Job総研『2026年 上司と部下の意識調査』を実施 “叱れない時代”に悩む上司7割 主体性期待もギャップに苦戦
~部下の4割が曖昧な指示に困惑 NGワードに「言わなくても分かるでしょ」~
転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、421人の社会人男女を対象に「2026年 上司と部下の意識調査」を実施しました。本調査では、上司と部下別に、上司の役割や双方が感じているギャップ、コミュニケーションでの困りごとや知りたいこと、求めることや言われて嬉しい・嫌なことを調査したものです。

【上司と部下の意識ギャップ】
過去の Job 総研調査(※1,2,3)では、上司の 6 割が「部下を叱った経験がない」と回答し、世代間ギャップやハラスメントの懸念から指導が減少傾向にあるものの、部下は叱られたいと考えていることが明らかになっています。2026年卒が入社して2か月が経過したこの状況で、上司は部下の指導や育成に、部下は上司の意図などのコミュニケーション面で悩むことも増えると考えられますが、実際に上司と部下は、互いの役割や理想のコミュニケーションについてどのようなことを望んでいるのでしょうか。
Job総研では421人の社会人男女を対象に、上司と部下別に、上司の役割や双方が感じているギャップ、コミュニケーションでの困りごとや知りたいこと、求めることや言われて嬉しい・嫌なことを調査した「2026年 上司と部下の意識調査」を実施しました。
【調査概要】
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件 :全国/男女/20~50代
調査期間 :2026年5月13日~5月18日
有効回答数:421人
調査方法 :インターネット調査
【TOPICS】
・部下が考える上司の主な役割は「安心できる職場環境の整備」 上司の回答は「部下の育成」が1位
・部下が感じているギャップは「成果に対する意識」 上司は「仕事への熱量」が1位
・部下の62.3%が上司の指示の曖昧さなどに「困りごとあり」 上司に求めることは「心理的安全性」が1位
・上司の69.9%が部下の主体性などに「困りごとあり」 部下に求めることは「主体性」が1位
・部下は上司が「自分に期待していること」を知りたい 上司は部下の「理想の指導の仕方」を知りたい
【上司の役割】
部下387人に、上司の主な役割を聞くと、「安心できる職場環境の整備」が64.9%で最多となり、次いで「トラブル時の責任をとる」が57.6%、「部下の育成」が55.8%となりました。上司136人にも同様の内容を聞くと、「部下の育成」が66.9%で最多となり、次いで「安心できる職場環境の整備」が58.1%、「トラブル時の責任をとる」が50.7%となりました。

【上司部下の間で感じているギャップ】
部下387人に、上司との間で感じているギャップを聞くと、「成果に対する意識」が26.1%で最多となり、次いで「仕事への熱量」が25.1%、「はたらき方に対する価値観」が24.8%となりました。上司136人に部下との間で感じているギャップを聞くと、「仕事への熱量」が44.9%で最多となり、次いで「主体性・自発性」が41.2%、「成果に対する意識」が38.2%となりました。

【上司/部下との関わりで困っていること】
部下387人に、上司との関わりで困っているかを聞くと、「困っている派」が62.3%で過半数を占め、内訳は「とても困っている」が14.0%、「困っている」が20.7%、「どちらかといえば困っている」が27.6%でした。上司136人に、部下との関わりで困っているかを聞くと、「困っている派」が69.9%で過半数を占め、内訳は「とても困っている」が14.0%、「困っている」が20.6%、「どちらかといえば困っている」が35.3%でした。

【具体的な困りごと】
上司との関わりでの困りごとありと回答した部下241人に具体的な内容を聞くと、「指示が曖昧」が43.2%で最多となり、次いで「相談しても改善されない」が32.4%、「話しかけにくい」が31.5%となりました。部下との関わりでの困りごとありと回答した上司95人に具体的な内容を聞くと、「主体性を感じにくい」が46.3%で最多となり、次いで「指示待ちが多い」が45.3%、「注意・指摘がしにくい」が40.0%となりました。

【コミュニケーション面で知りたいこと】
部下387人に、上司とのコミュニケーションで知りたいことを聞くと、「自分に期待していること」が38.0%で最多となり、次いで「上司が望む報連相のレベル」が35.9%、「理想的な距離感」が30.0%となりました。上司136人に、部下とのコミュニケーション面で知りたいことを聞くと、「理想の指導の仕方」が48.5%で最多となり、次いで「理想的な距離感」が36.0%、「注意や指摘の受け止め方」が33.8%となりました。

【上司/部下に求めること】
部下387人に上司に求めることを聞くと、「心理的安全性」が46.8%で最多となり、次いで「チームマネジメント力」が44.2%、「傾聴姿勢」が43.2%となりました。上司136人に部下に求めることを聞くと、「主体性」が60.3%で最多となり、次いで「報連相」「責任感」が同率で47.8%となりました。

【上司/部下の言動で嬉しかったこと】
部下387人に、嬉しかった上司の言動を聞くと、「努力・結果が認められた」が43.4%で最多となり、次いで「感謝を伝えられた」が40.3%、「相談に乗ってくれた」が31.3%となりました。上司136人に、嬉しかった部下の言動を聞くと、「自発的な動き」が50.0%で最多となり、次いで「感謝を伝えられた」が41.9%、「成長した姿を見せてくれた」が39.0%となりました。

【上司から言われたくない言葉】
上司がいると回答した部下387人に、上司から言われたくない言葉を聞くと、「言わなくても分かるでしょ」が46.8%で最多となり、次いで「なんでできなかったの?」が42.4%、「やる気あるの?」が38.2%となりました。

【回答者自由記述コメント】
上司/部下に対して“本当は言いたいが言えないこと”のコメントが集まりました。
◾️上司コメント
・自分で抱えていることがキャパオーバーになる時は、迷惑と思わずにすぐに伝えてほしい!
・自分の言葉がどこまで分かっているのか、取り入れてくれているのかを知りたい
・もっと厳しく指導したいが、パワハラに繋がるかもしれないので言えない。距離感も難しい
・指示されるまで動かない部下に自分から伝えてしまうと成長に繋がらないように思い言えない
◾️部下コメント
・自分の担当範囲や求められているレベルが分かりづらく不安になる
・キャリアの参考にしたいので上司の経験談をもっと聞きたい。もっと雑談をしたい
・経験や知識の差があるため、現場に目線を合わせるか、人によって伝え方を変えて欲しい
・「困ったら相談して」と言ってもらえても、実際には忙しそうで声をかけづらい時もある
【調査まとめ】
Job総研が実施したJob総研が実施した「2026年 上司と部下の意識調査」では、上司部下ともに良好な関係構築を重視する一方で、コミュニケーションや仕事観にギャップが存在することがわかりました。上司側は、自身の役割として「部下の育成」や「安心できる職場環境の整備」を、部下側も「安心できる職場環境」や「失敗時に責任を取ること」を挙げていることから、部下は上司に対して管理よりも支援を求めていると考えられます。特に部下側では「心理的安全性」や「傾聴姿勢」を重視する回答が上位となり、対話型マネジメントへの期待が高まっていることがわかりました。
上司側は部下に「主体性」や「報連相」「責任感」を求める傾向が強く、「主体性を感じにくい」「指示待ちが多い」といった悩みを抱えています。対して部下側では、「指示が曖昧」「相談しても改善されない」「話しかけにくい」といった悩みが多く、上司は“自走してほしい”、部下は“明確に導いてほしい”という認識差が見られました。
また、上司は部下に対して「仕事への熱量」「主体性・自発性」にギャップを感じる一方、部下は「成果に対する意識」や「はたらき方への価値観」にギャップを感じています。2026年は、出社回帰やAI活用など、はたらき方・仕事の進め方そのものが変化している時期でもあり、世代間だけでなく“仕事観の多様化”がコミュニケーション難易度を高めている可能性もあります。
一方で、コミュニケーションにおいては、双方が“相手を理解したい”と考えている点も特徴的でした。上司側は「理想の指導方法」や「適切な距離感」を知りたいと回答し、部下側は「自分への期待」「求めている報連相のレベル」を知りたいと回答しています。これは、関係性の悪さというより、正解が分からず慎重になっている状態とも考えられるでしょう。
加えて、部下が上司から言われたくない言葉として「言わなくても分かるでしょ」「なんでできなかったの?」が上位となったことからも、察することを求められる雰囲気や感情ベースのコミュニケーションに対する抵抗感がうかがえました。背景には、ハラスメント意識の高まりや心理的安全性を求める人の増加、若年層を中心とした“納得感重視”の傾向があると考えられます。
今回の調査からは、上司部下ともに良好な関係を望みながらも、互いの価値観や期待値、適切なコミュニケーション方法が分からず、距離感に悩んでいる実態が見えました。はたらき方や価値観が多様化する中で、従来の背中で教えるマネジメントではなく、期待値の言語化や対話を通じた認識の共有が、今後の組織づくりにおいてより重要になっていく可能性が考えられる結果となりました。
「明日の常識を、ココから。」をコンセプトとする『Job総研』では、世の中で当たり前とされている事を疑い、はたらき方に関連する様々な調査を実施してまいります。そしてリアルで透明度の高い情報を発信することで、個が活躍する社会の実現に向けて貢献してまいります。

パーソルキャリア株式会社 Job総研 PR担当
高木 理子(たかぎ りこ)
2020年からのインターンを経て2022年に新卒入社。コンテンツマーケティンググループ所属後、2023年に広報へ異動し"はたらく社会人"を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施するJob総研にて調査研究を担当。Job総研を通して「社会とつながる」を個人のビジョンに掲げ、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することではたらく社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的として活動している。
■(※1) Job総研「2023年 上司と部下の意識調査」(2023年1月公開)
部下に叱れない上司が6割 世代価値観のギャップが弊害に
https://jobsoken.jp/info/20230123/
■(※2) Job総研「2024年 上司と部下の意識調査」(2024年2月公開)
9割が"部下に忖度" 多様性に歩み寄り 招いた困惑の事態
https://jobsoken.jp/info/20240219/
■(※3) Job総研「2024年 上司と部下の意識調査」(2025年11月公開)
部下に嫉妬6割も 世代ギャップ埋める意向 上司部下で合致
https://jobsoken.jp/info/20251110/
■Job総研について< https://job-q.me/categories/job-souken >
『Job総研』は今後もキャリアやはたらくに関する調査を続けるだけでなく、調査で拾いきれない「社会・企業・個人」3つの観点からの声を収集することで、これまで以上に確立した取組を行ってまいります。その手段として、アンケート調査によって明らかにした事実をもとに、はたらく現場でのリアルな疑問を収集し、それに対する個人の回答も収集します。そして世の中で当たり前とされている事を疑い、明日の常識をココから見つけられるコンテンツとしての情報発信をしてまいります。
■JobQ Townについて< https://job-q.me/ >
「あなたが知りたい”はたらく”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQ Townの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
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