2025年度「調理師養成施設入学者・留学生実態調査」
ー留学生入学者は回復傾向ー
公益社団法人 全国調理師養成施設協会(会長:中川純一、所在地:東京都渋谷区) は、従前より、
全国の調理師学校に対し、入学者・留学生の実態調査を、数年おきに実施してきました。
2016年度からは調理師学校の今の実態をより正確に把握するため、毎年調査を行っています。
今年度の調査データを集計しましたので、その結果および動向をお知らせします。
2025年度実態調査結果のポイント
■コロナ禍以降減少していた調理師学校の入学者数が、昨年度に比べ増加しました。インバウンド需要が高まる一方で、調理師不足が懸念されていますが、調理師の需要が高まる今、コロナの影響で減少した分は回復したといえます。
■留学生の入学者総数は348人で、昨年度から84人増加し、3割増となりました。一番多かった2020年度の564人に比べると戻ってはいませんが、出身国は多岐に広がっています。上位4カ国は中国、韓国、台湾、ベトナムと変わらず、それ以外の国からの留学生が増えています。
■調理師学校に入学した留学生を課程別にみると、1年制に対して2年制以上の課程に約2.5倍の人数が在籍しています。専門的な調理技術を習得したいという意識の表れであることがうかがえます。
■留学生が専攻する料理部門を調査したところ、約6割が日本料理を専攻していました。
■全国調理師養成施設協会では、昨今の飲食業界の人材不足対策だけでなく、調理師の社会的評価の獲得・向上に資するため、10年先を見越した取り組みを開始しています。
調 査 名 :2025年度調理師養成施設入学者・留学生実態調査
調査期間:2025年5月9日~5月31日
調査対象:全調理師養成施設257校(内259校より回答・回答率99.2%)
実施主体:公益社団法人 全国調理師養成施設協会
調理師学校入学者の推移
入学者数は回復
調理師学校の入学者は、就学人口の低下に伴い減少してきておりましたが、今年度はコロナ禍で落ち込んだ状況からは戻ったといえる数字となりました。
コロナが明け、地域や観光産業が勢いづく中、現場では調理師が求められています。
調理師の需要が高まる今、調理師学校入学者の確保が望まれています。

留学生総数および留学生出身国(地域)上位4か国(地域)
調理師学校の留学生も回復傾向
今年度の調理師学校における留学生の入学者総数は348人で、昨年度に比べて、84人の増加となりました。
国(地域)別では、アジア圏を中心に、28カ国(地域)から留学生が来ています。
留学生数は回復したとはいえませんが、コロナ前より多くの国から来ています。
特定技能を使って、日本に残り調理業務に就くケースが増える中、今後の調理師学校の留学生がどうなるか、引き続き、注意深く見守る必要があります。

留学生在籍課程
1年制でも調理師免許は取得できますが、より専門的な調理技術を習得するために、2年制以上の課程に在籍する留学生が4分の3近くを占めています。

留学生の専攻料理部門
留学生の専攻料理部門
前年度入学した留学生が、2年次進級時、または1年制卒業時に専攻する専門料理部門を調査しました。
学校によって、料理部門を専攻しないところもありますが、専攻ありの留学生のうち、日本料理を専攻した学生が約6割を占める結果となりました。
以前に比べて、専門料理部門を専攻しない割合が増えています。また、専攻する部門について、以前は日本料理が7割でしたが、一昨年から若干減少している状況です。

■全調協(公益社団法人 全国調理師養成施設協会)とは?
1973年(昭和48)設立。全国204校の調理師養成施設(いわゆる調理師学校)を会員とし、調理師養成施設の教育を振興し、内容の充実を図ることを目的としている。
調理師養成教育は、専修学校をはじめとして、高等学校、各種学校、短期大学、大学、短期大学校などさまざまな学校群・教育課程で展開されている。
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