建設業向けメディアでの記事化を受け、若手の「判断経験」を日常業務に組み込む実践図解6テーマを公開
「教える時間を増やせなくても、若手の判断経験は増やせる」――朝礼・KY活動・段取り・振り返り、安全・品質の責任境界、AI時代の人の判断まで、総論を含む全7枚で整理
980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、組織で働く成人の研究と教育開発を行うリクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑 智康)は、建設業の若手育成と技術継承を、日常業務に残す「判断経験」から捉え直した図解『教える時間を増やせなくても、若手の判断経験は増やせる』全7枚を公開します。総論1枚に、建設現場へ翻訳した実践6テーマを加えた構成です。
※ 7枚の画像は、以下からダウンロードできます。
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公開の経緯:専門メディアの反応を、建設現場で使える具体化へ
当社は7月30日、一般の事業所を対象に、人材育成を「時間量」から「判断経験の設計」へ捉え直す前回リリース『人材育成に課題を抱える事業所は約8割:「時間量による育成」から「判断経験を設計する育成」へ。構造変化を整理した図解6枚を公開』を配信しました。


その約4時間後、建設業向け情報メディアから掲載相談を受け、同日、『教える時間がなくても若手は育つ 建設会社が見直したい「判断経験」を増やす人材育成』として記事化されました。記事では、前回の一般的な構造整理が、建設業における技術継承、若手育成、現場リーダーの負担、朝礼やKY活動などの日常業務の課題へ接続して紹介されています。
一つの専門メディアによる記事化は、建設業界全体の評価を示すものではありません。一方で、一般論のまま終わらせず、建設現場で「何を教え、何を任せ、何を事実で返すのか」まで具体化する必要性が、短時間のうちに示された出来事だと当社は受け止めました。今回の7枚は、その反応を建設業界へ返すため、当社がこれまで建設現場・施工現場の人材育成で実践してきた基礎的な内容をもとに作成したものです。
なぜ今、背景説明の次に「実装の共通言語」が必要なのか
国土交通省が2026年4月に公表した『今後の建設業政策のあり方に関する勉強会とりまとめ』は、担い手確保策を講じても「人が足りない」ことを前提とする時代への移行は避けられないとの認識を示す一方、建設生産物の品質と、それを支える「現場力」の維持を政策の基礎に置いています。また、i-Construction 2.0は自動化・省人化を進め、2040年度までに少なくとも3割の省人化、すなわち生産性1.5倍を目指しています。
この二つを同時に進めるには、教育時間を以前の状態へ戻すことでも、デジタル化だけに解決を委ねることでもなく、限られた仕事時間のどこに学習を成立させるかを、現場の運用として決める必要があります。本資料は、政策の方向性と個別企業の日常OJTの間をつなぐ、話し合いのための共通言語として実施してきたものをベースに作成しました。

今回公開するのは、前回の一般論を建設現場へ翻訳した6テーマ
全7枚は、前回リリースの考え方を建設現場向けに再構成した総論1枚と、次の実践6テーマで構成しています。各図で内容を確認できるため、ここでは重ねて説明せず、論点だけを示します。
1|従来型の育成が続きにくくなった背景
2|技術継承で渡すべき「判断のつながり」
3|若手に任せる判断の境界
4|普段の仕事にある四つの判断経験
5|一つの仕事を、次の現場でも使える経験に変える五段階
6|これからの現場リーダーと、AI時代に人へ残る判断


「教える時間がなくても」ではなく、「教える時間を増やせなくても」
今回の内容は、必要な教育を省くことではありません。図面、手順、完成条件、安全・品質基準、中止・相談条件、必要な知識と技能を先に教えることが前提です。
また、作業の中止・再開、設計・仕様の変更、安全・品質の最終判定、承認権限を伴う判断などを、経験の浅い人へ無条件に移すものでもありません。
教えるべきことと責任者が担う判断を明確にした上で、その内側に、安全に試せる小さな判断を残し、直後の事実と結果から学べるようにする。ここが、本資料で最も誤解を避けたい境界です。

特別な研修を追加する前に、既にある仕事の「学び方」を見直す
建設業では、研修を増やすことが難しい事業所でも、朝礼、KY活動、翌日の段取り、作業後の振り返りは既に業務として行われています。本資料は、これらを新しい制度に置き換えるのではなく、同じ業務の中で「本人が何を判断したか」「その直後に何が起きたか」を確認できる運用へ少しずつ変えるための材料です。
大規模な研修投資の提案ではないため、小規模な建設会社、協力会社、複数現場を兼務する責任者でも、一つの仕事、一つの判断から検討できます。

一回の成功を「本人の成長」で終わらせず、次に確かめられる経験へ
一つの現場でうまくいった結果だけでは、別の条件でも同じ判断が使えるかは分かりません。本資料が目指すのは、本人を固定的に評価することではなく、仕事場面ごとに確認した事実、使った基準、選択理由、行動後の反応を残し、次の類似場面で支援を一つだけ変えて確かめることです。
この繰り返しにより、OJTの記録を「教えた項目の一覧」だけでなく、どの条件で、どこまで本人が確認・相談・判断できたかという、次の配置や支援を決める情報へ変えます。

AIに思考を委ねないことと、自動化を進めることは矛盾しない
2026年7月14日に閣議決定された『人工知能基本計画(第Ⅱ期)』は、人が判断責任を持ち、自ら意思決定して行動する「人的主体性(Human Agency)」を重視しています。一方、建設分野ではi-Construction 2.0が施工、データ連携、施工管理の自動化を進めています。AI・自動化の活用と、人の判断経験を育てることは対立する課題ではありません。
本資料は、AIの能力を「情報整理だけ」と限定するものではありません。現時点で支援型のAIやデジタルツールを使う場合に、誰が現場の一次事実を確認し、基準と照合し、提案の採否を決め、必要なら作業を止め、職務上の結果に責任を持つかを曖昧にしないという、運用設計の出発点です。自動化の範囲が広がれば、人の確認・監視・介在の境界も、技術、法令、資格、リスクに応じて更新する必要があります。
想定する活用場面
本資料は、建設会社の経営者、工事・施工部門の責任者、現場代理人・監督者、職長、安全・品質担当者、人事・人材開発担当者が、次の場面で共通の論点を持つために活用できます。
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若手一人・仕事一つを対象に、OJTで残す判断を一つ決める
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技術継承会議で、手順だけでなく判断基準・選択理由・結果まで共有する
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朝礼、KY活動、段取り、振り返りの進め方を、追加時間を抑えながら見直す
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資格者・責任者が担う判断と、若手に残せる判断の境界を確認する
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AI・施工管理ツールの導入時に、確認・採否・停止・監督の担当を決める
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現場リーダー研修で、「答えを教える」以外の育成行動をケースで検討する
代表取締役・甲畑 智康のコメント
「7月30日に一般向けの構造整理を公開した直後、建設業向けメディアから記事化のご相談をいただきました。建設業の読者にとって必要なのは、背景の理解だけでなく、明日の朝礼や段取りで何を変えるかまで考えられる材料だと受け止めました。
若手に考えさせることと、責任を渡すことは同じではありません。必要な前提と責任者が担う判断を明確にした上で、安全に試せる小さな判断を残す。そして、うまくいったかどうかを印象ではなく、手戻り、待ち時間、出来形、ヒヤリハットなどの事実で返す。一つの仕事が次の現場でも使える経験へ変われば、育成は日常業務の外に追加するものだけではなくなります。
AIや自動化が進むほど、現場リーダーには、答えを代行することだけでなく、人がAIを使いながら一次事実を確認し、判断責任を果たし、経験から学べる条件を設計する役割が求められます。この7枚が、建設現場の安全と品質を守りながら、若手へ判断経験を残す対話のきっかけになればと考えています。」
本資料の位置づけと利用上の注意
本資料は、公的資料で確認できる建設業の環境変化と、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤とする組織行動科学®の実践知をもとに、若手育成と技術継承を話し合う論点を整理したものです。「980社・33.8万人」は当社の研究・支援基盤を示すもので、本資料の考え方の効果を建設業で一律に実証した対象数ではありません。
本資料は、個別工事の施工手順、安全基準、法令解釈、資格者の職務範囲を示すものではありません。実際の運用では、関係法令、契約、設計図書、施工計画、社内規程、資格要件、発注者・元請・協力会社間の役割、本人の経験、現場条件に従い、責任者が判断範囲を定めてください。安全または品質への影響が不明な場合は、若手へ任せるのではなく、作業を止め、権限を持つ責任者へ相談することが前提です。
また、図7はAIの恒久的な技術限界を示すものではなく、支援型の利用を中心とした現時点の運用設計例です。AI・自動化の機能、法令、契約上の責任、リスク管理の方法が変わる場合は、人とシステムの役割分担を再評価する必要があります。
※ 7枚の画像は、以下からダウンロードできます。
d68315-206-44bd89f9fa4378272817023f5e80ad4f.pdf関連する公開資料
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前回リリース|人材育成に課題を抱える事業所は約8割:「時間量による育成」から「判断経験を設計する育成」へ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000205.000068315.html
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判断経験を仕事の中で設計する|「正解を先に教える育成」から「判断経験を設計する育成」へ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000203.000068315.html
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リーダーの実践を次の場面につなげる|リーダーの「見えない仕事」を可視化:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000204.000068315.html
主な参考資料
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国土交通省|今後の建設業政策のあり方に関する勉強会 とりまとめ(2026年4月):https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001994096.pdf
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国土交通省|令和7年版 国土交通白書(建設業就業者の年齢構成):https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r06/hakusho/r07/html/n1111000.html
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厚生労働省|建設業・ドライバー・医師の時間外労働の上限規制:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html
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国土交通省|i-Construction 2.0 ~建設現場のオートメーション化~:https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001085.html
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内閣府|人工知能基本計画(第Ⅱ期)(2026年7月14日閣議決定):https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_plan/aiplan_20260714.pdf
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総務省・経済産業省|AI事業者ガイドライン第1.2版(2026年3月31日):https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/20260331_report.html

組織行動科学®について
組織行動科学®は、組織で働く人の思考と行動が「なぜ起こり、なぜ続くのか」を、事業環境、歴史、経験から解明し、より善く再現するための手段です。
リクエスト株式会社は、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、組織で働く成人の研究と教育開発を行っています。

会社概要
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会社名:リクエスト株式会社
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代表者:代表取締役 甲畑 智康
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所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目4番8号 京王フレンテ新宿3丁目4F
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事業概要:「より善くを目的に」を掲げ、980社・33.8万人の働く人のデータに基づく組織行動科学®を基盤に、組織で働く成人の研究と教育開発を行っています
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代表プロフィール:https://requestgroup.jp/profile

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