人事評価が原因で「部下の退職につながったと感じる」管理職は約4割公正な評価をすることのハードルが高く、8割が評価のやりづらさを実感

「人事評価の実態調査2024(管理職編)」

フォー・ノーツ株式会社

総合人事コンサルティング会社のフォー・ノーツ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:西尾太、以下当社)は、人事評価を行う管理職(役員・部長・課長)501名を対象に、部下の人事評価における「人事評価の実態調査2024(管理職編)」を実施しました。このたび調査結果がまとまりましたので、ご報告します。

Q.1 人事評価を行う際の評価基準の明確さ

Q.2 評価しているポイント

Q.3部下の人事評価を行う際の、評価結果の「公正さ」

Q.4 部下の人事評価を行う際のやりづらさ(複数回答)

Q.5過去に退職した部下について、人事評価が退職につながっているか     

Q.6 部下の退職につながっていると思われる人事評価における原因

<調査概要>

調査名:人事評価の実態調査2024(管理職編)                         

対象者:人事評価を行う管理職(役員46名・部長207名・課長248名) 計501名

対象企業規模:従業員数100~299人(127名)、300〜999人(129名)、1,000〜1,999人(115名)、2,000人以上(130名)                                                                                  

対象地域:全国                                          調査方法:インターネット調査                                   調査期間:2024年8月6日~8日

<総評>

 今回、管理職に対して実施した人事評価に関する調査結果は、人事評価の実態に関する興味深い矛盾を浮き彫りにしています。一見、評価基準が「明確でわかりやすい」と感じている管理職が7割以上にのぼり、多くの企業が一定の基準に沿って人事評価を進めているように見えます。しかし、実際にその基準に基づいて「公正な評価ができている」と答えた管理職は、わずか4割にとどまっています。これは、人事評価が理論上は整備されていても、実際の運用面で多くの課題が残っていることを示しています。

 例えば、評価基準が「明確」と答えた人が多いにもかかわらず、その基準を使って公正に評価できていると実感している人が限られていることは、組織内での評価制度に対する理解や活用方法にズレが生じていることを示唆しています。特に、管理職の一部(回答者の3割弱)が「自分自身の評価軸」に基づいて評価を行っていることは、全社統一の基準が必ずしも浸透していない現実を反映しています。評価の「公正さ」を担保するためには、個々の管理職が独自の価値観や経験に頼るのではなく、全社員が共通して理解し、迷わずに実行できるような明確かつ一貫性のある基準を全社で徹底することが不可欠です。現場の社員が迷わずに評価基準を理解し、それに基づいて業務を進めることができれば、評価プロセスに対する信頼が向上し、結果的に組織全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。

 加えて、調査結果では「部下の退職につながったと感じる」管理職が約4割に上り、その原因として「評価基準の不明確さ」や「評価プロセスの不透明さ」が多く挙げられました​。このことからも、評価基準がしっかりと整備されていない場合、公正な評価が困難になるだけでなく、社員のモチベーションや信頼を失い、最終的には離職を招くリスクが高まることが示唆されています。評価制度が単なる査定のツールにとどまらず、社員の定着率や組織の持続可能性に大きく影響を与えることを再認識する必要があります。

 

 今回の調査は、人事評価の実態における根本的な課題を浮き彫りにしました。多くの管理職が評価基準の存在を認識している一方で、実際にそれを有効に活用できていないというギャップが存在しています。公正な評価制度の構築・運用は、社員のモチベーション向上や離職防止に直結するため、企業としては、評価基準の明確化や評価の公平性の担保など制度の内容と運用の両面において、管理職が評価に対する「やりづらさ」を感じないような環境整備をすることが重要です。また、評価基準を適切に理解し、それを実務に反映できるようにするためには、管理職に対する教育・研修の実施が不可欠です。これにより、評価制度の浸透を図り、公正な評価が実現できる体制が整います。

 フォー・ノーツ株式会社としては、引き続き、社員の成長につながる公正で使いやすい評価制度の導入と、管理職へのサポートを通じて、各企業が持続可能な組織運営を実現できるよう全力で支援していく所存です。

(フォー・ノーツ株式会社 代表取締役社長 西尾 太)

【プロフィール】 

フォー・ノーツ株式会社 代表取締役社長 西尾 太(にしお ふとし)

 人事コンサルタント。フォー・ノーツ株式会社 代表取締役社長。

「人事の学校」主宰。

いすゞ自動車労務部門、リクルート人材総合サービス部門を経て、

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)にて人事部長、

クリエーター・エージェンシー業務を行うクリーク・アンド・リバー社にて、人事・総務部長を歴任。

これまで1万人超の採用・昇格面接、管理職研修、階層別研修、人事担当者教育を行う。

成果を生みだす上で欠かせない行動として普遍的かつ汎用的に活用できるコンピテンシーモデル「Competency 45 models」を開発。社員の育成につながるキャリアステップ要件として多数の企業で展開されている。また、個人のパーソナリティからコンピテンシーの発揮を予見する適性検査「B-CAV test」を開発し、統計学に基づいた科学的なフィードバック体制を確立する。中でも「年収の多寡は影響力に比例する」という論は好評を博している。著書に「この1冊ですべてわかる 人事制度の基本」(日本実業出版)、「人事の超プロが明かす評価基準」(三笠書房)、「超ジョブ型人事革命」(日経BP)などがある。1965年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。

<会社概要>

フォー・ノーツは、「会社の社員に対する考え方」を明らかにする人事ポリシー策定を起点に、あらゆる組織で普遍的・汎用的に活用できるコンピテンシーモデルを軸にした人事制度を構築するとともに、制度の運用までを伴走して支援。その他、教育研修や人事部づくりなど、人事の困りごとをトータルに支援します。

  

[社名]フォー・ノーツ株式会社

[代表者]代表取締役社長 西尾 太(にしお ふとし)

[創 立]2008年4月

[所在地]〒107-0052 東京都港区赤坂8-5-40 ペガサス青山310

[TEL]03-6447-1321(代表)

[URL]  https://www.fournotes.co.jp/ 

[事業内容]     

●人事コンストラクションサービス

・人事コンサルティング  

・人事制度構築/運用支援  

・教育研修企画/開発/実施

●人事担当者育成

・人事の学校

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フォー・ノーツ株式会社

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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂8-5-40 ペガサス青山310
電話番号
03-6447-1321
代表者名
西尾 太
上場
未上場
資本金
-
設立
2008年04月