大企業中心に高まる「ゼロトラストネットワーク」への関心【J.D. パワー 2025年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査℠】

大企業市場ではソフトバンクが4年連続第1位、SMB市場では中部テレコミュニケーションが20年連続での第1位

J.D. パワー

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、CEO:木本卓、略称:J.D. パワー)は、2025年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査の結果を発表した。

大企業中心に高まる「ゼロトラストネットワーク」への関心

近年、企業を取り巻くネットワーク環境は大きな転換期を迎えている。サイバー攻撃の高度化に加え、テレワークの普及やクラウドサービスの利用拡大など、働き方やITインフラの変化が加速する中、従来のセキュリティモデルでは対応が困難な状況が生じている。

こうした中、社内外問わずすべてのアクセスを検証・制御する「ゼロトラストネットワーク」という考え方に基づいたネットワーク設計が注目され始めている。

今後のネットワーク環境における取り組み課題として「ゼロトラストネットワークへの移行」を挙げた企業は、大企業市場で26%、SMB(中堅・中小企業)市場では8%となった。2021年からの5年間における推移を見ると、大企業市場では概ね増加傾向にあり、今後も大企業を中心に関心の高まりが予想される。

ゼロトラスト関連サービスの利用企業、高い満足度

ネットワークサービス事業者のゼロトラストネットワーク関連のサービス・ソリューションを利用している企業の割合は、大企業・SMB(中堅・中小企業)市場ともに1割未満とまだ少ない。しかしながら、これらの関連サービス・ソリューションを利用している企業におけるネットワークサービスに対する総合満足度は、調査全体平均を21ポイント上回る高水準となっている。特に「サービス内容/品質」および「営業・導入対応」の各ファクターにおいて高い評価が得られており、「サービス内容/品質」では「各種メニューやオプションサービスの充実度」、「営業・導入対応」では「ネットワークや関連サービスに関する提案力」が特に高く評価されている。これらセキュリティ関連のサービス内容や顧客提案が満足度の向上に寄与していることがうかがえる。

今後も企業におけるネットワークの安全性確保は、事業継続の観点からも大きな課題となっていくであろう。通信事業者には、セキュリティ関連サービスのさらなる拡充に加え、クラウドサービスの利用や多様な働き方に対応した柔軟かつ高度な提案力が求められる。顧客のニーズを的確に捉えたサービス設計と導入支援を通じて、企業の安心・安全なネットワーク運用を支える役割が、今後ますます求められる。

J.D. パワー 2025年法人向けネットワークサービス顧客満足度No.1を発表

総合満足度ランキングは下記の通り。

<大企業市場部門>※従業員数1,000名以上企業市場(対象5ブランド)

第1位:ソフトバンク(642ポイント)

4年連続の総合満足度第1位。「コスト」、「障害・トラブル対応」の2ファクターで最高評価。

第2位:KDDI(633ポイント)

第3位:NTTドコモビジネス(624ポイント)

<SMB市場部門>※従業員数50名以上1,000名未満企業市場(対象11ブランド)

第1位:中部テレコミュニケーション(697ポイント)

20年連続の総合満足度第1位。「サービス内容/品質」、「営業・導入対応」、「コスト」、「障害・トラブル対応」の全4ファクターで最高評価。

第2位:ソニービズネットワークス(657ポイント)

第3位:USEN ICT Solutions(651ポイント)


J.D. パワー 2025年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査℠概要

年に1回、全国の企業を対象に、通信事業者が提供する固定系の法人向けネットワークサービス¹に対する顧客満足度を聴取し明らかにする調査。今回で24回目の実施となる。

■実施期間:2025年7月下旬~8月中旬 ■調査方法:インターネット調査

■調査対象:通信事業者が提供する固定系の法人向けネットワークサービスを利用している企業(従業員数50名以上)

■調査回答社数:

大企業市場部門(従業員数1,000名以上企業):497社から813件

SMB市場部門(従業員数50名以上1,000名未満企業):4,924社から7,128件

※大企業市場部門/SMB市場部門ともに、1回答社から最大2通信事業者の評価を取得

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に以下の通り(カッコ内は影響度)。

「サービス内容/品質」(41%)、「営業・導入対応」(31%)、「コスト」(24%)、「障害・トラブル対応」(5%)

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

詳細はhttps://japan.jdpower.com/ja/our-benchmarking-study-methodologyをご覧ください。

【ご注意】チャートやデータを記事に引用する場合には、出典元として本調査名を明記してください。

弊社の許可なく記載された情報や結果を企業の広告や販促・広報活動に転用することは出来ません。

J.D. パワーについて

米国に本社を置くJ.D. パワーは消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データと分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。ビッグデータや人工知能(AI)、アルゴリズムモデリング機能を活用して消費者行動を捉える先駆者であり、消費者に関する鋭い業界インテリジェンスを提供してきました。J.D. パワーは半世紀以上に渡って、顧客とブランド・製品に関わり続け、主要産業における世界の大手企業から、顧客対応戦略の指針として信頼されています。

J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

J.D. パワー アワードとトロフィー

J.D. パワーのアワードは専門家による評価ではなく、大勢の顧客からのフィードバックに基づいています。J.D. パワーのアワードとトロフィーは、同社の独立したベンチマーク調査において、最も高い評価を得たブランド、製品、サービスに授与されています。

最初のトロフィーは、1989年の「米国自動車サービス顧客満足度(CSI)調査」で最高評価となった「ACURA」に授与されました。以来、J.D. パワーのアワードとトロフィーは、自動車業界をはじめ、様々な業界で卓越した品質や顧客満足の象徴として世界的に広く認知されています。

トロフィーのデザインは、創業者のJ.D. パワー3世が自宅の置時計からアイデアを得たもので、現在もアメリカで一つ一つ製造されています。

J.D. パワーのトロフィー誕生秘話について漫画でご紹介しています。

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会社概要

URL
https://japan.jdpower.com/ja
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区虎ノ門5-1-5 メトロシティ神谷町8F
電話番号
03-4570-8445
代表者名
木本 卓
上場
未上場
資本金
-
設立
1990年10月