10月1日カスハラ対策義務化、厚労省指針は「録音・録画」を明記──Speria、接客音声からカスハラを検知する「カスハラ対策支援ダッシュボード」を提供開始

「クレームか、カスハラか」の線引きを現場の一人に背負わせない。1対1・個室で行われる高額・無形商材の接客現場に、研修から検知・報告・再発防止までを一気通貫で支える仕組みを提供します。

株式会社Speria

2026年10月1日、改正労働施策総合推進法の施行により、カスタマーハラスメント(カスハラ)への対策が全事業主の義務となります。一方、東京都の調査では対策に取り組んでいる企業は38.5%にとどまり、取り組まない理由の第1位は「正当なクレームかカスハラかの判断が難しい」(29.6%)でした。接客解析AI「Speria」を提供する株式会社Speria(本社:東京都港区、代表取締役:仲田 真)は、面談・打合せの音声記録からクレームの予兆とカスタマーハラスメントの懸念を検知し、マネージャーに報告する「カスハラ対策支援ダッシュボード」の提供を9月18日より開始しました。

サービス詳細:https://speria.jp/services/customer-harassment

カスハラ・クレームダッシュボード

2026年10月1日、カスハラ対策が全事業主の義務になります

2025年6月11日に公布された改正労働施策総合推進法により、2026年10月1日から、事業主にはカスタマーハラスメントに関する雇用管理上の措置が義務づけられます。パワハラ防止法の際に設けられたような中小企業への猶予期間はなく、労働者を1人でも雇用していればすべての事業主が対象です。

厚生労働省の指針(令和8年厚生労働省告示第51号)は、事業主が講ずべき措置として次の5点を定めています。

  1. 事業主の方針の明確化と、労働者への周知・啓発

  2. 相談窓口の設置など、相談に応じる体制の整備

  3. カスハラ発生時の迅速かつ適切な事後対応(事実関係の迅速かつ正確な確認、被害者への配慮、再発防止)

  4. 特に悪質な事案への対処方針をあらかじめ定め、実行できる体制の整備

  5. 相談者のプライバシー保護、相談を理由とする不利益取扱いの禁止

措置義務違反に直接の刑罰はありませんが、行政の助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名公表の対象となります。また、行政への報告義務に違反した場合には20万円以下の過料が定められています。

義務化まで1か月を切っても、対策済みの企業は約4割です

東京都が2026年3月に公表した実態調査(都内企業4,727件)では、カスハラ防止対策に「取り組んでいる」と回答した企業は38.5%にとどまりました。対策に取り組まない理由の第1位は「正当なクレームかカスハラかの判断が難しい」(29.6%)で、ノウハウ不足(23.8%)を上回っています。

東京都が2026年3月に公表した実態調査(都内企業4,727件)では、カスハラ防止対策に「取り組んでいる」と回答した企業は38.5%

また厚生労働省の令和5年度実態調査では、過去3年間で相談件数が「増加している」と回答した企業(23.2%)が「減少している」(11.4%)を上回った唯一のハラスメントが、顧客等からの著しい迷惑行為でした。他のハラスメントの相談が減少傾向にある中で、カスハラだけが増え続けています。

企業が対策に踏み出せない最大の理由が「線引きの難しさ」であること。ここに、義務化対応の本当の難所があると私たちは考えています。

高額・無形商材を1対1で扱う現場は、構造的に不利です

帝国データバンクの調査(2024年、11,068社)では、金融業のカスハラ被害率は30.1%と全業種平均(15.7%)の約2倍、不動産も23.8%に上ります。また、UAゼンセンの調査(2024年、33,133件)では、迷惑行為を受けた場面の78.4%が「対面」でした。

中でも、ご葬儀・ご婚礼の打合せや証券や保険営業のように、高額かつ無形の商材を扱う対面接客には、共通する5つの構造があります。

  1. やり直しが利かない──葬儀・婚礼は一回性のため期待値が極端に高く、不備の回復手段が限られ、要求が過大化しやすい

  2. 無形のため事前に品質を確認できない──判断材料が「説明」しかなく、争点が必ず「言った/言わない」になる

  3. 1対1・個室・訪問が前提──行政が推奨する「複数名での対応」「現場監督者による引き離し」が物理的に取りにくく、目撃者も物証もない

  4. 高額──値引き・解約をめぐる要求の金額インパクトが大きく、担当者個人が抱え込みやすい

  5. 担当者個人に紐づく長期の関係──個人携帯やSNSへの連絡など、就業環境への影響が業務時間外に及びうる

さらにこれらの業界にはジレンマがあります。顧客本位の業務運営のもとで苦情には真摯に応じる義務を負う一方、10月からはカスハラには毅然と対応する義務も負います。この2つは、現場では同じ電話・同じ面談の中で立ち上がります。その線引きを現場の一人に背負わせることが、いま最も危うい状態だと私たちは考えます。

厚労省指針は「録音・録画」を、対処の例および客観的証拠として挙げています

あまり知られていませんが、厚生労働省の指針は録音・録画に二度言及しています。

第一に、あらかじめ定めておく対処の内容の例として。―「顧客等とのやり取りを録音・録画すること。なお、録音・録画に当たっては個人情報の保護に関する法律等を遵守し、顧客等の個人情報を適切に取り扱うこと。」

第二に、事実関係の確認の例として。―「必要に応じて、周囲の労働者からも事実関係を聴取したり、録音・録画等の客観的な証拠を確認したりする等の措置を講ずること。」

1対1・個室の接客現場では、録音は事実確認を成立させるほぼ唯一の手段です。ただし録音の導入には、個人情報保護法上の実務対応(利用目的の特定と公表、取得が容易に認識できる状態にすること等)が必要です。本製品の導入にあたっても、導入企業様側でのこれらの手当てが前提となります。個別の対応については専門家への確認をおすすめします。

「カスハラ対策支援ダッシュボード」の提供を開始します

Speriaは、冠婚葬祭・ブライダル・保険・証券など、高額・無形商材の対面接客を行う企業に、面談音声の解析・カルテ化・コーチングを提供してきました。このたび、既存の音声解析基盤の上に、次の機能を実装した「カスハラ対策支援ダッシュボード」の提供を開始します。

  • クレーム予兆の検知 面談・打合せの記録から、認識の齟齬や不満のサインなど、後のトラブルにつながりうる会話を検知し、マネージャーに提示します。

  • カスハラ懸念の検知と、判断材料の提示 社会通念上許容される範囲を超えるおそれのある言動を検知するとともに、指針の考え方に照らして「カスタマーハラスメントに該当しない可能性が高い」といった判断材料を提示します。AIがカスハラを認定するのではありません。該当性の判断はあくまで事業主・人が行うものであり、本機能はその判断のための材料を、記録に基づいて提供します。

音声から検知をするので言った言わない問題をクリア
  • 報告から再発防止までの一気通貫 検知した事案は対応経緯とともに記録され、マネージャー・関係部門への報告につながります。さらに、Speriaが提供してきたAIコーチング・ロールプレイング機能と組み合わせることで、「研修 → 検知 → 報告 → 再発防止」のサイクルを、一つの基盤の上で回すことができます。指針が求める措置のうち、周知・研修、事実確認のための客観的記録、事後対応の記録、再発防止の各場面を支えます。

「研修 → 検知 → 報告 → 再発防止」のサイクルを、一つの基盤の上で回す
関連部署や士業との連携も可能

■提供概要 

・提供開始日:2026年9月18日 

・提供形態:既存プランに含む 

・対象:Speria導入企業

今後の展開:検知の先の「相談・対応体制」へ

指針は、検知や記録だけでなく、相談体制の整備と事後対応の実行を求めています。Speriaは今後、検知した事案を専門家への相談や社内対応フローにつなぐ体制整備の支援を強化していく予定です。検知から対応までを現場任せにしない仕組みづくりを、引き続き進めてまいります。

代表コメント

株式会社Speria 代表取締役 仲田 真

「私たちが日々お預かりしているのは、ご葬儀・ご婚礼の打合せや証券営業といった、一対一で、しかも個室で行われる会話です。行政が推奨する『複数名で対応する』『上長が引き離す』という手立てが、この現場では取りにくい。だからこそ、何が起きていたのかを後から正確に確認できる状態を先につくる必要がある、と考えました。

同時に、カスハラ対策が『お客様の正当なご指摘を封じる仕組み』になっては本末転倒です。クレームの予兆とカスハラの懸念を同じ画面に並べているのは、そのためです。そしてもう一つ。日々の会話データを見ていると、お客様との摩擦の火種が、応対の側にあるケースも決して少なくありません。お客様を疑う仕組みではなく、接客の質そのものを高めることでトラブルを未然に減らす。カスハラ対策とは本来、従業員を守ることとお客様に誠実であることを両立させる取り組みだと、私たちは考えています。判断するのはあくまで人であり、私たちが提供するのは、その判断の材料です。」

会社概要

株式会社Speria 

所在地:東京都港区芝3-29-6

代表取締役 仲田 真

事業内容:接客解析AI「Speria」の開発・提供(面談音声の解析、AIカルテ、コーチング)

 URL:https://speria.jp

本件に関するお問い合わせ 株式会社Speria 広報担当 

Mail:inquiry@speria.jp

カスハラ対策支援ダッシュボード:https://speria.jp/services/customer-harassment

出典一覧

・厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第51号、2026年2月26日) 

・厚生労働省「ハラスメント防止措置義務規定等における解釈事項について」(令和8年4月24日) 

・厚生労働省 改正労働施策総合推進法 施行期日を定める政令(令和8年政令第17号) ・厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査報告書」 

・東京都「カスタマーハラスメントに関する実態調査の結果」(2026年3月31日公表、企業4,727件) 

・帝国データバンク「カスタマーハラスメントに関する企業の意識調査」(2024年7月公表、11,068社) 

・UAゼンセン「悪質クレーム対策(カスタマーハラスメント)アンケート調査(第3回)」(2024年、33,133件)

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会社概要

株式会社Speria

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URL
https://speria.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区芝3-29-6
電話番号
-
代表者名
仲田真
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2023年10月