多様であり、繊維化に適したフローは定まっていないなど、課題がありました。処理フローを見直すことで、トレーサビリティを明確化し、鉄道利用に向けたリサイクルが可能となりました。
・ リサイクル原料比を25%から50%に向上しました。
(吸音板1枚につきペットボトル約35本分を含有※3)
・ リサイクル由来の原料比率向上によって、製造時のCO₂排出を5%※4低減しました。
※3:サイズ3000㎜×980㎜×50㎜
500mL用PETボトル(1本22g)として算出
※4:100%石油由来原料で製造した場合と比較
3. 導入予定箇所
東北新幹線 盛岡・新青森間速度向上に伴う環境対策(2023年12月以降予定)
4. 今後の開発について
吸音材に関する原料削減技術を開発し、CO2排出のさらなる低減に取り組みます。
【3社にて特許出願中:特願2023-107599】
〇繊維構造の中空化に関する取り組みについて
・吸音性能を維持したまま、使用原料を削減し、生産時のCO2排出量を35%低減※5することを目指し開発中。
※5:100%石油由来原料で製造した場合と比較
5. 4社の役割について
・ 東日本旅客鉄道株式会社 :取り組みの統括、吸音材の活用
・ 株式会社JR東日本環境アクセス :駅でのペットボトル回収、分別
・ 株式会社ビーエステクノ :吸音板の販売
・ 三井化学株式会社 :吸音材の製造
<参考>
■JR東日本グループにおけるゼロカーボン・チャレンジ2050
JR東日本グループは、将来にわたり環境優位性を向上し、社会に新たな価値を創造する企業グループであり続けるために、2050 年度の CO₂排出量「実質ゼロ」をJR東日本グループ全体の長期目標としています。エネルギーを「つくる」から「使う」までのすべてのフェイズで CO₂排出量「実質ゼロ」に向けたチャレンジを行っています。
URL: https://www.jreast.co.jp/eco/
■株式会社JR東日本環境アクセス
JR東日本環境アクセスは、首都圏の駅・駅ビルを中心に、清掃や廃棄物の収集運搬・リサイクル等を行っています。JR東日本東京資源循環センターでのペットボトルリサイクル推進の他、廃プラスチックリサイクルのケミカルリサイクルへの取り組みや食品リサイクル事業への参画など、リサイクルを通じてCO₂排出量削減やSDGsの達成に向けJR東日本グループや社会に貢献します。
■株式会社ビーエステクノ
ビーエステクノは、ゴム・樹脂、鉄鋼製品の製造・販売に携わるリーディングカンパニーとして、環境保護と持続可能性に真剣に取り組んでいます。事業の中心に3R活動(Reduce, Reuse, Recycle)を据え、製品のライフサイクル全体で環境負荷を最小限に抑えながら、鉄道沿線の環境対策製品のデベロップメント、ソリューションを積極的に行っております。鉄道社会全体への貢献を目指しています。
■三井化学株式会社
三井化学は、100年以上の歴史を有する日本を代表する総合化学メーカーであり、卓越したソリューションと製品を通じ、環境負荷低減とQOL向上に貢献してまいります。また、三井化学の不織布事業は10月より旭化成の不織布事業と統合し、エム・エー ライフマテリアルズ株式会社に生まれ変わります。引き続きご期待ください。
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