【人財戦略としての人材育成体制の構築】ができている企業は約6割。一方で、構築できていない企業が抱える課題とは?
人事戦略に組織戦略との一体化には課題が多く、全体を俯瞰した人的資本経営を考える人材が不足していると回答
2024年度がまもなくスタートしますが、新年度の人財戦略の立案はいかがでしょうか。人的資本経営の開示がされ、人材育成を経営の中心に掲げて実践している企業では、すでに生産性やエンゲージメントに好循環が生まれ、離職率の低下につながる結果が出ています。
その実態を把握するため、人材コンサルサービスを提供する株式会社エフェクト(https://effe-ct.co.jp/)は、中堅企業の経営者・及び人事担当者を対象に「中堅企業の人事が抱える人的資本経営に関する課題」の調査を実施しました。
<調査概要>
調査概要:「中堅企業の人事が抱える人的資本経営に関する課題」に関する調査
【調査期間】2024年2月27日(火)~2024年2月28日(水)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
【調査人数】701人
【調査対象】調査回答時に中堅企業の経営者・及び人事担当者であると回答したモニター
【調査元】株式会社エフェクト(https://effe-ct.co.jp/)
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
人材戦略としての適切な人材育成体制が構築できている企業は半数以上。一方で、構築できていない企業の理由とは
「人財戦略として適切な人材育成体制が構築できていますか?」と質問したところ、以下のような回答になりました。
はい(58.5%)
いいえ(41.5%)
人財を戦力として適切な人材育成体制の構築ができている企業は半数以上となりました。
既に積極的に取り組んでいる企業が増えている実態が明確になりました。
では、人材育成体制の構築に対して、具体的な取り組みについて質問しました。
回答では、『経営戦略に基づいて、人材育成計画に反映させている(67.2%)』と回答した企業が最も多く、次に『中長期計画を立案して、軌道修正しながら進めている(59.5%)』『階層別教育に経営戦略を取り入れている(39.0%)』と続きました。
既に6割以上の中堅企業が経営戦略を人事戦略に反映させ、人材育成の内容が変化していることがわかります。
一方で、人財戦略として適切な人材育成体制が構築できていない方に、「人材育成体制の構築ができていない」理由を伺いました。
その結果、『人事担当者として、育成体制の構築に対する時間が足りない(50.9%)』『適切な人財戦略の構築方法が分からない(ノウハウ不足)(46.7%)』『経営戦略ではなく、既存の階層別教育を展開している(38.5%)』との回答でした。
人材育成体制を構築する時間不足、構築方法が不明であるとの意見がありました。
続いて、社員のキャリアプランや人材育成の進捗などは確認できているか、具体的に質問しました。
結果は、
定期的な面談を実施(67.5%)
人事システムなどの記入などの自己申告(54.9%)
把握できていない(11.3%)
となっています。
6割以上の企業では、定期的な面談をし、各自のキャリアの進捗などの確認をしています。
また、人事システムの活用で確認をしている企業も多いことがわかりました。
その上で、人財戦略の課題を伺いました。
主な課題は『適切な人材の採用が難しい(57.6%)』と回答した経営者が最も多く、次いで『定着率が低い(38.8%)』『AIなどのテクノロジーに対応できる人材育成(35.7%)』があがりました。
また、人材戦略課題の要因として考えられていることは『人事部門の能力やリソース不足(41.5%)』が最多であり、『労務業務の業務過多であり、人材育成に対する時間不足である(32.8%)』『経営幹部とのすり合わせが不足している(17.5%)』『専門家など適切な相談相手がいない(6.9%)』という回答がありました。
推察すると、適切なスキルを持つ人材採用が難しいだけでなく、AIなどを活用できる人材の育成が出来ていないことがわかります。また、幹部と人事の連携不足があり、会社全体を俯瞰し、経営戦略を踏まえた人財戦略を考える存在が不足している実態もありました。
続いて「人財戦略の構築に向けての改善策」について質問したところ、『人事戦略と組織戦略の一体化と連携の強化(42.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『上層部とのコミュニケーションの強化とビジョンの共有(39.2%)』『人事部門の能力やリソースの強化と投資(38.8%)』と回答となりました。
人財戦略の構築の改善策として、4割以上が人事戦略と組織戦略の一体化や連携不足を感じ、上層部とのビジョンの共有がされていないことが要因と考えているようです。
そして、これらを改善する際の課題を伺いました。
その回答は、『各社員のキャリアプランに応じた育成のカスタマイズができていない(53.2%)』の回答が最も多く、『一時的な効果はあるが、持続できる仕組みができていない(43.7%)』『経営戦略と人財戦略の連携ができていない(34.2%)』と続きました。
この結果によると、人材教育は様々な内容で実施しているものの、個々の社員の成長に合わせた取り組みやフォローは出来ていないようです。しかし、人的資本経営を軸に取り組んでいる企業では、教育後の効果検証など継続的にフォローできる仕組みを構築しているため、会社の成長にも好循環が得られているようです。
人財戦略により詳しい相談役がいれば問題も解消できる?
いくつかの中堅企業にインタビューも実施すると、経営方針を理解した上で、全体を考えて人財戦略を相談できる場所が欲しいという声がありました。その点も質問してみました。
はい(75.0%)
いいえ(25.0%)
経営方針を踏まえた上で、全体を俯瞰して人事戦略を一緒に考えてくれる伴走者の存在、相談役をうまく活用することで、効果的に人事戦略が実践できると考えているようです。
実際に相談したい内容を聞いてみました。
■社内を理解してくれる相談役に話したい内容とは
・基本的なノウハウやトラブルなどへの実体験を踏まえたアドバイスが欲しい(40代/女性/神奈川県)
・人事制度全般(40代/男性/広島県)
・自社に合ったDX戦略の構築(50代/男性/神奈川県)
・人材確保(採用)と入社後の研修育成(40代/女性/千葉県)
相談内容によると、人的資本経営の実践アドバイスはもちろんですが、他社の事例や自社にカスタマイズするための優先順位など相談内容は様々あることがわかりました。
【まとめ】人財戦略に対しての課題は「適切な人材の採用」だけでなく、経営戦略に基づいた人材戦略、自社にカスタマイズするための佳き相談役の存在が必要
今回の調査結果から、人的資本経営に対して中堅企業において、人材育成体制の構築に時間が足りないことやノウハウ不足により、人財戦略が構築できていないとする企業が4割程度いることが明らかになりました。
必要な人材の採用や従業員の定着率の課題に対しては、人事のリソース不足もあり、さらには人材育成に対する戦略不足がありました。
また、人事戦略と組織戦略の一体化の課題に対しては、幹部との連携の強化など改善すべきところは理解しているが、持続できる取り組みや仕組みができていない実態がありました。
経営戦略を理解した上で、自社に合った人財戦略の構築を相談したい方も多いようです。
人的資本経営の相談なら『株式会社エフェクト』
今回、「中堅企業の人事が抱える課題」に関する調査を実施したのは、株式会社エフェクト(https://effe-ct.co.jp/)です。
株式会社エフェクト代表取締役(石井住枝)は、カイゼンコンサル、人的資本経営支援、問題解決のためのA3思考術研修など企業の実務研修を全国で実施しています。
■人的資本経営に関する相談窓口
今回の調査結果で「実践経験のある、詳しい相談役がいれば問題解決のヒントになる」と考える企業がありましたが、大切なことはそれぞれの企業に合わせた人財戦略です。
「どこから進めるべきかわからない」という方のために、現在、株式会社エフェクトでは、人的資本経営についてのポイントをまとめましたので、ぜひご活用下さい。
■無料登録はこちら:https://effe-ct.co.jp/a3_paper_method/
■相談・問い合わせ: 株式会社エフェクト https://effe-ct.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像