働く人に必要な「あるべき状態を構想する習慣」発売
~ 仕事の目的「相手の課題を解決する」を組織の習慣にするには? ~
新しいシステムを入れ、処理時間は短くなった。それでも使う人は、別の資料を探し、誰かの返事を待っている。そんなとき、仕組みを入れることと、相手が進めたい仕事をつなぎ直す必要があるのかもしれません。 当社は、この実践に基づく開発・提供を現在も続けています。
2026年10月26日 改訂|発表当時の実践・観察と開発の経緯を残し、仕事の場面から読み進められるよう、説明を整えました。
導入した後に、相手は何をできるようになるか
2022年の原発表が出発点にしたのは、導入する側が効率化を達成しても、使う側の課題が残り、システムが使われないことのある状況が、複数の会社で繰り返される現場でした。導入率や削減率だけでなく、仕事を受け取る相手が何を進められるようになったかを見る。「相手の課題を解決する」という仕事の目的から、関わり方を考えた実践です。

仕事の習慣と、相手との関わりを見直す
当時の発表では、働く人の「8割以上」に、本部や上司の指示を処理する、一方的に説明する、売り込む、といった思考と行動の習慣が見られると捉えていました。自部署・自社・自分の都合が、他部署・取引先・顧客の都合より先になること、現場では指示の範囲を優先して関わることが、手戻りや仕事の滞り、人同士の衝突へつながると考えました。
問題が起きたときに、関係した人や指示した人の責任を確かめ、いったん収める。その対応に時間と労力がかかる一方、望ましい状態との差に取り組む機会が少ないと、同じ問題が繰り返される。原発表では、人と人の関わりが業務処理へ偏り、指示された範囲を行うことが自己防衛として定着する過程を、仕事の習慣と関係づけていました。指示された範囲を守れば、問題が起きた際の責任は指示した側にあると考えやすくなり、自分で課題を見つけて取り組む機会が少なくなる、というつながりです。
エンゲージメントサーベイから、対話・傾聴・コミュニケーション・コンプライアンスなどの研修へ進む対応も、当時の検討対象でした。原発表は、調査を始める前からコミュニケーションの課題へ結論が向かいやすいとも考えていました。関係性や目先の効率に働きかけるだけでなく、仕事の目的を日々の思考と行動へつなぐことが必要だと考えました。相手ごとの課題に手間をかけることが、一律の施策の水平展開を妨げ、目先の非効率になると捉えられやすい点にも着目しています。
「部分最適から全体最適」「チームワーク」「後工程はお客様」「組織横断プロジェクト」「お客様第一」という言葉が必要になる背景を、当社は、人同士の関係が希薄になり、仕事への意欲が下がる兆しと捉えていました。こうした状況に目的・パーパスとプランニングの研修を追加しても、機能する人材は「多くても2割未満」と原発表では捉えていました。
相手の課題から仕事を考える、三つの働きかけ
そこで整理したのは、まずせめて15分、立ち止まって相手の状況を思い描くこと、次に相手の課題を解く思考と行動を訓練すること、さらに相手の先にいる人々や地域社会の課題を解く思考と行動を訓練することでした。
BtoCでは顧客の先にある地域社会へ。BtoBでは取引先の先にいる顧客、さらにその先の地域社会へ。相手とその先に身体を使って関わり、得られる具体的な情報を増やす。そのための行動と思考を明らかにし、習慣になるまで取り組むことを、当時から大切にしています。
製品や原材料の持続可能性とともに、相手の課題を解くことで利益を得ていく経験にも目を向けます。目先では手間がかかる関わりを重ねることが、仕事の持続可能性を支えるという当社の考え方です。相手の課題が解けて喜んでもらえることに加え、関わり方が変わることで相手から前向きな反応が返る。その経験が仕事への意欲や組織へのエンゲージメントにつながると、原発表では捉えています。
一人ひとり異なる相手と、望ましい状態を描く
原発表では、パターン化できる業務は、機械の導入費用と運用費用が人件費より低くなると、省人化・無人化へ進むと考えました。当時は機械を、一方的な処理を継続するものと捉え、その対比から、人間の役割を問い直しています。
相手は一人ひとり、思考も行動も価値観も異なります。その相手に関わり、望ましい状態を一緒に想像しながら、課題を設定し、解いていく。一方的には処理できないこの関わりを、人間の役割と位置づけました。当時、こうした役割に気づく企業のリーダーが少しずつ増えているとも捉えていました。
起きた問題と、取り組む課題を分ける
原発表では、問題を「現状の不具合から発生してしまう現象」、課題を「現状とあるべき状態との差を無くす対象」と区別しています。起きたことへの対応と、目指す状態へ近づけるために取り組む対象を、分けて考えます。
相手に関わる経験から、構想する材料を増やす
構想を、特別なセンスの有無だけで分ける必要はありません。相手の課題を解こうと関わる過程で、相手の具体的な状態が分かり、望ましい姿を描く材料が増えます。原発表では、あるべき状態が浮かび上がることを、相手に関われている一つの証拠と捉えていました。
経験によって具体的なイメージや状態が記憶され、その蓄積から新しいイメージをつくる。一方、目の前の業務を効率よく処理するための正解として知識を求めることに偏ると、具体的なイメージや仮説をつくりにくくなる。この違いを原発表では重視しました。
BtoBでは、取引先の「作業、業務、事業、サプライチェーン」の順に、実際に相手へ関わりながら仕事を分解して捉え、観察する範囲を広げます。BtoCでは、顧客の生活を一連の行動に分け、そこで想定される思考も分けて考えます。自分の身体を使って相手に関わり、具体的なイメージや状態を蓄えることで、望ましい状態を描く質を上げていきます。
望ましい状態と、そこまでの仕事を結ぶ研究との接点
PhamとTaylor(1999)は、試験の結果だけでなく学習過程を想像することを実験で検討し、学習過程を想像した条件で学習・成績が向上したと報告しました。仕事でも、相手がどんな状態になればよいかと、そこまでに何をするかを行き来すると、抽象的な目標を一つの行動へ近づけられます。仕事への応用は当社の解釈です。
Pham, L. B., & Taylor, S. E. (1999). From Thought to Action: Effects of Process-Versus Outcome-Based Mental Simulations on Performance.
「何を良くするか」を、具体的な姿で比べる
たとえば、こんな場面です。「問い合わせ対応をよくする」と考えるチームがありました。担当者は回答速度を、利用者は何度も説明し直さずに済むことを大切にしていました。同じ改善でも、思い描く姿に違いがありました。
利用者の最近の一件を聞き、どのやり取りを減らし、どの情報を次へ渡せるとよいかを一緒に描きます。その姿と現状を比べると、入力欄や担当のつなぎ方など、試す対象が具体的になります。
ご自身の仕事で気になっている場面を、公開資料と照らして考えてみてください。相手の状況を確かめ、小さく試すことから、次に必要な関わりを見つけていきます。

【会社概要】
社名:リクエスト株式会社
URL:https://requestgroup.jp

代表者:代表取締役 甲畑智康
URL:https://requestgroup.jp/profile

著書:「教える技術 外国人と働く編(かんき出版)」
「現場を上手にまとめる介護リーダーの8つの技術(中央法規出版)」など
【研究機関】
ABA(応用行動分析学)オペレーションズ研究センター
(ABA Operations Research®)
スマートクリエイティブマネジメント総合研究所
(smart creative management®)
公共行動研究室
(Behavior Based Public Policy)
【担当】:末光
e-mail: request@requestgroup.jp
問合フォーム: https://requestgroup.jp/request

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000068315.html

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000068315.html

目先の効率と生産性を向上させる投資をしている。
にもかかわらず、粗利金額が年々、増え続けず、
給与や配分金額が増加しない。その原因は、
上記にあると考えてみる必要もあると思います。
実際、そうですし。
「昨対〇〇%アップ」は、
事業環境が過去とそれほど変わらないから
成り立つあるべき状態なのだから。
リクエスト株式会社について(2026年10月追記)
リクエスト株式会社は、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、組織行動科学®の研究・教育開発を行っています。「成果につながる方法を、本人が使える仕事へ。」を軸に、仕事の問いから使える図解資料と実践の場を公開しています。
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