調査発表 │ コロナ下新卒第1世代400人に聞くオンボーディング概況調査…意外にもテレワークで1年目を過ごした新入社員の約7割が「満足」と回答
テレワーク下で入社をした新入社員の約7割が「満足」と回答。ポイントは「仕事の目的・ゴールに関するコミュニケーション」「OJTまで踏み込んだ研修設計」「同僚以外とのコミュニケーション機会」
企業におけるマネジメント課題の解決およびマネジメント支援サービス「Co:TEAM」を運営する株式会社O:(本社:東京都目黒区、代表取締役:谷本潤哉、以下弊社)は、2021年3月、「テレワーク下の新卒オンボーディング・新人研修の概況調査(2020年度版)を公表しました。
■調査背景
2020年度は新型コロナウィルスの影響により、全国的にテレワークの導入・浸透が進んだ一年となりました。
同時に、仕事も環境も全てが新しい新入社員が、テレワークを中心とした働き方をする事への功罪が語られる機会は枚挙に暇がないように思われます。
また、新入社員の受入側である、人事部門及び現場のOJT担当者・マネージャーの皆様にとっても、初の試みであったというケースも少なくありません。
そこで、企業におけるマネジメント課題の解決を支援する弊社では、2021年4月以降の新入社員のオンボーディング・新人研修の実施を控える人事及び受入先の現場の皆様に役立てて頂けるよう、テレワーク下で入社をした新卒1年目の方々にアンケートを行い、調査レポートとしてまとめました。
なお、詳細は当社Webサイトの調査レポート(https://coteam.jp/document/freshman_onboarding_report_2020/)から参照下さい。
■調査サマリ
- 全体の約7割がテレワークを伴う新人研修を肯定的に評価しており、主にワークライフバランス面のメリットへの言及が最も多く挙がった。
- テレワークを伴う新人研修におけるデメリットとして、業務知識の習得や職場環境の把握以上に同僚・同僚以外とのコミュニケーション不足を挙げる声が多く挙がった。(50%以上)
- 新人研修において満足度の高かった施策は、歓迎会や1on1の様な面談よりもeラーニングや社内担当者によるオンライン研修コンテンツを挙げる声が多かった。
- 新入社員の75%(4人中3人)が週1~2回以上のテレワークを推奨すると回答した。
- 3人に1人が研修期間中の上司とのコミュニケーション機会が週1回を下回ると回答しており、一部の企業においては新人育成における深刻なフォロー・支援不足が生じていると推察される。
- 上司とのコミュニケーションは、プライベートや雑談の絶対量の不足感を挙げる声が挙がった。
- テレワーク下のオンボーディング・新人研修成功のポイントは、設計の段階で、同僚・同僚以外とのコミュニケーション機会の設計とOJT=現場研修の内容及びフォロー体制を現場と連携して設計出来るかがどうかが分かれ目となる。
1)テレワークを伴う新人研修の満足度
・「非常に良い/良かった」が18.3%、「どちらかといえば良い/良かった」が48.9%
・合計すると約7割の新入社員がテレワークを伴う新人研修を肯定的に捉えている
2)テレワークを伴う新人研修に対して感じたメリット
・通勤コストの削減(61.7%)、新型コロナウィルスの感染対策(61.0%)が上位回答
・続いて、睡眠時間の増加(38.1%)、体力的負担の軽減(36.1%)が上位回答として挙がった
・総じて、自己成長や業務スキルの習得ではなく、ワークライフバランスの維持の観点の回答が上位を占めた
3)テレワークを伴う新人研修に対して感じたデメリット
・同僚とのコミュニケーション不足(62.7%)、同僚意外とのコミュニケーション不足(51.3%)が上位回答
・3位以降のデメリット要因は多岐に渡るが、改めてテレワーク下のコミュニケーション不足傾向が明らかに
4)テレワークを伴う新人研修の最適な頻度
・週1回未満(11.1%)、週1-2回(39.3%)、週3-4回(28.2%)、週5回以上(8.2%)という結果に
・週1~2回以上のテレワークを推奨する回答が約75%(約4人中3人)を占めた
5)テレワークを伴う新人研修における上司とのコミュニケーション頻度
・週1回未満が34.7%(約3人に1人)という結果となり、一部では深刻なコミュニケーション不足が発生
6)テレワークを伴う新人研修における上司と円滑でなかったコミュニケーション
・プライベートに関するコミュニケーション(33.5%)、仕事以外の人間関係に関するコミュニケーション(30.1%)が上位に
・雑談や個人的なコミュニケーション不足を思わせる結果となっており、業務連絡に終止しがちな状況が伺えた
■テレワーク下を伴う新人研修に対して改善点を求めるコメント(一部抜粋)
- 放置されすぎて働くことの意欲がなくなってしまった。教育が不十分に感じる。4月から新人が入るというが、新人を採用する余裕があるなら、もっとしっかりと教育してほしかった。
- 同期や上司との仲も深める事が出来ていないため、会社への執着や思い入れは全く醸成されていない。仕事を辞めたいと感じた時に特に未練なく辞められてしまうなと感じている。
- 上司も手探りの中、配慮してくださっているのは分かっていながら、人間関係が出来ていない中で質問がしにくかったり、分からないことはその場で解決しにくかったりは多かった。
■考察
本調査では、テレワーク下のオンボーディング・研修の受け手である新入社員を対象した調査を実施いたしました。
意外にも、テレワークを肯定的に捉える声が多く、高評価を受けた施策として、「eラーニング」「オンライン式の社内担当者による講義研修」「OJT」「目標設定/進捗確認の面談」等が挙がった事は、受入担当の皆様の努力の賜物であると考えております。
一方で、本調査から、テレワーク下で新入社員研修・オンボーディングにおける2つの「難点」がある事が分かりました。
1つ目は、仕事の進め方(プロセス)や内容(タスク)に対する介入が難しくなった事です。
従来型の新人マネジメント・教育においては、細やかな指導を行う事がセオリーでした。
ですが、テレワークの浸透は、いわゆるマイクロマネジメントをする事が難しくなるという変化をもたらしています。
2つ目は、配属後のオンボーディングそのものが難しくなった事です。
これまでは、新入社員が配属されると、教育担当の先輩社員が付き、訪問やミーティングの同行や一部のタスクを貰いながら、職場に馴染むというプロセスを踏むのが一般的でした。
ですが、テレワークの浸透により、同行やデスクを隣り合わせにOJTをするというシーンは大きく減少しています。
結果として、先輩社員から仕事を貰う機会・きっかけやコミュニケーションがなくなり、新入社員が手持ち無沙汰になるという状況が、アンケートへの悲痛なコメントより伺い知れます。
■提言
前述の考察内容を踏まえて、テレワークを伴う新卒オンボーディングを成功させるための3つの提言をいたします。
1つ目は、「仕事の目的・ゴールに焦点を当てたコミュニケーション」です。
テレワークにより、業務のプロセスへの介入が難しくなった以上、従来の手法の追従をするだけでは、円滑なオンボーディングは実現が出来ない事は明白です。
したがって、新入社員であっても、目的・ゴール・プロセスについて事前に合意形成を形成し、一定の権限委譲を前提に業務経験を積ませていきましょう。
また、0から100まで任せるのではなく、マイルストーンを設定し、都度適切なレビューと支援をしていく事も重要です。
2つ目は、「配属後のOJTまで踏み込んだ研修設計」です。
新人研修・オンボーディングは人事部門による集合研修に注目されがちです。
しかし、入社後の定着・育成・エンゲージメント醸成においては、OJT期間の方が長く・濃い時間を過ごすため、影響度が大きい事を認識しておく必要があります。
テレワークを伴う新人研修・オンボーディングにおいては、これまで以上にOJT期間の目的・内容・コミュニケーション設計の精緻さが求められます。
人事と現場部門の連携の強化を進めて、配属後のオンボーディングについて「内容=What」「タイミング=When」「方法=How」を設計した上で進めていく事が重要です。
■調査概要
名称:テレワーク下の新卒オンボーディング・新人研修の概況調査(2020年度)
手法:調査会社モニターによるインターネットリサーチ
時期:2021年3月1日~3月14日
対象:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県に在住の22歳以上25歳以下の新卒1年目の就業者415名
株式会社O:では、本レポートの結果を踏まえて、2021年度の新入社員育成及びオンボーディングに取り組まれる企業様の課題解決に貢献して参ります。なお、再掲となりますが、本レポートは当社Webサイトの調査レポート(https://coteam.jp/document/freshman_onboarding_report_2020/)からダウンロードが可能となっております。
が可能となっております。
◆マネジメントDXサービス「Co:TEAM」について
Co:TEAMは「強いチームを、カンタンに。」をコンセプトとするマネジメント支援サービスです。各メンバーのタスク・モチベーション・目標等の情報を一元管理・可視化する事によって、テレワーク下では極めて見え辛いチームやメンバーのコンディションを俯瞰的に把握する事を可能にします。Co:TEAMは、これらの提供価値により、テレワークを伴う新卒採用者のオンボーディングを強力にサポートします。
(https://coteam.jp/)
<株式会社O: 会社概要>
社 名:株式会社オー (https://o-inc.jp/)
所在地:〒153-0063 東京都目黒区目黒3-9-1目黒須田ビル1階
代表者:代表取締役 Founder / CEO 谷本潤哉
設 立:2016年12月
事業内容:マネジメントDXサービス「Co:TEAM」の開発・販売
<株式会社O: 会社概要>
社 名:株式会社オー (https://o-inc.jp/)
所在地:〒153-0063 東京都目黒区目黒3-9-1目黒須田ビル1階
代表者:代表取締役 Founder / CEO 谷本潤哉
設 立:2016年12月
事業内容:マネジメントDXサービス「Co:TEAM」の開発・販売
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