Job総研による『2022年 副業・兼業に関する実態調査』を実施 コロナ禍を境に副業始める社会人4割増 今後始めたいは9割
〜 本業だけでは生活苦 収入上げたくても会社が許さぬ副業に疑問の声 〜
キャリアや就職・転職全般に関する研究や各種調査を行う機関『Job総研(※1)』を運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:小谷匠 以下「ライボ」)は、663人の社会人男女を対象に「2022年 副業・兼業に関する実態調査」を実施しました。同調査は副業・兼業の実施率や、コロナ禍前後の実施率推移、また始めたきっかけや理由及び収入額や労働時間、今後の実施予定などについて調査しました。
【コロナ前後の副業・兼業の実態】
コロナ禍を境に働き方は大きく変化し、働き方改革や法整備により日本での柔軟なワークスタイルが進む中、それが影響して副業・兼業をする社会人も年々増加傾向にあります。2022年7月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」改定を厚生労働省が発表し、働き方改革の施策の1つとして副業・兼業の普及促進を進めています。
( 厚労省:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html )
この背景にJob総研では、663人の社会人男女を対象に副業・兼業の実施率や、コロナ禍前後の実施率推移、また始めたきっかけや理由及び収入額や労働時間、副業・兼業の興味度や今後の実施予定などについて調査した、「2022年 副業・兼業に関する実態調査」を実施しました。
【調査概要】 調査対象者 :全国 / 男女 / 20~50代 調査条件 :1年以内~10年以上勤務している社会人 20人~1000人以上規模の会社に所属 調査期間 :2022年7月6日~7月11日 サンプル数 :663人 調査方法 :インターネット調査 |
【TOPICS】 ・全体の21.6%が「現在副業・兼業をしている」と回答 89.1%が「今後始めたい」と回答 ・コロナ禍を境に副業や兼業が急増 2019年が実施率37.1%に対し2022年は74.1% ・始めた理由は「収入を上げるため」が83.2%で最多回答 44.1%が「本業だけでは生活苦」と回答 ・副業や兼業をしていない理由は「会社から禁止されているから」が39.8%で最多回答 ・本業とあわせた合算年収の平気は751.4万円 副業や兼業のみの収入は192.6万円 |
現在の副業・兼業実施率について全体の21.6%が「副業・兼業をしている」と回答し、「副業・兼業をしていない」と回答したのは78.4%の結果になりました。
また「副業・兼業をしている」の回答を”年代別”で見ると、50代が26.7%で最多になり、最も少ないのは20代の15.0%でした。更に同じく「副業・兼業をしている」の回答を”本業だけの年収区分”で見ると「200万円未満」が35.3%で最多になり、次いで「1,000万円以上」が25.9%、「800〜1,000万円未満」が23.5%で上位3つの回答になりました。
【コロナ前後の推移】
副業・兼業を始めたタイミングについては全体の45.5%が「コロナ禍後」と回答し、54.5%が「コロナ禍前」の結果になりました。また副業・兼業を始めた時期を見ると、コロナ禍前の2019年までは37.1%に対し、コロナ禍に入った2020年に急増し、そこから毎年約10%増の推移で2022年は74.1%と、コロナ禍に入ってから副業・兼業を開始した回答者が多いことがわかりました。
※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 副業・兼業に関する実態調査 報告書」をご参照ください(※2)
【始めるきっかけ・始めない理由】
副業・兼業をしていると回答した143名の”始めた理由”で最も多かったのは、「収入を上げるため」で83.2%、次いで「時間を有効活用するため」が35.7%、「自身のスキルを向上させるため」が33.6%で上位3つの回答になりました。また”始めたきっかけ”については「本業だけでは生活が苦しくなった」が44.1%で最多回答になりました。
一方副業・兼業をしていないと回答した520人にその理由を聞くと、「会社から禁止されているから」が39.8%で最多回答になり、次いで「本業が忙しくて時間がない」が28.8%、「同時進行する自信がない」が26.2%で上位3つの回答になりました。
【副業・兼業の労働時間】
副業・兼業をしていると回答した143人に本業以外で仕事をしている社数を聞くと、「1社」が63.6%で最多回答になり、「2社」が25.9%、「3社」が4.2%と続き、最も少ないのは「5社以上」2.8%の回答結果になりました。また副業・兼業に割く労働時間では全体平均で7.4時間でした。
※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 副業・兼業に関する実態調査 報告書」をご参照ください(※2)
【副業・兼業の収入】
副業・兼業のみで得ている年収の平均は「192.6万円」、中央値は「100万円」の回答になり、回答の中の最高値は「1,655万円」で最低値は「1万円」の結果でした。
また、本業と合算した年収の平均は「751.4万円」、中央値は「650万円」の回答結果になりました。
【今後の副業・兼業について】
今後副業・兼業をしたいか否かについて聞くと、「したいと思う」60.5%と「どちらかといえばしたいと思う」29.3%を合算した89.8%が”したい派”の回答をしました。”したくない派”は10.2%でした。
“したい派”を回答した595人にその理由を聞くと、「収入を上げるため」84.7%が最多回答になり、次いで「自身のスキルを向上させるため」が37.8%、「時間を有効活用するため」が29.7%で上位3つの結果になりました。更に”したくない派”の理由は「プライベートに時間を割きたいから」が35.3%で最多になり、次いで「本業に集中したい」が32.4%、「同時進行する自信がない」が26.5%で上位3つの回答結果になりました。
※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 副業・兼業に関する実態調査 報告書」をご参照ください(※2)
【回答者コメント】
副業・兼業について肯定・否定含めて様々な意見が寄せられましたが、その中でも”会社からの禁止”についてや”経済的観点”のコメントが顕著に見られましたので下記にまとめます。
肯定派のコメント ・ 禁止の会社が多いので、もっと社会貢献の観点から普及してほしい ・ 今の会社ではできない経験ができるからスキルアップのためにも挑戦してみたい ・ 副業が一般化すれば個人にとっても企業にとってもメリットのあることだと思う |
否定派のコメント ・ 時間給で副業経験ありですが両立に疲れて本業に悪い影響が出て続かなかった ・ 副業をする時間があったらプライベートの時間を充実させたい ・ 収入を得る代わりに時間は割かれるので、心を休める時間を優先する |
その他コメント ・ 現職で副業禁止になっているのですが禁止するならそれだけ給与をあげるべきだと思う ・ 現職の給与では生活が苦しいので転職予定ですが、副業ができる会社にしか転職しない ・ 本業だけの収入では毎月ギリギリなので心に余裕を持たせるためにも生活を安定させたい ・ 本業では自由に使えるお金が残らないので収入を増やすためには副業を検討しています ・ 人生100年時代の老後資金のためにも副業の収入源を確保したい ・ 会社で許されているがしている人を見かけないからやりにくい |
今回実施した「2022年 副業・兼業に関する実態調査」では、2割が”副業・兼業を実施している”と回答し、今後においては9割が”実施したい”と考えていることがわかりました。
副業・兼業を実施していると回答した方の属性で顕著だったのは、”年収区分200万円以下”の回答者が最多だったのに対して、次に回答が多かったのは”1,000万円以上”の回答者だったことです。年収区分で見る副業・兼業を実施している層が両極端に分かれたことから、本業の年収額が副業・兼業を始めるきっかけになっていることが推測できます。
また注目すべきは”副業・兼業をしている”と回答した方が、いつから始めているかについての回答で、”コロナ禍を境に副業・兼業を始めた”という回答が増加していることです。コロナ禍直前の2019年までは約4割にに留まっていますが、コロナ禍に入った2020年に5割超に増加し、その後2022年には7割を超えています。このことからコロナ禍が影響した働き方の柔軟性が実施への後押しになっていることが容易に想像でき、コロナ禍で本業での減給や失業などが増加したことも、副業・兼業の増加に影響していると考えられます。
事実「副業・兼業を始めたきっかけ」の回答では”本業だけでは生活が苦しくなった”が最多回答で、始めた理由においても8割超が”収入を上げるため”と回答しています。それに対して、「副業・兼業をしない理由」では”会社から禁止されている”という回答が最も多く、コメントでもそれに対する言及が多く見られました。法的には会社から禁止することはできないので、始めたいとは思っているものの会社に相談しにくい社風や企業文化が醸成されていることが予想できます。企業単位で副業・兼業に関する社内規定等が整備され、始めやすい雰囲気が醸成されれば、今後副業・兼業を始める方が更に増加していくことが予測されます。
ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
【(※2) 2022年 副業・兼業に関する実態調査 報告書】
報告書では同調査の属性や回答結果をより詳細にご確認いただけます
https://job-q.me/articles/13831
【(※1)Job総研について】
Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。
【JobQについて】
「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は28万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ”副業”に関するQ&A
https://job-q.me/tags/1182
【会社概要】
会社名 :株式会社ライボ
設立 :2015年2月3日
代表取締役 :小谷 匠
所在地 :〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目19-9第一暁ビル3階
事業内容 :キャリアや転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」の企画・開発・運営
グループ会社 :2019年3月1日 パーソルキャリア株式会社にグループイン
ホームページ :https://laibo.jp/
JobQ :https://job-q.me/
【プレスリリース原稿】
https://prtimes.jp/a/?f=d13597-20220809-61455ea6be7fa9f438d1960f0679fea9.pdf
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