Job総研による『2023年 週休3日制の意識調査』を実施 「時は金なり?」週3休に9割賛成も”収入減る”なら反対多
〜 “生産性も意欲も上がる”8割 普及の鍵は「条件次第」か〜
【週休3日制は今後普及するか】
働き方改革の一環として大企業を中心に導入する傾向が見られる「週休3日制」。生産性の向上や、人材確保の観点でも効果が期待される制度ですが、これを企業で導入検討する際、給与減額や1日あたりの労働時間の増加などが条件になるケースが多いことから、リモートワークのように普及が一気に拡大する様子は見られません。実際に働く社会人はこの週休3日制をどのように見ているのでしょうか。
そこでJob総研では、現在の週休と週休3日制に対する賛否及び、収入が減る場合と1日の労働時間が増加する場合の賛否を役職別含めて集計、また賛否の理由や仕事の生産性と、仕事への意欲に対する影響有無やその内容などについて調査した「2023年 週休3日制の意識調査」を実施しました。
【調査概要】 調査対象者 :現在職を持つすべての社会人 JobQ(ジョブキュー)サービス登録者 調査条件 :全国 / 男女 / 20~50代 / 役職別 調査期間 :2023年5月17日~5月18日 有効回答数 :589人 調査方法 :インターネット調査 |
【TOPICS】 ・全体の92.3%が”無条件での週休3日制”に賛成派を回答 現在は週休2日が80.8%で最多 ・”収入が減っても賛成派”は全体の29.7%に留まる 役職別の賛成派は”部長クラス”が69.2%で最多 ・”労働時間が増えても賛成派”は全体の60.6% 役職別の賛成派は”主任クラス”が67.3%で最多 ・”賛成派”の73.7%が「プライベートを充実させたい」と回答 “反対派”理由は業務への懸念が上位 ・全体の78.6%が「生産性が高まる」と回答し、88.5%が仕事に対して「意欲が上がる」と回答 |
【現在の週休と週休3日制の賛否】
回答者全体の589人に現在の週休を聞くと、「週休2日」が80.8%で最多になり、次いで「週休4日以上」が9.1%、「週休3日」が5.9%、「0日(休みなし)」が1.0%でした。
また収入や労働時間の調整などがない、無条件での週休3日制の賛否を聞くと、「とても賛成」44.8%、「賛成」19.4%、「どちらかといえば賛成」28.1%を合算した92.3%が”賛成派”の回答をしました。”反対派”7.7%の内訳は「とても反対」1.7%、「反対」1.4%、「どちらかといえば反対」4.6%でした。
【収入が減る場合の賛否】
週休3日制で収入が減る場合の賛否を聞くと”反対派”が70.3%で多数派を占め、内訳は「とても反対」25.3%、「反対」23.1%、「どちらかといえば反対」21.9%でした。”賛成派”29.7%の内訳は「とても賛成」4.1%、「賛成」5.6%、「どちらかといえば賛成」20.0%でした。
またこれを役職別で見ていくと、一般社員から課長クラスまでは”反対派”がそれぞれ7割以上を占める中、「部長クラス」のみ”賛成派”が69.2%で他役職とは対照的の回答結果になりました。
【1日の労働時間が増える場合の賛否】
週休3日制で1日の労働時間が増える場合の賛否を聞くと”賛成派”が60.6%で多数派を占め、内訳は「とても賛成」7.3%、「賛成」19.0%、「どちらかといえば賛成」34.3%でした。”反対派”39.4%の内訳は「とても反対」11.9%、「反対」10.9%、「どちらかといえば反対」16.6%でした。
またこれを役職別で見ていくと、”賛成派”でもっとも高い回答をしたのは「主任クラス」の67.3%になり、次いで「部長クラス」が61.6%、「一般社員」が60.3%、「課長クラス」が55.0%。「係長クラス」が50.0%でした。もっとも”反対派”の回答が高かったのは「係長クラス」の50.0%でした。
※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 週休3日制の意識調査 報告書」をご参照ください(※3)
【賛否の理由】
無条件での週休3日制に”賛成派”を回答した544人にその理由を聞くと、「プライベートを充実させたいから」が73.7%で最多回答になり、次いで「休みを増やして心身ともに余裕を持たせたいから」が67.1%、「自由時間の増加が見込めるから」が56.6%で上位3つの結果になりました。
また”反対派”を回答した45人の理由は、「業務が停滞する可能性があるから」が66.7%で最多回答になり、次いで「同僚や上司への負担が増加する恐れがあるから」が33.3%、「人手を確保するために増員が必要になるから」が28.9%で上位3つの結果になりました。
【仕事の生産性への影響】
回答者全体の589人に週休3日制による仕事の生産性への影響有無を聞くと、「とても影響する」14.9%、「影響する」30.9%、「どちらかといえば影響する」34.3%を合算した80.1%が”影響する派”を回答しました。また生産性への影響については「とても高まる」12.7%、「高まる」31.6%、「どちらかといえば高まる」34.3%を合算した78.6%が”生産性が高まる派”の回答をしました。
”生産性が低くなる派”の回答は21.4%で内訳は、「とても低くなる」4.9%、「低くなる」5.9%、「どちらかといえば低くなる」10.6%でした。
【仕事の意欲への影響】
回答者全体の589人に週休3日制による仕事の意欲への影響有無を聞くと、「とても影響する」18.5%、「影響する」40.2%、「どちらかといえば影響する」27.5%を合算した86.2%が”影響する派”を回答しました。また仕事の意欲への影響については「とても上がる」19.7%、「上がる」40.7%、「どちらかといえば上がる」28.1%を合算した88.5%が”仕事の意欲が上がる派”の回答をしました。”意欲が下がる派”の回答は11.5%で内訳は、「とても下がる」2.8%、「下がる」2.6%、「どちらかといえば下がる」6.1%でした。
※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 週休3日制の意識調査 報告書」をご参照ください(※3)
【回答者自由記述コメント】
週休3日制に対する賛成と懸念について様々なコメントがありました
・いい影響もあるが悪い影響もあるため、簡単にできるものではないと思う ・条件付きの週休3日制に魅力を感じないし生産性は上がらないと思う ・プライベート時間が増えても、年収が下がるようでは暮らしがなりたたない ・制度自体は良いと思うけど世界に対する競争力低下に繋がらないかが不安 ・週休3日を実現できる業務フローの構築が必要なので困難だと思います ・少子高齢で労働人口が減っていく中で、生産性向上の構築は重要だと思う ・人手不足の業界では週休3日は難しそうな印象はあるので、業界や職種による |
【調査まとめ】
今回実施した「2023年 週休3日制の意識調査」では、収入や労働時間の調整などがない、無条件での週休3日制に92.3%が”賛成派”を回答しましたが、週休3日制に伴って収入が減る場合は”反対派”多数の70.3%となり、1日の労働時間が増える場合は”賛成派”多数の60.6%という結果になりました。この結果から基本的には週休3日制に賛成しているものの、それに伴って収入が減るとなると反対派が多数となり、休みが増えることと、収入面を天秤にかけた場合、収入面を重要視している傾向が見られました。
また収入が減る場合の賛否を役職別で見ていくと、一般社員、主任クラス、係長クラス、課長クラスは”反対派”が7割以上を占める中、部長クラスのみ”賛成派”が7割と対照的な結果になりました。この結果から、十分な収入を得ている部長クラスは、”休み”と”収入”を天秤にかけた場合に”休み”を重要視している傾向にあることがわかります。
更に無条件での週休3日制に対する”賛成派”の理由では、「プライベートを充実させたいから」が73.7%で最多回答になり、他上位回答では精神面のケアや自由に使える時間を増やしたいなどが上がる一方で、”反対派”の理由では「業務が停滞する可能性があるから」が66.7%で最多回答になり、他上位回答でも仕事への影響面を危惧した回答結果になりました。
そして週休3日制が仕事の生産性に与える影響として、78.6%が「生産性が上がる」と回答し、88.5%が「仕事の意欲も上がる」と回答していることから、週休3日制は働く社会人にとってポジティブな影響を与えることが推測できます。今回の調査では実際に生産性が上がるか否かではなく、仕事への向き合い方やモチベーションに対して良い影響が出ることがわかる結果になりました。しかし一方で収入面や1日の労働時間など条件付きとなる場合は、喜んで賛成と言うわけにはいかない傾向が見られ、今後日本企業で週休3日制が普及していくか否かはこの「条件付き」が鍵となり、収入と労働時間と休みのバランスが重要になることが推測できる調査結果になりました。
ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
株式会社ライボ 経営企画室
広報グループ長 兼「Job総研室長」
堀 雅一(ほり まさかず)
2021年にJob総研を立ち上げ、その後”働く社会人や就活生”を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施。市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで働く社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的としている。
またJob総研の調査をもとに各大学で「キャリア設計」の授業を実施する他、多くのメディアでキャリアや働き方など社会との関連などを解説している
※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします
【(※3) 2023年 週休3日制の意識調査 報告書】
報告書では同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます
https://job-q.me/articles/15130
【(2022年)週休3日制に関する調査 報告書】
https://job-q.me/articles/13419
※上記は2022年に実施した調査です
【(※2)Job総研について】
Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
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