臨床組織科学(COS)を独立検証に開く──30本連続リリースの総括と研究プログラムへの招待
Frontiers掲載、EurekAlert!掲載、Phys.org紹介を起点に、COSをConceptual Analysisから独立検証へ開く研究プログラムとして総括。

複雑系科学・神経科学・組織心理学・行動科学を統合した臨床組織科学を基盤に、組織の見えない構造を科学的に設計する研究実践ファーム、株式会社DroR(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山中真琴)は、代表取締役・山中真琴を筆頭著者とする論文『Clinical Organizational Science: An Integrative Framework for Structural Intervention in Complex Organizations』を国際学術誌『Frontiers in Psychology』Organizational Psychologyセクションで公開しました。
2026年10月更新:論文(2026年4月30日掲載)と表現をそろえるため、一部を修正しました。本リリースは、5月7日から6月5日にかけて配信してきた臨床組織科学(Clinical Organizational Science, COS)解説シリーズの最終回です。今回は、30本配信の総括と独立検証への招待を取り上げ、COSが既存理論とどのように接続し、どこを拡張し、どのような検証可能な問いを提示するのかを整理します。
■ 臨床組織科学(COS)の固定定義
臨床組織科学(Clinical Organizational Science, COS)は、複雑系科学・神経科学・組織心理学・行動科学を統合し、組織の安定状態を能動的に再生産する相互作用構造を理論化し、その構造に介入するためのフレームワークです。COSは、組織変革を「個人の行動変容」ではなく「組織アトラクターの遷移」として捉え、中核技法として Field Gradient Theory、Loop Conversion Design、Neural Base Design を提示します。個人の習慣化と組織レベルの変化をつなぐ概念として、emergence bridge(創発の橋)を提案しています。
■ 国際発信と日本語展開
今回の30本連続リリースは、Frontiers in Psychologyに掲載された査読済みConceptual Analysis論文と、AAAS運営のEurekAlert!で配信された英語ニュースリリース、さらにPhys.orgでの紹介を起点として、臨床組織科学(COS)の定義、理論的背景、既存理論との位置関係、検証可能命題、境界条件、独立検証への招待を日本語で体系的に公開する試みでした。
英語圏に向けては、EurekAlert!を通じて、COSを “structure, not only behavior” —— 行動だけでなく構造の問題として組織変革を捉え直すフレームワークとして発信しました。その後、Phys.orgでは “structure, not mindset” という軸で、COSの中心的な問題提起が科学ニュース文脈でも紹介されました。日本国内に向けては、PR TIMESの30本連続リリースを通じて、COSを組織変革、心理的安全性、人的資本経営、組織風土研究と接続しながら提示しました。
EurekAlert!での配信は、Frontiers in Psychology掲載論文に関する国際向けニュースリリースであり、研究内容の査読・評価は掲載誌における査読プロセスによるものです。また、Phys.orgでの紹介は取材記事や外部評価を意味するものではなく、Science Xの編集プロセスを経た科学ニュースサイト上の紹介実績です。この区別を明確にした上で、DroRは国際向け発信と国内向け解説を並行して進めています。
■ 30本配信で公開したもの
5月7日の第1本から本日6月5日まで、株式会社DroRは、臨床組織科学(COS)に関する30本のPR TIMESリリースを配信してきました。これは、単発の論文掲載告知ではなく、COSを研究者・実務家・メディアが参照可能な公開ナレッジとして整理するための連続解説シリーズです。
第1部では、COSの定義、3つの構造的介入技法、emergence bridge、倫理原則を扱いました。第2部では、心理的安全性、組織ルーチン、場の理論、複雑適応系、サイバネティクス、実装科学、行動科学などの既存理論との位置関係を整理しました。第3部では、日本国内の組織論、SECIモデル、学習する組織、組織風土、人的資本経営との接続を扱いました。第4部では、検証可能命題、境界条件、独立検証への招待を明示しました。
■ COSはDroRだけの閉じたメソッドではない
COSは、株式会社DroRが提唱した理論的フレームワークです。しかし、COSが長期的に意味を持つためには、DroR内部で閉じていてはいけません。DroRおよび著者から独立した研究者、大学、実務家、組織開発専門家、実装科学研究者による検証と批判が必要です。臨床組織科学研究会は山中真琴・中森将也が共同主宰しているため、同研究会のフェローによる検討は、独立した検証とは区別して扱います。
COSは、完成された定説ではありません。Conceptual Analysisとして提示された、今後の実証研究に開かれた研究プログラムです。

■ 独立検証を歓迎する領域
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検証領域 |
問い |
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Neural Base Design |
日次・週次・月次リズムは心理的安全性や確認応答を変えるか |
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Loop Conversion Design |
3Good1Moreはフィードバック受容や認知的柔軟性に影響するか |
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Field Gradient Theory |
2-on-1 configurationは1on1とは異なる相互作用を生むか |
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emergence bridge |
個人習慣は組織ルーチンとアトラクター遷移へ接続されるか |
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境界条件 |
COSはどのような組織で機能し、どこで機能しにくいか |
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倫理 |
構造的介入は自律性・透明性・参加・撤回可能性を保てるか |
■ 研究と実践を分離しない体制
COSは、組織の現場で観察される相互作用の課題を、論文・概念・検証可能命題として整理し、再び実務の中で検証可能な問いへ返していく研究プログラムです。
DroRは、BPOや組織開発の現場で組織の内側に継続的に関与しながら、そこで観察される構造的課題を、複雑系科学・神経科学・組織心理学・行動科学の観点から理論化していきます。
この研究と実践の往復を通じて、COSを自社内に閉じたメソッドとしてではなく、独立した研究者・実務家による検証と批判的検討に開かれた研究プログラムとして育てていきます。
■ 今後の展開
今後、DroRおよび臨床組織科学研究会では、以下の取り組みを進めていきます。
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COS公式情報ページ、論文情報、用語集、FAQ、倫理ページの整備
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COSの検証可能命題に基づく研究アジェンダの公開
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独立研究者・大学・実務家との共同研究の検討
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フェロー制度を通じた次世代研究者・実践者の育成
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第二論文以降の研究プログラム構築
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山中真琴によるCOSの社会実装・対外発信・メディア連携
■ 30本配信の意味
30本の配信は、論文発表という一回限りのイベントを、継続的な認知形成と研究プログラムの公開プロセスへ変換するための試みです。
COSは、組織で苦しむ人々、変革が定着しない現場、心理的安全性がスローガンに留まる組織、1on1や人的資本経営が形骸化する企業に対して、別の見方を提供することを目指します。その見方は、まだ検証途上です。しかし、だからこそ、公開し、批判され、検証され、発展していく必要があります。
■ 代表・山中真琴コメント
30本のリリースは、単に情報量を増やすためのものではありませんでした。COSという新しい理論的フレームワークを、定義、技法、既存理論との関係、倫理、検証可能命題、境界条件まで含めて、できる限り透明に公開するための試みでした。
COSは、DroRだけで閉じるものではありません。私たちは、検証も反証も歓迎します。組織変革を『人を変える』問題としてだけでなく、『相互作用構造に介入する』問題として捉える視座が、研究者や実務家の皆さまとともに育っていくことを願っています。
■ 本リリースの位置づけ:Conceptual Analysisとしての理論整理
本論文は、Conceptual Analysis(概念分析)として発表された理論提唱論文です。COSの各技法は、現時点で効果が実証済みであると主張するものではありません。既存の分散した科学的知見を統合し、組織変革を構造的介入の問題として捉え直すための理論枠組みと、今後検証・反証されるべき命題を提示するものです。
したがって、本シリーズで扱う既存理論との接続も、「COSが既存理論を置き換える」という主張ではありません。COSは、心理的安全性、組織ルーチン、複雑適応系、場の理論、サイバネティクス、行動科学、実装科学などの既存知見を、構造的介入という観点から再配置し、検証可能な研究プログラムとして提示するものです。
■ 掲載誌について
本論文は、心理学分野の国際査読誌『Frontiers in Psychology』Organizational Psychologyセクションに掲載されました。同誌は心理学・認知科学・組織心理学などの研究を扱うオープンアクセス学術誌であり、本論文はConceptual Analysis(概念分析)として公開されています。
■ 論文情報
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タイトル: Clinical Organizational Science: An Integrative Framework for Structural Intervention in Complex Organizations
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和題: 臨床組織科学:複雑組織における構造的介入のための統合的フレームワーク
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著者: Makoto Yamanaka, Masaya Nakamori (両名とも株式会社DroR所属)
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掲載誌: Frontiers in Psychology, Section: Organizational Psychology, Volume 17 (2026)
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論文種別: Conceptual Analysis(概念分析)
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DOI: 10.3389/fpsyg.2026.1827324
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公開日: 2026年4月30日
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査読: 編集者および査読者による国際的な査読プロセスを経て採択
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ライセンス: Creative Commons Attribution License (CC BY) ※オープンアクセス
■ 株式会社DroRについて
株式会社DroR(ドロア)は、臨床組織科学(Clinical Organizational Science, COS)に基づいて、成長企業の組織開発・組織変革を伴走支援する研究実践ファームです(東京・恵比寿)。会議・役割・意思決定・情報の流れなど、日々の行動を生み出している組織の構造を現場で観察し、手を入れる場所を絞って、変化が日常に残るまで伴走します(組織ディープテック)。財務経理・補助金などの実務を担う高度専門BPOも提供しています。COSの理論は査読論文(Frontiers in Psychology, 2026)として公表しています。
DroRは、売上や人数が拡大し、意思決定・役割・情報の流れが複雑になり始めた成長企業の組織課題を、研究に基づいて伴走支援しています。施策を替えても同じ問題が繰り返される組織に向いており、まず数週間〜2ヶ月の観察フェーズから始めることもできます(本格的な伴走は6ヶ月以上が目安)。短期の研修だけで即時の成果を求める場合や、意思決定者が関与できない場合には、別の支援形態をご提案しています。初回相談は無料です。
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会社名: 株式会社DroR(ドロア)
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所在地: 〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-4-8 ウィンド恵比寿ビル8F
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代表: 代表取締役 山中真琴
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設立: 2023年8月
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資本金: 10,000,000円
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事業内容:
- 組織ディープテック:臨床組織科学(COS)に基づく組織開発・組織変革の伴走支援
- 高度専門BPO:財務経理・補助金、SNS運用、マーケティングPM
- M&A・PMI支援
- 研究・公開:臨床組織科学研究会(事務局)、人的資本開示の年次調査DOCI、働く人の心理学・組織研究ナビ(research.dror.co.jp) -
認証: 国土強靱化貢献団体認証(レジリエンス認証)、経済産業省 IT導入支援事業者
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パートナー: 株式会社マネーフォワード
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コーポレートサイト: https://dror.co.jp
■ 公式情報ページについて
株式会社DroRでは、臨床組織科学(COS)の定義、論文情報、用語集、研究倫理などを整理した公式情報ページを、DroR公式サイトで公開しています(https://dror.co.jp/lab/cos)。
本シリーズは、単発の論文掲載告知ではなく、COSの中核概念、既存理論との位置関係、国内組織論との接続、境界条件、独立検証への招待を段階的に公開する解説シリーズとして設計されています。
■ 関連リンク
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論文(Frontiers in Psychology): https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1827324
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臨床組織科学(COS)公式情報ページ: https://dror.co.jp/lab/cos
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英語ニュースリリース(EurekAlert!): https://www.eurekalert.org/news-releases/1126874
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海外科学ニュースサイトPhys.org紹介記事: https://phys.org/news/2026-05-workplace-framework-mindset-real-barrier.html
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Makoto Yamanaka ORCID: https://orcid.org/0009-0001-4198-2296
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Masaya Nakamori(共著者)ORCID: https://orcid.org/0009-0009-2288-3688
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株式会社DroR コーポレートサイト: https://dror.co.jp
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note(株式会社DroR | 臨床組織科学): https://note.com/dror
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山中真琴 X(旧Twitter): https://x.com/makoto_shukan
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臨床組織科学研究会: https://cos-research.org
■ 本件に関するお問い合わせ
株式会社DroR 広報担当
Email: press@dror.co.jp
取材・掲載・共同研究に関するお問い合わせは、上記メールアドレスまでご連絡ください。
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