Job総研による『2023年 上司と部下の意識調査』を実施 部下に叱れない上司が6割 世代価値観のギャップが弊害に

〜 ”叱られたい”で最多回答の20代 7割が上司から叱られ経験無し 〜

Job総研(パーソルキャリア)

 キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ(※1)」を展開する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:小谷匠 以下「ライボ」)の調査部門『Job総研(※2)』は、682人の社会人男女を対象に「2023年 上司と部下の意識調査」を実施しました。同調査は上司から叱られた経験の有無や、叱られることをどのように感じているかとその理由、また叱られることで仕事に与えるモチベーションの影響などをそれぞれ年代別で集計し、部下に叱った経験の有無とその理由も含め調査しました。


【仕事上での上司と部下の意識】
 コロナ禍でリモートワークの普及が進み、働き方のスタンダードとして根付いた一方、働き方が変化することで、上司と部下の関係性にも変化が出始めています。オンラインでは対面と比べてコミュニケーションが希薄になりがちで、業務に必要な事のみを話し、雑談や何気ない日常の話などをしない傾向にあります。これが上司と部下のコミュニケーションにどのような影響が出ているのでしょうか。部下に業務上で”叱る”意識と上司から”叱られる”意識、またはその受け止め方は年代ごとに違いがあるのでしょうか。
 Job総研では682人の社会人男女を対象に、上司から叱られた経験の有無や、それをどのように感じているかとその理由、また叱られることで仕事に与えるモチベーションなどをそれぞれ年代別で集計し、部下に叱った経験の有無とその理由も含め調査した「2023年 今年のコロナ意識調査」を実施しました。

 

【調査概要】
調査対象者    :全国 / 男女 / 20~50代
調査条件     :1年以内~10年以上勤務している社会人
          20人~1000人以上規模の会社に所属
調査期間     :2022年12月28日~2023年1月4日
有効回答数    :682人
調査方法     :インターネット調査
【TOPICS】
・「叱られたた経験なし」20代が75.2%で最多回答に対し「叱られたい」の最多回答も20代で23.8%
・「叱られたくない」は全体の81.0% 理由は「萎縮してしまう」が59.1%で最多回答
・叱られたい理由は「自身の成長につながる」が68.2%で最多回答 「尊敬しているから」最小回答
・叱られることで「モチベーション下がる」81.0% 「上がる」の最多は20代で26.4%
・「部下に叱った経験無い」64.3% 叱らない理由は「時代と価値観が違うから」40.0%が最多

 


【上司から叱られた経験】
 上司がいる586人に上司から熱量高く叱られた経験について聞くと、「経験あり」が38.6%で「経験なし」が61.4%でした。これを年代別で見ていくと、叱られた「経験あり」の回答は20代が24.8%、30代が46.1%、40代と50代が共に49.2%と、年代が上がるごとに「経験あり」の回答が多く、最も叱られた「経験がない」のは20代の75.2%でした。


【上司から叱られることに対する意識】
 適切な場面において上司から叱られることについての意識を聞くと、「叱られたい」3.0%と「どちらかといえば叱られたい」16.0%を合算した19.0%が”叱られたい派”の回答をしました。”叱られたくない派”の回答は81.0%で、内訳は「叱られたくない」が43.5%、「どちらかといえば叱られたくない」が37.5%でした。
 これを年代別で見て聞くと、前出の「叱られた経験の結果」とは真逆で、年代が上がるごとに”叱られたくない派”の回答が多く、”叱られたい派”の回答は20代が最も多い回答結果になりました。


【叱られたい・叱られたくない理由】
 ”叱られたい派”を回答した129人にその理由を聞くと「自分の成長につながるから」が68.2%で最多回答になり、次いで「自分をみてもらえている気になるから」と「客観的な評価が欲しいから」が同率で48.1%になり、上位3つの回答結果になりました。また”叱られたくない派”を回答した553人にその理由を聞くと、「萎縮してしまうから」が59.1%で最多回答になり、次いで「叱られてもしっくりこない」が31.6%、「反論したくなってしまう」が24.2%で上位3つの回答結果になりました。

※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 上司と部下の意識調査 報告書」をご参照ください(※3)


【叱られることでのモチベーションの変化】
 上司から叱られることで仕事に対するモチベーションの変化を聞くと、「上がる」4.5%、「やや上がる」17.7%を合算した22.2%が”上がる派”の回答をしました。”下がる派”の回答は77.8%で、内訳は「下がる」が52.9%で、「やや下がる」が24.9%でした。
 これを年代別に見ていくと、”上がる派”の最多回答は20代で26.4%になり、次いで30代が23.0%、50代が16.9%、40代が14.2%の回答結果になりました。


【部下を叱った経験】
 部下がいる171人に部下に熱量高く叱った経験の有無を聞くと、「経験あり」が34.7%で、「経験なし」が64.3%でした。叱らない理由についてみていくと、「時代と価値観が違うから」が40.0%で最多回答になり、次いで、「叱ること(内容)がないから」が35.5%、「ハラスメントを気にしてしまう」が30.9%で上位3つの回答結果になりました。
 また叱った経験について年代別で見ると年代が上がるごとに「叱った経験あり」の回答が多く、50代が52.9%、40代が36.2%、30代が27.8%、20代が26.0%になり、20代は最も叱った経験がない結果になりました。


【回答者自由記述コメント】
上司と部下によって叱る(叱られる)ことへの捉え方についてさまざまなコメントがありました
【上司がいる回答者のコメント】
・叱られることは自身の成長につながるが、価値観の世代ギャップで的を射ていない場合が多い(20代)
・職場で上司から叱られるという経験がないので、おこがましいけど優しすぎるようにも感じる(20代)
・上司の感情で「怒られる」のとは違うので、しっかり見てくれているという愛を感じる(20代)
・上司との接点がリモート会議とテキストベースでしかなく、叱られることはまずない(30代)
・入社してから一度も叱られた経験がないので、自分の意見は言いやすいですが、経験してこられた上司の観点からダメ出しは欲しい(20代)

【部下がいる回答者のコメント】
・世代ごとに仕事の価値観や基礎能力が違うので、上司としての接し方はかなり気を使っている(30代)
・部下に叱った経験がないので、叱り方がわからないのが正直なところです(30代)
・相手の捉え方でハラスメントになりかねないので優しい上司というキャラを設定しています(40代)
・叱るよりも理論的に良いところ、悪いところ、改善方法を的確に話す必要があると思う(40代)
・叱ることが部下のためという場面においても、現代において自身の価値観が古いのでは?と引け目を感じてしまう(50代)

※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 上司と部下の意識調査 報告書」をご参照ください(※3)

 

【調査まとめ】
 今回実施した「2023年 上司と部下の意識調査」では、上司がいる586人中6割超が「上司から叱られた経験がない」と回答し、年代別では20代が最も叱られた経験がない結果になりました。一方”叱られたい”と回答した年代別集計でも20代が最多回答になり、叱られた経験がない故に実は叱られたいと感じている20代も一定数いることがわかりました。この結果から、世代間での価値観のギャップから、仕事において適切な場面でも”叱る”という文化自体が減少傾向にあることがわかります。
 近年働き方の変化や情報化社会、デジタル化時代への変換機により世代間のギャップが顕著にみられる時代になりましたが、この背景も相まって適切な場面でも叱れない上司が増加傾向にあることも推測できます。
 また、叱られたい理由では「成長につながる」「見てもらえている感」「客観的な評価が欲しい」などが上位を占めたのに対して、叱られたくない理由では「萎縮してしまう」「内容にしっくりこない」「反論したくなってしまう」などが上位を占めました。前述した背景から、上司に叱られえてもイマイチ内容のピンボケ感が否めないとして、反論したくなるといった現象も少なからず起きていると考えられます。さらに部下を持つ171人中6割超が叱った経験がないと回答し、その理由では「時代や価値観が違う」「叱る内容がない」「ハラスメントを気にしてしまう」という回答が上位をしめていることから、時代によって変化してきた、価値観やハラスメントの実態などが影響して、叱りづらい心理が働いていることがわかります。
 しかし2割超と少ない回答ではありますが、叱られることでモチベーションが上がると回答した年代別集計では、20代が最多回答だということもまた事実です。
 コロナ禍で普及が進んだテレワークで対面のコミュニケーションが減り、コロナ前には職場内で自然と行われていた雑談や何気ないコミュニケーションが希薄になり、業務上のやり取りやマネジメントとしてのコミュニケーションに偏りがちな現代だからこそ、叱れない上司と叱られたくない部下の間に、価値観のギャップが生じているということも考えられる調査結果になりました。
 ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
 

株式会社ライボ 経営企画室
広報グループ長 兼「Job総研室長」 堀 雅一(ほり まさかず)


2021年にJob総研を立ち上げ、その後”働く社会人や就活生”を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施。市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで働く社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的としている。
またJob総研の調査をもとに各大学で「キャリア設計」の授業を実施する他、多くのメディアでキャリアや働き方など社会との関連などを解説している

※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします

【(※3)2023年 上司と部下の意識調査 報告書】
報告書では同調査の属性や回答結果をより詳細にご確認いただけます
https://job-q.me/articles/14748

【(※2)Job総研について】
 Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
 就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。

【(※1)JobQについて】
 「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ”上司”に関するQ&A
https://job-q.me/tags/22099

【会社概要】
会社名        :株式会社ライボ
設立         :2015年2月3日
代表取締役      :小谷 匠
所在地        :〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目19-9第一暁ビル3階
事業内容       :キャリアや転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」の企画・開発・運営
グループ会社     :2019年3月1日 パーソルキャリア株式会社にグループイン
ホームページ     :https://laibo.jp/
JobQ        :https://job-q.me/

【報道関係者様お問い合わせ先】
株式会社ライボ 広報担当:堀 雅一
Tel        :03-6416-1760
Fax       :03-6416-0503
携帯直通     :080-4193-1810
Mail       :masakazu.hori@laibo.jp
問い合わせフォーム:https://laibo.jp/contact_press/
※現在主にテレワークの勤務形態をとっておりますので、誠に勝手ながらお問い合わせは携帯直通かメール及び問い合わせフォームよりお願い致します

【プレスリリース原稿】
https://prtimes.jp/a/?f=d13597-20230117-0ab8a0d51c3367c9d2a5363bb179db31.pdf
 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

パーソルキャリア株式会社

25フォロワー

RSS
URL
https://www.persol-career.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング9F
電話番号
03-6213-9000
代表者名
瀬野尾 裕
上場
未上場
資本金
-
設立
1989年06月