RightTouch、一度の更新で人向け・AI向けのナレッジすべてに修正が届く「ナレッジチェーン」を「QANT ナレッジハブ(β)」で提供開始

AI活用が進むほど二重・三重に膨らむナレッジの管理負荷を、ナレッジ同士のつながりを管理することで構造から解消。特許出願中

株式会社RightTouch

エンタープライズ向けにAIコンタクトセンター基盤を提供する株式会社RightTouch(本社:東京都品川区、代表取締役 CEO 長崎 大都/代表取締役 CCO 野村 修平、以下「RightTouch」)は、ナレッジ統合基盤「QANT ナレッジハブ(β)」において、新機能「ナレッジチェーン」の提供を開始しました。約款や応対マニュアルなど元になるナレッジを更新すると、そこから派生したFAQ・トークスクリプト・AI向けナレッジに修正案が自動で届きます。担当者は内容を確認して承認するだけで、関連するナレッジ全体に反映できます。

本機能は、2026年4月に発表した「AIコンタクトセンター構想」を実現するための中核機能です。同構想では、AIと人が同一のナレッジをもとに応対し、日々の応対データから継続的に改善が回る運用を掲げています。5月に提供を開始したAIオペレーターの自己改善機能「カンバセーションハーネス(Conversation Harness)」に続き、本機能によって、人向けとAI向けのナレッジが分断しない状態を構造として担保します。


■ 提供開始の背景

人が扱えるナレッジと「AI Readyな」ナレッジは形が違う

増え続ける顧客応対をAIに任せようとしても、人が使ってきたナレッジをそのまま渡すことはできず、AI向けに作り直す必要があります。人とAIでは、求められるナレッジの形が根本的に違うからです。オペレーターが使うナレッジは、人が読んで判断できることが前提で、前置きの言葉づかいや例外時の補足、複数のドキュメントへのリンクが含まれていても、経験のあるオペレーターであれば文脈を補って読み解けます。

一方、AIオペレーターがスムーズに扱えるナレッジ(AI Readyなナレッジ)にするには、機械が解釈しやすい構造が必要です。複数のリンクをたどらせるのではなく一つのナレッジで完結させ、表や図には説明を添え、ハルシネーションを防ぐための応対上の注意事項も持たせる必要があります。人向けのナレッジをそのまま渡しても、期待した精度は出ません。結果として、同じ問い合わせに対する同じ答えが、人向けとAI向けで別々に管理されます。ここに顧客向けのFAQサイトが加われば三重、社内ポータルやチャネル別の出し分けが加われば四重管理へと膨らんでいきます。

AI活用が進むほど、運用負債が積み上がる

この分断は、AI活用が進むほど深刻になります。AIの応対精度を上げようとしてAI向けナレッジを整備すれば、その分だけ管理対象が増える。プロンプトの調整を繰り返しても、参照するナレッジ側が整っていなければ精度は安定しません。精度を上げるための取り組みが、そのまま運用負債として積み上がっていく構造です。

負債はすでに現場を圧迫しています。約款や社内規程が改定された際、影響を受けるナレッジを網羅的に洗い出す仕組みがないため、担当者が目視で確認するほかなく、規模によっては数か月を要します。金融機関では、資料そのものが差し替えられるのではなく変更通達だけが回覧され、月に数十件から100件規模の変更が発生することも珍しくありません。更新漏れは、誤案内という形で直接顧客に影響します。

この課題は、ナレッジを一つにまとめることでは解決できません。人向けとAI向けで最適な形が違うことには、合理的な理由があるからです。必要なのは、形の違いを保ったまま、それらが「同じ元データから生まれたもの」であることを管理する仕組みです。

■ 「ナレッジチェーン」機能でできること

「ナレッジチェーン」は、ナレッジ同士の依存関係を記録し、元になるナレッジの変更を派生先へ確実に伝える機能です。約款・規定・商品仕様書といった原典と、そこから作られたFAQ・応対マニュアル・トークスクリプト・AI向けナレッジのつながりを保持します。

1. ナレッジ同士のつながりを見出し単位で記録する

「約款 第5条」と「返品ポリシー内の返品条件」というように、記述単位で関係を保持します。ドキュメント全体ではないため、「この記述はどの条項に基づいているのか」が明確になります。紐づけは新規作成時にも既存ナレッジへの後付けにも対応し、AIが公開済みナレッジを解析して候補を自動提示します。

2. 変更時の影響範囲をAIが特定する

原典が更新されると、セクション単位で内容の変化を検出し、影響を受けるナレッジを一覧で提示します。表記の揺れやレイアウト変更ではなく、記述内容が実際に変わった場合にのみ通知するため、不要な確認作業が発生しません。下書き段階から通知されるため、原典の公開前に修正準備を並行して進められます。

3. 修正案はAIが自動作成し、人が承認して一括反映する

変更前後の差分をもとにAIが修正案を生成し、修正方針を追加で指示することもできます。生成された修正案は担当者が確認し、承認して初めて反映されます。AIが単独でナレッジを書き換えることはありません。承認・却下の判断とその理由も記録されるため、なぜその修正を採用したのかが運用の資産として残ります。

4. 人・AIどちらも回答の根拠をたどれる

オペレーター向けナレッジ基盤「QANT ナレッジデスク(β)」では、応対中に参照しているマニュアルの根拠となる原典を、画面を切り替えることなく確認できます。担当者が変わっても、回答の拠り所が不確かになることはありません。

AIオペレーター「QANT スピーク」やWeb上で応対する「QANT Webエージェント」についても、同じ構造が働きます。人向けの応対マニュアルを原典として、AIが解釈しやすい形に整えたナレッジを生成し、両者を紐づけて管理します。マニュアルを更新すれば、AI向けナレッジにも修正がかかり、同じ問い合わせに対して、有人オペレーターとAIオペレーターが異なる回答をする状態を防げます。

■ 想定される活用シーン

  • 約款・規定の改定への追随:改定時に影響を受けるナレッジを網羅的に特定し、修正案を一括で作成。数か月かかっていた目視での影響調査を不要にします。

  • 人向けナレッジからのAI向けナレッジ整備:オペレーター向けの応対マニュアルを原典として、AIが解釈しやすい形に整えたナレッジを生成・紐づけて管理します。二重管理を発生させずにAI応対の精度を高められます。

  • 運用変更の影響範囲の洗い出し:名称変更、受付時間の変更、対応方法の見直しなど、不定期に発生する変更について、影響を受けるナレッジを漏れなく洗い出し、まとめて改善します。


■ 今後の展望

今後は、ドキュメントとして整理されていないナレッジまで対象を広げていきます。カスタマーサポートで最も価値のある知識は、日々の応対の中にある熟練オペレーターの判断です。顧客の一言から問い合わせの意図を読み取り、何を確認すべきかを見極め、次に必要な手続きを先読みする。この切り分けの技術は、これまで個々のオペレーターに留まってきました。

RightTouchでは、こうした判断を構造化し、そこからAI向けの応対プロセスと人向けのトークスクリプトの両方を生成する仕組みの開発を進めています。両者を「ナレッジチェーン」で結ぶことで、片方の改善がもう片方にも反映される。回答内容だけでなく、課題の特定から解決までのプロセスそのものが、人とAIに共通の資産として蓄積されていきます。AIが人を置き換えるのではなく、人の判断がAIを賢くし、AIの処理量が人をより難しい判断に集中させる。その循環を前提としたAIコンタクトセンターの実現に向けて、開発を進めてまいります。

■ RightTouch 代表取締役 CEO 長崎 大都 コメント

AIコンタクトセンターの必要性は誰もが認識している一方で、実運用として成立している例は限られています。その要因はAIの性能ではなく、AIが参照するナレッジの構造にあります。人が読むための形とAIが解釈するための形は違っていて当然ですが、それが別々に管理されている限り、AIの精度を上げようとするほど運用は重くなります。この構造を解かないままチャネルごとにAIを入れても、部分最適で止まってしまう。

私たちは、この分断の解消をAIコンタクトセンター実現の前提条件だと捉えています。今回の機能は、ナレッジを一本化するのではなく、つながりを管理するという設計を選びました。元になるナレッジが変われば、そこから派生したすべてに変更が反映される。人とAIが同じ知識の上に立って初めて、応対データから改善が回り続ける循環が成立します。

顧客応対の現場は、企業の中で最も多くの判断と経験が集まる場所です。その蓄積が更新のたびに劣化していくのか、人とAIの共通の資産として増えていくのか。ここが、コンタクトセンターがコスト部門に留まるのか、企業の競争力を生み出す中核になるのかの分岐点だと考えています。

■ QANT について

「QANT」は、カスタマーサポートの各業務・顧客接点でのAI実装を多面的に支援し、AIコンタクトセンターを実現するプロダクトです。業務全体をつなぎ、最適化することを可能にします。課題分析や企画案の作成、ナレッジ作成など、工数のかかる業務は「AI」で自動化し、内容の確認や意思決定、対人コミュニケーションなど「人」が必要となる領域に人が集中できるようにすることで、業務負荷を下げ、より良い顧客体験の創出に注力できるようになります。

また、循環型のサイクルによる継続的なカスタマーサポートのデータの蓄積とAIの精度を高める理想的なPDCAサイクルが生まれていきます。

<主なプロダクト群>

QANT Web:顧客の困りごとを問い合わせ前に検知し、Web上での自己解決を支援するサポートプラットフォーム

QANT スピーク:企業のナレッジ・VoCと生成AIを組み合わせ、対話形式で課題を深掘りする自律型AIボイスボット

QANT VoC:生成AIで顧客の声の加工・分析・改善提案までをワンストップで自動化するVoC活用プロダクト

QANT ナレッジハブ:社内に分散するFAQ・マニュアル・応対履歴などのナレッジを統合し、人とAIの双方が活用できる形へ再構築するAI-Readyなナレッジ統合基盤

QANTシリーズは、エンタープライズ企業を中心に金融・通信・保険・流通など幅広い業界へ導入が進んでおり、用件ベースの振り分け精度99.3%を記録した検証事例など、確かな成果を積み重ねています。

プロダクトサイト: https://qant.jp/

■ 株式会社RightTouchについて

「あらゆる人を負の体験から解放し、可能性を引き出す」をミッションに掲げ、人とAIの協働でPDCAを持続的に回せる循環型モデル「カスタマーサポートオートメーション」を推進する基盤「QANT(クアント)」を開発・提供。VoC分析やWebサポート、コンタクトセンターオペレーション向けなど複数のプロダクトを通じて、工数削減とともにCX/EXの飛躍的な向上を実現し、金融・インフラ・小売などさまざまな業界のエンタープライズ企業のカスタマーサポート(CS)変革を支援しています。株式会社プレイド(東証グロース 4165)からカーブアウトしたスタートアップ。

名称:株式会社RightTouch
所在地:東京都品川区西五反田4丁目31−18 目黒テクノビル 2F
代表者:代表取締役 CEO 長崎 大都/代表取締役 CCO 野村 修平
設立日:2021年10月27日
事業内容:カスタマーサポートプラットフォーム「QANT」の開発、提供
企業URL:https://righttouch.co.jp/

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会社概要

株式会社RightTouch

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URL
https://righttouch.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都品川区西五反田 4丁目31−18 目黒テクノビル 2F
電話番号
-
代表者名
野村修平 / 長崎大都
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年10月