HiCustomerが「カスタマーサクセス白書2022」を公開。KPI改善に最も寄与した施策は“オンボーディングプロセスの見直し”、次点施策の2.8倍。
HiCustomer株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:鈴木大貴、以下 当社)は、カスタマーサクセスに携わる方、SaaS製品の導入を担当した方を対象に行なったアンケート調査『カスタマーサクセス実態調査2022』の結果を発表します。集計データとしてまとめた全118ページの調査結果レポートは、無料でダウンロード提供(https://arch.hicustomer.jp/cs_report_2022)いたします。
日本国内のSaaS市場は引き続き拡大しており、2025年度にはソフトウェア市場の63%をSaaSが占めると言われています(富士キメラ総研「ソフトウェア新市場2020年版」)。それに伴いSaaS提供企業によるカスタマーサクセスへの取り組みも加速してきています。
国内のカスタマーサクセスはどのように変化しているのか、またSaaS導入企業側がベンダーをどのように評価しているのか、調査結果を公開いたします。
<カスタマーサクセス白書2022>
■国内SaaSのメトリクス
2020年、2021年に引き続き、国内SaaSのメトリクスについて調査を実施しました。
・ACV(年間発注額)
ACV13〜120万円(MRR1〜10万円)の価格帯が53%と半数を占めています。2021年は121〜600万円(MRR10〜50万円)の価格帯が増加していましたが、全体的に低めの価格帯に移行しています。
・SaaS全体_Monthly Revnue Churn Rate(月次解約率)
月次解約率2%以下の企業が70.1%と半数以上を占めています。2020年より月次解約率2%以下の割合が増加しており、カスタマーサクセスの取り組みが進んできている様子が伺えます。
・SaaSタイプ別_1人あたりの担当ARR
昨年と比較し、Horizontal SaaSの担当MRR金額が減少傾向にあることがわかります。
■SaaSベンダーの取り組み
カスタマーサクセスチームが責任を負っている指標については、本年の調査でも、2020年・2021年に引き続き「カスタマー数ベースの解約率」を指標としているチームがトップでした。
NRRを指標としているチームは、昨年の21.2%から5.3ポイント上昇しMRR・NPSを抜き4位と上昇してきています。
カスタマーサクセスチームの施策についても調査を行なっています。
この1年間で、最も優先度の高いKPIに寄与した施策については、オンボーディングプロセスの見直しが40.4%と大多数を占めました。
一方で、KPI改善のために行った最も期待外れだった施策では、ヘルプコンテンツ の拡充が15.1%とトップになりました。ヘルプコンテンツ の拡充は、チームの工数削減や生産性向上にはつながり易いかもしれませんが、多くのチームがKPIとして採用している解約率やアップセル・クロスセルには直接的にはつながりにくい施策だったと考えられます。
■SaaS導入企業の声
本年より新たに、SaaS導入企業側に対しても調査を実施しました。
直近のシステム導入にどの程度苦労をしたかを尋ねたところ、苦労をしたと感じた人は43.3%と、苦労を感じなかった人の38.2%を上回りました。
また、システム導入で苦労したポイントを確認したところ、全体では導入前のベンダー/営業担当との調整が17.9%とトップでした。
一方で、「非常に苦労した」と答えた人では、導入作業中の導入に関わるメンバーの調整(15.7%)や導入後のシステム運用ルールの整備(15.7%)、導入後の社内利用部門/メンバーへの啓蒙・巻き込み(13/9%)となっており、導入時の社内に対する活動を支援することがユーザーの苦労度を下げるポイントであることがわかりました。
また、事前期待との乖離と導入時の苦労度を見てみると、機能やサポートにおける期待値とのGapよりも、導入期間の長期化がユーザーへの負荷を高めることがわかりました。
また社内で利用しているSaaS製品について、使いこなせていないと感じる製品があるかを尋ねたところ、使いこなせていないSaaS製品があると回答した人は68.9%に上りました。
では、どのような時に使いこなすモチベーションが下がってしまうのか。
導入したシステムを使いこうなそうとするモチベーションが下がったタイミングについて問いかけたところ、事前説明との差分により運用が難しいと感じた時が31.4%と最多となりました。
ベンダー側からすると営業段階では早期のクロージングに目が向いてしまいがちですが、長期視点でのLTV最大化を目指すには、顧客との正しい合意が不可欠であることが改めて表れた結果といえます。
では、導入企業はSaaSベンダーにどのようなフォローを求めているのでしょうか。
ベンダーに求めるフォローについて尋ねたところ、自分が困っていることを察知した先回りのフォローアップが18.7%とトップになりました。
また、定例会など、自社担当と定期的にコミュニケーションができる場(16.3%)や導入目的や活用までのステップのすり合わせ、言語化を手伝ってくれる導入時の支援(15.5%)と、ユーザーはベンダーの積極的な関与を求めていることが分かりました。
その他、様々な調査内容を公開しております。詳細は以下ページよりレポート全文をダウンロード(無料)してご覧ください。
https://arch.hicustomer.jp/cs_report_2022
<その他調査内容>
■SaaSベンダー見たカスタマーサクセス
・昨年からのカスタマーサクセスチーム規模の変化
・カスタマーサクセスが責任を負っている指標
・直近1年間のKPI改善に寄与した施策
・カスタマーサクセスの年収レンジ
・役職別昨年からの年収増加率 など
■SaaS導入企業から見たカスタマーサクセス
・SaaS導入検討時に重点的に確認・比較を行ったポイント
・SaaS導入の決め手となったポイント
・導入したシステムでGapを感じたポイント
・SaaSベンダーの評価
・セカンドオーダーレベニュー など
■プロフェッショナル対談〜カスタマーサクセスの今と未来〜
・カスタマーサクセスの1年を振り返る
・オンボーディングの失敗を防ぐ3つのポイント
・これからのカスタマーサクセス
- 対談者
- Sansan株式会社 カスタマーサクセスストラテジスト 合同会社sasket代表 山田 ひさのり氏
- HiCustomer株式会社 カスタマーサクセスマネージャー 高橋 歩
【調査概要】================================
1.SaaS提供ベンダー
1-1. 調査期間
2022年5月10日〜5月23日
1-2. 調査機関(調査主体)
自社調査
1-3. 調査対象
カスタマーサクセスサクセスに関わる方
1-4. 有効回答数(サンプル数)
199
1-5. 調査方法(集計方法、算出方法)
インターネット調査
2.SaaS導入企業
2-1. 調査期間
2022年5月9日〜5月20日
2-2. 調査機関(調査主体)
自社調査(インターネット調査)
2-3. 調査対象
お仕事でシステム導入に関わったことがある方
2-4. 有効回答数(サンプル数)
321
2-5. 調査方法(集計方法、算出方法)
インターネット調査
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HiCustomer株式会社について
商号 :HiCustomer株式会社
代表者 :代表取締役 鈴木大貴
所在地 :〒141-0031 東京都品川区西五反田2-29-9 五反田アルファビル 4階
設立 :2017年12月18日
事業内容:カスタマーサクセス関連ツールの開発・提供
URL :https://arch.hicustomer.jp/
コラボレーション・サクセス・プラットフォーム「Arch(アーチ)」
Arch(アーチ)はハイタッチの深さとテックタッチの効率性を両取りする、コラボレーション・サクセス・プラットフォームです。
プロダクトビジョンに「売り手と買い手の成果をエフォートレスに」を掲げ、カスタマーサクセスの一丁目一番地であるオンボーディングの成功率、Time to Valueの短縮、CSMの工数削減を実現します。
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