次世代型コンタクトセンターへの革新に向けた生成AI活用支援ソリューションの本格展開、および、その推進組織の設立について

株式会社NTTマーケティングアクトProCX(本社:大阪市都島区、代表取締役社長:長徳 慎二郎、以下、NTTマーケティングアクトProCX)は、このたびコンタクトセンター運営において生成AIを活用した業務効率化(DX※1)およびオペレーターの働きやすさ向上(EX※2)、お客さま応対の品質向上(CX※3)のニーズの高まりを踏まえ、当社にて実施してきた生成AIを活用した取り組みを9つのユースケースにまとめ、次世代型コンタクトセンターへの革新に向けた生成AI活用支援ソリューションを本格展開いたします。

また、その展開推進に向けて、弊社はNTTグループの強みをいかし、各パートナー企業との連携を通じて競争力を高め、DXとCXを組み合わせたBPO※4業務の獲得に努めており、本年7月に「DCX*推進担当」を新設しました。

 *「DCX」とはDXとCXを掛け合わせた造語であり、クライアントのDXとCXの双方を推進することを目的に名付けています。

DCX推進担当には「高度FAQ※5コンサルティングセンター」「VOC※6サポートセンター」を含んでおり、コールセンターの前工程であるCXに関するコンサルティングソリューションやFAQ構築から、後工程であるVOC分析までトータルサポートが可能な体制としています。

1.背景

国内のコンタクトセンター業界は、労働人口不足や離職率上昇を背景に、業務効率化と高品質なお客さま応対の両立が大きな課題となってきています。従来の人海戦術やシステムの個別最適化では限界が見え始め、業務量の増加や多様化する顧客ニーズへの迅速な対応が求められています。

こうした環境の中、生成AIはオペレーター業務の効率化、お客さま応対の品質向上、ナレッジ活用の高度化を同時に実現する革新的な手段として注目され、業界全体で導入の必要性が急速に高まっています。

2.目的

NTTマーケティングアクトProCXはNTTグループの一員として培ったICT基盤と豊富なコンタクトセンター運営の知見をいかし、生成AIを活用したソリューションを提供します。これにより、業務効率化やコスト削減を実現する「DX」、お客さまの利便性と満足度を高める「CX」、オペレーターの負荷軽減とスキル向上を支援する「EX」、を同時に推進します。単なるテクノロジー導入ではなく、クライアントのコンタクトセンター現場とお客さまの双方に利益をもたらす「次世代型コンタクトセンター」の実現を目的としています。

3.取り組み

生成AIを活用した取り組みを9つのユースケースにまとめ、次世代型コンタクトセンターへの革新に向けた支援ソリューションを本格展開いたします。

生成AI活用の9つのユースケース

➊文脈をとらえた自動回答(音声/テキスト)

お客さまからのご質問の意図を深く理解し、適切な回答を即時に生成。一次応対の自動化を推進

❷高度ナレッジ検索

膨大なマニュアルやFAQから最適解を瞬時に提示。オペレーターの検索負荷を大幅削減

➌メール文案の自動生成

問い合わせメールへの返信文案を生成AIが自動生成し、スピーディーで均一な応対を実現

❹応対結果の自動要約

通話・チャット内容を自動要約し、CRMへの記録を効率化。応対後の事後作業の大幅短縮を実現

❺指示書の自動作成

お客さま要望や手続き内容を生成AIが自動整理し、関係部署への依頼書を自動作成。業務連携を円滑化

❻オペレーターごとの成果・状況把握

応対ログを生成AIが自動解析し、パフォーマンスや稼働状況を可視化。マネジメントの高度化に寄与

❼オペレーター育成支援(自動化)

応対データをもとにAIが改善ポイントを提示。個々のスキルアップを効率的に支援

❽VOC分析 → FAQ/ナレッジ自動生成

膨大なお客さまの声を分析し、新たなFAQやナレッジを自動生成。最新ニーズに即応可能な知識基盤を構築

❾業務量/必要稼働の予測精度向上・自動化

問い合わせ量を予測し、必要な人員・シフトを最適化。過不足のない運営を実現

NTTマーケティングアクトProCXの2つのBPOソリューション

①生成AI・CXコンサルティングソリューション

顧客、企業視点から統一されたCX像を明確化し、「顧客体験のあるべき姿」に向けた戦略立案・策定を支援

②生成AI精度向上BPOソリューション

導入した生成AIの精度向上に向けたナレッジやプロンプトのコンサルティング、メンテナンス代行を支援するとともに、現場での活用・定着化に向けた伴走支援を実施

4.生成AIを活用した次世代型コンタクトセンターの運営実績(一例)

(1)株式会社USEN NETWORKSが提供する法人向け光回線サービス「USEN 光 plus」のコンタクトセンターにおいて、応対支援機能、応対要約機能を活用し、応対時間の短縮、応対後の事後作業の効率化を実現しています。

(2)OA機器メーカーにおいて、応対要約機能、ナレッジ検索機能を活用し、オペレーターの平均応対時間の短縮、応対後の事後作業の効率化を実現しています。

5.今後の展望

当社は、既存のコールセンターを「次世代型コンタクトセンター」へと進化させるべく、要約や高度ナレッジ検索にとどまらず、お客さまの声からのVOC分析やFAQ自動生成など、「お客さまの声」を経営資源として活用し、継続的なサービス改善を実現します。

さらに、クライアントのコンタクトセンターにおける高度化・効率化の支援にも取り組み、業界を問わず、多様なセンターに最適なAI活用モデルを設計・導入し、未来のCX基盤をともに築いてまいります。

今後も企業や自治体との連携を深めながら、「テクノロジー×人」の協働による新たな運営モデルを追求し、AIと人の強みを融合させた「ハイブリッドCX」を推進してまいります。

6.関連情報

コンタクトセンター・アワード2025にて「テクノロジー部門賞」および「リーダー・オブ・ザ・イヤー」を受賞

注釈

※1 DX(Digital Transformation):デジタル技術を活用し、企業や組織の業務プロセス、製品、サービス、ビジネスモデル、さらには企業文化までを根本的に変革することで、新たな価値を創出し競争力を高める取り組み

※2 EX(Employee Experience):従業員体験

※3 CX(Customer Experience):顧客体験

※4 BPO(Business Process Outsourcing):企業の業務プロセスの一部を外部の専門業者に委託すること

※5 FAQ(Frequently Asked Questions):よくある質問とその回答をまとめ

※6 VOC(Voice of Customer):顧客の意見・感想・要望・不満などの顧客の声

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会社概要

URL
https://www.nttactprocx.com/
業種
サービス業
本社所在地
大阪府大阪市都島区東野田町4-15-82 NTT WEST i-CAMPUS B棟8F
電話番号
06-6490-1362
代表者名
長徳 慎二朗
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2002年05月