Job総研『2026年 カスハラに関する意識調査』を実施 店側の態度に違和感も4割が伝えず我慢 “無自覚カスハラ”懸念

〜客の8割が不満を経験 不満表明に賛成も「境界線重要」の声〜

Job総研(パーソルキャリア)

 転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、463人の社会人男女を対象に「2026年 カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)に関する意識調査」を実施しました。本調査では、消費者(客)としての不満経験とその理由、不満を感じた際の感情と対応、相手に伝えた/伝えなかった理由、カスハラの境界線に対する意識など、はたらく人のカスハラに対する意識を明らかにしています。

【カスハラ対策の義務化】
 厚生労働省の職場のハラスメントに関する実態調査(令和5年度)では、過去3年間で顧客などから著しい迷惑行為の相談があったと回答した企業は約3割となり、前回調査から8.4ポイント増加しています。2025年6月に公布された改正労働施策総合推進法では、カスタマーハラスメント防止のための雇用管理上の措置が事業主の義務として定められ、2026年10月1日に施行されます。企業側の対策が制度として整えられていく一方で、Job総研が過去に実施した調査(※1)では、ハラスメントの境界線を「正しく認識している」と答えた人は3割弱にとどまり、無意識のうちに加害者になることへの不安の声もあがっていました。制度が動き出すいま、サービスを利用する「客側」は、どのような不満やカスハラに対する意識を持っているのでしょうか。

 Job総研では463人の社会人男女を対象に、消費者(客)としての不満経験とその理由、不満を感じた際の感情と対応、相手に伝えた/伝えなかった理由、カスハラの境界線に対する意識など、はたらく人のカスハラに対する意識を明らかにした「2026年 カスハラに関する意識調査」を実施しました。

【調査概要】

調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者

調査条件 :全国/男女/20~50代

調査期間 :2026年8月12日~8月17日

有効回答数:463人

調査方法 :インターネット調査

【TOPICS】

・全体の77.1%が企業やサービスに不満を「感じたことがある」 理由は「店員・担当者の態度」が最多

・不満を感じた際の対応は「何もせず、そのまま利用した」が35.3%で最多

・不満を「伝えなかった」層は44.0% 理由は「時間や手間がかかると思った」が最多

・全体の87.2%が企業や店舗に不満を伝えることに「賛成」 理由は「問題を改善してほしいから」

・全体の37.8%が自身も無自覚に「カスハラにあたる言動」をしているかもしれないと回答

【お店への不満経験と理由】

 回答者全体の463人に、過去にお店や企業、サービスやその提供物などに不満を感じたことがあるかを聞くと、「あり」が77.1%となり、「なし」の22.9%を大きく上回りました。不満を感じたことがあると回答した357人にその理由を聞くと、「店員・担当者の態度」が64.4%で最多となり、次いで「説明や案内が不十分」が41.5%、「商品・サービスの品質」が38.4%となりました。

【不満時の感情と実際の対応】

 不満を感じたことがあると回答した357人に、そのときどのような感情・感覚になったかを聞くと、「納得できずモヤモヤする」が54.6%で最多となり、次いで「損をした感覚になる」が45.4%、「冷静になろうと思う」が35.3%となりました。また、実際にどのように対応したかを聞くと、「何もせず、そのまま利用した」が35.3%で最多となり、次いで「家族・友人などに話した」が35.0%、「自分の中で消化した」が31.7%となりました。

                                      
【不満を伝えたかと伝えない理由】

 不満を感じたことがあると回答した357人に、その不満を相手側に伝えたかを聞くと、「直接伝えた」が37.5%で最多となり、次いで「不満はあったが我慢して伝えなかった」が29.4%、「口コミやチャットメッセージ等で伝えた」が18.5%、「伝えようとしたが、やめた」が14.6%となりました。伝えなかったと回答した157人にその理由を聞くと、「時間や手間がかかると思った」が42.7%で最多となり、次いで「面倒な客と思われたくなかった」が32.5%、「言っても改善されないと思った」が31.8%となりました。

 
【伝えた理由と無自覚の可能性】

 不満を相手に伝えたと回答した200人にその理由を聞くと、「改善してほしかった」が59.5%で最多となり、次いで「納得できなかった」が41.5%、「正しい対応をしてほしかった」が32.5%となりました。また、回答者全体の463人に、自身が気づかないうちに「カスハラにあたる言動」をしているかもしれないと思うかを聞くと、「思う派」が37.8%となり、内訳は「強く思う」が6.3%、「思う」が8.0%、「どちらかといえば思う」が23.5%でした。


【意見を伝えてよい場面と控えたい言動】

 回答者全体の463人に、相手に不満や意見を伝えてもよいと思うのはどのような場合かを聞くと、「明らかなミスをされたとき」が61.6%で最多となり、次いで「金銭的な損失があったとき」が59.6%、「誠意のない対応をされたとき」が39.5%となりました。一方で、不満があっても「これはやらない方がいい」と思う言動を聞くと、「自分だけへの特別な対応を企業側に求める」が36.5%で最多となり、次いで「SNSに書き込む」が36.1%、「その場で解決するまで帰らない・引き下がらない」が33.5%となりました。


【不満を伝えることへの賛否】

 回答者全体の463人に、企業や店舗に不満を伝えることへの賛否を聞くと、「賛成派」が87.2%と大多数を占め、内訳は「とても賛成」が19.0%、「賛成」が23.1%、「どちらかといえば賛成」が45.1%でした。賛成と回答した404人にその理由を聞くと、「問題を改善してほしい」が54.7%で最多となり、次いで「正当なサービスを受けたい」が44.3%、「同じことが他の人にも起きないようにするため」が42.3%となりました。

【回答者自由記述コメント】

カスハラの境界線の曖昧さや、伝える際の自制に関する趣旨のコメントが集まりました。

・感情的な言葉は出すべきではない。事実と、それに対して何を希望するのかを伝えるのみとする
・自分も怒りを抑えられず、今考えるとカスハラかもしれない言動をしてしまったことがある
・明らかな間違いへの指摘は違うと思うが、自分勝手な尺度で納得できないと言い張るのはカスハラ
・誰もが加害者にも被害者にもなり得る以上、一方的に責め立てる社会は誰にとっても生きづらい
・要求の内容だけでなく、言い方や態度、度を越えているかどうかが境界線になると考えている

【調査まとめ】

 Job総研が実施した「2026年 カスハラに関する意識調査」では、過去に企業やサービスへの不満を感じた経験がある人が約8割にのぼる一方で、その不満を相手に伝えなかった人が4割を超える実態が明らかになりました。伝えなかった理由には「時間や手間がかかると思った」が最も多く、次いで「面倒な客と思われたくなかった」「言っても改善されないと思った」が続いています。不満の大きさそのものよりも、伝えることに伴う手間や、周囲からどう見られるかという意識が、行動を抑えている様子がうかがえます。
 一方で、企業や店舗に不満を伝えること自体には約9割が賛成しており、理由には「問題を改善してほしい」「正当なサービスを受ける権利がある」など、改善や正当性を求める声が上位となりました。一方で、全体の4割超は「実際には伝えられていない」というギャップも明らかになりました。意見表明への肯定感と実際の行動との間には、依然として距離があると言えます。
 さらに、自身が気づかないうちにカスハラにあたる言動をしているかもしれないと考える人は約4割にのぼりました。客として「やらない方がいい」と思う言動については、「自分に向けた特別な対応を求める」「SNSに書き込む」などが上位となり、過度な要求になりすぎていないか、伝える場として適切かなどを意識する様子がうかがえます。一方で「謝罪を求める」「納得するまで説明を求める」といった項目にも一定の回答が集まっており、どこまでが正当な要求なのかという判断には個人差があることも示されました。
 2026年10月には改正労働施策総合推進法が施行され、カスタマーハラスメント防止のための対策がすべての事業主に義務化されます。企業には相談窓口の整備や対応方針の明確化が求められますが、今回の結果からは、客側にも「伝え方や伝えてよい場面」と「伝える際に控えるべき言動」、どちらも意識することがより一層求められることが示されました。カスハラ対策を”客の声を遠ざける仕組み”ではなく、客が誠意をもって意見を伝え、店側はその意見をサービスの改善につなげられる仕組みにしていくことが、企業、そして顧客側にも求められていくでしょう。今回の結果は、我慢するか強く主張するかの二択ではなく、社会全体が「伝え方の作法」を探っている段階にあることを示す調査結果となりました。
 「明日の常識を、ココから。」をコンセプトとする『Job総研』では、世の中で当たり前とされている事を疑い、はたらき方に関連する様々な調査を実施してまいります。そしてリアルで透明度の高い情報を発信することで、個が活躍する社会の実現に向けて貢献してまいります。

パーソルキャリア株式会社 Job総研 PR担当

高木 理子(たかぎ りこ)

 2020年からのインターンを経て2022年に新卒入社。コンテンツマーケティンググループ所属後、2023年に広報へ異動し"はたらく社会人"を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施するJob総研にて調査研究を担当。Job総研を通して「社会とつながる」を個人のビジョンに掲げ、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することではたらく社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的として活動している。

■(※1) Job総研「2024年 ハラスメントの境界線調査」(2024年3月公開)
https://jobsoken.jp/info/20240304/

■Job総研についてhttps://job-q.me/categories/job-souken >

 『Job総研』は今後もキャリアやはたらくに関する調査を続けるだけでなく、調査で拾いきれない「社会・企業・個人」3つの観点からの声を収集することで、これまで以上に確立した取組を行ってまいります。その手段として、アンケート調査によって明らかにした事実をもとに、はたらく現場でのリアルな疑問を収集し、それに対する個人の回答も収集します。そして世の中で当たり前とされている事を疑い、明日の常識をココから見つけられるコンテンツとしての情報発信をしてまいります。

■JobQ Townについてhttps://job-q.me/ 

 「あなたが知りたい”はたらく”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQ Townの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。

■JobQ Town”労働法”に関するQ&A
https://job-q.me/categories/corporate/labor-law

■パーソルキャリア株式会社について<https://www.persol-career.co.jp/

 パーソルキャリア株式会社は、-「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」-をミッションに掲げ、転職サービス「doda」、ハイクラス転職サービス「dodaX」、プロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro」などを通じて、個人のキャリア形成と企業の人材活用を支援しています。私たちは、個人と企業の継続的な意思決定を支えるパートナーとして、個人には納得できるキャリア選択を、企業には最適な人材獲得・活用を支援し、それぞれの成長に貢献していきます。

当社のミッションについて:https://www.persol-career.co.jp/mission_value/detail/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

パーソルキャリア株式会社

29フォロワー

RSS
URL
https://www.persol-career.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング9F
電話番号
03-6213-9000
代表者名
瀬野尾 裕
上場
未上場
資本金
-
設立
1989年06月