「人事評価の結果」に関する社会人のリアル731件集まる 評価後の給与に不満4割 “自己評価とギャップ”20代で顕著
~”不公平な評価に不満”9割 残る旧来型評価に「努力報われない」声〜
転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研(※1)』は、「はたらく現場での不満や不安」を収集する『Job weeQ(※2)』を実施し、匿名社会人ユーザーを対象に「人事評価の結果に関するリアル」を調査した結果、合計731件の投稿が集まりました。

【人事評価結果への不満】
9月に実施したJob総研調査(※3)では、人事評価への不満によって転職を検討した経験のある社会人が7割いることがわかっています。上司の主観に不公平感を抱く声が集まっただけではなく、社会人が「アピールしなければ正当に評価されない」と感じている評価構造そのものへの課題が見られました。評価内容だけでなく、評価が反映された給与への納得感も社会人のモチベーションに大きな影響を与えると考えられる中、Job総研では『Job weeQ』を通じて、匿名社会人ユーザーを対象に「人事評価の結果に関するリアル」を調査した結果、合計731件の投稿が集まりました。
『Job weeQ』では、社会人ユーザーから集めた「人事評価の結果に関する不満」の中から、特に注目を集めた不満に対する共感コメントも集めています。
【Job weeQ 調査概要】
参加対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件 :全国/男女/20~50代
実施期間 :2025年10月8日〜10月21日
総投稿数 :731件
調査方法 :インターネット調査
【TOPICS】
・社会人の63.8%が人事評価の結果と自己評価に「ギャップがあった」と回答
・社会人の40.9%が人事評価の結果に「納得していない」 41.0%が評価後の年収に「納得していない」
・社会人の87.5%が「自分より仕事をしていない人と同じ評価」という不満に「共感」
【人事評価の結果と自己評価とのギャップ】
回答者に、人事評価の結果と自己評価にギャップがあったかを聞くと、「ある派」が63.8%と過半数を占め、内訳は「とてもある」が15.2%、「ある」が22.0%、「どちらかといえばある」が26.6%となりました。
「自己評価とのギャップがある派」の年代別では、20代が68.2%で最多となり、次いで30代が66.3%、50代が62.2%、40代が61.8%の結果になりました。

【人事評価の結果への納得感】
回答者に、人事評価の結果への納得感を聞くと、「納得していない派」が40.9%となり、内訳は「全く納得していない」が14.5%、「納得していない」が10.3%、「どちらかといえば納得していない」が16.0%となりました。
また、評価後の年収への納得感を聞くと、「納得していない派」が41.0%となり、内訳は「全く納得していない」が11.6%、「納得していない」が11.1%、「どちらかといえば納得していない」が18.3%となりました。

・人事評価の「結果」や「給与」に納得していないという不満コメントが集まりました
・評価が決まった後にフィードバックという形で面談があるため、納得感が低い
・結局、人が人を評価するので感情と結果にギャップが生まれて納得しないことがあると感じる
・人事評価の結果に対して処遇にほとんど差がつかず、納得感に乏しいものだった
・それほどやっていない人が自分と同じ評価をもらっているのを聞くと納得がいかない
・定性評価(協調性・主体性など)がフワっとしていて納得しづらい
・上司の機嫌取りが上手な人は、仕事ができなくても良い評価をもらっているのが納得できない
・仕事をしない同期と同じ年収なのが納得いかない時がある
【不公平な人事評価】
回答者に、「自分より仕事をしていない人と同じ評価だったことへの不満」についての共感度を聞くと、「共感する派」が87.5%と過半数を占め、「共感しない派」が12.5%となりました。「不満に共感する派」の年代別では、20代が90.9%で最多となり、次いで50代が87.5%、40代が86.0%、30代が81.3%の結果になりました。

・不公平な人事評価に対するさまざまな共感エピソードが集まりました
◾️給与に対して
・生産性が高い低い関係ない給料にモヤっとしました
・休職者の分も追加人員なしで乗り切ったのにプラス評価してもらえず同じ評価だった
・自分よりグレードの高い先輩が全く仕事していないのに、給料は約1.5倍…。納得いきません
◾️同僚に対して
・顧客対応でかなり神経を使っていたが裏方の同僚と同評価。プレッシャーの差を考慮してほしかった
・自分よりはたらいていない同期に成果が出しやすいタスクが回って評価につながるのがモヤっとする
・自分の半分ほどのタスクしかない同期と昇進スピードが同じなのが納得いかない
・仕事が終わらずとも定時上がりの人のフォローをしているのにチーム一律評価にされて納得しない
◾️先輩に対して
・先輩の仕事を代わりに対応していたのに同じ評価。一緒に仕事をする理由がなくなり転職した
・年功序列文化が根強く残っているため、先輩より実力を付けても評価に反映されない
【調査まとめ】
今回実施した「人事評価の結果」に関する『Job weeQ』では、社会人の6割が“人事評価の結果と自己評価にギャップがあった”と回答し、評価結果や年収への反映については、4割が「納得していない」と回答しています。中でも多くの共感を集めた不満は、「自分より仕事をしていない人と同じ評価だったこと」で、社会人の9割が共感するという結果から、単なる不満だけではなく、“努力が報われない”という心理的な疲弊や構造的な問題が浮き彫りになりました。
評価が給与や昇進に反映されない状況では、「頑張っても意味がない」という諦めの感情が生まれやすく、離職や生産性の低下につながることも考えられます。つまり、納得感の欠如がモチベーション低下に直結していると考えられます。また、業務の難易度や生じるプレッシャー、業務量が異なるにもかかわらず、一律の評価が行われていることに対する不満コメントも集まりました。評価基準が主観的かつ曖昧なことにより、組織や上司への信頼が損なわれることも考えられます。そして、「年功序列」や「チーム一律評価」といった旧来型の評価文化に対する不満も集まったことから、公平性や透明性を求める実態も見えました。
本企画を通じて浮かび上がったのは、個々人の貢献度を正しく見える化する仕組みの必要性です。成果や努力を公正に評価するためには、数字だけでなくプロセスや貢献度を多面的に捉える視点と、それらを正しく評価する仕組みが欠かせません。さらに、企業と社員の間で評価への納得感を共有することが、モチベーション維持につながることも明らかになったことから、「個を尊重した評価」への転換が今の時代に求められていくと考えられる結果となりました。
■(※3)2025年 人事評価の実態調査(2025年 9月29日公開)
7割が評価に不満で転職検討 アピール重視で生産性に支障
~上司の主観に不公平感 AIの客観性に期待と不安の声~
https://jobsoken.jp/info/20250929/
■(※2)Job weeQについて
“明日の常識を、ココから。”をコンセプトに掲げる『Job総研』では、移り変わる社会情勢や常識とともに、はたらく個人が抱く疑問の内容も変化していると考えています。だからこそ『Job weeQ』を通じてその傾向や意見を分析することで、社会人が”今”気になる疑問や個人の考えを収集・蓄積してまいります。そして今後もリアルな意見を拾い上げることではたらく個人の明日に貢献してまいります。
■(※1)Job総研について< https://job-q.me/categories/job-souken >
『Job総研』は今後もキャリアやはたらくに関する調査を続けるだけでなく、調査で拾いきれない「社会・企業・個人」3つの観点から、これまで以上にはたらく現場のリアルな声を収集してまいります。その手段として、アンケート調査によって明らかにした事実をもとに、はたらく現場でのリアルな疑問を収集し、それに対する個人の回答も収集します。そして世の中で当たり前とされている事を疑い、明日の常識をココから見つけられるコンテンツとしての情報発信をしてまいります。
■JobQ Townについて< https://job-q.me/ >
「あなたが知りたい”はたらく”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQ Townの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ Town”給与・賃金”に関するQ&A
https://job-q.me/categories/corporate/salary
■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/ >
パーソルキャリア株式会社は、-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス転職サービス「doda X」を通じて人材紹介、求人広告、新卒採用支援などを提供しています。2022年5月にはプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指します。
当社のミッションについて:https://www.persol-career.co.jp/mission_value/
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