学生マンションの企画開発・仲介斡旋・運営管理までをトータルで行う株式会社ジェイ・エス・ビー。コーポレートブランドとして2004年に「UniLife（ユニライフ）」を立ち上げ、現在までに北海道から沖縄まで、全国32都道府県に学生専用の賃貸仲介店舗を展開しています。

学生マンション事業のパイオニアとして、創業以来安定的に管理戸数が増加。各部屋は毎春ほぼ満室かつ入居率は2022年4月も99.9％を達成しており、全国の学生から支持されています。

他の学生マンションと一線を画しているのは、学生の希望を反映させた充実度の高いサポート体制。コロナ禍においても事業成長をし続けた株式会社ジェイ・エス・ビーの代表取締役社長である近藤雅彦が、学生マンション事業の経営戦略や成長の裏側をお話しします。

株式会社ジェイ・エス・ビー 代表取締役社長 近藤雅彦

【企業HP】　https://www.jsb.co.jp/　

学生の希望を徹底して反映させた物件開発が強み

現在、当社が展開している学生マンションの数は、全国で約2,100棟、81,000室ほどあります。当社グループが運営する賃貸不動産の仲介店舗「UniLife」は全国に82店を設置しており、管理物件の紹介が可能です。

学生会館Uni E'meal新潟大学前 外観

我々の強みは、企画開発から手掛けることで学生の希望をできるだけ汲み取った物件を作れることです。食事付きの物件では、健康面での不安を解消し、そこで行われる入居者交流を通してコロナ禍で難しくなった友達作りをサポートします。

家具家電付き物件では、数年しか利用しない学生さんの為に、新品の購入、引っ越しでの移動、退去時の処分時に発生する手間・時間・費用を削減しています。

学生のニーズは、直営店舗の「UniLife」にて入居前・退去後にアンケート調査を行い、実施結果をデータベース化。その内容を物件の開発に活かすサイクルができており、創業以来、長年にわたって実施していることもあって、企画開発から学生への紹介までのノウハウが非常に充実してきています。

また、全国各地の大学・短大・専門学校・大学生協と連携し、強力な募集体制を作り上げているのも強みだと考えています。現在、提携協力団体は全国で約1000校あり、日々情報交換を実施しています。一部のマンションでは、提携団体と入居中のサポートを行うこともあります。

募集面でも受験生のニーズを叶えたサービスを展開しています。例えば、大阪と東京の大学を併願受験する際に両地域の部屋を同時に確保できるサービスや、急な進路変更でも契約金をスライドさせ、お部屋の変更を無料で行えるスライドシステムなどがあります。受験生ならではの部屋探しの難しさをしっかりサポートし、例年好評です。

進学を機に知らない街に出てきた学生は、不安や希望を抱えています。その点、学生マンションは、隣人も自分と同じ学生であることがわかっていますし、何かあった際のサポート体制も整っています。

コロナ禍前のウェルカムパーティーの様子

安心感につながる設備やサービスが整った環境こそが、初めての一人暮らしを行う上で、非常に重要なポイントになると思います。

セルフ見学やキャッシュレス決済に即対応。コロナ禍でも高い入居率を維持

コロナ禍に入り、まず学生マンションの探し方に変化がありました。直接現地に足を運んで不動産屋を回るということから、オンラインのサービスを利用する方向に少しずつシフトしていきました。それに伴い、オンライン接客のシステム、当社スタッフの同行なしで部屋の見学ができるセルフ見学の仕組みや、キャッシュレス決済などの設備投資を行いました。

元々、遠隔地からの部屋探しが多いこともあり、オンライン化に比較的すぐに対応できたのも、結果として大きかったのではないかと考えています。詳細な資料や360度見渡せるパノラマ画像などを駆使して、遠隔から接客しています。

セルフ見学については、他社が管理している物件だと、セルフ見学用のスマートロックは勝手に付けられません。しかし、我々が扱っているのは自社管理物件なので、スマートロックも設備投資としてほぼすべての物件に導入できました。見学者はスマホをかざすだけで鍵を開けられるので、人と接触せずに部屋を確認できます。

建物の開発から管理までを一貫して行っている、我々の強みも活きました。物件について非常に詳しいのはもちろんのこと、学生マンションは4年もしくは2年の卒業までのサイクルができているため、どの部屋を紹介できるのかが事前にわかります。なので、スタッフも物件を具体的にイメージしながら紹介できますし、オンライン接客もしやすい。

特に、一般入試の合否を待っている学生は、部屋決めまで非常にタイトなスケジュールで動かなければなりません。新しい環境に対する不安もある中で、短いスケジュールで部屋を決めないといけない。現地に行かず、オンラインのみでの確認となってしまうケースも増えています。

学生からは「近所にどんなお店がありますか」とか、「美味しい定食屋さんありますか」とか、物件以外についてのご質問をいただくことも多々あります。

各店舗では、日頃から物件ごとに周辺環境や近隣のお店について、しっかりと調べるようにしています。45年以上学生マンションを提供してきたノウハウをもとに、少しでも安心して入居していただけるような情報提供を心がけています。

また、学校との提携を進めていたこともコロナ禍では大きな要素となりました。学校を訪問して、我々が管理する学生マンションを寮の代わりに使っていただけないかを提案しているのですが、そうした学校からのご紹介から入居につながっている部分も非常に多いです。

さまざまな面で学生をサポートしたい。学生マンションの未来像

2021年には、過去最高を記録した大学進学率（文科省公表）ですが、今後まだまだ伸びていくはずです。

少子化が加速しているのに反して、進学率の上昇により、学生数自体はほとんど変わらず、市場は安定しています。今後、数十年掛けて緩やかに減少していくと考えられていますが、その市場に対して我々が管理している学生マンションのシェア率は現状、数パーセント程度ですので、まだまだ成長の余地は大きいと考えています。

コロナの影響により一時的に留学生の入国規制もかかっていましたが、今後は留学生も増えてくるでしょう。文部科学省が掲げる「留学生30万人計画」の数字は少し落ちていますが、数年後には戻ってくると予想されているので、その部分での期待感がありますね。

そういった背景もあり、新築物件の開発は今後も続けていきます。2022年は新たに富山県・三重県・山形県と進出しましたが、最終的には全国47都道府県に学生マンションの展開を拡大させたいと考えています。

同時に、学生支援事業にも注力しています。当社は創業以来、徹底して学生のニーズを追求したサポートを行い、常に学生に寄り添ってきました。

例えば、京都市内のマンションでは“学びのマンション”というプロジェクトを進めており、およそ月1回のペースで学び・成長をテーマにした様々なコンテンツを入居者の学生へ提供しております。地域の自治体などと共同で行うコンテンツなども予定しており、本プロジェクトは全国へ波及させていきたいと考えております。

また、グループ会社のスタイルガーデンでは、若者のキャリアに活かせる長期インターンシップやセミナーを主とした人材育成事業を展開。株式会社MewcketではAI人材の育成を目的にした学生向けのイベントの開催や、人材のマッチングを行うプラットフォームを提供しています。

学生のために何ができるのか。当社では、学生を第一に考えたサポートをこれまでも展開してきました。学生生活の4年間を彩るような取り組みを今後10年、20年と続けていくことで、学生マンションはただの住まいではなくなっていくでしょう。ただ大学の近くにあるからではなく、そこで得るものがあるから「UniLife」の学生マンションに住む。当社はそんな未来を目指しています。

【会社概要】

社名 ：株式会社ジェイ・エス・ビー

本社所在地：京都府京都市下京区因幡堂町655番地

創業 ：1976年12月

上場 ：東証プライム（証券コード3480）

代表 ：代表取締役社長 近藤 雅彦

URL　 ：https://www.jsb.co.jp/

全国の学生マンション検索サイト: https://unilife.co.jp/

ジェイ・エス・ビーグループは1976年の創業以来、全国で学生マンションの運営管理を手掛け、現在では北海道から沖縄まで学生向け賃貸仲介店舗「UniLife（ユニライフ）」82店舗を展開、2022年４月時点で81,333室を管理しています。高齢者住宅事業へは2011年より参入し、高齢者向け住居の企画開発、運営及び紹介事業を行っています。