上司によくある、失敗するコミュニケーションの11パターンを抽出 上司が部下のモチベーションを下げないためのチェックリストを公開

組織風土改革のパイオニア スコラ・コンサルトが、2000社以上の企業内の対話から抽出 オフサイトミーティング®実施前にチェックを行うことで、より効果的でスムーズな進行に

株式会社スコラ・コンサルト

1986年の創業以来、累計2,000社以上の組織風土改革を支援してきた株式会社スコラ・コンサルト(以下「当社」)は、このたび、部下のモチベーションを下げないための、上司に向けたコミュニケーションチェックリストを公開いたします。

当社は、これまでに2,000社以上の企業、公的機関の組織風土改革を⽀援しており、累計15万回を超えるオフサイトミーティング®にて、社員どうしの本音の対話をコーディネートしてきました。その中で多くの会社でよく見られた、部下のモチベーションを下げる上司のコミュニケーションの失敗パターンがあることに気づきました。このたび、その中から一般的な11の失敗パターンを抽出し、本チェックリストとして発表します。本チェックリストは、組織風土改革や組織内の対話、オフサイトミーティング®について詳しい、当社のプロセスデザイナー若山 修が監修しました。オフサイトミーティング®実施前にチェックを行うことで「安心して話し合える状態」の基礎が固まり、よりスムーズな進行が可能となります。    

※「オフサイトミーティング」はスコラ・コンサルトの登録商標です。

【上司が部下のモチベーションを下げないためのチェックリスト】

【チェックの数による評価】

☑が1個以下 … 世代や立場のちがう部下とのコミュニケーションも良好な可能性大です。

☑が2~3個 … あなたとのコミュニケーションにモヤモヤしたものを感じている部下がいる可能性があります。

☑が4~5個 … 部下との間にだいぶ溝ができている可能性大です。

☑が6個以上 … 自分が若手だった頃と、今の部下が違うという認識を持ち、部下とのコミュニケーションの仕方を根本的に見直す必要があります。

【各チェックリストの解説】

①「俺は聞いていない」

暗に報告を怠ったと部下を責める気持ちがあります。しかし、何もかもを報告することは不可能で効率的ではありません。何を報告し、何を報告しなくていいか、そこを「察しなさい」というのは無理なことです。また、「上司が把握するためだけ」の報告をさせられ、上司から何のフィードバックもなければ、部下にとっては苦痛でしかありません。

②「価値観を押し付けてはいけないけど・・・」と言いながら、古い価値観を語る

そうは言いながら、価値観を部下に押し付けたい気持ちがあることの表れです。押し付けないまでも、自分(上司)の考えのほうが正しいという気持ちが背景にあります。この言われ方をすると、部下や若手は反論しにくく、ただ聞くだけになり、「自分を理解してもらうことが難しい」と感じがちです。

③「昔は(パワハラが)当たり前だった」

厳しく理不尽な接し方をされてきた世代は「パワハラの中から学んできた」という、ある種の成功体験があります。しかし、その陰でけっこうたくさんの人が病んで潰されてきた事実や、また当時は夜遅くまで一緒に働き、つらいこともうれしいことも共にする時間が圧倒的に長かったという事実を考慮に入れていません。若手の部下にとっては「そう言われても…」以外に思いようがありません。

④「気持ちなんてどうでもいい」

この発言をする上司の背景には「くよくよと悩むよりも、仕事の成果や目標に向かって突き進むほうが楽だ」と教えてあげたい、という親心があることが多いです。その通りかもしれませんが、「部下の気持ちがどうでもいい」ということはありません。「そう思うあなたの気持ちはとても大事だけど、全体像を理解できていないことがあるんじゃないか。今月は成果や目標に集中してみて、その後で振り返ってみてはどうかな。」と伝えるなど、部下の気持ちを軽視しない発言が求められます。

⑤「最後は君の気持ち次第だ」

上のケースと反対の言葉ですが、説明がめんどうになると、最後は「気持ちの問題だ」と押し切る上司も散見されます。そう言われた部下は、「だったら、最初から相談なんていらないじゃないか」と、それまでの対話を台無しにされたと感じます。

⑥「(感謝や褒め言葉は)言わずとも伝わるだろう」

言葉としてのコミュニケーションではなく、「きっと言わなくてもわかってくれるはずだ」という思い込み(もしくは一方的な期待)によって、思っていることを口にしない上司が散見されます。たとえば、「ありがとう」「助かった」「いいチャレンジでしたね」「がんばっていることはよくわかっているよ」など。言えばいいのに、「そんなこと、いちいち言わなくてもわかるだろう」という、出し惜しみがとても多いのです。このような対応をされると、「期待されているのかわからない」と言葉にしないまま、退職者が増えてしまいます。

⑦「あなた自身はどうしたいのか?」

めんどうだからではなく、人材育成の一環で「自分で考えさせる」という方針にのっとって、まずはこの問いを投げるというマネジメントもしばしば見受けられます。しかし、このオープン・クエスチョンは自分の仕事ぶりに自信のない段階では危険です。答えが出せないことに追い詰められ、ますます自信をなくしてしまうことがあります。

⑧「自己責任で動いてくれていい」

「あなた自身はどうしたいのか?」とセットで出てくることが多いのが「自己責任論」です。若手を尊重し、その意思を大事にしているつもりでも、部下にとっては、上司側の責任放棄に聞こえてしまいます。部下は、「じゃあ、あなた(上司)の責任は?」と思っても、口に出しません。

⑨(辞める理由は)「本音は給料の問題だろう?」

退職希望の社員にも最後まで面談などを通して向き合い続ける、人情派の上司から良く聞かれるセリフです。「自分は一生懸命に離職者の話を聞いてきたはずだ。しかし、離職者は本当のことは言ってくれないもの。言いはしないが、やっぱり最後は給料が転職の理由だろう。」という本音から出てくるセリフ。しかし、そう思っている上司に、部下は本当の退職理由を言う気にはなれないのです。

⑩「報連相をしっかりしろ」

レベルの高いマネジメントをしている上司や、多数の部下から信頼されている上司からも、よく聞く言葉です。報連相はたしかに仕事の基本です。しかし、部下から報連相をしっかり受けている上司は、このようなセリフをほとんど口にしません。このセリフを口にする上司は、自分と相性のいい部下とのコミュニケーション頻度が高いことが多く、コミュニケーション頻度が低い部下とのギャップがあることが多いのです。それを部下のせいにして「報連相をしっかりしろ」と言っている上司が散見されます。

⑪「どんなことでもいつでもいいから相談に来なさい」

部下に理解のある、一見良さそうな上司から出てきそうなセリフです。そこまでまずい言葉ではありませんが、この言葉は特に新入社員など経験の浅い社員には機能しにくいのです。まず「なんでも」というのは、何についてわからないかがわからないから難しい。「いつでも」は、いつ見ても忙しそうな上司に対して「いつでも」いいとは思えません。「相談」するためには「論点」がはっきりしないといけませんが、論点をまとめるのは、業務理解と高度な思考が必要です。「来なさい」は、「行ける」なら話は簡単ですが、そもそも経験の浅い新入社員にとっては話に行くこと自体に高いハードルを感じることも多いのです。かくして、新入社員は自分が何に困っているのかも明確ではないまま、いつしか心が乾いていってしまいます。

■チェックリスト監修者 スコラ・コンサルト 若山修による見解

長年にわたって、多くの企業の多くの管理職に接してきましたが、部下をいじめて辞めさせてやろうという上司はほとんどいません(皆無とは言いませんが)。ほとんどの上司は一生懸命に部下とのコミュニケーションを考えています。しかし、一生懸命になればなるほど、部下との距離が広がり、関係性は悪化し、やがて離職に至るという現象が頻繁に起きています。

そんな悲劇のような、喜劇のような光景を見ながら、「悪意のない、いまいちな言動」にはくり返し登場する類型がいくつかあることに気づいたので、それを列挙してみたのがこのリストです。

すべてに共通するのは「上司・部下という上下の関係の中で、なんとか自分が相手を指導しなくては」という一生懸命さ。

ぜひ、オフサイトミーティング®のような話し合いの場を活用して、立場や役職に縛られない、“フラットな対話”に身を置いてみていただきたいと思います。

長々と言って聞かせるのではなく、部下の話に耳を傾けることで見えてくるものがあるはずです。そして、部下を元気にすることだけでなく、ぜひご自身もラクにしてあげてください。

■監修者プロフィール

株式会社スコラ・コンサルト プロセスデザイナー 若山 修 WAKAYAMA SHU

群馬県出身。流通小売業の経営を経て、スコラ・コンサルトに合流。実践から学ぶスタイルを得意としながら、ドラッカーの信奉者で顧客と事業を考える本質な問いかけを欠かさない。学生時代からラグビーに没頭し、勝ち負けにもこだわりながら、創造性とチームワークで勝利するプロセスを楽しんでいる。

事業の転換期や、経営継承に悩む経営者に寄り添いながら、事業戦略や、人や組織の能力開発となる切り口を自然体で投げ込み、課題の設定や解決のプロセスに導く。

「本当に話すべきことを本音で話すのが会議の生産性」と著書『オフサイトミーティング』(同文舘出版 2020年)で、効率性偏重に疑問を呈す。一方で、話し合いの企画・設計、当日の不測の事態への対応法を誰にでもわかりやすく、詳しく親切に語り伝える。

【得意な支援メニュー】経営チームビルディング、大規模オフサイトミーティング、

対話力向上プログラム、中堅中小企業の経営継承プロセス支援 他

【支援実績】FA装置メーカー×風土改革、自動車販売会社×次世代リーダー育成、経営継承、エネルギー事業×オフサイトミーティング、地方銀行×風土改革、総合商社×経営チームビルディング 他

■オフサイトミーティング®とは

「気楽にまじめな話をする」というのが、オフサイトミーティング®のコンセプトです。業務の現場でも、事実・実態にもとづいて本音で大事な話ができるようになるために、「安心して言いたいことが言えて、聴き合える」話し合い方のルールがあります。

オフサイトミーティング®は、論理的に問題を分析し対策を考えていく問題解決型の話し合いではありません。参加者が感じていることや経験、思いなどをありのままに共有し、相談や協力がしやすくなる関係性をつくります。

この「安心して話し合える状態」を基礎として、さまざまな風土リスクやロスを克服し、組織がチームとしての一体感や創造的な活力を生み出していくことを目的としています。

会社設立以来、組織風土・体質改革の支援における対話の場(気楽にまじめな話をする場)として活用してきたとして「オフサイトミーティング」は、スコラ・コンサルトの登録商標(35類)になっています。

■スコラ・コンサルト主催 オフサイトミーティング セミナーのご案内

セミナー名:「現場社員の私にもできた」ゲストさんが変化の体験を語る

【成果事例】仕事の「楽しさと成果」が生まれるオフサイトミーティング

サイトURL:https://www.scholar.co.jp/seminar/id=17124

開催日時:2025年11月12日(水)14:00~15:10

開催場所:Web開催(Web会議ツールZoom使用)※お申込み後、参加用のURLをお送りします。

定員:なし

参加費用:無料

申込フォーム:https://form-gw.hm-f.jp/hai2form/56fb5959-6112-41c1-aedf-595c307328a8

 (内容)

仕事の日常で、誰もが一度は感じる「このままでいいのか?」という心の声。そんなとき、職場ですぐに試してみたい対話の場がオフサイトミーティングです。でも、なんだかんだ難しそうで、自分が言い出しっぺになるのはハードルが高そう…。そんな方のために、今回は「とにかくやってみた」ゲストさんを迎えて、苦労した…や失敗談を含め、「私にできたのだから、誰でもできるはず」という思いのもとに、手探りの経験や予想外の成果をご紹介いただきます。

■株式会社スコラ・コンサルトの会社概要

企業経営において「大企業病」が大きくクローズアップされた1980年代の半ばから、組織のパフォーマンスに決定的な影響を及ぼす組織の風土・体質に着目し、「プロセス型」のコンサルティングを行なうことで組織風土を改革していく、国内唯一の会社です。「風土リスク」のメカニズムを熟知し、組織風土改革というアプローチで2,000社以上の企業、公的機関の組織を支援、累計15万回を超えるオフサイトミーティング®をコーディネートするなど、組織を創造的な体質へと変革することで企業価値を高めるサポートをしています。

■株式会社スコラ・コンサルト

※当社の社名「スコラ・コンサルト」は「スコラ・コンサルタント」と誤認されがちですので、表記にはご注意ください。

社 名 :株式会社スコラ・コンサルト

本 社 :東京都品川区東五反田5-25-19 東京デザインセンター6F

代 表 者 :代表取締役 簑原 麻穂

事業内容 :プロセスデザインによる企業風土改革コンサルティング

人 員 数 :プロセスデザイナー34名、スタッフ11名(2025年3月現在)

設 立 :1986年1月

資 本 金 :4,000万円

決 算 期 :12月

ホームページ:https://www.scholar.co.jp/

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会社概要

株式会社スコラ・コンサルト

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URL
http://www.scholar.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都品川区東五反田5-25-19 東京デザインセンター6F
電話番号
03-5420-6251
代表者名
簑原 麻穂
上場
未上場
資本金
4000万円
設立
1986年01月