【変わらぬ水産資源危機/提言書提出と記者発表のご案内】 トップシェフチームChefs for the Blueが水産庁長官に提言書提出、同日記者発表と、小泉進次郎自民党水産総合調査会長との意見交換実施
“まだ魚が手に入らない!” −−2018年以降の水産改革後も、日本漁業の生産量は減少の一途。料理界からのアンケート結果も発表
持続可能な海と食を目指した啓発活動を行うシェフの団体、一般社団法人Chefs for the Blue (渋谷区千駄ヶ谷/代表:佐々木ひろこ) は2025年6月2日(月)、水産資源の回復と食文化の維持継承に向けた提言書を、昨年に引き続き水産庁長官に提出いたします。続く記者発表では、現状に関して料理界から集めたアンケート結果の公表とともに、料理人の立場で考える水産資源保全の重要性と今後の施策に向けた提言内容を説明。その後、小泉進次郎水産総合調査会長をはじめとする自由民主党議員の皆様との意見交換に臨みます。

【背景・問題意識】
「和食」が2013年にユネスコ無形文化遺産として登録されてから、約12年が過ぎました。島国で生まれた和食は、海の豊かさをベースに発展した料理体系であり、先人から受け継がれてきた多くの魚料理は、日本に暮らす人々の命と健康を根底から支えてきました。そして近年は、さまざまな料理ジャンルの飲食店が魚介を多用した料理を生み出し、私たちの暮らしを豊かにしてきたとともに、食の国としての日本の地位を確固たるものにしています。「食」が訪日外国人にとっての大きな渡航目的であることからも、私たちの魚食文化が、世界に誇れる魅力的なコンテンツであることに疑いの余地はありません。
しかし近年、そんな魚食文化醸成に大きな役割を果たしてきた飲食店にとって、水産物が手に入りづらい状況が続いています。他の食材に比べても価格が極端に高騰し、何より市場等に入荷する魚が激減していることから、多くの事業者が将来に向けての危機感を抱いています。(2025年5月に弊法人実施のアンケート結果より)
2018年にはじまった水産改革の旗印のもと、2020年に改正漁業法が施行されました。しかし残念ながら以降も大勢は変わらず、原因がはっきりしないまま、多くの魚の漁獲量が減少を続けています。スルメイカやサケ、サンマなど、記録的な不漁がニュースになる魚だけでなく、江戸前鮨の花形コハダや、地域の食にとって重要なマダコ、シャコ、アサリ、マアナゴ、和食にとって大切な天然マコンブなど、多くの魚種が消えつつある沿岸の海も多いのが現状です。
日本の漁業・養殖業の生産量は1980年代の1/3以下となり、沿岸漁業の生産量も6割以上減少しました。魚介類の自給率は54%(2023年度/概算値)と、これまで培ってきた食文化を維持継承することすら困難な、危機的状況です。水産大国・日本はすでになく、日本漁業が国民への水産物供給という使命を果たせるか、という瀬戸際にあると感じます。そんななか、今年資源量の大幅減で話題となったサバは、漁獲が未成魚に集中しているため、半数以上が養殖用の餌や輸出向けに仕分けられ、国内向けの鮮魚として出回るのは水揚げのわずか1割(2023年実績)という状況です。
私たちは昨年に引き続き、日本の食文化と食料安全保障にとって不可欠な水産資源の回復と持続可能な漁業の確立、国産水産物の供給力向上に向け、料理界からの提言書を水産庁長官に提出いたします。 当日は、鮨・日本料理・フランス料理・イタリア料理・中国料理の各ジャンルにおいて、日本を代表する料理人たちが、水産庁長官への提言書手交と記者発表に臨み、その後、小泉進次郎水産総合調査会長をはじめとする自民党議員の皆様とも意見交換をさせていただきます。報道関係の皆様にはぜひ、料理界の切実な声と食文化の未来に向けた提言をご取材いただきたく、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
【予定】
日時)2025年6月2日(月)
1.水産庁長官への提言書提出 (冒頭撮影可/大型機材のお持ち込みはご遠慮ください)

時間 |
内容 |
会場 |
13:00 |
水産庁長官への提言書提出 ● 提言書説明と手交 ● 意見交換 |
農林水産省 水産庁長官室 |
2. 記者発表

時間 |
内容 |
会場 |
15:00 |
記者発表 ● 法人の活動紹介等 ● 提言書の内容および背景説明 ● 法人の今後の予定 ● 質疑応答 |
TKP新橋カンファレンスセンター 東京都千代田区内幸町1-3-1 幸ビルディング |
3. 小泉進次郎水産総合調査会長ら自民党議員の皆様との意見交換(冒頭撮影可/終了後の小泉会長のぶら下がり取材可)

時間 |
内容 |
会場 |
17:30 |
● 団体の活動紹介等 ● 提言書の内容および背景説明 ● 意見交換 |
衆議院第一議員会館 418号室
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提言書提出・報告者
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代表理事 佐々木ひろこ
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理事 岸田 周三 【カンテサンス】 (フランス料理店) オーナーシェフ
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理事 坂本 健 【チェンチ】 (イタリア料理店) オーナーシェフ
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杉田 孝明 【日本橋蛎殻町すぎた】(鮨店) 主人
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林 亮平 【てのしま】 (日本料理店) 主人
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川田 智也 【茶禅華】 (中国料理店) オーナーシェフ
※各発表者のプロフィールはリンク先をご参照ください
d64142-23-e6fbf098ff0c4cc1dfd5172aa2ba4b5f.pdf【取材ご希望の報道機関の方へ】
提言書提出時の撮影、記者発表(会場/オンライン)に参加、小泉議員をはじめ自民党議員の皆様との意見交換時の撮影、ご取材希望の方は、こちらのフォームに必要事項を記入のうえご送信ください。記者発表へのオンライン参加をご希望の方には、当日正午に視聴用のURLをお送りいたします。
▶https://forms.gle/hpEHv2cvkpPU4fTx8
【一般社団法人Chefs for the Blueについて】
Chefs for the Blue(シェフス フォー ザ ブルー)は2017年5月、日本の水産資源の現状に危機感を抱いたフードジャーナリストの声がけに応え、東京のトップシェフ約30名が集まった海についての深夜勉強会を起点とする料理人チームです。2021年9月には京都チームも発足。「日本の豊かな海を取り戻し、食文化を未来につなぐ」ことを目指し、NGOや研究者、政府機関などから学びを得ながら、持続可能な海を目指す自治体・企業との協働プロジェクトや各種ダイニングイベント、海の未来を担う次世代の教育事業、飲食業界を中心とした海の学びのためのコミュニティ運営、国への政策提言など、様々な活動を行っています。
【概要】
・法人名:一般社団法人Chefs for the Blue (シェフス フォー ザ ブルー)
・設立日:2018年6月6日 コックさんの日(活動開始は2017年)
・住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-7-13東急アパートメントB1
・代表理事:佐々木ひろこ フードジャーナリスト
・理事: 【カンテサンス】 オーナーシェフ 岸田周三
【シンシア】オーナーシェフ 石井真介
【ノーコード】オーナーシェフ 米澤文雄
【チェンチ】オーナーシェフ 坂本健
「シーフードレガシー 」代表取締役社長 花岡和佳男
・相談役:【菊乃井】主人 村田吉弘
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