当社連結子会社ホロンの新製品、次世代CD-SEM「HSS-1000」リリースに関するお知らせ
当社連結子会社の株式会社ホロンは、新製品の次世代電子ビームフォトマスク寸法測定装置「HSS-1000」をリリースすることを決定しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
1.新製品概要
「HSS-1000」は、従来製品の「ZX」から大幅に性能を向上させ、1.6nmノード以降のEUVマスク製造に求められる極めて高いCD測定精度を実現しました。さらに、薄膜吸収層や開発中のレジストに対しても、クリアで高精細なSEM画像の取得が可能です。これにより、量産工程での歩留まり改善と、マスク開発段階での効率化に大きく貢献します。
2.開発背景
EUV露光技術の本格導入により、マスクパターンの微細化が急速に進行しています。これに伴い、CD測定精度の向上、スループットの確保、薄膜吸収層やレジストの高精細観察、曲線パターンのエッジ位置検出といった新たな課題が顕在化しています。これらの課題に対応すべく、当社グループの革新技術を結集し新製品を開発しました。
3.主な特長
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新設計の電子光学系と収差補正技術により、高精細なSEM画像を実現し、微細パターンの観察精度を飛躍的に向上
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描画装置並みの精度と高速性を備えたビーム制御回路により、高速かつ高精度なCD測定を可能にし、量産対応力を強化
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低入射エネルギー(100eV)によるレジストへの低ダメージ観察機能により、レジストシュリンクを抑えた高精細観察が可能
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新設計プラットフォームによるパレットレス搬送と高速ステージにより、スループットを大幅に向上し、量産現場のニーズに対応
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AI技術によるビーム焦点・位置ずれの予測補正とDe-noise処理により、SEM画像のさらなる高精細化と安定化を実現
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低真空とVUV光の併用による強力なチャージ対策により、帯電による画像劣化を抑制し、安定した観察をサポート
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Curvilinearパターン対応の高精度輪郭抽出機能により、曲線パターンに対してもパターンのエッジ位置計測が可能
4.従来製品「ZX」との主な性能比較
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寸法測定精度(Static) 25%向上
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ビーム分解能(Sharpness) 15%向上
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Contrast to Noise ratio (CNR) 15%向上
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測定時間(MAM time) 30%向上

5.今後の展開
当社グループ全体で開発リソースを強化し、顧客ごとのニーズにきめ細かく対応できる体制を整備していくとともに、当製品を基にアジア市場の深堀と欧米市場への展開を強化してまいります。
■ 株式会社ホロンについて(Webサイト:https://www.holon-ltd.co.jp/)
ホロンは、電子ビーム技術を生かし、半導体およびナノテクノロジー分野へ技術を提供しています。フォトマスクの観察・計測で培ったノウハウを活用し、超微細加工されたHDD/MEMS/ナノインプリントなどの分野へ装置を開発、販売しています。
お問い合わせ先
株式会社A&Dホロンホールディングス
経営企画部 広報IR課
TEL:03-5391-6124
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