Job総研による『2023年 女性の副業実態調査』を実施 7割が経験なし 副業できず収入不安 本業の賃金も上がらず
〜 収入額の理想と現実に150万円のギャップ 補填の手段に副業を選択 〜
【女性の労働力と副業意識】
厚生労働省によると令和3年の女性の労働力は53.3%と前年に比べて増加しているものの、男性の71.4%には追いついておらず、正規雇用比率は男性78%に対して女性46%、また時短勤務者は男性670人に対して女性1,263人と、未だ男女間で差があるものとなっています。ライフイベントによりキャリアへの影響度が高いと考えられている女性は、連日の物価高に加え賃金も上がらぬ不安もあるこの状況で副業に対してどのような意識を持っているのでしょうか。
そこでJob総研では263人の社会人女性を対象に、理想と現実の年収額や副業経験と今後の意欲、また副業を始めたきっかけとやらない理由及び、副業の目的と条件、さらに副業での収入額の理想と現実や現在の副業での業種と業種ごとの年収などを調査した「2023年 女性の副業実態調査」を実施しました。
【調査概要】 調査対象者 :現在職を持つ社会人女性 JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者 調査条件 :全国 / 女性 / 20~50代 調査期間 :2023年9月6日~9月11日 有効回答数 :263人 調査方法 :インターネット調査 |
【TOPICS】 ・実際の平均年収額は441.7万円 理想は616.1万円と回答 理想と現実には174.4万円のギャップ ・全体の70.0%が副業経験「なし」と回答 未経験者の96.3%は副業に興味「あり」と回答 ・副業のきっかけは「本業収入への不安」が最多 やらない理由は「本業の忙しさ」が1位 ・副業の目的は「収入源の確保」が最多 求める条件は「柔軟な働き方ができること」が1位 ・副業年収の平均額は180.8万円 理想は210.6万円と 業種は「ネット系(時給型)」が最多 |
【理想と現実の年収額】
女性回答者の263人に現在(2023年9月時点)の年収額を記述回答にて聞くと、平均額は441.7万円、中央値が400万円、最頻値が600万円となりました。また、同回答者に現在の年齢及びスキル状況で得たい理想の年収額を記述回答にて聞くと、平均額は616.1万円、中央値550万円、最頻値が600万円となり、実際の平均年収額に比べて理想額が174.4万円高い結果となりました。
【副業経験と意欲】
女性回答者の263人に現在(2023年9月時点)での副業経験の有無を聞くと「経験あり」が30.0%、「経験なし」が70.0%で、”経験なし派”が多数となりました。副業に興味がある女性161人に今後の副業意欲を聞くと、副業をしたいと「思う派」が96.3%と過半数を占め、「とても思う」が34.8%、「思う」が26.7%、「どちらかといえば思う」が34.8%となりました。
【きっかけとやらない理由】
副業経験女性79人に始めたきっかけを聞くと「本業から得る収入への不安」が54.4%で最多となり、次いで「本業にやりがいを感じづらかった」が21.5%、「将来への漠然とした不安」が20.3%と、上位3つの回答となりました。一方、副業をしていない女性184人にその理由を聞くと「本業が忙しい」が44.0%で最多となり、次いで「会社の規定で禁止されている」が29.3%、「プライベートが忙しい」が28.3%と、上位3つの回答となりました。
※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 女性の副業実態調査 報告書」をご参照ください(※3)
【目的と条件】
副業経験女性と副業に興味のある女性を合算した235人に、副業の目的を聞くと「収入源の確保」が80.0%で最多となり、次いで「キャリア形成・スキルアップ」が30.2%、「自己実現の追求(仕事へのやりがい)」が26.0%と、上位3つの回答となりました。同回答者に副業に求める条件を聞くと「柔軟な働き方ができるか」が63.4%で最多となり、次いで「報酬額が十分か」が47.7%、「新しいスキルが獲得できるか/視野が広がるか」が39.6%と、上位3つの回答となりました。
【副業での収入額の理想と現実】
副業経験女性79人に現在(2023年9月時点)の副業のみの年収額を記述回答にて聞くと、平均額は180.8万円(月収で15.6万円)、中央値が77.5万円、最頻値が20万円となりました。また、副業経験女性と副業に興味のある女性を合算した235人に副業で得たい理想の年収額を記述回答にて聞くと、平均額は210.6万円(月収で17.6万円)、中央値が100万円、最頻値が100万円と、実際の平均年収額に比べて理想額が29.8万円(月収で2.5万円)高い結果となりました。
【業種・業種別の年収】
副業経験女性79人に副業の業種(※4)を聞くと「ネット系(時給型)」が36.7%で最多回答となり、次いで「ネット系(成果型)」32.9%、「労働系(時給型)」19.0%が上位3つの回答となりました。また、同回答者に副業のみの年収を副業の業種別で記述回答にて聞くと、平均額では「専門系」が171.3万円と最も高く、次いで「ネット系(時給型)」が166.5万円、 「労働系(成果型)」が109.3万円の結果となりました。
※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 女性の副業実態調査 報告書」をご参照ください(※3)
【回答者自由記述コメント】
副業に求めている条件についてのコメントが顕著でした。
・ライフイベントを経てもキャリアダウンしないよう副業で自信のある分野を見つけています ・本当は副業でもっと収入を得たいが働き方と報酬の両方の希望が叶う仕事に就きにくい ・労働系の仕事をするのが手っ取り早いが目先の収入ばかりでキャリアに繋がっていない気がする ・本業ではやりがいを感じないので、副業で興味のある分野に挑戦したいです ・副業にしている分野で今後食べていきたいので、本業での収入やキャリアアップは考えていない |
※その他、副業に関するコメントは下記「JobQ Town」にて確認いただけます。
【調査まとめ】
今回実施した「2023年 女性の副業実態調査」では、女性の平均年収額は441.7万円、理想の平均年収額は616.1万円と、理想と現実には174.4万円のギャップがあり、実際の額よりも理想額が高い結果となりました。また、全体の70.0%が現在副業経験「なし」と回答し、未経験女性に今後の副業意欲を聞くと「したい派」が96.3%と多数を占めました。理想と現実の年収ギャップを埋めるための手段として副業を考えている女性が多い一方で、副業に興味や意欲があるものの実際に副業をしていない女性が多く存在するのには何か背景があると考えられます。
そこで、副業経験者にやり始めたきっかけを聞くと「本業収入への不安」や「本業へのやりがい不足」が挙げられ、一方未経験女性にその理由を聞くと「本業の忙しさ」や「会社規定での禁止」が挙げられました。副業に興味ありの未経験及び副業経験女性に副業の目的を聞くと「収入源の確保」が他の回答項目に大差をつけ、次いで「キャリア形成・スキルアップ」の回答が多数となり、副業に求める条件では「柔軟な働き方」や「新しいスキルの獲得」が多く挙げられました。そして、副業での平均収入額は180.8万円、理想の平均収入額は210.6万円と、こちらも理想と現実には29.8万円のギャップがあり、実際に比べて理想額が高い結果となりました。副業の業種は”ネット系”の「時給型」「成果型」が上位2回答となり、副業の業種別平均収入の最多額は「専門系」が171.3万円で、副業人口が最も多かった「ネット系(時給型)」は166.5万円と2番目に多い額となりました。上位に挙がった業種は、女性が副業に求める” 報酬・働き方・スキルアップ”の3点を満たす職業だと考えられます。
本業への不安から副業に挑戦したものの、本業がもたらす不自由さが足枷となり年収が理想額に届いていない状況から、理想の“収入・働き方・キャリア”を実現するために今後副業を活用する女性が増えていくと推察できます。将来的に企業に縛られない働き方を望む女性の増加が予想される中、女性の積極的なキャリア進展を見守っていくか、従業員の自由度を制度によって広げ人材流出を防ぐか、今後の動向にも注目が高まる調査結果となりました。
ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
株式会社ライボ コミュニケーション戦略部 部長
広報グループ長兼「Job総研室長」
堀 雅一(ほり まさかず)
2021年にJob総研を立ち上げ、その後”働く社会人や就活生”を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施。市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで働く社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的としている。
またJob総研の調査をもとに各大学で「キャリア設計」の授業を実施する他、多くのメディアでキャリアや働き方など社会との関連などを解説している。
※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします
【(※4)副業の業種】
ネット系(時給型) :データ入力・在庫管理・コールセンターなど
ネット系(成果型) :翻訳・採点・フリーライター・アカウント/サイト運営など
労働系(時給型) :試験監督・接客・工場・イベントスタッフなど
労働系(成果型) :コーチ・ナイトワーク・覆面調査・せどりなど
投資系 :株式投資・FX信託 など
専門系 :コンサル系・動画編集・労務・財務・広報・人事など
【(※3) 2023年 女性の副業実態調査 報告書】
報告書では同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます。
https://job-q.me/articles/15319
【(※2)Job総研について】
Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。
【(※1)JobQについて】
「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ”人事制度”に関するQ&A
https://job-q.me/categories/corporate/personnel-system
【会社概要】
会社名 :株式会社ライボ
設立 :2015年2月3日
代表取締役 :森 宏記(もり こうき)
所在地 :〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目19-9第一暁ビル3階
事業内容 :キャリアや転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」の企画・開発・運営
グループ会社 :2019年3月1日 パーソルキャリア株式会社にグループイン
ホームページ :https://laibo.jp/
JobQ :https://job-q.me/
【報道関係者様お問い合わせ先】
株式会社ライボ 広報担当:堀 雅一
Tel :03-6416-1760
Fax :03-6416-0503
携帯直通 :080-4193-1810
Mail :masakazu.hori@laibo.jp
問い合わせフォーム:https://laibo.jp/contact_press/
※現在主にテレワークの勤務形態をとっておりますので、誠に勝手ながらお問い合わせは携帯直通かメール及び問い合わせフォームよりお願い致します
【プレスリリース原稿】
https://prtimes.jp/a/?f=d13597-179-c8fa9668dc4bc02509337547bde3fb41.pdf
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