【JACOB&CO. STORIES】Vol.13:広がる宇宙空間──アストロノミアが出会う、技術と芸術の未踏領域とは何か──。

革新と芸術性を体現してきたジェイコブ&コーの歩みを、シリーズ形式でご紹介する「JACOB&CO. STORIES」。第13回では、アストロノミアが挑戦する、異分野との融合について掘り下げます。

JACOB&CO. JAPAN

アストロノミア コレクションは、サファイアクリスタルドームの内部で、複数のキャリアが公転と自転を繰り返す独自の立体構造を備えたモデルです。時刻表示やトゥールビヨン、地球や天体のモチーフがそれぞれ独立して回転しながら全体が軌道を描くことで、時間の経過を「見る」のではなく、時間の経過を「魅せる」新しい表現を実現しています。
平面のダイヤルという常識を超え、三次元空間での機構配置や多軸トゥールビヨンの動作が、時計という枠を超えたメカニカルアートとしての存在感を放ちます。

Vol.13では、アストロノミアというプラットフォームが持つ構造的・技術的な拡張性に焦点を当て、その表現領域がどのように進化していくのかを、4つの視点から紐解きます。

体験の共存──遊び、そして音と時の出会い

アストロノミアというプラットフォームが切り拓いた新たな方向性のひとつが、「体験の共存」です。

ジェイコブ&コーは、アストロノミアの特徴である立体的な構造と回転機構を活かしながら、単なる時刻表示を超えた“遊び”や“感性”を腕元で体験できるモデル開発に取り組みました。

その発想のもと誕生したのが「アストロノミア カジノ」と「アストロノミア マエストロ」です。いずれも、従来のアストロノミアが持つ世界観や機構美を損なうことなく、時計そのものをエンターテインメントの舞台とする新しい挑戦です。

アストロノミア カジノ
ルーレット上部では、アストロノミアの代表する4つの立体造形【ダイヤル、トゥールビヨン、地球、288面のダイヤモンド】が静かに回転し時間を魅せる

アストロノミア カジノ」は、ダイヤル内部に実際のカジノを彷彿とさせるルーレット機構を組み込み、アストロノミアに“遊戯”という体験を融合させたモデルです。
中央の垂直軸を中心に、地球、ダイヤモンドを模した“月”、オフセンターの時刻表示、そして多軸トゥールビヨンを搭載した4本のアームが、それぞれ自転しながら全体で公転を続けます。その下層に配置されたルーレットは、プッシュ操作によってオンデマンドで回転し、時計の中にエンターテインメント性を生み出しています。

ルーレットの動きとともに反射や陰影が刻々と変化し、見る角度によって表情が移り変わる。その視覚的な体験が、“時間が魅せる”というアストロノミアのコンセプトをさらに奥行きあるものにしています。

アストロノミア マエストロ
宇宙飛行士がケース内部で回転、周回する

アストロノミア マエストロ」は、ケース左側のスライドレバーによって作動するミニッツリピーターを搭載し、アストロノミアの世界観に“音”という新たな体験を加えたモデルです。
回転機構と打鐘機構という複雑機構同士の共存には、動力の配分、耐衝撃性、そして音響チューニングにおける極めて精密な調整が求められます。これらを高次元で統合することで、視覚(連続する回転)、触覚(操作時の手応え)、聴覚(鐘の打音)が一体となった没入的な体験を実現しています。

ジェイコブ&コーが目指したのは、単に複雑機構を積み重ねることではありません。各要素を緻密に融合させ、体験としての完成度を高めることにあります。ドーム内に生まれる緊張と解放のリズムこそが、“アストロノミア”という舞台を進化させる要であり、“音”を通して時間そのものを再構築する試みなのです。

立体芸術──彫刻がもたらす没入感

アストロノミア アート「フェニックス」の立体彫刻
アストロノミア アート「パンダ」の立体彫刻

アストロノミア アート」シリーズでは、象徴的なミニチュア彫刻がドーム中央に配置され、アストロノミアという世界観に新たな芸術的な表情を与えます。
モチーフはパンダ、オクトパス、コブラ、フェニックス、スカルなど多岐にわたりますが、いずれも熟練した職人の手によって一点ずつ彫刻・研磨・彩色が施されています。金属の質感、陰影の深さ、彩色の微妙な濃淡までもが手作業で調整され、その緻密なプロセスがドーム内部に生命を吹き込みます。

このような卓越したクラフトマンシップによって、アストロノミアは単なるメカニズムの集合体ではなく、立体芸術として完成します。創造のイメージを現実の造形へと昇華させる力こそ、ジェイコブ&コーが誇る「アート」としてのアストロノミアの真髄です。

アストロノミア ドラゴン
アストロノミア ドラゴン&タイガー

なかでも「アストロノミア ドラゴン」は、その象徴的な存在として際立ちます。
立体的に造形されたドラゴンは、鱗の一枚一枚や面取りされた稜線、宝石のセッティング位置に至るまで精密に仕上げられ、細部の陰影までも計算された造形美を備えています。

手首のわずかな動きに合わせて光が流れ、彫刻の細部が息づくように輝きを返す。その立体的な芸術性と動的な表情の変化こそ、「アストロノミア ドラゴン」が持つ真の魅力であり、ジェイコブ&コーのクラフトマンシップが到達したひとつの頂点といえます。

アストロノミアは、機械的な精緻さと物語性の両立を追求しています。
ドームの中心に据えられた立体芸術は、職人の手によって命を吹き込まれた“物語の核”であり、見る者を惹きつけるアストロノミアという世界の説得力を支える重要な要素です。

複雑な機構がと芸術的な造形がそれぞれの世界観を高め合い、受け止める――
この絶え間ない往復こそが、アストロノミアの“鑑賞体験”をより深く、立体的なものへと昇華させています。

概念の可視化──メタバースの造形

アストロノミア メタバース:太陽系の8惑星をモチーフにしたジェイコブ&コーの誇るユニークピース達

アストロノミア メタバース」は、ジェイコブ&コーの中でも特に異彩を放つ存在です。
本作は、太陽系の8惑星をテーマとした8点のユニークピースから構成され、そのすべてがデジタル上でNFTとして存在します。そのうち、地球・水星・金星・火星・木星をモチーフとしたモデルは、実在するタイムピースとして現実世界にも具現化されました。
つまり、「アストロノミア メタバース」は、フィジカルとデジタルという二つの領域を横断しながら設計された、全く新しいアプローチのアストロノミアです。

ドーム内部で展開される立体機構と、仮想空間に広がるデジタルアートピースが相互に呼応することで、現実とメタバースを往来する“時間の物語”を描き出します。宇宙を象徴するアストロノミアの世界観、手首の上で確かに動き続ける現実的なメカニズム、そしてデジタル世界における無限の拡張性――それらが融合することで、アストロノミアは物理的な時計という枠を超え、「時間が魅せる」という哲学を新たな次元で体現しているのです。

生命の美──花が描く時間の詩

フルール・デ・ジャルダン」は、その名のとおり“花の庭園”をテーマに、自然の有機的な美と機械の精緻な動きを融合させた、アストロノミアの姉妹モデルです。

サファイアクリスタルドームの内部では、蝶をかたどったフライングトゥールビヨンが羽ばたくように回転し、その周囲を宝石の花々が10分で一周するプラットフォーム上でゆるやかに咲き誇ります。香り立つような彩色と立体的な造形が、生命の循環――すなわち時間の連続性――を象徴し、視覚・感情・時間が一体化した“静謐な回転庭園”を生み出しています。

もしアストロノミアが“時間を魅せる舞台”であるならば、フルール・デ・ジャルダンは“時間を咲かせる芸術”。
機構の精度の中に生命の息吹を宿すこのモデルは、アストロノミアの理念を優雅かつ詩的に昇華させた、もうひとつの到達点といえるでしょう。

革新は、つねにドームの内部で生まれる

アストロノミアは、平面のダイヤルという常識を超え、時間を立体的に描くという新たな表現領域を切り拓きました。

サファイアドームの内部では、無数の歯車や立体造形が静かに呼吸し、そこから新しい発想と芸術美が絶え間なく生まれ続けています。限られた空間――機構という制約、腕上という舞台――の中で、感性が回転し、理性と情緒、技術と芸術が共鳴する“小宇宙”が広がります。

その中心で静かに回り続けるのは、人間の想像力そのもの。
時計の中に宇宙を見出したとき、私たちはもはや“時間を見る”のではなく、“時間に魅せられる”存在となるのです。

*Next Chapter*

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【JACOB&CO. STORIES】Vol.10:“X”が切り拓く美と革新──拡張し続けるエピックXの表現領域が導く、ラグジュアリーの新たな地平

【JACOB&CO. STORIES】Vol.11:アストロノミアという革命児──宇宙を凝縮した“心を奪う回転機構”。その先に待つものは──。

【JACOB&CO. STORIES】Vol.12:アストロノミアの深化──10分から1分、三次元から四次元へ。その先に広がるものは──。

【The Latest|新たな一歩】

ジェイコブ&コーは、絶えず進化を続けています。
ここでは、ジェイコブ&コーの最新の動きをお届けします。

ジェイコブ&コーが創造する“住まう芸術”──オーレウム・エステート誕生

ジェイコブ&コー創業者ジェイコブ・アラボが構想・監修したブランド初のプライベートレジデンス「Aureum Estate(オーレウム・エステート)」が、ドバイ・ヒルズに誕生しました。敷地は約3,900 ㎡、3階建構造。7つのベッドルームと9つのバスルームを備え、総額約230億円というスケールの建築的傑作です。

邸内にはプライベートスパ、シネマルーム、ラウンジ、デュアルキッチン、ワインセラー、ティールームといった空間を完備。外部には DJ ブース付きプールやケータリング設備もあり、レセプションから日常まであらゆるシーンに対応できる設計となっています。

素材も徹底されており、イタリア産 AAA グレード大理石は単一採石場から調達、模様を揃えるため 1 年待機する工程を経て導入。オニキスなど希少石も、照明器具も一点物のハンドクラフト仕様で組み込まれています。照明はイタリア・チェコの職人によるもの。建築構造には軽量天然石を用いた「発光ストーン技術」が採用され、素材とテクノロジーが共鳴する空間を形作っています。

技術面でも最先端を目指し、屋外冷却システム、医療レベルの空気清浄システム、スマート水再利用システム、24時間プログラム可能なスマートホーム制御、高感度モーション検知セキュリティなどを導入。窓は冷却・除湿・浸水防止機能を融合させた超スリム構造で、環境と快適性を同時に追求しています。

ジェイコブ&コーが時計やジュエリーで培ってきた“美と革新”の精神は、いま建築という新たな舞台へと昇華されました。
細部に宿るクラフツマンシップ、そして究極のラグジュアリー体験を融合させたこの邸宅は、単なる住まいではなく、人生そのものを芸術へと昇華させる、究極のプライベートレジデンスです。


◆JACOB&CO. STORIES

2022年4月、JACOB&CO. JAPAN(代表取締役 福田魁)が設立されました。
今年、ジャパン設立から3年目という節目を迎えるにあたり、改めてブランドの軌跡を深く掘り下げ、その本質に迫る連載企画「JACOB&CO. STORIES」を始動します。

本企画では、ブランドの創業から現在に至るまでの歴史、世界的なパートナーシップ、そして珠玉の現行コレクションを、全24回にわたってご紹介予定。

なお、本連載は毎月第2・第4月曜日に公開を予定しております。

ジェイコブ&コーの軌跡を、定期的にお届けしてまいります。

*連載構成*

Vol.1~Vol.4:『ブランドヒストリー』 創業から成長まで、ジェイコブ&コーの原点に迫る。
Vol.5~Vol.7:『パートナーシップ』 各界とのグローバルなパートナーシップを紹介。
Vol.8~Vol.24:『現行コレクション』 革新と美学が息づく現行ラインナップの魅力を紐解く。

【ジェイコブ&コーについて】

1986年に設立。当初は高級ジュエリーを取り扱い、宝飾業界で高い地位を確立し、2002年に時計業界へ本格的に参入しました。世界中のセレブリティを中心に一世を風靡したファイブタイムゾーンウォッチから始まり、これまで不可能と言われてきた複雑機構「アストロノミア」、「ツインターボ」、「ブガッティ シロン」などの開発に成功し、時計業界に技術革新を起こし続けています。現在、ジェイコブは超高級車メーカー「ブガッティ」やサッカー界のスター選手「クリスティアーノ・ロナウド」などとパートナーシップ契約を結び、「不可能を可能に」というコンセプトのもと革新的な作品を生み出し続けています。スイス最高峰の時計製造技術と宝飾業界で培った高い芸術性とノウハウを兼ね備え、時計業界の最先端を行くブランドとして、世界中で多くのファンを魅了し続けています。

▼ジェイコブ&コー銀座ブティック

〒104-0061

東京都中央区銀座6-7-9丸喜ビル1階

営業時間:平日12:00〜20:00 土日祝11:00~20:00

Email:info@jacobandco.jp

Tel:03-6281-4777

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会社概要

URL
https://jacobandco.jp
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
中央区銀座6-7-9 丸喜ビル1階
電話番号
03-6281-4777
代表者名
福田魁
上場
未上場
資本金
-
設立
2022年04月